真・金姫†無双 #23
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#23

 

 

長沙の街を出てから、しばらくが経過した。いくつかの必需品を乗せていた荷車には、道中で捕まえた動物の肉や((鞣|なめ))した革、山菜や木の実などが積まれている。

 

「馬でも貰ってくりゃよかったかなー」

 

そんな事を呟く俺は、汗だくだ。暑い。というより、熱い。平原の少し先の方には、大きな街の影が見えている。

 

「街に入る前に、汗でも流してくるか。ちょうど森もあるし、小川くらいなら見つかるだろ」

 

そしてその街の向かって左側には、涼しげな陰を落とす森。この辺りは長江の流域だ。支流のひとつくらいならあるかもしれない。むしろ、なければ困る。ぶっちゃけ臭い。汗臭い。という訳で。

 

「――――なんだ、コイツ?」

 

森にやって来てみれば、予想(=願望)通りに涼しげな音をサラサラと流す小川を発見。その畔に、倒れた小娘もついでに発見。服は着ているのに、身体半分が水に浸かっているところを見ると、溺れてしまったらしい事がうかがえる。

 

「てか、こんなけったいな服着てりゃ、そら溺れるわな」

 

身体が冷え過ぎても拙かろう。俺はその少女の身体をズルズルと川から引き摺り出し、仰向けに転がす。

 

「んうぅ……」

「生きてたか」

 

身体を襲った振動に、少女はわずかに声を洩らすが、眼を覚ます様子はない。

 

「そういやコイツ、どっかで……」

 

整った顔立ち、長い髪の毛先だけカールした様、ぷにぷにすべすべのほっぺ。いや、最後はこの年代なら当然だろうが、先の2つに、俺は既視感を覚える。

 

「ま、いっか。おーい、起きろー」

「うぅぅ…蜂蜜ぅ……」

「あ?」

 

ぺしぺしと頬を叩けば、なんとも欲の混じった声。いや、本能と考えれば、ある意味当然か?

 

「ちょっと水飲んでるかもなー」

 

その可能性も考慮して、俺は少女の腹に手を当てる。そのまま滑らせて横隔膜の辺りに指先を揃えて添えると、一息にそれを押し込んだ。

 

「ごぷっ!?」

 

その衝撃により、少女は水を吐き出す。

 

「おぉう、おもしれぇ」

「ごぷっ、ぷぴゅっ……」

 

何度かそうしてやれば、その都度噴水の如く水が噴き出てくる。そして。

 

「 」

「ヤベ、やり過ぎたか……?」

 

少女は先ほどよりも青い顔をしていた。

 

 

 

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「――――そうかそうか、お主が助けてくれたのか!」

 

数分後、目を覚ました少女に状況を軽く説明する。言葉遣いからして、どっかの令嬢だろうか。

 

「まぁな。それより、なんでこんなトコで溺れてたんだ?」

「うむ、よくぞ聞いてくれた!」

 

火を焚いて、その傍に突き刺した棒に少女の服を引っかけて乾かす。子ども用の下着姿だが、まったくそそらない。少女も、別段その事を気にした様子はない。確か、貴族とかは着替えも家来がやってくれるとかだし、裸を見せること自体は、変な意味ではなく慣れているのかもしれない。

 

「最近、蜂蜜の仕入れが悪くてな?街のどこを探させても見つからないのじゃ」

「ほぅ?」

 

商売に関する事には、興味を惹かれる。

 

「じゃから、妾は考えた。見つからないのならば、見つかるまで探せばよいと!」

「どっかのマリーさんみたいだが、割かしいい事言ってるな」

 

少女は岩に座り、俺もパンツ1丁で身体を洗う。冷たい水が、火照った身体に心地よい。

 

「それで、妾は見つけたのじゃ!」

「蜂蜜を?」

「うむ!あそこじゃ!」

 

少女が立ち上がり、上方を指差す。つられて見上げれば、そこには大きな蜂の巣。

 

「あぁ、アレだな」

「そうじゃ。妾は頑張って、木に登った。そしてあと少しというところで……枝が折れたのじゃ」

 

そして蜂の巣のすぐ下の枝が、途中で折れている。

 

