IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者?
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episode123 連れ去らわれた仲間達

 

 

 

 

 

そうしてIS学園――――

 

 

 

 

 

「まさかこんな事になるとは・・・」

 

千冬は歯を食いしばって景色を見ていた。

 

IS学園の各所より黒煙が上がっており、地面には戦闘で開いた穴がたくさんあった。

 

「幸い校舎には被害はなかったとは言えど、その他の施設には大きな被害が被ったな」

 

隣で輝春が黒煙を上げる施設を見ていた。

 

「だが、なぜ連中はここを襲撃して・・・一夏達を・・・」

 

千冬は俯いた。

 

「千冬・・・」

 

 

 

 

 

 

『織斑先生!!』

 

すると山田先生より通信が入る。

 

「どうした?」

 

『こちらに接近してくる熱源があります!』

 

「なに!?」

 

「しつこい連中だ!!」

 

『・・・あっ、待ってください。・・・この反応は・・・』

 

「なんだ?」

 

『接近してくるのは・・・ISです!しかも四機!』

 

「ISだと?」

 

「それに四機もだと?」

 

 

『しかもこの識別コードは・・・神風君のバンシィです!』

 

「な、なんだと!?」

 

「隼人だと!?あいつあそこから逃げ出したのか!?」

 

千冬と輝春は驚きを隠せなかった。

 

「だが、残りの三機は何だ?」

 

「俺が知るわけないだろ」

 

 

 

 

 

そうして二人が居たグラウンドの上空に四機の機影が現れた。

 

「あれは・・・」

 

それを見て千冬は驚いていた。

 

「バンシィが二機・・・?それに白いバンシィ?」

 

輝春は戸惑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

「酷い・・・」

 

IS学園上空について隼人はその光景に息を呑む。

 

「これほどの被害と言うとバインドによる襲撃でしょうね」

 

「俺が居ない間にこんな・・・」

 

「あのバインド達は別働隊ってところかな」

 

「恐らくそうだろうね」

 

 

 

 

そうして隼人達はグラウンドに着地して隼人はバンシィを解除して千冬と輝春の前に来る。

 

「神風・・・」

 

「ご心配をお掛けしました、織斑先生」

 

隼人は千冬に頭を下げた。

 

「・・・・」

 

「無事に帰ってくることが出来ました」

 

「・・・まぁ、よく無事に・・・帰って来たな」

 

千冬は無事に帰って来た隼人を抱擁したかったが、今は何とか我慢した。

 

「それより、後ろのあれは何だ?」

 

と、隼人の後ろに居たユニコーンとバンシィ、ジェスタを見る。

 

「説明は後で。それより一体何があったのですか!?」

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

「それに一夏たちの姿が見当たらないのですが・・・」

 

隼人は二人の様子から只ならぬ予感が過ぎる。

 

 

 

 

「実は昨日の昼に突然バインドの襲撃にあってな」

 

「バインドが?」

 

「それほど多い数ではなかったんだが・・・」

 

「・・・・?」

 

「今までのバインドとは桁違いに強い個体が中に居たんだ」

 

「強い個体?どんな特徴があったんですか?」

 

「他のバインドと違って色が付いていたんだ。青紫と黄色、赤などの多色だ」

 

(トルネードの事か)

 

つまりあの時は襲撃した後で帰還中に遭遇したという事になる。

 

「後は黒とパープルのカラーリングの機体も居たな。それとほぼ同じカラーリングの量産機もいた」

 

「・・・・」

 

「何とか専用機持ちたちがGモードで対応していた。そこまでは良かったのだが――――」

 

すると千冬の表情が曇る。

 

「一体のバインドが現れたことで、状況は急変した」

 

「・・・・」

 

「そのバインドが放った一撃が専用機持ちを襲い、戦闘不能に陥れた」

 

「・・・・」

 

「その後バインド達はどういうわけか・・・その専用機持ち達を連れ去ったんだ」

 

「なん・・・だって?」

 

隼人は驚愕する。

 

 

「連れ去られたのは織斑、篠ノ之、オルコット、凰、デュノア、ボーデヴィッヒ、ハルトマン、そして更識姉妹だ」

 

「そんな・・・簪までが・・・」

 

隼人は震えながら数歩後ろに下がる。

 

「なぜ専用機持ちを連れ去ったかは分からない。だが今は圧倒的に戦力不足に陥っているのが現状だ」

 

「・・・・」

 

隼人は簪が連れ去られてしまった事にショックを受けるも、すぐに気持ちを切り替える。

 

