真・恋姫無双〜白き牙を持つ者〜 #73 |
〜 第73話 †散りゆく黄天の世3† 〜
俺が待っていた人物それは・・・
「師匠、遅くなりましたこちらです早く」
青の基調とした人物、曹操(そうそう)の片腕夏侯淵(かこうえん)だ
「分かった、すぐに行く・・・神流(かんな)皆を連れて来い」
「御意!」
俺の指示で小屋の中に入っていったとう艾(がい)を見送り
夏侯淵に振り返る
「思った以上に時間がかかったようだな?」
「はい・・・隠密の者達が我々が攻めていた門を一番最後に開けたので・・・」
「あ〜孫策の所のやつかな、嫌がらせしてきたか」
「他にも思った以上に数が多くて手間取りました
幸いにも姉者が道を切り開いてくれたので強引に突破しました」
「なるほどな・・・んじゃ、まだ残党が残ってるだろうし
露払いは俺がやろう、淵は護衛をしっかり頼む」
「はっ・・・了解です」
「それと淵・・・立派になったな」
肩を軽く叩いて褒めておいた、張白の時は無理だったからなー・・・
一瞬惚けた顔をしたがすぐに顔を引き締めて
「師匠、ありがとう・・・ございます」
と俺にしか聞こえないほど小さな小さな声で言った
雑談が終わる頃に
とう艾が張3姉妹と司馬懿(しばい)を連れてきた
「んじゃ、いくか」
俺を先頭にして、真ん中に張3姉妹と司馬懿
その周囲に50人の護衛と夏侯淵、最後尾にとう艾で出発した
門に近づくに連れて、黄巾党と官軍が入り乱れて戦っている
勿論俺らも黄巾党を斬りながら進んでいくが・・・
「あー本当に思った以上に多いな・・・」
あまりの多さにいい加減辟易してきている・・・
護衛も少しずつ削られていってるしな
俺の死角から1本の矢がその時迫ってきた
「師匠!?後ろです!!!」
夏侯淵が叫ぶ、俺はその矢を寸での所でなんとか避ける
避けた矢は俺が相手にしていた黄巾党の一人に刺さり絶命させていた
「淵、すまん助かった!」
その矢が飛んできた先を見たら、200m以上離れた所に
薄紫色の髪の色をした妙齢の女性が弓を構えて立っていた
俺がそれに気づくと女性はしてやったりと口角を上げてにやけている
全く・・・あの人は悪戯が過ぎるだろと俺も笑みを浮かべていた
「淵、俺がここの突破口を作るから先に陣に戻れ俺もすぐにいく
とう艾、必ず守れ・・・これは主からの絶対命令だ
司馬懿、いい加減おまえさんも楽せずに戦ってくれ」
「師匠・・・何も言いません待っています!」
「あ、主様・・・この不肖とう艾、か、必ずやりとげます!」
「九十九(つくも)がそういうなら頑張る」
目を閉じ一回深呼吸して俺はそれを少しだけ解放する・・・
身体全体に漲る気とは異なる自然の気
目をゆっくりと開ける・・・飼いならすんだそれを
少しずつ髪の毛が伸びていき、地面につくかという所でそれは止まる
「綺麗・・・」
誰が言ったか分からないがそんな声が聞こえた
あれだけ喧騒して騒がしかったものが一瞬の静寂を迎える
「我は厳白虎(げんはくこ)、この白き牙の行く手を阻む者に
等しく死を与えん・・・死にたく無い者は道を開けよ!」
空中に跳躍して道を防いでいた官軍・黄巾党の中心に気を集中させた剣を突き立てる
それと同時に大きな爆音が鳴り、剣を突き立てた周囲10mほどが爆ぜて俺以外全てが皆吹き飛ばされた
剣が砕けて無くなったので、腰にさしてあるトンファーを構えて周囲を確認する
「淵、早くいけ!」
「は、はい!!」
俺の言葉に我に返った夏侯淵達は急いでこの場を後にした
俺はそれを確認して後ろに振り返ると
周りは腰を抜かしたりして後ずさってるのに一人だけ歩いてくる人物がいた
先ほど俺に矢を放ってきた女性だ
「相変わらずお主は規格外じゃのぅ・・・」
「祭(さい)さんこそ、死角から攻撃するのはないんじゃない?」
「何、儂一人に色々押し付けた腹いせしても問題ないじゃろ?」
「もうちょっと可愛げがある腹いせが望ましかったね」