「川に落ちてしまってな。妾は泳げぬし、服もどんどん重くなっていくし……そこで、お主が身を挺して妾を救ってくれたのじゃ」

「いや、人の話聞いてた?」

「お主は命の恩人じゃ!何か礼をせねばのぅ」

「それはありがたいんだが、その前にひとついいか?」

 

俺は先ほどから気になっていた事を告げる。

 

「あの蜂の巣な?」

「うむ。大きくて、たっぷりと蜂蜜が詰まっているのであろうのぅ。あな口惜しや……」

「いや、アレ、雀蜂の巣だから」

「雀…蜂……?」

「そ、スズメバチ。あいつら肉食だから、蜂蜜はないぞ?」

「なっ!?」

 

俺が明かした衝撃の事実に、少女はへなへなと座り込む。あれだよね。正座を崩したような座り方って、可愛いよね?

 

 

 

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「なんという事じゃ…せっかく、久方ぶりの蜂蜜を楽しめると思うたのに……うぅぅ……」

 

そして現実を知った少女は、またひとつ大人になるのでした。

 

違くて。

 

「蜂蜜…妾の蜂蜜が……」

 

さめざめと泣く少女に、俺はさらなる現実を突きつける。

 

「蜂蜜ならあるけど?」

「……えっ?」

「一昨日だったかな。別のトコで、ミツバチの巣を見つけたんだよ。んで、蜂蜜を集めといた。荷物の中にあるぞ」

「そ、それはまことか!?」

「あぁ」

 

身体を洗い終えた俺は服を着直し、荷物を漁る。そして、ひとつの小壺を取り出した。

 

「ほら、入ってるだろ?」

「お、おぉ……」

 

口を縛っていた布を少しずらせば、少女は小さな鼻をひくつかせ、蜂蜜の匂いを手繰る。

 

「のぅ、お主や……その蜂蜜を妾にくれぬか?」

「んー、どうしよっかなー?俺だって売る為に集めたんだしなー」

「金か?金なら払うぞぇ!」

「いくら持ってる?」

 

ふひひ、俺の中の((商人|あきんど))魂が目を覚ましちまった。

 

「……え?いや、その、今は持っておらぬが、城に戻ればいくらでも払ってやる!じゃから、その蜂蜜を妾に舐めさせてたも!」

「なんだ、持ってないのか」

「城に帰ったらあると言っておるじゃろ!」

「それも嘘かもしれないしなー」

「本当じゃ!頼む…蜂蜜を妾に……っく、ひっく」

 

あらら、泣き出しちゃった。

 

「仕方がないなぁ。それじゃ、あげるよ」

「い、いいのか?」

「あぁ。こうして出会ったのも、何かの縁だ。お近づきの印という事で」

「おぉ……そうか!そうじゃな!こうやって出会ったのも、何かの((運命|さだめ))やもしれぬな!」

 

別に、同情とかそういった類の理由ではない。ただ単に、この少女が金を持っていそうだからだ。言葉遣いや話す内容から、この娘の家は相当な金持ちらしい。よって、恩を売っても損はない。そういった理由からである。

 

「感謝するぞ!その証にお主に妾の真名を許そうぞ。これからは、妾を美羽と呼ぶがいい!」

「そうかそうか。ありがとな。じゃぁ、俺の事は一刀と呼んでくれ」

「うむ、これからよろしく頼むぞ、一刀!」

「応」

 

……これから?いや、長居する気はないぞ?

 

 

 

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美羽の服も乾き、着直しても問題はなくなった。

 

「着せてたも!」

「へいへい」

 

何枚もある豪奢な服を、寝ぼけた雛里を着替えさせる心境で手に取れば、

 

「――お嬢様ぁああ!見つけましたよぉおおおおお!」

 

茂みの奥がガサガサと鳴った。かと思えば、1人の少女が飛び出してくる。美羽は幼女。こっちは少女。これ、大事。年の頃は、亞莎や明命とかよりかは、少し上のほどであろう見た目だ。白と紫陽花色の上衣に、赤のミニスカートとニーハイ。頭には変な帽子が乗っている。なんだ、コイツ?

