仮面ライダー 打ち砕け! 暗黒魔術師の野望 33
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イルカリラ 恐怖の怪人塾 Aパート

 

 

一文字隼人が本郷のいるこの世界まで来る数週間前、本郷率いる義勇軍が賊を退

 

治し、治安を治めたことにより幽州付近の街は少し穏やかになっていた。

 

外で子供達が自由に遊べるようになってから、子供達の間ではある遊びが流行

 

っていた。

 

それは・・・

 

仮面ライダー?

「待てえええええっ!」

 

黄巾党兵?

「うわああああああっ!」

 

黄巾党兵?

「逃げろおおおおおおおっ!」

 

仮面ライダーのお面を被った子供が黄巾党兵の格好をして逃げ回る子供を

 

追いかけ回し丘まで追い詰めていった。

 

そう子供達の間で流行っていたのは仮面雷陀ごっこなのだ。

 

ルールはなく、ライダーに扮した子供が敵の黄巾党兵に扮した子供を相手に戦うと

 

いうとてもシンプルな遊びだが、それだけこの遊びにはライダーに対する子供達の

 

強い憧れがあるように思える。

 

そして小さい丘に追い詰められた黄巾党兵?はもう逃げられないと判断し、ライダー?

 

に反撃していた。

 

黄巾党兵?

「ええいっ!」

 

しかし、攻撃が軽く受け止められ

 

仮面ライダー?

「トオッ!」

 

軽く蹴りを入れられるとそのまま後ろに上がり、

 

黄巾党兵?

「ええいっ!」

 

仮面ライダー?

「とおっ!」

 

今度は軽く拳をお腹に入れられたのだ。そして・・・

 

(ピュイイン!)

 

仮面ライダー?

「仮面雷陀っ!」

 

そういうと、黄巾党兵に扮した子供達は一斉にその少年に土下座し始める。

 

黄巾党?

「ごめんなさいっ! 悔い改めます。もう二度と悪いことは

いたしません!」

 

黄巾党兵?

「どうか許して下さい!」

 

そして仮面ライダーのお面を被った少年はお面を外すとこういう。

 

仮面ライダー?

「やっぱり天の御遣い様はかっこいいや!」

 

黄巾党兵?

「一度でいいから会ってみたいな」

 

黄巾党兵?

「あったら俺握手してもらうんだ!」

 

黄巾党兵?

「あら無理よ。御遣い様は黄巾党の乱、董卓の乱での功績でこの街の県令になって

今は多忙の身よ 簡単には会ってくれないわよ」

 

黄巾党兵?

「そんなことよりもそろそろ交替してよ やられ役の黄巾党兵役ばっかり

じゃ、つまんないよ」

 

仮面ライダー?

「駄目だよ! 今日は僕が一日、御遣い様の役をやっていい約束だよ」

 

黄巾党兵?

「あら私だって御遣い様の役をやりたいわよ」

 

仮面ライダー?

「やっだよ〜♪」

 

すると今度は仮面ライダーに扮した少年が逃げ出し、想定できないことに驚いた

 

子供達も一斉に彼を追いかけだした。これでは立場が逆である。

 

黄巾党兵?

「まて〜!」

 

黄巾党兵?

「まて〜!」

 

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そして逃げる少年の前にある男が出てきた。見たところ、牧場主の様な姿をしている。

 

「君達、ちょっといいかな?」

 

男に呼び止められ、ライダー?、黄巾党兵?に扮した少年達は立ち止まった。

 

仮面ライダー?

「何ですかおじさん?」

 

「君達は見たところ、天の御遣い様が大好きなようだね?」

 

黄巾党兵?

「うん、そうだよ。あの人はかっこいいし、僕達の為に戦ってくれたんだもん

皆の憧れさ」

 

黄巾党兵?

「一度でいいから会ってみたいけど、あの人は今、多忙の身で会えないんです」

 

「ふ〜ん、だったら今から特別に『天の御遣い様』に会わせてあげようか?」

 

黄巾党兵?

