刀と 〜3
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「えーっともう一度聞くけど、君は刀でいいんだよね?」

 

「むーっ、さくらです。そう呼んでくれないと答えません。」

そう言ってぷうっと頬を膨らませる。

正直、うざったい。

でも可愛い。

 

「わかったよ。さくらは刀でいいんだよな?」

 

「そうです。おばあちゃんにずっと預けられていました。」

腕をちょこっと組む。

「はっ、それならなぜここに、さくらはいるのですか?もしやあなたは泥棒っ?」

 

「そんなわけあるか。そのおばあちゃん、師匠が俺に預けたんだよ。」

全くふざけるんじゃない。

こんなもん預けてくるなよ。

俺は修行に出るはずじゃなかったのかよ。

 

「なるほど、それならあなたが、おばあちゃんの弟子ですね。おばあちゃんからいつも聞いていました。」

さくらはうれしそうに頷く。

 

「そうだ。だけど何故お前が俺に預けられた?」

 

さくらはこほんと咳をすると、もったいぶって言った。

「あなたは私を、私をつくった人に届けるのです。それがあなたの使命です。」

にっこりと綺麗に笑っていた。

 

「ふざけんじゃねぇ。」

 

「ひいっ、スイマセンすいません。」

 

「何で俺なんだよ。」

 

「だっておばあちゃんが…」

 

「師匠か、師匠のせいか。」

 

「おばあちゃんは悪くありません。とにかくあなたは私を送り届ければいいのです。」

そう言ってぷんすか怒る。

「鞘を貸してください元に戻ります。」

そう言って鞘をつかむと、元の剣に戻った。

もう動かない。

ただの刀だ。

 

「あー」

えーっと

「さっきから俺、刀としゃべってた?」

 

説明
http://www.tinami.com/view/54549の続きです。
別に途中からでも大丈夫です。
読んでくださるとうれしいです。

五分小説です。
読みやすいように書いてます。
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刀と オリジナル 五分小説 紅桜 さくら 流人 おばあちゃんは適当 

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