 

「おぉっ!七乃かや!迎えに来てくれたのか!苦しゅうないぞ!」

「ってなんで下着姿なんですか!?というかそっちの男!なにお嬢様を脱がしてるんですか!?まさか、お嬢様の未成熟な身体に欲情し、その隆起した【自主規制】をお嬢様の穢れを知らぬ【検閲済】にぶち込もうとしてるんですか!?その上お嬢様の幼い身体に女の悦びを教え込み、あまつさえ肉奴隷にしようという魂胆なんでしょう!なんて非道い人ですか!お嬢様!お嬢様の貞操はこの七乃がお守りしますからね!」

「「 」」

 

なにやら失礼な事を捲し立てられ、俺も美羽も閉口する。いや、勃起してないですよ?

 

「覚悟ぉぉおおっ!」

 

そして腰の剣を抜き、斬りかかってきやがった。

 

 

 

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※※※

 

ここで、少々補足しておこう。

一刀が美羽に優しくしているのは、見目麗しい幼女であるという事もあるが、金を持っていそうだからという理由がある。商売の為ならば、彼女に近しい人間に対しても礼節を払うつもりであるし、そこから利を得ようという算段だ。

だが、忘れてはならない。彼は商売人である以前に、1人の人間である。どれだけ金儲けの気があろうと、謂われない暴言を吐かれ、さらには殺されそうになったとあれば、当然己の身を守り、その怒りを防御から攻撃に乗せ変えて返す事もある。要するに。

 

※※※

 

「――――ずびばぜんでじだ」

「おぉぉ…七乃の顔が原形を留めておらぬ……」

 

ムカついたので、とりあえずボコっておいた。七乃と呼ばれた少女は形容しがたい顔(表情ではなく、物理的に)で、土下座の真っ最中だ。

 

「美羽」

「なんじゃ?」

「状況を説明してやれ」

「うむ。七乃や、妾は別に襲われておらぬぞ?」

「……え?」

「簡単に言うと、はちはちみつみつ」

「ぺろぺろうまうまという訳ですか……」

 

よく分からない遣り取りであったが、少女は理解したようだ。

 

「これは失礼をしました。私は、お嬢様の側近をしております、張勲と申します」

「七乃の顔が元に戻った!?」

「ま、((お笑い編|ギャグパート))ですし」

「だな。…ん?」

「…えっ?」

 

それはいいとして。

 

「で、張勲ちゃんよ。根拠なき罪を被せられたんだが、この落とし前、どうつけてくれるつもりだい?」

「そこはホラ、無罪放免という事べげっ!」

「ざけんな」

 

厚かましい事を言う張勲の顔を踏みつける。

 

「いたた……女の子の顔を踏むなんて、どういう教育を受けてきたんですか。これだから童貞は」

「あ?」

「いえ、なんでもないです、ハィ…」

 

これまた理不尽な汚名を被せられそうになったので、睨み付ける。縮こまった。

 

「そうですねぇ……お嬢様の未熟なちっぱいに欲情するくらいですし、相当溜まってるんでしょう?でしたら、不肖、この七乃がお兄さんの獣欲を受け止めて差し上げましょう。いいんですよ、盛っても?それで入れる前に『ゔっ!?』とか出しちゃうくらい童貞臭を醸し出してもいいんですよ?ほらほら、お姉さんが見ていてあげますから、その粗末なものをどうぞ上下に扱きあげべがぱっ!?」

「それ以上アホな事抜かすと、本気で犯すぞ」

「すみませんでした、ハィ…」

「段々と顔の回復が速くなっておる気がするのぅ…」

 

ま、ギャグだし。

 

 

 

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そんなこんなで、美羽と七乃(何故か真名をもらった)と一緒に、冒頭の街へと向かう。

 

「――はーい、ここがお嬢様のお部屋でーす」

 

そして案内されたのは、街のど真ん中に聳える城。その中でもひと際大きな部屋。

 