「えっ? おじさん 『天の御遣い様』と知り合いなの?」

 

「知り合いも何も仲のいい友達なんだよ さっ! 天の御遣い『仮面雷陀』

に会いたい子は僕についておいで」

 

仮面ライダー?

「今からですか? でも、もう帰らないとお母さんが・・・」

 

「無理なら別にいいんだよ?」

 

仮面ライダー?

「どうする?」

 

黄巾党兵?

「こんな事滅多にないかもしれないよ? 夕ご飯前に帰れば大丈夫だよ」

 

仮面ライダー?

「そうだね・・・・じゃあ、行こう!」

 

「決まったみたいだね?」

 

その男は遊んでいた子供達をある場所まで連れて行った。

 

そこには馬車があったのだ。

 

「さあ、これに乗って」

 

「は〜い!」

 

子供達は笑顔でその馬車に乗り込むと馬車はすぐに走り出した。

 

そしてその後を中々決心がつかなかった少年が必死に走りながら追いか

 

けていった。

 

「お〜い!待ってよ〜! やっぱり僕も行くよ〜!」

 

必死になって追いかけていると誰かにぶつかってしまう。

 

??

「はにゃ!?」

 

「うわあああっ!」

 

その少年とその少女はお互いに尻餅をついてしまう。

 

??

「いたたた・・・・コラ〜! ちゃんと前見て歩くのだ!」

 

「ご、ごめんなさい・・・ああっ! 貴方は張飛将軍!」

 

ぶつかった相手は丁度、警邏の最中この辺を見回っていた鈴々だった。

 

鈴々

「お前は鈴々といつも一緒に遊んでいる・・・・こんな所で何しているのだ?」

 

「馬車を追いかけていたんです。皆で遊んでいたら、天の御遣い様と友達っていうおじさんが現れて『天の御遣い様』に会いたい子は僕についておいでっていって、皆行っちゃったんです。」

 

鈴々

「はにゃ? 友達?」

 

「そうです。確かにそのおじさんは御遣い様と友達って・・・」

 

鈴々

「おかしいのだ・・・だってお兄ちゃんにはおじさんの友達はいないはずなのだ」

 

「えっ!? でも確かに友達だって・・・」

 

鈴々

「鈴々は嘘つかないのだっ!」

 

「えっ・・・・? と言うことは・・・・・」

 

鈴々

「・・・・ゆ、誘拐なのだああああああああああっ!」

 

「ええっ!?」

 

鈴々からその事を聞いて初めて自分が騙された事を知る。

 

鈴々

「皆を誘拐した奴はどっちにいったのだ!?」

 

「あ、あっちです。」

 

その少年は馬車がいった方向を指さすと、鈴々はいつのまにかそこにいた

 

豚に乗って後を追う前に・・・

 

鈴々

「鈴々はこのままそいつを追うのだ! お前はこの事を城にいるあい・・じゃない関羽に知らせるのだ! そうすれば、お兄ちゃんも来てくれるのだ!」

 

「は、はいっ!」

 

その少年が城の方へ向かうと、鈴々は後を追い始める。

 

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その頃、騙されたとも知らないで馬車に乗っていた子供達は・・・

 

男にこう尋ねる。

 

「あの〜まだですか?」

 

「ん?心配かい? なんなら、今すぐに天の御遣い様に会わせてもいいんだよ?」

 

「えっ? この馬車に天の御遣い様が?」

 

「ああ・・・・・君達の後ろを見てごらん」

 

「えっ?」

 

その男に言われ、子供達が振り返ると・・・・

 

イルカリラ

「ドルルルルルルルル・・・・・・」

 

何と馬車の荷台の中からイルカリラが姿を現した。

 

「うわああああああっ!」

 

「ば、化け物!」

 

助けを求めようとして子供達は大声を出そうとしたが・・・

 

頭の中に変な音が入ってきて・・・子供達の意識が段々遠くなっていった。

 

「(あ、あれっ?・・・・意識が段々遠く・・・)」

 

イルカリラ

「うろたえるな・・・俺の目を見ろ・・今からお前達は・・・

ゲルショッカー怪人塾の生徒になるのだ・・・さあ・・俺の可愛い生徒達よ。

・・・イルカリラ先生の言うことを聞くのだ・・・」

 

