IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者?
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episode126 可能性

 

 

 

「まさか・・・そんなことが」

 

「・・・・」

 

隼人から話を聞き千冬と輝春は驚きを隠せなかった。

 

「篠ノ之やオルコット、ボーデヴィッヒが操られて敵となるとは」

 

「厄介な事をしてくれたもんだな」

 

「それだけではありません。恐らく残りのメンバーも同じようになっていると思います」

 

「それじゃぁ、一夏達も・・・敵として俺たちの前に現れるって言うのか」

 

「・・・・」

 

千冬は表情に影を差す。

 

「恐らくすぐにでも連中は再度襲撃をしてくると思います。こんな状況をみすみす逃すはずが無い」

 

「・・・・」

 

「隼人。お前は何も案が無いのか」

 

「いいえ。悔しいのですが、方法はありません」

 

「・・・・」

 

「さすがのお前でもお手上げか」

 

「えぇ・・・」

 

「・・・・」

 

「なんて事だ」

 

輝春は頭に手を当てる。

 

 

「・・・考えてはみます」

 

そうして隼人は二人の元を去った。

 

 

 

 

 

 

「しかし、いいのか?」

 

「何をだ?」

 

しばらくして輝春が千冬に聞く。

 

「隼人とリインフォースの事を」

 

「・・・・」

 

「明らかに・・・あれは・・・なんて言うか・・・一つになっていたよな」

 

「あぁ」

 

「それに比べて尋常じゃないぐらいエネルギー反応が検知されたぞ。何がどうなってんだ?」

 

「私が一番知りたいさ」

 

「なら、聞かなくて良いのか?」

 

「・・・恐らくあいつは口が裂けても言う気は無いのだろう」

 

「・・・・」

 

「あいつのことはよく知っている。私以上の頑固者だ。分かっていて無駄な事はしないさ」

 

「なるほど。しかしそれにしては隼人の事を一番知っているって感じだな」

 

「・・・・」

 

「まぁいいや。とにかく今はバインドの事を考えないとな」

 

「あぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふーん・・・」

 

その頃IS学園の地下特別区画に仮設ラボを作った束はそこでISの開発を行っていた。

 

隼人は少しして開発に合流する。

 

「ちーちゃんにしては少し禍々しい感じがするけど、こういうのも悪くは無いかな」

 

「ですね」

 

二人の目の前にあるモニターにはとある機体の設計図が表示されていた。

 

モデルはガンダムエピオンEW版である。

なんでこの機体を千冬さんの新機体のモデルにしたかというと千冬さんの戦闘スタイルと同じだから。色は以前使用していたレッドフレームのイメージが定着したので少し暗めとしてこの機体にしたのだ。

でもどちらかと言うと箒の方がイメージ的に合うが、戦闘スタイルが少し合って無い。

 

 

「でも『エピオン』だっけ?この機体のビームサーベルってかなり高出力だからね。今のISのジェネレーターじゃすぐにエネルギー切れを起こしそうだね」

 

「そうですね。ここだけは変更しますか?ビームサーベルから実体剣に」

 

「そうだね。ちょうどはっくんが残していたあの剣の機構を元にした剣を設計したからね」

 

「なるほど」

 

 

 

 

 

「でも、まさか箒ちゃんがあいつらに操られて敵になるなんてね」

 

「思ってもみませんでしたよ」

 

「全く。どうにか方法を見つけないとね」

 

「そうですね。最悪ISを破壊しなければならないですね」

 

「まぁ、それは仕方が無いね。破壊されてもまた作れば良いんだから」

 

「束さん」

 

 

 

 

「それに、データは取ってあるしね」

 

「え?」

 

「コアネットワークを使えば外部からでもISの全てのデータをコピーできるんだよ。もちろんそんな事ができるのは束さんを含めても二人だけ」

 

「さ、さすが・・・」

 

「だからここには世界中のISの技術やデータを保存している。後で使えるかもしれないしね」

 