「それはとりあえずここが終わってからでも遅くはなかろう?」
「まぁいいか、さっさと終わらせよう」
「んむ」
俺に近づいた女性は黄蓋(こうがい)孫呉の宿将その人だ
俺達は互いに背中合わせで立って、戦意消失している黄巾党を殲滅していった
ある程度片付いて、虎気(こき)を解除する
途端に襲ってくる疲れと飢餓がひどい・・・
腰に下げている袋から干し肉と水を食べて飲んで落ち着かせる
黄蓋の方も終わったらしく近づいてきた
「しかし、変わった気じゃの・・・儂とかのとは質が違うようじゃが」
「俺のは自然の気を取り込んだモノだからね、気自体が枯渇する事はないよ
その分反動がひどいし、扱い間違えると暴走しちゃうから」
「白(はく)・・・」
そっと何故か俺を抱きしめる黄蓋
「お主はそこまで自分を追い詰めないと『天命』は叶わぬのか?」
「そうだね、それでも足りないと思っているよ」
「そうか・・・立派な男になったんじゃな」
「祭さんに認めてもらえたなら頑張ったかいがあるね」
「それじゃ褒美をやらんとな♪」
抱きしめてた黄蓋が急に接吻をしてくる
俺はそれを甘んじて受け入れる、美人からの御褒美はちゃんと貰わないとな
銀色の架け橋がかかるがすぐにそれを俺はきる
「なんじゃ、もう終いか」
「これ以上は俺じゃなくて祭さんに対する御褒美になるでしょ」
俺の言葉にキョトンとした顔をしたら大笑い始める
「確かに・・・儂のが褒美を貰うところじゃった!」
「でしょ?まっ時間無いから俺はいくよ、祭さん壮健で・・・」
「そうか、名残惜しいが堅殿によろしく頼む」
「了解」
後ろを振り返ることなく俺は走り出す
幸い、門周辺はすでに曹操達が制圧済みだったので難なく門を抜けて
曹操が待つ陣に向かって俺は息を整えながら歩いていった
〜あとがきっぽいもの〜
白ちゃん無双の回でした
そして、ここでこっそり祭さん登場です
自分は恋姫勢の中でとし・・・ぎゃああああああああ
お姉さん勢が大好きな為、思わず出してしまいました・・・後悔はしていないっ!
これで黄巾党編は9割終了で、次とその次辺りが
天幕内での魏・呉・蜀勢の絡みで終わりの予定です
更新が最近さらに遅くなって本当にすいませんm(_ _)m
稚拙な駄文ですが次回もよろしくお願いします!!
説明 | ||
この物語はオリ主メインの外史です 視点は基本オリ主となっています その他にご都合主義・チート・独自ルートで書いています 苦手な人はご遠慮ください 大丈夫な人は駄文にお付き合いください 毎回の閲覧・支援・コメント感謝感謝です! 今回で大まかな黄巾党編は終わりですっ |
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コメント | ||
不知火観珪さん>無茶しすぎですぜ・・・彼女らは時空を超えちゃいますからっ(tokkey) アルヤさん>やっぱり母性(マシュマロ的な何か)が素晴らしいですからね!ってそれは自分だけですか?w(tokkey) joinさん>桔梗姐さんも好きですので出したいのですが・・・紫苑さんといい蜀の地って隔離されてるんですよねー・・・(tokkey) 東文若さん>紫苑さん出したいんです・・・出したいんですが・・・出し所が難しいorz(tokkey) 紫苑さん=性技(誤字では、断じてない。)(東文若) 祭さんは好きですけど、他の年m……(返事がない。ただの屍のようだ(神余 雛) お姉さま方に対しては後書き側もコメント側も皆無茶したがるなぁ・・・・・・そんなにお姉さまが大好きなのかみんな。(アルヤ) 桔梗姐さんも出してくれますよね?(join) お姉さん勢好きってことは、当然紫苑さん出ますよね。(東文若) |
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