その怪人がそういうと・・・

 

「はい・・・イルカリラ先生」

 

その子供達は完全に催眠状態になった。

 

イルカリラ

「ドルルル・・よしよし・・いい子達だ」

 

その時、

 

鈴々

「こら〜! そこの馬車止まるのだ! 誘拐した鈴々の友達を返すのだ!」

 

なんと鈴々が豚に乗ってもの凄い速さで追ってきたのだ。

 

「大変です 豚に乗った子供が追ってきていますよ!」

 

イルカリラ

「構わん。 このまま振り切れ!」

 

その時ショッカー大幹部ゾル大佐から指示が入った。

 

ゾル大佐の声

「いや待てイルカリラ・・・・新しい指令を伝える」

 

イルカリラ

「新しい指令とは? ゾル大佐」

 

ゾル大佐の声

「暗黒魔術師から聞いたが、その追ってきている少女は張飛翼徳らしいな?

そいつも怪人塾の生徒にするんだ」

 

イルカリラ

「ドルルル・・・面白い・・・あのガキを我々の手で教育するんですね?

おい止めろ!」

 

「はいっ!」

 

男は怪人から指令を受けると馬車を止める。

 

鈴々

「はにゃ!?」

 

突然馬車が止まったことに驚き、鈴々も思わず豚を止める。

 

「ブヒブヒブヒッ!」

 

鈴々

「いきなり止まるななのだっ!」

 

鈴々がそういった時、馬車からイルカリラが降りてきた。

 

イルカリラ

「ドルルルルルル・・・・」

 

鈴々

「ゲ、ゲルショッカーの怪人っ!」

 

イルカリラ

「その名も催眠怪人イルカリラだ・・・張飛翼徳・・・俺の目を見ろ」

 

鈴々

「はにゃ?」

 

鈴々は思わず怪人の目を見てしまうと、怪しい音が頭の中に入ってくる。

 

そして怪人の目が回転しているように見えた。

 

それと同時に鈴々の意識が段々遠くなっていく。

 

鈴々

「な・・・なんなのだ・・・? 意識が段々遠く・・・」

 

イルカリラ

「ドルルルルルルルルル・・・・」

 

そこからは鈴々の意識が途切れてしまうのであった。

 

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この様子を馬車に取り付けれていたカメラを通して、ゾル大佐、地獄大使

 

そして暗黒魔術師が見ている。

 

暗黒魔術師

「ふふふふ・・・想定外でしたが、まさかあの張飛翼徳があっちからくるなんて

ついていますね。」

 

ゾル大佐

「最初あの小娘が三国志の英雄の一人、張飛翼徳と

は信じられなかったが、あの小娘の戦う様子の映像

を見せられて間違いなくあれは張飛だと信じざるを

得なかったな」

 

地獄大使

「ふふふふ・・・・それにしても、面白い世界だ 儂らの知っている三国志の英雄が皆、女だとはな・・あの魔王と恐れられた曹操ですら女だから笑いが止まらぬわ。ワハハハハッ!」

 

暗黒魔術師

「でしょう? 笑うのは構いませんが、私の今回の計画は何か分かっていますよね?」

 

地獄大使

「ああっ・・・・『怪人塾計画』のことじゃろ?」

 

暗黒魔術師

「ええっ・・・この時代の子供に我々の殺人教育を施し、特定の人物、地域を襲わせるんです。それに・・・」

 

ゾル大佐

「まさか子供がやったとは誰も思わないだろうな」

 

暗黒魔術師

「後、子供をさらわれた親、子供に襲われた者達の怨嗟の声もこの書に吸収されるので、まさに一石二丁」

 

地獄大使

「わはははっ!それは面白い・・・では次の指令は何ですかな? 暗黒魔術師殿」

 

暗黒魔術師

「このままイルカリラに子供、特定の人物の拉致を続けるように指示を

・・・そして地獄大使 貴方には怪人塾の塾長を そしてゾル大佐貴方

には学年主任をやってもらいます。」

 

ゾル大佐

「任されよう」

 