「太守の部屋。つまりは妾の部屋じゃ」

「え、美羽って太守とかやってんの?」

「なにをいまさら。お嬢様は、ここ南陽を治める袁術様ですよ?名家袁家の御方なのです」

「マジ?じゃぁ、袁紹の従妹な訳だ」

「麗羽を知っておるのか?」

「前に、商売した」

「ほぅ、あの高慢な麗羽相手に商売か……お主もなかなかの度胸じゃのぅ」

「美羽も本人がいないトコでかますなぁ」

「ふはははは!もっと褒めてたも!」

 

いや、褒めてないし。

 

「でも、道理でどっかで見たと思った訳だ。確かに似てるな」

「ま、似てはおっても妾の美には勝てぬがな」

「流石はお嬢様!背も胸も負けてて、同じなのは馬鹿さ具合なのにそれに気づかない!よっ!大陸一の幸せ頭!」

「ふははははー!」

 

あぁ、確かに袁紹の従妹だ。

 

「お嬢様がお馬鹿さんなのはいいとして」

「何か言ったかや?」

「いいぇ、何も?こんな人でもお嬢様の恩人ですからねぇ。何か褒賞をあげなければなりませんよ、お嬢様」

「途中に大変失礼なお言葉が聞こえてきたんだが?」

「気のせいですよ」

「俺を美羽と一緒にすんな。このまま潰すぞ」

「痛いですよー。一刀さーん。私の顔が砕け散りそうで怖いでーす」

 

ギチギチとアイアンクローを掛けるが、たいして堪えた様子はない。むしろ、ちょっと喜んでないか?

 

「ふふふ、一刀さんに散々ヤられて、自分の隠れた嗜好に気づいたのです。今の私は、痛みすら快感に変える事が可能なのですよ」

「あぁ、ただの変態か」

「ぷぎゃっ」

 

社会のゴミはゴミ箱に。適当に七乃を投げ捨てる。蛙が潰れたような声を上げるが、その表情は恍惚としている。

 

「そうじゃのぅ。一刀よ、何か欲しい物はあるか?妾にかかれば、なんでも用意する事が出来るぞ?」

「なんでもいいの?」

「うむ。高貴な妾に、二言はないぞ」

「じゃ、太守の座、ちょーだい」

「……へっ?」

「あぁ!自分で言い出した事の重大さがわかっていない、そのお馬鹿加減が可愛すぎる!お嬢様が可愛すぎて生きるのが辛い!」

「じゃ、死んでろ」

「あぁんっ!痛いけど気持ちいい!むしろ痛いのが気持ちいい!」

 

うるさいのがしゃしゃり出てきたので、思い切り胸を鷲掴む。嬌声が上がった。

 

ヤバイ、ガチMだ。

 

 

 

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「冗談だ」

「な、なんじゃ、冗談か……」

「とりあえず、今は思いつかないからまた今度でもいいか?」

「うむ。思いついたらいつでも言うがよい」

「おう、ありがとな」

「ふはー、くすぐったいのじゃ!」

 

頭を撫で、ほっぺをぷにぷにとつまめば、目を細めて身をよじる。あぁ、この純粋さが今は心に滲みる。

 

「お嬢様!そんな簡単に身体を許してはいけませんよ!一刀さんも、女の子に触りたいなら私を触ってくれればいいのに。むしろ叩いてください!」

「お前、頼むからちょっと黙ってろ」

「んんっ、その汚物を見るような眼がまた堪らないです!」

 

メンタルでも((そっち|M))に行っちまったか。どうしよう、コレ。

 

「じゃぁ、お前に命令してもいいか?」

「め、命令ですか!?やだっ、凄いゾクゾクします!なんなりとどうぞ!」

「それじゃ、命令な。まず正座」

「はいっ」

 

即座に床に座る。

 

「手を後ろに」

「はいっ」

 

言われるまま、両手を後ろに回す。

 

「待機」

「はい!あぁ…その手の縄が私の被虐心をくすぐります……さぁ、早く!早く私に縛めを!」

 

めんどくせぇ。めんどくさいが、七乃の腕を縛る。ついでに足首も縛っておく。これで動けまい。

 

「ああぁ……これだけで濡れてしまいます……やめて、お嬢様!こんな穢れた私を見ないで!」

「見ないでと言うておる割には、嬉しそうな表情じゃな」

「そういうのが好きなんだろ。ほら、美羽。こっちにおいで」

 

