一刀の晋王転生録、第二章拠点・闇那
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  拠点:闇那

   「忠臣の本懐とは」

 

 闇那は今一刀とその兵達と共にある場所へ向かっている。李?達と共に甘い露を啜った豪族が反旗を掲げよう

 

としているという事が判明し、討伐することになった。

 

 時間はあまり掛けられない故に短期決着を考えている。故に討伐に掛かる時間によっては暗殺も考えなければ

 

ならない。

 

 だから一刀は闇那を連れていた。彼女もそのことは承知済みである。

 

 逆賊のいる陣が見えるところで一刀達も陣を敷く。

 

「一刀様、いかがなされますか?」

 

「まずは正攻法の討伐を行うよ……けどそうだな、戦いが始まって三日以内で終わらなかったら……」

 

 戦の段取りを終えた後すぐに討伐に掛かる。

 

 逆賊達は果敢に挑むが、はやり錬度が違いすぎた。力押しだけでも一刀達は優勢になれる上さらに一刀は挟撃

 

の策を行う。あっという間に大勢は決した。

 

「く、くそ、おのれぇー司馬家めー!!」

 

 この時、敵の将は彼一人となっていた。もはや勝てぬと分かった彼は逃げに徹することにした。

 

 だが逃走した先には……

 

「残念、行き止まりよ」

 

 そこには先回りして待ち伏せていた闇那の姿があった。

 

「き、貴様は!?」

 

「司馬家家臣、賈公閭。お前は終わりよ、覚悟なさい」

 

「ま、待て!」

 

 敵将は手の平を前に出していう。

 

「貴様、我らと手を組まんか?、手を組んでくれたらそれ相応の報酬をやろう!!」

 

 闇那は敵将の苦し紛れの交渉に呆れる以外なかった。

 

「馬鹿か?、このような状況でそんな提案に乗る者など居ない。ましてお前など司馬昭様の足元にも及ばない」

 

「なに!?」

 

「いや、司馬昭様と比べるということこそ司馬昭様を汚すことになる、お前のような屑ではね……」

 

 闇那の言葉に敵将は怒り、襲い掛かる。

 

「貴様!! 司馬昭、司馬昭と!! 貴様は司馬昭の犬か!!」

 

 彼は彼女を罵倒するつもりでそう言った。だが……

 

「愚弄したつもり……愚かね……」

 

「ぐあぁ……」

 

 闇那は彼の攻撃をやすやすとかわし、敵将を斬った。

 

「司馬昭様の犬?、ふふふ……褒め言葉としか聞こえないわね」

 

 倒れた敵将を見下ろしながら言う。

 

「忠臣とは主のために自らを駒とし、主の望みを叶える者……その姿はまさに犬のようではないの?」

 

 敵将は既に死んでいるが彼女は続ける。

 

「主という飼い主の犬になることを誇りであり本懐と思わなければで忠臣なんて務まらないわよ」

 

 そこまで言った彼女は小走りで味方の陣に向かう。

 

 司馬昭という己の飼い主のところへ……

 

 彼女の主従の価値観は歪んでいるかもしれない。だがそれもまた主従関係の一つの真実なのだろう。

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  あとがき

 

 皆さんは彼女の考えをどう思われるでしょうか?

 

 次の澪羅、綺羅が最後の拠点となります。

説明
続いて投降します。
闇那の拠点です。ちょっと短いと思う……
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コメント
誤字発見:「闇那の言葉に敵将は怒り、遅い掛かる。」→「闇那の言葉に敵将は怒り、襲い掛かる。」では?(ゲスト)
なんという忠誠。恐れ入りました。(ohatiyo)
だからこそ一刀はみんなから慕われているんですね。(Fols)
一刀に言ったら間違いなく怒るでしょうね。(アルヤ)
一刀は仲間を決して犬とは見ていないぜ。人は犬なんかじゃない。俺はそう思う。(BLACK)
これもひとつの道ではありますよね。それを主が善しとするかは別にして。(じゅんwithジュン)
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