地獄大使

「承知した」

 

暗黒魔術師

「ではこれが拉致すべき三国志の英雄達です。」

 

暗黒魔術師はそう言うと、拉致する予定の武人達の写真とプロフィール

 

を載せた書類をゾルに渡す。

 

ゾル大佐

「ほう・・・ではまずは魏の国の武人達を拉致するか・・・」

 

地獄大使

「行け! イルカリラ!」

 

イルカリラ

「ドルルルルル・・・・! 分かりました地獄大使 ゾル大佐っ!」

 

イルカリラは地獄大使から指令を受けると魏にいる武人達を拉致する為に

 

魏へと赴いた。

 

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その頃、鈴々の友人から事情を聞いた愛紗は早速付近を警備兵を連れて捜査したが

 

子供どころか鈴々の行方も分からなくなり、既に数日が立っていた。

 

そして執務室で仕事をしていた本郷の元に愛紗、桃香、星が訪ねてきた。

 

愛紗

「失礼します御主人様。」

 

本郷猛

「桃香達か どうだ? 鈴々と子供達は見つかったのか?」

 

「申し訳ございません。 あ奴と子供達の行きそうな所を中心に捜査したの

ですが、発見できませんでした。」

 

桃香

「誘拐された子供達が心配です。」

 

本郷猛

「早く助けださないとな・・・親御さんが悲しんでいる。

中には寝込んだ人も出たと俺の所に報告が入った」

 

桃香

「ええっ?」

 

その時、執務室に給仕服を着た月と詠が入ってきた。

 

「失礼します。皆さんお茶が入りました。」

 

「熱いから気をつけてね」

 

本郷猛

「ああ・・ありがとう 月、詠」

 

「あっ・・・それと魏の国の曹操様と呉の国の孫策様がご主人様に面会を

求められています。」

 

月は曹操と孫策が本郷に会いに来たと伝える。ちなみに彼女達は董卓はまだ生きて

 

本郷に匿われていることに気づいているが、洛陽での真実を知っていた為、あえて

 

何もいわないのだ。

 

本郷猛

「何ッ? 華琳と雪蓮が?」

 

愛紗

「その二人が同時に会いに来るなんて珍しいですね」

 

本郷猛

「きっとただ事じゃない。何か俺に相談があってきたんだ。

通せ」

 

「えっ? でもご主人様 お仕事は?」

 

本郷猛

「構わん・・・・曹操と孫策が客人として俺の所に来たんだ

待たせるわけにはいかない」

 

「分かりました」

 

そして、月と詠によって通された華琳と雪蓮は本郷に会うと、事情を説明した。

 

それは・・・

 

本郷猛

「何だってっ!? 君達の国でも誘拐事件が!?」

 

華琳

「ええっ・・まさか貴方の所でも子供達が誘拐されていたなんてね

私の所は子供達だけじゃなく、荀ケ、程c、典韋、許緒っていう名の

部下まで街に行ったときにさらわれたのよ」

 

雪蓮

「私の場合は、妹の尚香を誘拐されちゃったのよ うっううう・・・」

 

華琳

「孫策・・・気持ちは分かるけど貴方は一国の王なんでしょ? 泣いちゃ駄目よ」

 

雪蓮

「だって・・・だって大切な妹なのよ!」

 

江東の小覇王にも妹思いな一面があるらしく、本郷は雪蓮の意外な一面に驚

 

いていた。

 

華琳

「泣けば妹さんが帰ってくるの? 今は泣いている場合じゃないわ」

 

華琳にそういわれると

 

雪蓮

「わ、分かったわ 今は、泣いている場合じゃないわね」

 

雪蓮はそういうと涙をぬぐう。

 

本郷猛

「くっ・・・俺達の国以外でも誘拐事件があったなんて・・・」

 

愛紗

「確か目撃者の子供の話では、天の御遣いの友人と名乗る男が

子供達を連れて行ったそうで・・・」

 

華琳

「えっ? 貴方達の国もなの? 実はこっちも誘拐犯は貴方達と同じ手口を

使ったらしいわ」

 

雪蓮

「私の国も同じよ!」

 

本郷猛

「どうやら犯人は俺のことをよく知っていて、そして俺をだしにして

子供達を誘拐したようだな」

 

桃香

「もしかしてまたゲルショッカーですか?」

 

雪蓮

「あいつらの仕業なの!? じゃあ、子供を誘拐して

その怨嗟の声を集めるのが目的!?」

 

本郷猛

「いや、それだけで満足するような奴らじゃない

奴らは利用できる物は利用して人の命を奪おうと企む連中だ」

 

その時、

 

(ガシャアアアアアアン!)

