仮面ライダー　打ち砕け！　暗黒魔術師の野望　34

その頃、城に帰った本郷はとりあえず、皆に事情を説明していた。

華琳

「『怪人塾』計画ですって！？」

本郷猛

「ああ・・・どうやら奴らはさらった子供達に殺人教育を

受けさせるつもりだ」

雪蓮

「何の為に？」

本郷猛

「恐らく三国を子供達に襲撃させるため・・」

桃香

「ええっ！？」

愛紗

「そんな恐ろしいことを奴らは企んでいたんですか？」

本郷猛

「ああ、後・・・皆にいわなければならない事はそれだけではない」

星

「どういうことでしょうか？」

本郷猛

「実は・・・ショッカーの大幹部ゾル大佐、死神博士、地獄大使、そし

て今俺達と敵対しているブラック将軍という恐ろしい敵を暗黒魔

術師が太平要術の力で蘇らせた　今回の計画もそいつらが指揮している」

愛紗

「何者なんですか？そいつらは・・・」

本郷猛

「かつて俺と一文字が倒した目的の為なら女、子供までも利用して

平気で殺す事もいとわない悪魔のような奴らだ。ショッカーの中で

奴らほど恐ろしい敵はいなかった」

桃香

「そんな恐ろしい人達が蘇ったんですか？」

本郷猛

「ああ・・・それと奴ら今回の計画の為にゲルパー薬を俺の世界から運びだ

そうとしている」

月

「げるぱあ薬？」

詠

「それはどんな薬なのですか？」

本郷猛

「ゲルショッカーの戦闘員に飲まされる裏切り防止の為の薬だ。

それを服用したら最後、三時間に一回服用しなければ死んでしまう

かつて俺は戦闘員がゲルパー薬を飲めなかった為に目の前で体が燃えて

死んでしまったのを見た」

（ゾクッ！）

これを聞いた一同はその光景を想像してしまい、思わず身震いしてしまう。

桃香

「い、今・・・恐ろしい光景をうっかり想像してしましましたよ～」

月

「私なんて今夜、悪夢を見てしまいそうです（ブルブルブルッ！）」

全員、もし自分がゲルパー薬を飲まされたらどんな事になるのかを想像

してしまい顔が青ざめていた。

華琳

「なんでそんな恐ろしい薬を貴方の世界から・・・

！！・・・・ま、まさかゲルパー薬を使うのは・・・」

本郷猛

「察しがいいな華琳。ゲルショッカーは子供達にゲルパー薬を飲ませる気だ。

もし飲まされたら、俺でも華佗でも助けられん。　ゲルパー薬には解毒剤が・・・

ない・・・」

愛紗

「そ、そんな・・・」

雪蓮

「じゃ、じゃあもう尚香達はもうゲルパー薬を飲まされちゃったの？」

本郷猛

「いや、まだなはずだ。ゲルパー薬もまだこの世界に届いていないし、それに

子供達に充分な教育を施していない段階でゲルパー薬を飲ませても意味がない

常に完璧を求める奴らが中途半端な事をするわけがない」

本郷がそう雪蓮に説明すると

雪蓮

「わ、分かったわ」

一瞬取り乱しかけた彼女も落ち着きを取り戻した。

本郷猛

「とにかく・・・今いえるのは余り時間がないことだけだ。急がないとこの世界に

ゲルパー薬が届けられてしまう　子供達に飲まされる前に何とかしなくては・・だ

が、ゲルパー薬が届けられる正確な位置が分からなければどうしようもない」

「・・・・・・・」

数日後、本郷のいる城では馬車を動かしていた男が意識を取り戻そうとしており、

驚いた月が一同を呼び、その様子を伺う。

「うっうううう・・・・」

本郷猛

「意識を取り戻しかけている」

桃香

「えっ？」

雪蓮

「本当なのっ！？」

数日前から本郷の所で泊まり込んでいた雪蓮、華琳も慌ててその男のいる部屋

までいく。

そして男はうっすらと目を開けると、何と目の前に曹操、孫策、劉備、そして本郷猛が目の前にいたので驚きはじめる。

「なっ！　ななっ！？　何故孫策様、曹操様、劉備様、本郷様が

目の前にっ！？」

どうやらその男は彼らの顔をしっていたようである。

雪蓮

「惚けるんじゃないわよ！　あんたがウチの妹をさらった奴らに荷担

していたのは分かっているのよ！」

（ガシッ！）

雪蓮は大切な妹を誘拐された怒りがこみ上げ、思わず男の胸ぐらをつかんでしまう。

「ひ、ひいいいいっ！　待って下さい！　私が本当にそんな事を

したのですか！？」

雪蓮

「そうよ！さあ答えなさい！　小蓮はいまどこにいるのよ！？　答えないと・・」

「そ、それが全く心当たりがなくて・・・」

雪蓮

