IS〜蘇りし幻[ゲシュペンスト] 第三話〜暗躍/脱走〜 |
どうもKANNBARUです。
いきなり急展開、しかも短い。
どうぞ。
ドイツ政府官邸
「何、それは本当か?」
『はい、モニター越しではありますが、恐らく彼だと』
黒皮の椅子に座り、モニターに映る軍人の報告を聞くスーツの男。
「この事は日本政府は知っているのか?」
『いえ、知っているのはドイツのみです、それに日本政府は国連の圧力により、"彼女"の汚点が無いように彼の戸籍を消しましたしね』
スーツの男は暫し考え、何かを思い付いた。
「アスフォード君」
『何でしょうか』
「今すぐ彼を拘束しなさい、多少荒くても構わない」
モニターに映る軍人は呆気に取られた。
『それはどういう訳ですか』
「人体実験を行う、日本政府は彼の戸籍を消した、なら我々ドイツの研究機関にて人体実験、研究者達はさぞ喜ぶだろう」
『何故です、"彼女"に引き渡せば良いではないですか!!』
「甘いな、私には考えがあるのだよアスフォード君」
スーツの男は少し水を飲み、ほくそ笑んだ。
「彼は"彼女"の弟だ。
もしかしたら、体をいじると"アレ"を動かすことができるかもしれないしな」
『だからと言って!!!』
「私の命令が聞けないのか、アスフォード君?」
モニターの軍人は苦虫を噛むような顔をした。
「この実験が成功すれば、"彼"の次に"アレ"を使えるようになるのだよ」
男は口を歪めた。
『そんな事、させる訳にはいきません。
たとえ、貴方の命令だとしても』
モニターの軍人は命令を拒んだ。
「そうか、なら仕方がない」
男はもう一つのモニターを開き軍人に見せた。
『アラン、ケティ!!!』
「驚いたかね、私の命令が聞けない場合、君の妻子がどうなるかな?」
『あなたって人は!!!』
「さぁ、私の命令を聞きなさい」
『分かり、ました……
…………首相』
その返事に満足したのか、首相は満面の笑みを浮かべた。
「分かったのなら早速実行に移してくれ、ではなアスフォード君」
首相は回線を切った。
「どうやら、神は私に微笑んでいるようだ」
その後、首相室には首相の高笑いがしたと言う。
ドイツ軍基地医務室
「寝れん」
就寝してから数時間後、起きてしまった。
一度起きてしまったせいか、中々寝付けない。
「外の空気でも吸いに……は駄目だ」
今保護観察中だった、と言っているとまた急にドアが開いた、だからなんでノックをしないんだ此所の人は!
ドアを開けた人を見てみると肩に銃を掛けている軍人が二人いた。
「なんだお前達は」
「司令官の命により、貴様を拘束する」
「お前達、一体なんのマネだ」
「司令官の命だ、大人しくしろ」
俺は両脇を抱えられたまま医務室から出ていった。
司令室
拘束されて暫くした後、俺はある扉の前に連れていかれた。
「司令官、拘束して参りました」
「ご苦労、もう下がって良いぞ」
すると両脇の軍人は俺の拘束を解き何処かえ去って行った。
それと同時に目の前の扉が開いた。
扉の奥には広い部屋があり一人の男が座っていた。
「手荒な事してすまない、こうしなければ怪しまれるからな、私は此所の司令官をしているトレアン・アスフォード中将だ」
「織斑一夏准将です」
アスフォード中将は立ち上がり俺
と握手をした。
「すまないが君に手短に話さなければならない事があるんだ、織斑君」
「何でしょうか中将」
中将は真剣な顔をしながら俺に言った。
「織斑君、今君の身が危ないんだ」
「どういう事ですか?」
「上層部から君を拘束しろと命令が来たのだ、しかも彼らは君を人体実験の実験台にするつもりだ」
いきなりの事で少し頭が呆然となった。
「なんで、ドイツの上層部はなんで俺を」
「しかも最悪な事にドイツ首相直々の後達しだ、私は断ろうとしたが、首相は私の妻子を人質にしてきた、済まない」
これが一国の主か、これが
「クソ、何か方法は無いのか!!!」
なにもできない自分に腹が立ち、壁に拳を打ち付ける.
「いや、方法はある」
司令がボソッと呟いた。
「司令、一体どんな」
「出来ればこの方法は使いたくなかったが、仕方がない着いてきてくれ」
司令室を出ていく司令の後を俺は着いていった。
???
司令の後を付いていくと暗い一室に入っていった。
「司令、此処は一体」
司令がその一室にあるボタンを押すと明かりが点いた。
そこには透明なケースがあり、その中には青い宝石が埋め込まれている指輪があった。
「これは?」
「君が乗っていたマシンだ」
「これが俺の!!!?」
あまりの変貌に驚いてしまった。
「ISのコアを取り込んでしまってな、IS化してしまったんだ」
司令が説明してくれたが、未だに少し驚いている。
「それでどうするんですか?」
俺の質問を聞いた司令は信じられない発言をした。
「これに乗って脱走しろ」
何を言っているんだ、脱走しろ?
「ちょっと待って下さい司令、脱走しろなんてそんな事すれば貴方の妻子が……」
「大丈夫だ、対処法はある」
そう言って司令はホルスターから拳銃を取り出し俺に手渡しこう言った。
「この拳銃で私を撃ってくれ」
「そんな何を言って……」
「これから私の計画を言う、その通りに動いてくれ、とりあえずこの銃を受け取ってくれ」
司令から拳銃を強引に渡された。
「私は今君に銃を奪われ、自分の機体に案内するように脅迫された事になっている、そして君は自分の機体に搭乗する直前に私に発砲する、脱走した後は日本に向かいながらドイツの国境を抜けろ、だがドイツ領にいる間はドイツ軍を追撃に向かわせる、私に疑いが掛からないようにするためだ、許してくれ」
「待って下さい、確かISは女性でしか動かせないはずでは」
尋問が終わり就寝の時間まで時間があったのでこの世界の兵器について調べた。
ISは女性ではないと動かせないハイブリットスーツのようなもの、そのせいか女性が有利になり、女尊男卑が当たり前になってしまった。
「大丈夫だ、君なら動かせるはずだ、さぁ早く」
「分かりました」
俺は司令に向けて拳銃を構え、司令の腹部を狙い発砲した。
「健闘を祈る……織斑准将」
司令の声を背中で聴きながらIS化した自分の愛機の前に立つ。
「動いてくれよ、俺の相棒!!!」
IS化した相棒に手をつけた瞬間、頭の中にキィンという音が響いたその時にISと俺の体に光が包んだ。
いかがでしたか。
ではまた次回
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どうもKANNBARUです。 今回もインフィニットストラトスを更新します。 バトル無しです。 |
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