 

扉が壊れるような事がして、一同が驚いた。

 

本郷猛

「な、何だ!?」

 

朱里

「ひ、雛里ちゃああああああああん!」

 

「朱里の悲鳴だ!」

 

愛紗

「きっと雛里に何かあったんだ!」

 

本郷猛

「行ってくる!」

 

本郷は慌てて執務室から出ると、朱里がいる台所まで向かう。そこには台所には大

 

きな穴が開いていた。

 

本郷猛

「一体何があったんだ!」

 

朱里

「御主人様! 私がちょっと目を離している隙に雛里ちゃん

がゲルショッカーの怪人にっ!」

 

本郷猛

「何だって!? どっちにいった!?」

 

朱里

「このまままっすぐの方向です!」

 

本郷猛

「分かった!」

 

本郷は外に出るとすぐにサイクロンに乗り、ゲルショッカーの怪人が逃げたと

 

思われる方向までバイクを走らせる。

 

(ブオオオオオオオオオオンッ!)

 

そしてすぐに怪しい馬車を見つけた。

 

本郷猛

「あれだなっ!」

 

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本郷はサイクロンを馬車の隣につける。

 

そして中に拘束されている雛里とゲルショッカーの怪人を確認する。

 

(挿入曲:ショッカー襲来!)

 

雛里

「んー! んー! ごしゅじんしゃま、しゃしゅしぇけ!

(御主人様!助けて!)」

 

本郷猛

「止まれっ! 雛里を返せ!」

 

イルカリラ

「来たな本郷猛・・・構わんこのまま奴を振り切れ!」

 

「はっ!」

 

馬車を動かしている男もイルカリラの実験で操られている為、命令に従うが

 

「ああっ! しまった!」

 

手違いで崖の方までいってしまう。しかも下には川が流れていた。

 

イルカリラ

「ええいっ! 道を間違えたな下手くそっ!止まれっ!」

 

(キキイイイイイイイイッ!)

 

そして馬車は止まると中から、怪人、戦闘員、男が降りてきて

 

本郷もサイクロンから降りる。

 

イルカリラ

「ドルルルルル・・・・本郷猛 俺の邪魔をするな!」

 

本郷猛

「ゲルショッカーの改造人間め!」

 

イルカリラ

「俺の名はイルカリラだ!」

 

本郷猛

「イルカリラ・・・貴様が三国の子供達を誘拐した犯人か!」

 

イルカリラ

「その通りだっ!」

 

本郷猛

「言えっ! 誘拐した子供達をどうする気だ!」

 

イルカリラ

「知れたことっ! 太平要術の書に怨嗟の声を吸収させ、子供達にはゾル大佐と

地獄大使の『怪人塾』で行われる殺人教育を受けさせるのだ!」

 

本郷猛

「何ッ!?」

 

本郷は聞き覚えのある名前に反応する。ゾルは正義の系譜事件の時、あの発電所で

 

オオカミビールス、そして完全な肉体を量産して怪人軍団を作ろうとした。その

 

時は二号との協力でゾルの計画は阻止して、地獄大使はガラガラヘビの改造人間、

 

ガラガランダに変身して自分に襲い掛かったが、死闘の末、倒した敵であった。

 

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本郷猛

「そうか・・・暗黒魔術師のいっていた『あの方達』とは奴らのこと

だったのか!」

 

イルカリラ

「ゾル大佐と、地獄大使だけではないっ! 死神博士とブラック将軍もこの世界で

蘇ったのだ!」

 

本郷猛

「何だとっ!?」

 

本郷はイルカリラの言葉に耳を疑った。たたでさえ、手こずったあのショッカー大

 

幹部とブラック将軍を相手に勝つことが出来るのか?