理解し切れていない美羽を呼び寄せ、俺は適当な椅子に座る。

 

「ほら、ここ」

「おぉ、一刀の膝か。苦しゅうないぞ」

 

俺が脚をぽんぽんと叩けば、美羽は後ろ向きでぴょんとそこに飛び乗る。

 

「背面座位ですか!?初めてはやっぱり正常位では!?あぁ、でもそういう形式を無視した、愛のない欲望のみをぶつけられるのも素敵かも……」

「お前、いいから黙ってろ」

「ハァハァ…」

 

黙りはしたが、荒い息は止まらない。

 

「美羽のほっぺはぷにぷにだなー」

「うー、くすぐったいのじゃぁ」

「ハァハァ…お嬢様が私以外の人に触らて、あんな楽しそうに……そこに私は入れないのですね……なんという寝取られ…………それがまたいい!」

 

勘弁してくれ。

 

 

 

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お言葉に甘え、1泊だけした。

 

「――また遊びに来るよ」

「待っておるのじゃ!」

「ちゃんと勉強するんだぞ?」

「うむ!」

「それから蜂蜜水は飲み過ぎないように。太るからな」

「が、頑張るのじゃ……」

「あと、七乃の縄を解いておいてくれ」

「覚えておくのじゃ」

「いい子だ。それじゃ、またな」

「さらばじゃ、一刀!」

 

そんなこんなで、袁術とのコネと従順な変態ペットを手に入れ、俺は街を出た。

 

「さて、次は誰に会うのかにゃー」

 

ガラガラと重たい荷車を引きながら。

 

 

 

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おまけ

 

前夜。

 

「七乃」

「はいっ!伽ですか?伽の時間がやって来たんですね!」

「あぁ。という訳で、もっかい縛るぞ」

「はぁぃ」

 

どうやら、美羽と七乃は毎晩一緒に寝ているらしい。瞼を擦り始めた美羽を部屋に運べば、七乃もついてきた。という訳で、束縛。うっとりとした表情しやがって。

 

「じゃ、お前はここな」

「いやん!」

 

手足を縛り、部屋の入口の外に放り投げる。言葉とは裏腹に、これまた嬉しそうな表情。

 

「お前はそこで、美羽の喘ぎ声でも聞いてるんだな」

「あぁ!酷いです!私も混ぜてください!でも……これもアリ!」

「おやすみー」

 

バタンとドアを閉めるが、かすかに荒い息と喘ぎ声が聞こえてくる。マジ勘弁。

 

「それじゃ、寝るか」

「ぅむ、おやすみなのじゃぁ……」

 

寝間着に着替えさせた美羽を布団に寝かせ、俺もその隣に横になる。

 

「みゅぅ……」

 

すりすりと抱き着いてくる美羽は雛里を彷彿させ、暖かな気持ちになる。

 

だが。

 

「――寝たな」

 

美羽が完全に寝入った事を確認すると、俺はそっと寝台から降り、扉に近づく。

 

『なかなか聞こえてきませんね……まさか、口枷とか!?あぁ…なんて素敵な……痛みに涙を流すも声を出しきることは出来ず、その苦しみの中で快楽を感じ始め、その快楽を拘束の快楽と誤認してしまうのですね!でも、その勘違いが身体に刻み込まれ、もはやそれでしか悦べなくなるお嬢様…………羨ましいです!』

 

七乃は妄想の世界にトリップしているようだ。これなら大丈夫だろう。

 

今度は窓へと移動し、音を立てないように開く。そして、外に飛び出した。

 

「――――あったあった。これだな」

 

目的の物は、美羽の――実際に仕事に使われているかは分からないが――にあった。

 

「これが軍の資料で、こっちが税収か。で、作物の生産高に――」

 

明命を借りたのもこれが条件だったし、スパイのお仕事。これくらいあれば、冥琳も怒りはしないだろ。

 

「――――こんなもんか」

 

その内容のすべてを、ある程度簡略化しつつも書き写し、資料はすべて元の位置に戻す。

 

「さて、戻るかね」

 

 

 

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このページは本編とはまったく関係ありません。

悪しからず。

 

 

 

Nice Boat!

