IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者?
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episode117 白い魔王?

 

 

 

 

(・・・・)

 

隼人はゆっくりと目を覚ました。

 

(ここは・・・?)

 

目を開けて周りを見ると、さっきまで居た景色とは違う景色が広がっていた。

 

(どこだ・・・?)

 

そこはまるで喫茶店のようにテーブルとイスがたくさん並べられていた。

隼人は喫茶店内にある窓の近くのテーブルの傍に居た。

 

(俺・・・なんでこんな所に・・・)

 

 

 

 

(ようやくお目覚めだね)

 

(っ!)

 

すると右から声を掛けられて隼人はとっさに振り向く。

 

(初めまして、隼人君)

 

そこには一人の女性がイスに座っていて、隼人に向けて微笑みを浮かべる。。

 

自分より年上の女性で、黒味のあるグレーの瞳を持ち、明るい茶色のロングヘアーを左側に集めたサイドテールにしていた。白を基調とした服を着ており、ロングスカートの縁がギザギザしており、スカートの前と恐らく後ろに青いラインが入っていた。前開きのジャケットを着ており、下にはロングスカートと一体化したインナーを着用し、ジャケットの袖の先端に黒と青の組み合わせで表面に豪華な意匠が施しており、両手には指先が開いた黒の手袋をつけていた。

 

(あんたは・・・?)

 

(私が分からないかな?まぁ会ったばかりだから、分からなくても仕方が無いね)

 

(・・・・)

 

隼人は少し考えて――――

 

 

 

 

 

(ユニコーンの意思、か)

 

(その通り)

 

(じゃぁ、ここはお前の意思としての空間か)

 

(どちらかと言えば君のイメージが反映されているかな)

 

(イメージ、か。

それにしても、バンシィと違ってすぐに出てくるんだな)

 

(今回はすぐに出られる条件が揃っていたからね。だから今回は隼人君とお話しに来たの)

 

なぜか一瞬背筋に悪寒が走る。

 

 

(そういやバンシィの時から気になっていたんだが、お前の容姿ってどこから来ているんだ?)

 

(それはもちろん君の記憶からだね。ユニコーンに最も近いイメージを持つキャラクターをね)

 

(・・・・)

 

それを聞いて思い出せば、、ユニコーンの意思の容姿のモデルは『魔法少女リリカルなのは』の白い魔王こと『高町なのは』そのものだな。目の前の姿は成人時のバリアジャケット姿だろうな。

どおりで特定のワードで背筋が凍ったわけだ。今回は意味は違うはず。いや、そうでありたいな。

 

今思い出せば、バンシィの意思の容姿モデルは同じ作品の『フェイトTハラオウン』だったな。見覚えがあったのはこれだったのか。

 

(つくづく因縁のある作品だな・・・)

 

(そうかな?)

 

(・・・・)

 

まぁ俺も元の世界でも『ユニコーン×なのは』、『バンシィ×フェイト』と言う組み合わせが一番合っていると思っていたからな。色合い的に似合っていると言う点もある。

 

 

 

(それで、今回は何で俺の前に現れたんだ?)

 

隼人は近くにあるイスを引き寄せて腰掛ける。

 

(それは色々とあるけど、まずは一言)

 

(・・・・)

 

(ようやく私を手に入れたんだね。おめでとう)

 

(どうも。まぁ成り行きみたいな感じだったが)

 

(そうだね。でも、バンシィには感謝しておかないとね)

 

(バンシィに?)

 

(バンシィのお陰で君は私を手に入れたんだよ)

 

(・・・分からないな。その時俺は気を失っていたし)

 

(そうだったね)

 

(・・・だが、確かに礼を言っておかないとな)

 

(まぁね。でも、まだバンシィは完全じゃないから、しばらくは私を使用するしかないよ)

 

(そうか。そういやユニコーンはバンシィより遠距離戦を得意とするのか)

 

(そうだね。戦術的に例えるならバンシィが前衛になって、ユニコーンが後衛になるかな。だからユニコーンは遠距離武器が豊富なの)

 

(なるほど)

 

(もちろんある程度戦闘が行えるほどの性能は持っているよ。いざって時には自分で何とかしないといけないから)

 

(確かにな)

 

 

 

 

 

 

 

(そういやバンシィが言っていたな)

 

(何を?)

 

(お前を手に入れることは最後のピースが埋まるって)

 

(あぁなるほどね)

 

(どういう意味だ?)

 

(確かに隼人君には一つピースが抜け落ちている。けどそれは私のことじゃないの)

 

(何?)

 

隼人は片方の眉を上げる。

 

(あくまで私はそのピースへの鍵なの)

 

(・・・・)

 

(君は今バンシィとユニコーンの二つの鍵を持っているの。そして一つの条件を満たした時、君は本当の力を得る)

 

(本当の力・・・?)

 

(でも、同時にそれは君が『破壊の王』に近付いてしまう事なの)

 

(破壊の王?)

 

さっきから聞いてない事ばかりが話されて少し悩む。

 

(あっ、そうか。君はまだ知らないんだったね)

 

(どういうことだ?)

 

(・・・・)

 

ユニコーンは少し暗い表情を見せたが、覚悟を決めたみたいに表情を引き締める。

 

 

 

 

(隼人君はショックを受けるかもしれない)

 

(・・・・)

 

(隼人君はこうなると思ってない事だから。

そう、ある人たちのシナリオ通りに動かされている事にね)

 

(なに・・・?)

 

隼人は自分の耳を疑った。シナリオ通りに動かされている?

 

(バインドがこの世界を侵食し始めているのは君を転生させた神が言ったよね)

 

(あぁ。確かにそうだが・・・)

 

(そんな時に隼人君はこの世界に偶然居合わせた形で転生させられた)

 

(・・・・)

 

(でも、もしその転生が偶然ではなかったら?)