 

イルカリラ

「聞きたいことはそれだけか? ならこのまま殺してやる!

かかれっ! 戦闘員ども!」

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイイッ!」

 

戦闘員は一斉に本郷猛に襲い掛かっていく。

 

本郷猛

「フンッ! トオッ!」

 

本郷は襲い掛かってきた戦闘員の攻撃を受け止め、地面に叩き付け

 

本郷猛

「ハアッ!」

 

(ドカッ!)

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイイイイッ!」

 

次に向かって来た戦闘員を蹴り飛ばし

 

本郷猛

「トオッ! トオッ!」

 

ゲルショッカー戦闘員

「ギイイイイッ!」

 

そして次々襲い来る戦闘員を殴り倒していく。

 

イルカリラ

「己ッ・・・・こうなったら俺の脳波破壊電波を受けて見ろ!」

 

(キイイイイイイイイインッ!)

 

イルカリラが両手を本郷に向けると

 

本郷猛

「何ッ!? ・・・うっううう!  あああああああああああっ!」

 

突如、本郷は頭を抱えだして苦しみだした。

 

イルカリラ

「どうだ? 俺の特技は催眠だけでなく、相手の脳に直接ダメージを与える事ができるのだ!ドルルルルル・・・・・」

 

本郷猛

「凄い攻撃だ! このままでは俺の脳が破壊されてしまう。・・・・フンッ!」

 

(ピュイイイイン!)

 

命の危機を感じた本郷はここで変身することにした。

 

本郷猛

「ライダー・・・・」

 

本郷は左手を腰に当て、右腕を左側に持ってきてポーズをとると、

 

右腕をまた右側に持ってきて、今度は右腕を腰に当て、左腕を右側に持っ

 

てきた。

 

本郷猛

「変身っ!」

 

(ゴウン!)

 

すると本郷の腰から赤い風車のついたベルトが現れ、

 

本郷猛

「トオッ!」

 

本郷がそのままジャンプすると、ベルトから発した凄まじい光が彼を多い光が晴れ

 

ると仮面ライダーになった彼はイルカリラの目の前に着地した。

 

(ピュイイイイン!)

 

そして仮面ライダー一号とイルカリラは互いに構えながらお互いの出方を見る。

 

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仮面ライダー一号

「・・・・・・・・・」

 

イルカリラ

「ドルルルル・・・」

 

そしてイルカリラからライダーに向かっていく。

 

イルカリラ

「ドルルルルル!」

 

仮面ライダー一号

「フンッ!」

 

 

(バキッ!)

 

仮面ライダー一号は攻撃をかわすと、一撃をイルカリラに入れた。

 

イルカリラ

「ドルルルルル・・・!」

 

イルカリラは一瞬怯むが、

 

イルカリラ

「ドルルルルルルルルルッ!」

 

イルカリラも負けじと強烈なパンチを連続でライダーにおみまいする。

 

(バキッ! バキッ! ボゴッ!)

 

仮面ライダー一号

「ウウウッ!」

 

さすがゴリラの能力を持っているだけあってその一撃一撃は多くの改造人間を倒して

 

きた仮面ライダーの肉体にも響いた。

 

しかしここで負けるわけにはいかない。ゲルショッカーにさらわれた子供達を救う為にも

 

そう思う彼は・・・

 

仮面ライダー一号

「フンッ!」

 

(ピュイイイイン!)

 

体制を立て直し、イルカリラに向かっていく。

 

そして今度はライダーが怪人に攻撃していく。

 

仮面ライダー一号

「トオッ! トオッ! トオッ!」

 

(バキッ! バキッ! ボゴッ!)