 

 

 

書き始めた時点で、絶対におかしいという事は分かっていた。

 

よって、『おまけ その2』はなかった事に。

 

この外史の七乃たんは、キャラ崩壊の状態で留めておいた方が、絶対にいいと思うんだ。

 

さーせん(´・ω・`)

 

 

 

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あとがき

 

 

美羽たんとのフラグを立てたよ!

 

 

七乃たんとのフラグを回収したと思ったら、なかったことにされたよ!

 

 

はい、一郎太です。

 

 

前回の2つ目のAAなんだが、みんな知らないのか、知ってて釣られた振りをしてたのかわかんないけど、

 

 

ぶっちゃけ、焦った。

 

 

というかア〇ヤ!

 

 

アンケなんかしてんじゃねーよwww

 

 

余計にあのAAがみんなの怒りを駆り立ててしまうだろうがwww

 

 

まぁ、楽しんでいただけるなら幸いです。

 

 

ではまた次回。

 

 

バイバイ。

 

 

あ、#21に王冠がついてた!

 

 

感謝感謝です。

 

 

 

 

説明
前回のあらすじを、幼女が説明するよ!

ふ、ふぇぇ…ぜんかいのあ、あとがきなんでしゅけど……このさいとに、あくせすしてくだしゃぃ……
ttp://blog.livedoor.jp/kinisoku/archives/3588576.html