「それで、被害はどのくらいですか?」

 

「被害はIS学園の外部の施設や内部施設が主に受けた。校舎には被害は無く、生徒の避難も早く終わったからけが人は居ない」

 

「だが、またいつ襲撃が来るか分からない状況だ。今は別の施設に避難させている」

 

「そうですか。そういえば颯は無事ですか!?」

 

「神風なら無事だ。彼女だけはなぜか連れ去られる事は無かった」

 

「良かった」

 

隼人はとりあえず一安心した。

 

「あとはリインフォースとマドカが残っている」

 

「マドカが?」

 

「色々とあったが、今は協力者として戦ってくれている。昨日の襲撃でもバインドと戦っていた」

 

「そうですか」

 

「後はラムゼイが合流したぐらいだな」

 

「えっ!?シャーリーが戻ってきたんですか!?」

 

「だが、あいつが到着したのは襲撃直後だった」

 

「・・・そうですか」

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてと、そろそろ説明してもらいたいな」

 

千冬は隼人の後ろに居る三人を見る。

 

「・・・色々と長くなりますよ」

 

「構わん」

 

 

 

「じゃぁ、シノン、バンシィ、ユニコーン。姿を見せてくれ」

 

隼人の一言にシノンはISを解除し、ユニコーンとバンシィは人間形態になった。

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

千冬と輝春は特にシノンの姿を見て片方の眉毛を上げた。

 

 

 

そうして隼人は二人に説明した。

 

 

シノンが颯より先に作られた自分の生体データを元にした戦闘機人であると・・・

 

ユニコーンとバンシィが実体化したISの意思であると・・・

 

 

 

 

 

 

 

「まさかお前の遺伝子を元にした戦闘機人が居たとはな」

 

「・・・・」

 

「それに加えてISの意思が実体化したって・・・」

 

輝春はユニコーンとバンシィを見る。

 

「あいつが知ったら絶対興味を引くだろうな」

 

「でしょうね」

 

言わずとも誰かは察しが付く。

 

「しかし、本当にISの意思が実体化したのか?」

 

「実際に意思の中で見ましたから間違いないですよ」

 

「お前はバンシィだけじゃなく、ユニコーンとやらの意思の中も見たのか」

 

「えぇ」

 

「本当に何があったんだ。二週間以上も」

 

「自分でもよく分かりませんね」

 

「・・・・」

 

 

 

 

「とにかく、今我々が置かれている状況はかなり深刻だ。今は一人でも多くの戦力が必要だ」

 

千冬はシノン、ユニコーン、バンシィを見る。

 

「三人にも協力して欲しい」

 

 

 

「私はゼ・・・いえ、隼人の意志に従うまでです」

 

シノンは何とかいい間違えることを避けた。

 

「隼人君に協力するのが私の役目ですから」

 

「私も同じです」

 

ユニコーンとバンシィも続けて言う。

 

「なら良かった。神風、お前達は待機しておけ。長旅で疲れているだろう」

 

「お言葉に甘えて。颯とリインの元に行きます」

 

そうして隼人達はIS学園の方に歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

「戦力が増えたのは幸いだったが、事情を聞かなくて大丈夫なのか?」

 

「大丈夫だろう。聞かなくても」

 

千冬は隼人を見る。

 

 

「俺の気のせいかもしれんが・・・何か隼人の雰囲気が前より違う気がするな」

 

「・・・・」

 

「別人って訳じゃないんだが・・・何かこう・・・」

 

輝春は表現の仕方が思いつかなかった。

 

「仲間が連れ去られていると言う事もある。気持ちに乱れが生じているのだろうな」

 

「・・・だといいんだが」

 

「・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁはっくんが戻ってきてくれて束さんは嬉しいな♪」

 

「っ!?」

 

すると聞き覚えのある声がして、輝春はビクッとし、千冬は「はぁ」とため息を付いた。

 

 

 

そして上空より更に四機のISが下りてきた。

 

ダークハウンドにクロスボーンガンダムX1とX2、更にプロヴィデンスがいた。

 

「やぁやぁちーちゃん。おひさ!」

 

そのダークハウンドの腕の中に束が所謂お姫様抱っこの状態で居て千冬に向けて手を振っていた。

 

「束・・・」

 

「アーロン達もか」

 

「きーちゃんも直接会うのは久しぶりだね♪」

 

「そうだな、束。相変わらず独特なファッションだ」

 

「えへへ♪きーちゃんから褒められちゃった♪」

 

「別に褒めた訳じゃ無いぞ」

 

 