 

イルカリラ

「ドルルルルルッ!」

 

重い一撃、一撃は怪人にダメージを与えていった。

 

そしてライダーは怪人の体をつかむと

 

イルカリラ

「ドルッ!?」

 

仮面ライダー一号

「トオオオオオッ!」

 

高くジャンプすると

 

仮面ライダー一号

「ライダー返し!」

 

背負い投げの要領でイルカリラを投げ飛ばした。

 

イルカリラ

「ドルルルルルッ!」

 

しかし投げ飛ばされたイルカリラは地面に激突しながらも

 

まだ戦えるようであった。

 

イルカリラ

「仮面ライダーっ! 俺はこの程度の攻撃では死なん!」

 

仮面ライダー一号

「まだやるかイルカリラ!」

 

双方が戦い出そうとした時、

 

ゾル大佐

「そこまでだっ!」

 

突如聞き覚えのある声がしたので、双方戦うのを止め声のした方向をみると

 

そこには忘れようとも忘れられない敵が二人いた。

 

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仮面ライダー一号

「ゾルっ! 地獄大使!」

 

地獄大使

「フフフッ・・・また会ったな仮面ライダー一号。再会できて儂は嬉しいぞ」

 

地獄大使は笑っていたが、その笑みには一号に対する憎悪が含まれていた。

 

ゾル大佐

「お互いこんな世界で再会するとは思わなかったな仮面ライダー一号。

そして、あの発電所ではよくも私の計画を台無しにしてくれたな!

だが、あの程度で諦める私ではない!」

 

ゾルはかつて『正義の系譜』事件で一号に倒され、計画も阻止された

 

事を思い出し鞭をライダーに向けた。

 

仮面ライダー一号

「人類の未来を脅かす計画など、私が何度でも打ち砕いてやる!」

 

地獄大使

「フフフフッ・・・・いつまで強がっていられるかな?」

 

仮面ライダー一号

「何ッ!?」

 

地獄大使

「これを見たまえ・・」

 

なんと地獄大使はいつの間にか雛里を自分達の方に引き寄せ人質にしていた。

 

雛里は地獄大使のアイアンクローで動きを封じられていた。

 

雛里

「ご、ご主人様・・・・」

 

余りにも怖いのか、雛里は泣いている。

 

仮面ライダー一号

「雛里っ!」

 

ゾル大佐

「彼女は貴様にとって大切な存在のはずだ! それでもまだやる気か」

 

仮面ライダー一号

「くっ・・・相変わらず卑怯な所だけは変わってないな貴様ら!」

 

地獄大使

「君のその言葉・・・・褒め言葉として受け取っておくよ

こいイルカリラ!」

 

イルカリラ

「ドルルルルッ!」

 

イルカリラは地獄大使の合図で、高く跳び上がり彼らの元まできた。

 

ゾル大佐

「生従は充分集まった。早速『怪人塾』の開校だ!」

 

地獄大使

「もうすぐゲルパー薬もこの世界に届く。 あの薬があれば、もはや貴様にもどうすることもできまいっ!」

 

仮面ライダー一号

「何ッ!?」

 

ゾルと地獄大使はそういうと、そのままイルカリラと共に姿を消してしまう。

 

そしてその場には仮面ライダー一号と戦闘に巻き込まれ気絶した馬車を動かしていた

 

男だけが残った。

 

果たして仮面ライダーは子供達を助け出し、『怪人塾計画』を阻止できるのか!?

 

(ル・ル・ル〜ルルルルッ!『アイキャッチ 新一号』)

説明
正体を現した怪人ワニマジロと戦う仮面ライダー二号。
しかし、ワニマジロの装甲の硬さには二号の攻撃は効かず、
そして必殺技『砲弾スクリューボール』の前では二号の最強の技『ライダー卍キック』も力負けしてしまう。
何とか一命を取り留めた二号は一号が無事であること、そして本郷が向かった世界でショッカーの大幹部たちが復活した事をしり彼を救うため、後の事を滝と立花藤兵衛に任せて敵に交じって恋姫の世界へと向かうのであった。
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コメント
確かにあらかじめ連絡取っていたらばれてる可能性がありますからね。(T−REX)
なるほど、ここで隼人と合流するのか。でも隼人ならもうしばらく潜入するかもな。Xの時もV3とXには言わず、なんやかんやで潜入してて敵の作戦をぶっ壊したことあるからな。(BLACK)
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