どぞ。
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コメント
おまけ、おもいっきり関係あるような……主に一刀と冥琳に(弥生流)
あれ読み返したらおまけ2なくなってるし(; ̄ェ ̄)(アイネ)
↓なるほど〜(メモメモカキカキ)(アサシン)
ちょっと待て!?スズメバチの巣に後一歩まで近づいた!?スズメバチは数十m離れていても攻撃してくる蜂なんだぞ!!(スターダスト)
>>デーモン赤ペン様 七乃さんはどんなキャラでもそつなくこなすと思うんだ(一郎太)
>>ヒトヤ犬 あれ、名前が元に戻ってる……(一郎太)
>>kyou様 今後も頑張れば出て来るかもしれないよ!(一郎太)
>>将軍様 七乃さんは最初から可愛いんだよ!!(一郎太)
>>envrem様 そこがホラ、文学的に考察できる部分で云々。(一郎太)
>>summon様 そら元ホストですから。どんなニーズにでも答えなければ(一郎太)
>>駆逐艦 ……orz(一郎太)
>>ロンリー浪人様 あー、無理無理。話数稼ぎで、もう#29まで書いてるからw(一郎太)
>>本郷刃様 ギャグパートだから、すぐに元に戻るんだよ!載せた時点でアウト?いやいや、何も問題のあるものは載せてないですよ?(一郎太)
>>MNF様 まwwwたwwそwwwのwwwww顔wwwかwwwwwww(一郎太)
>>ゆぎわ様 『前が見えねぇ』は書こうか迷ったけど、流石に口調が違うのでやめといたw 一刀君がなったら書くけどw(一郎太)
>>ゆっきー様 こんなでも可愛いから許されるのが七乃たんのいいところ(一郎太)
>>叡渡様 元からの資質、かな……(遠い目(一郎太)
>>都非様 ほら、小姫も猫姫も、最後の最後で鈴々やら美以やら出て来たし、これもそんな感じにすれば、あら不思議、亞莎がメインヒロインになってるんだよ!(一郎太)
>>一丸様 勝手にリンクを貼るのもどうかと思うので、コピペしろやゴルァwww(一郎太)
>>アサシン様 2人とのフラグはいつか回収するかもしれないよ!回収しないかもしれないよ!(一郎太)
>>D8様 たぶん幼なじみシリーズの影響ですね(一郎太)
>>不知火様 美羽ちゃんは、そのままのキャラでも書きようでいくらでも可愛くなると思うんだ(一郎太)
>>アイネ様 おまけ2なんてないんだよ!そんなもの何処にも書いてないんだよ!(一郎太)
>>孔明様 『はちはちみつみつ』はすぐ浮かんだんだけど、『ぺろぺろうまうま』に辿り着くまでに一晩かかった件について(一郎太)
>>きまお様 一郎太(、´・ω・)??┻┳?一(Д)゚゚ ―・きまお  こうですね、わかります(一郎太)
>>AliceMagic様 いやいや、ちゃんと礼儀正しかったりしますよ?ただ、そうじゃない人には礼儀を払わなくていいと考えてるのでは(一郎太)
>>欠陥製品様 七乃さんって、どんな方向性にキャラ崩壊させてもしっくりくる凄い子だと思うんだ(一郎太)
七乃が平常運転に見える俺は異常なのか?(デーモン赤ペン)
嗚呼、この一刀なら俺にも容赦ない暴行を・・・・・・ふぅ(親善大使ヒトヤ犬)
もっと七乃の乱れっぷり(壊れっぷり?w)見ていたかったなぁ。好きなキャラだけに。(嫌いなキャラいないけどw)1話だけでサヨナラは勿体無いw(kyou)
七乃がドM過ぎてなんか色々と一周して可愛く思えてきた(将軍)
七乃のドMっぷりと美羽の純粋さの対比が凄まじいですなwww それにしてもここの一刀は本当ちゃっかりしているなぁ。(happy envrem)
調教までこなすなんて、この外史の一刀さんはさすがです!(summon)
調きょ・・・もとい躾するなら美羽タンも一緒にハアハア く、首輪着けてお散歩とかハアハア(駆逐艦)
AAは知ってたけど、一郎太さんなら7話に収めかねないからなぁ…… 。あと七乃×ドMはアリだと思ふ。(ロンリー浪人)
さすがは一郎太さんとこの一刀だ、女相手でも問答無用でぶん殴りやがる・・・そこもカッコイイけどwww なかったこと?載せた時点で手遅れですね。(本郷 刃)
これならどうだ! <( ?ヮ?)b(M.N.F.)
七乃ェ・・・ギャグパートだからって、クレヨンしんちゃんのような「前が見えねェ」状態でしゃべっていたのかw(ちょっとドン引き)   べ、別に釣られたわけ(以下略)、AA見て悪乗りしようと思っただけだからね!(ゆぎわ)
七乃が〜〜www((d(・ω・`)グッジョーブ! (ゆっきー)
七乃の変態っぷりすげぇwww(アルヤ)
そう言えば、このはなしって亞莎がメインヒロインって話だって気がするんだけど亞莎が今一度活躍する事ってあるのかな?(都非様)
いや、まあ・・・一言・・・一郎太さん、恋姫の魅力引き出しすぎ!!・・・・・・・・・・・・・いや〜〜、美羽も七乃も可愛いですねえ〜〜〜ではでは、続き楽しみに待ってます。・・・・外史での初めての相手は、七乃になったのか、以外だな・・・さすが、一郎太さん、誰もが予想しないことをやるww PS:最初の一文字目に「h」がないから、アクセスできないよww(一丸)
張勲がドMにwwwwwんで袁術が妹候補に(アサシン)
七乃www変態に磨きがwww(D8)
こんな七乃さんも好き! 美羽たんも相変わらずばかわいいですし、この勢力は言うことなしですねww(神余 雛)
まさか初が七乃とは((((;゚Д゚))))))) ドMな七乃を可愛いと思ってしまった(@ ̄ρ ̄@)(アイネ)
これこれしかじか、かくかくうまうま…じゃないんだwww さすがです、一郎太先生!(孔明)
相変わらず変態全開のななのんwみうみうとのフラグを建てた以上しぇれんたんとどうなるか見ものですね。そして変人のうp主にはお仕置きです。!(、´・ω・)??┻┳?一(Д)゚゚ ―・(きまお)
コメント書いてたら新しいの来てた!金姫仕様の一刀は鬼畜だなぁw(Alice.Magic)
いやはや、七乃のキャラがブレねぇブレねぇwww(欠陥製品)
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真・恋姫†無双 一刀 金姫 可愛いなぁ、もぅ。 R-18の部分はなかったことに。 はちはちみつみつぺろぺろうまうま。 

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