 

(・・・?)

 

脳裏に嫌な予感が過ぎる。

 

 

 

(そう。偶然ではなく、意図的に、策略あっての転生であるとね)

 

(・・・・)

 

(バインドを駆逐するために複数の転生者を送り込んだ。疑問に思わなかった?なぜ転生者がこの世界に多いのか)

 

(・・・・)

 

(つまり君は・・・この世界に転生した人たちは・・・バインドを殲滅するための駒でしかない。特に隼人君は切り札となる重要な駒なの)

 

(なん・・・だと・・・)

 

隼人は驚きを隠せなかった。

 

(じゃぁ、俺はシナリオ通りに神々の掌の上で踊らされているって、そう言いたいのか!?)

 

(そういう事になるね)

 

(・・・・)

 

(破壊の王はバインドを殲滅するための最強の力。でも同時に世界を破壊する事もできる力なの)

 

(・・・・)

 

(この世界に転生した一部の者は知っている。君に知られてないのは向こうにも気付かされないため)

 

(・・・・)

 

(隼人君は転生させた神に何か違和感を感じなかった?)

 

(違和感・・・)

 

隼人は神と会ったあの時を思い出す。

 

なぜか自分に準備をよくしてくれて、その理由を聞くと少し戸惑う様子を見せた。

その時は特に気にしてなかったが、今思えば何かありそうに思えた。

 

 

(そういう事だったのか)

 

全てを理解した隼人はショックを受ける。

 

(その神は君に理由を話さないままなのはさすがに酷だと思ったんだろうね。だから私と言うイレギュラーを送り込んだ)

 

(遠回しなやり方で、真実を伝えると言う事か。誰にも悟られないように)

 

(そうだね)

 

 

 

 

(じゃぁ、俺はただバインドを殲滅するために・・・力を得て転生したって言うのか・・・)

 

隼人は俯く。

 

(どちらにしても、バンシィとユニコーンを得た以上、君は本来の力・・・『第三のユニコーン』を得る事になる。これは避けられない事なんだよ)

 

(・・・・)

 

また聞き慣れないワードが出るも、今の隼人には聞こえてない。

 

(バインドを滅ぼせるのなら、この世界を滅ぼす事を厭わないのか・・・)

 

(でも、現に君はこの世界に転生するように神に言ったんだよね)

 

(確かに俺はこの世界に転生して欲しいと望んだ。だが、それでも神々は自分たちの都合の為に利用したのか)

 

(そういう見方もあるね。現に君には破壊の王としての力を秘められて転生させられた。普通なら神々はこんな事をしないよ)

 

(傲慢で腐った連中め。どの世界の政治家も腐っているが、神の方がよっぽど腐ってやがる!!)

 

(・・・・)

 

(理由はどうあれ、何時までもやつらの掌で踊らされてたまるか!俺は利用されるために転生を望んだわけじゃ――――)

 

 

 

 

 

(隼人君)

 

するとユニコーンの意思は右手の人差し指を立てて隼人に突き付ける。

 

(少し頭を冷やそうか?)

 

(・・・・)

 

ユニコーンの意思は笑顔なんだが何か鋭い殺気を感じて背筋が今までに無いぐらい凍てついた。

 

(・・・・)

 

それで隼人は頭を冷やして落ち着いた。

 

(確かに君の言い分は分かるよ。君を転生させた神もそういう複雑な心境だったのかもしれない)

 

(・・・・)

 

(でも、だからと言っても君は世界を蝕み、滅ぼそうとするバインドを野放しにするの?)

 

(・・・・)

 

(つまり君は仲間や大切な人たちを見捨てるの?)

 

(・・・・)

 

(策略で利用していると言う点もあるのかもしれない。でも、神々も可能性として君に力を託しているんだと思う)

 

(可能性・・・)

 

(それに、その破壊の王の力はただ破壊の為にあるわけじゃないんだよ。神々は世界を守る守護者としての意味合い兼ねていたんだよ)

 

(守護者、か)

 

(・・・・)

 

(向こうは俺の性格も考慮しての意味合いも入れていたのか。危険要素を含むとしても、守護者として・・・俺に可能性を託した)

 

(そうだね。ある意味賭けなんだよ)

 

(本当に危険な賭けだよ。どんな力かも分からない力に暴走されたら困るんだよ)

 

 

 

(そうだね。でも、心配しないで)

 

(・・・・?)

 

(本当の力を得る事になっても、破壊の王になるわけじゃない。まぁ一歩手前の状態になるけどね)

 

(つまり?)

 

(真の覚醒には条件があるの。その条件を満たさないように私とバンシィが居るんだよ)

 

(つまり、二人は俺の引止め役・・・枷でもあるってわけか?)

 

(どちらかと言えば、私達が君を守るって所だね)

 

(俺を守るねぇ・・・)

 

(ちなみに言うと、君と一緒に居たリインフォースは、君の能力を強化する他に、君の破壊の王の力の調整をする管制ユニットとしての役割を持っているんだよ)

 

(リインが?)

 

(そうだよ)

 

(そうだったのか・・・)

 

(でも、君自身も気をつけるんだよ。君自身の状態で状況が大きく変わる)

 

(分かっているさ)

 

 

 

 

(そろそろ時間だね)

 

と、ユニコーンは壁に掛けられている時計を見る。

 

(今度はバンシィと一緒に話せるといいね)

 

(そうだな)

 

そうして隼人とユニコーンは席を立つ。

 

(じゃぁ、またね)

 

(あぁ)

 

そうして周りの景色が白くなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!


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ユニコーン バンシィ ガンダム インフィニット・ストラトス IS 

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