「ふざけないでっ！」

「ひいいいいっ！」

雪蓮は南海覇王を鞘から抜刀しようとすると、華琳と桃香に止められる。

華琳

「止めなさい孫策！　心当たりがないっていっている人間から無理

矢理聞こうとしても無駄よ！」

桃香

「そうですよ！　この人の目を見て下さい　これが嘘を言っている人間の目に見えますか？」

桃香にそういわれ、雪蓮はその男の目を見る。その目は潤んでおり、

とても嘘をいっている様には見えなかった。

雪蓮

「・・・・どうやら嘘はいっていないみたいね。命拾いしたわね貴方。二人が止めなかったら私は貴方を斬り殺していたわ」

「は、はい・・・」

本郷猛

「何でもいいんです。何か覚えている事があったら俺に教えて下さい」

「何かといわれましても・・・そういえば・・・」

本郷猛

「何か思い出したんですか？」

「あの時、この街まで続く山道を馬車を使って移動していたら、偶然おかしな

洞窟を見つけて、不審に思った私は興味本位でその洞窟に入ってしまい、そのまま

ゲルショッカーとやらに捕まって奴隷として強制的に働かされていたんです。そし

てしまいには、あの化け物の実験台とやらにされて、気づいたら・・・ここにいたんです。」

愛紗

「なんと・・・では、この男もゲルショッカーの被害者だったのですか？」

本郷猛

「どうやらイルカリラの催眠術で操られて自分が何をしたか覚えていないみたいだな」

「へえ、なんだかよく分かりませんが、私とんでもない事をしてしまった様でどうお詫びすればよいのやら、・・・・」

雪蓮

「お詫びの前にアンタが見つけたっていう洞窟までさっさと案内しなさい！

妹を助けないとっ」

本郷猛

「待て雪蓮！」

雪蓮

「何よっ！？」

本郷猛

「向こうには怪人だけじゃない！ゾル大佐、地獄大使もいるんだっ！　こんな大人数で下手に動いたら奴らは子供達に危害を加えかねん！」

華琳

「じゃあどうすれば・・・！」

その時、朱里が本郷にこう言い始める。

朱里

「ご主人様！　私がおとりになりましゅ！　私がおとりになって

ご主人様を隠れ家まで案内します！」

その言葉に一同が驚き、視線は彼女に集中した。

桃香

「朱里ちゃん！　何をいって・・・」

（挿入曲：ロンリー仮面ライダー（スローバージョン））

朱里

「ゲルショッカーの目的が子供に殺人教育を受けさせることなら、また新たに

子供を誘拐する必要があるはず　ならご主人様の発信器を持った私がわ

ざとあの人達に捕まれば・・・・」

本郷猛

「駄目だ朱里っ！　雛里を心配する気持ちは理解できるが余りに危険すぎる！

奴らは山賊の様に愚かな連中じゃない　もし策だとばれたら朱里どころか子供

達の命もないんだぞっ！」

朱里

「確かに雛里ちゃんを助けたい一心はあります！　でも私はそれ以上に

誘拐されて、殺人兵器にされている人達を助けたいんです！　誰かを傷

つけて取り返しのつかない事になる前に・・・・」

本郷猛

「朱里・・・・」

朱里

「お願いします！　ご主人様っ！　お願いします！」

すると今度は朱里は土下座までしだした。その様子から本郷に朱里の

皆を救いたいという想いが届き、彼の心を動かす。

本郷猛

「・・・・分かった。なら朱里に任せる」

朱里

「ありがとうございますご主人様！」

本郷猛

「・・・ただしこれは遊びじゃないんだっ！　もし失敗したら、皆の

命がない事をあらかじめ分かっておくんだ」

朱里

「は、はいっ！」

そして本郷と朱里は誘拐された子供達、そして雛里を救出する為行動を開始する。

説明
ゲルショッカーの怪人イルカリラは怪人塾計画にて殺人教育を施す為、次々と子供達を誘拐していく。本郷猛は連れさらわれた子供達、そして雛里を助ける為イルカリラの後を追い、死闘を繰り広げる。戦いの途中ゾル大佐、地獄大使が姿を現し本郷と因縁の再会を果たすと雛里を連れ去ってしまうのであった。そして本郷はこの時計画では劇薬ゲルパー薬が使われるという衝撃の事実を知ってしまう。
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ﾀｸﾞ
仮面ライダー真・恋姫†無双本郷猛朱里華琳雪蓮ゲルショッカーゾル大佐地獄大使再生怪人
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