 

『お、織斑先生!またIS四機がIS学園に――――』

 

「もう目の前に居る。安心しろ、敵じゃない」

 

千冬は山田先生に一言通信を入れて切る。

 

 

 

 

「それで、今度は何の用だ?IS四機を連れて来たんだ。相応の理由があるのだろ」

 

「さっすがちーちゃん。勘が鋭いね」

 

束はダークハウンドより降りると、アーロン達はISを解除した。

 

「今日来たのは他でもない。ちーちゃん達に協力しようとね」

 

「なに?」

 

千冬は少し驚いていた。

 

「状況は聞いているよ。箒ちゃんがバインドに連れて行かれたんでしょ」

 

すると束は飄々とした喋り方から真剣な喋り方になった。

 

「なら、他に理由は要らないよ。大切な妹の危機に黙っているわけには行かないから」

 

「束・・・」

 

(久しぶりに見たな。マジな束は・・・)

 

「それにいっくんも連れて行かれて、はっくんの大切な仲間達も連れて行かれているからね」

 

「珍しいな。お前がそこまでするとは」

 

「ついでだよ。今回だけは本当に特別だから」

 

「・・・・」

 

あくまで箒と一夏の救出が目的。それ以外は隼人の仲間であると言う事だからオマケとして見ている。

 

(まぁ束らしいと言えばらしいが・・・)

 

「技術協力は全面的にするよ。後はっくんの協力があればバッチグー!」

 

と、握り締めた右手を前に出して親指を立てた。ついでにドヤ顔を決めて。

 

「そこでなぜ神風の名が出る」

 

「そりゃもちろんはっくんの技術力もそうだけど、発想がいいからね。フィアのクロスボーンガンダムX1とフェイのクロスボーンガンダムX2、それにくーちゃんのプロヴィデンス。

全部がはっくんの考案したISなんだよ」

 

「あいつが・・・」

 

 

 

 

「そういう事だ」

 

と、さっきまで黙っていたアーロンが前に出る。

 

「現状から考えれば戦力は一人でも多くの方が良いのだろ」

 

「・・・・」

 

その通りであるために千冬は何も言えない。

 

「我々も協力しよう」

 

「感謝しよう。ありがたい事に変わりは無いのだからな」

 

「あぁ」

 

 

 

「じゃぁ早速ちーちゃんのISの改造に取り掛かろう!」

 

「なぜそうなる」

 

いきなりの束の提案に千冬が突っ込む。

 

「いやぁそりゃ分かるよね。だってちーちゃんの持っている『レッドフレーム』はあくまでお試し用に作った試作機だもん」

 

「なに?」

 

それを聞いて輝春が千冬を見る。

 

「どういうことだ?」

 

「・・・・」

 

千冬は「はぁ」とため息を付いた。

 

「・・・実の所こいつから一方的に送りつけてきたんだ。『レッド』『ブルー』『ゴールド』『グリーン』の四機をな」

 

「束が作ったのか?あの四機を?」

 

「そうだよ。はっくんから貰ったバンシィのデータにオマケとして付いていたデータの中から同じ系列の五機のデータの内四体を製作してちーちゃんに渡したんだよ。データの収集のためにね」

 

「何だよそれ・・・」

 

「まぁ、お陰で色んなデータが取れているからね。助かる助かる」

 

「・・一応聞くが、その四機はどうなる?」

 

「その後四機がどうなっても、データが取れれば関与はしないよ」

 

「つまり使い捨てっ言いたいのか?」

 

「言い方が悪いね、きーちゃん。あくまでデータ収集の為に作った試作機だからね」

 

「似たようなもんだろ」

 

「・・・まぁでも、お陰でちーちゃんの新しいISを作るためのデータが揃った事だしね」

 

「・・・・」

 

「千冬は了承の上で受けていたのか」

 

「あぁ。今となってはどうしても強力なISが必要だ。これ以上犠牲を出さない為にな」

 

「・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書き

千冬の新機体…格闘オンリーか格闘主体の機体たちの中で千冬に似合いそうな機体って何だと思いますか?イメージカラーとしては白か赤など

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!


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コメント
赤いスサノオみたいな機体無かったけ?(東文若)
二刀が出来ればゲイルストライク、またはレッドフレームサードですかねぇ(アリアン)
攻撃のメインが素手による戦闘ですから合わないと思います(ファントム)
ゴッドガンダムとか…さすがに無謀かな?(mokiti1976-2010)
タグ
ユニコーン バンシィ ガンダム インフィニット・ストラトス IS 

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