「ギャァァァオン」

　学園外れの森にゴルゴレムが出現した。箒達はゴルゴレムの脚を止めようと攻撃を開始する。

「なんでこいつ背中に水晶があるのよ。」

「ビーストがファッションに目覚めたのか？」

「そんなはずはないだろ。」

　その時であった。ゴルゴレムのホース上の口が箒達に襲い掛かってくる。

「きゃっ！」

「大丈夫！？」

「なんとか。」

　ホース上に伸びた口から火球が多数放たれる。放たれた火球が箒に直撃する。

「ぬああ！」

　箒は体制を崩す。その隙をゴルゴレムは見逃さない。

　ゴルゴレムの口が開き箒を喰らおうとした。

　一夏は森の中を掛け走り、エボルトラスターを前に突き出し叫ぶ。

「うおおおおおおおおおおおお！！！！」

　ゴルゴレムの口が箒に襲いかかろうとした瞬間、ネクサスがその長い口を押さえる。

「シュアアア・・・」

「ギャオオン」

『ウルトラマン！』

　箒はウルトラマンとゴルゴレムから距離を置いた。

　ネクサスはゴルゴレムの下に蹴りを喰らわす。

「ギュオオン」

　ネクサスがかかと落としをしようとした瞬間。ゴルゴレムの背中の水晶が発光し、ゴルゴレムはうすぼやけな姿になる。

「シュア！」

「何よあれ！」

「センサーにも反応がありませんわ！」

「でも現実にそこにいますわ！」

　その光景を見ている者は驚きを隠せなかった。

　ゴルゴレムは水晶体の発光が止み、センサーにも反応が戻る。ゴルゴレムはネクサスに体当たりをする。

「ジュアア！」

　ネクサスが体制を崩す。ゴルゴレムの管状の口がネクサスの片足を掴み、上下に振る。何度も何度もネクサスは地上から空中、空中から地上へと振り上げ、振り下ろされる。

「ジュアアア、フグアアアア！」

「これでも喰らって放せ！」

　楯無が蒼流旋を四門ガトリングに変形させ、ゴルゴレムの口の攻撃を集中させる。ゴルゴレムは口をネクサスから離す。

　箒達と楯無はゴルゴレムに一斉射撃をするがゴルゴレムは再度背中の水晶を発光さ、攻撃を回避する。

「またあの技！」

「どうなっているのよ！」

　ゴルゴレムは背中の水晶体の発光を止ませ、箒達と簪に火球を放つ。とっさのことに回避が間に合わなかった瞬間、ネクサスが自ら楯にして箒達と楯無を守る。

「グアア！」

　ネクサスは左肩を負傷する。ゴルゴレムは背中の水晶体を発光させその場から立ち去ろうとする。ネクサスは掴もうとするが、その手はすり抜ける。

　ゴルゴレムは徐々に薄くなっていき、やがて姿を消した。