「・・・・」

 

さすがにここまで来ると隼人は呆れた。

国の最重要機密を当たり前のように取る科学者って・・・

 

 

 

 

「でしたら、少し俺にも考えがあります」

 

「なにかな?」

 

「実はですね――――」

 

 

 

 

「えぇ?それをやんなきゃいけないの?」

 

束は隼人の意見に面倒くさそうに言う。

 

「今は戦力を一人でも欠けたら大きく変わる状況です。ISを破壊してまで次々と仲間達を救い出したら新しいISが必要となります」

 

「それは分かるけど、赤の他人の為に作るのって馬鹿馬鹿しいじゃん。もちろんいっくんと箒ちゃんは別だけど」

 

「・・・ISのコアを作り置きして世界中に渡したのはどうなんですか」

 

「うっ・・・」

 

「同じもんですよ。束さんなら出来ますよ。このくらいは」

 

「・・・まぁ、はっくんの頼みじゃ仕方が無いね」

 

「束さん」

 

「でも、本当はっくんの頼みだからやるんだからね!こんな事絶対しないんだから」

 

「へいへい、ありがとうございます。設計図は明日中にお渡しします」

 

「べ、別に急がなくても良いのに・・・」

 

「急いだ分束さんが完成させる時間も早くなりますから」

 

「・・・・」

 

「まぁ俺も手伝いますよ。それが条件ってことで」

 

「うーん・・・何か腑に落ちない」

 

「後こちらで少しデータを持って行きます。それから設計図を組み立てていきます」

 

「いいよ」

 

 

 

「それと、俺が以前言っていた事はどうなったんですか」

 

「もちろんどんどん作ってるよ。全部を含めるともう十機ほどロールアウトしているよ」

 

「本当に作るのが早い・・・」

 

「束さんのラボをフル稼働させて作っているからね」

 

「ここにある?」

 

「うん。ちなみに『吾輩は猫である(名前が無い)』だよ」

 

(わざわざそんな名前をつけなくても良いんじゃないか)

 

 

「明日には目標数が作られると思うよ」

 

「そうですか」

 

「でも、正直役に立つのかな。ISの技術を応用した無人機なんて」

 

「性能面では負けるかもしれませんが、様々な戦闘データを構成したAIユニットがそれを補うでしょうね」

 

「だといいけどね・・・」

 

「謙遜ですか?俺でも手こずった無人ISを作った束さんが」

 

「・・・・」

 

すると束はピクッと反応する。

 

「な、何の事かな」

 

「まぁ、専用機持ちタッグマッチで投入された無人機で確信を得たんですけどね」

 

「・・・・」

 

「別に誰にも言うつもりは無いですよ。理由は聞きたい所ですけど」

 

「・・・・」

 

「では、俺は一旦外に行きます」

 

隼人は束の元から離れた。

 

 

 

 

 

 

「・・・はっくんには何も隠し事は出来ないね」

 

束は少し落ち込んだ様子で呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うーん・・・多いなぁ」

 

その日の夜隼人は自室にて設計図を書き上げていた。

 

『さすがにこれは多すぎなのでは』

 

隣ではリインフォースが作業を手伝っていた。

 

「急いでいるのは分かるけど、無茶をしてたら戦闘に支障をきたすことになるよ」

 

「確かに」

 

ユニコーンとバンシィも作業を手伝ってはいた。

 

「だが、言ったからにはちゃんとやらねぇと気が済まない性分でな」

 

と言うと隼人は素早く手を動かしてデータ入力をする。

 

 

 

 

「まぁ、そういう隼人君に協力するのが私達の役目だからね」

 

「とことん付き合うよ」

 

『そうですね』

 

ユニコーンとバンシィ、リインフォースはそのまま作業を続けた。

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに設計データを全て完成させたときには朝の五時半であり、それから昼間ではずっと隼人は爆睡していましたとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!


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ユニコーン バンシィ ガンダム インフィニット・ストラトス IS 

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