IS 黄金騎士物語 第四話
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同室はWHO?

 

三人称視点

 

放課後。

あるものは部活に精をだし、またあるものは友達と楽しく今日の事を話したりしているだろう時間。

そんな放課後の時間、誰もいない教室で黙々と鋼牙は勉強をしていた。

 

(いやー、みんながいい人ばっかだな)

 

あれから、休み時間になうと、遠巻きに見ていた人たちが話しかけてくれるようになってくれた。おかげで何人かとは知り合うことができた。しかも、ノートをまで貸してくれた。おかげで勉強がはかどる。

しかし、箒の奴ずっとこっちを睨んでいたが、どうしたんだろうな。

 

「あっ、鬼崎くん。ここにいたんですね」

 

勉強に集中していると、教室のドアの近くで真耶がいた。

 

「勉強していたのですね、感心しますよ」

 

「いえ、俺のせいでみんなの足を引っ張るわけにはいきませんから」

 

「それでも自主的に勉強できるのはすごいことです。先生感心します」

 

「・・・」

 

「どうしたんですか鬼崎くん?」

 

ジッと山田先生を見ていた鋼牙に疑問を思った真耶が問う。

 

「まさか、先生やってたとは知りませんでしたよ。真耶さん」

 

「ちょ!?こ、こーちゃん!?」

 

昔の呼び方に戻って鋼牙に話しかける真耶。それをおもしろそうに見ながら笑う鋼牙。

 

「いや、何回聞いても『IS関係の仕事だ』ってしか言わなかったんけど、まさか、IS学園にいるなんて思ってもいませんでしたよ。しかも、先生もやってるなんて」

 

「そ、それは鬼崎先生に言うなって言われていたので、言えなかっただけで・・」

 

「でも真耶さんが先生なんて一番驚きましたよ」

 

「驚いたってどういうことですか!?」

 

「言葉どおりですが?」

 

「言葉どおりって、ひどいよこーちゃん!!」

 

そう言って怒った顔をする真耶だったが、如何せん、童顔なので迫力があまりなく、小さい子供を怒っているお姉さんみたいな感じになっているためか、笑って流す鋼牙。

 

「鬼崎。先生をからかうな。それから、今はまだ学校だぞ」

 

すると、千冬が二人に話しかけながら、歩いてきた。

 

「すいません、鬼崎先生、山田先生。それで、山田先生、俺に何か用があったんじゃないんですか?」

 

「あぁ!そうでした!」

 

さっきまでとは一変して真面目な顔になる真耶。

 

(やっぱ、違和感があるよな、真耶さんが先生って)

 

どうも昔の事を思い出すとそう考えてしまう鋼牙だったが、声には出さない。

 

「鬼崎くん。今日から寮生活になるので、部屋の鍵を渡しにきたんですよ」

 

「寮生活?確か俺が聞いた話では後一週間は自宅からだったんじゃ?」

 

「そうだったんだが、お前の場合、警護という観点から無理にでも寮に住まわせるべきだと上からの命令だ」

 

千冬がそう言うと鋼牙は渋い顔をする。

 

(俺の意見はないのだろうか?)

 

そう考えるのだが、ないか、とあっさり自分の考えに答えを出す。

なぜなら鋼牙は世界で唯一ISを使える男である。彼の希少性はとても高く、今、世界は鋼牙に関心を高めている。

現に彼がISを使えると解るとありとあらゆる企業や研究所が彼の所にやってるくる始末である。

あろうことか『君の体を調べさせてくれ』という人まで来たほどだ。

そのほとんどは鋼牙が刀で斬鉄するとすぐさま逃げていった。

後は千冬が物理的にも社会的にも抹殺したとの話である。

 

「まぁ、分かりました。でも、俺、今身一つで来てるんですけど・・」

 

「安心しろ、私が用意してきた」

 

千冬がそう答えると鋼牙は嫌そうな顔になる。彼も年頃の男の子。やはり、自分の部屋に姉が入っていくのは嫌なものだ。

 

「安心しろ、お前の服や下着、充電器、生活必需品、剣術道具を持ってきた。

それとも・・・・」

 

鋼牙の顔を見てそう言う千冬の顔がにやりと笑う。

 

「ベッドの下にあったものも持ってきてほしかったか?」

 

「な!?こ、こーちゃん!?不潔ですよ!?」

 

「いや、何を想像しているんですか山田先生?そんなのありませんよ」

 

顔を赤くする山田先生に冷静に返す鋼牙。

・・・ベッドの下には。

 

「と、取り敢えず部屋の鍵を渡しますね!!」

 

顔を赤くしながら鍵を渡す真耶。

ここに今人がいなくてよかった。変な噂がたったら嫌なもんだ。

鍵の番号は1035号室か。

 

「まぁ、さすがに部屋なら落ち着けるか」

 

つぶやくように言う。IS学園は全寮制で相部屋である。

しかし、男と相部屋はない。一人部屋だろうと鋼牙は思っていた。

千冬がその言葉を発するまでは。

 

「そうだ鬼崎。お前も相部屋だからな」

 

「・・・・」

 

絶句。言葉が出ない。

今この人は何と言った?

 

「すいません。今何て言いましたか?」

 

「お前も相部屋だと言った」

 

「・・・・一応俺以外に男がいましたっけ?」

 

「何を言ってる?男はお前一人だろうが。呆けたか?」

 

「呆けてるのはこの学園の方だ」

 

右手で顔を覆う鋼牙。頭が痛いと言いたそうに顔をゆがめる。

 

「なんで年頃の女の子と俺を同室にするんですか?普通、俺が一人部屋のはずでしょう?!」

 

「仕方ないだろう。上層部の命令だが、部屋の調整がつかなかったんだ。我慢しろ」

 

「だったら、鬼崎先生といっしょにすればいいじゃないですか!?」

 

「私もそう言ったが教師は機密情報を取り扱うので無理だそうだ」

 

「・・・頭が痛い」

 

深い溜め息と共に言葉を発する鋼牙。

なんで年頃の男女を部屋の調整がつかないという理由で相部屋にするか普通。上の人何を考えている?

 

「我慢しろ鬼崎。それだけ、お前という存在が貴重という事だ」

 

「・・・分かりました。それで、その同室の人は俺が同室というのが判っているんですよね?」

 

「それはちゃんと言っているから安心しろ。後、お前と同じクラスの奴だ」

 

「それだと、ほ・・、篠ノ乃ですか?」

 

そうであってほしいと願う。

しかし、世は無情だ。

 

「いや、違う」

 

バッサリと俺の願いは切られる。

いやね、六年会っていないが、幼馴染なんだよ。そこは少しでも顔見知りにすべきなのではないのでしょうか?

 

「我々はまだすべきことがあるからもう行くぞ。道具はもう部屋に置いてあるからまっすぐ部屋に行くんだぞ?」

 

・・・・あきらめるしかないのか。再度溜め息を吐き、教科書などをバッグにしまい、寮に行こうとする鋼牙。それを千冬が呼び止める。

 

「そうだ、鬼崎。夕食をとる前に私の部屋に来い。いいな」

 

「分かりました」

 

そう言って鋼牙は教室を出る。その足取りは重く、彼の今の心情を表しているようだった。

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申し訳ございませんが、一身上の都合で二、三週間ぐらい更新ができないかもしれません。お楽しみのみなさん少しの間待っていただくかと思います。

まことに申し訳ない。

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同室はだれでしょうね?モッピーじゃないよ
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