第10章『ヨット部の休日』 |
昨日の騒動から一夜明け、まだ少し薄暗い空をしているので、皆はまだ寝ている事だろう。一番最初に目が覚めたのはどうやら俺みたいだ。横を見れば、ジェニー部長やリンさん、ヤヨイちゃんがまだ寝ていた。俺は3人を起こさないように、そっと部屋を後にした。そのままリビングに降り、扉を開けるとケインさんと百眼さんが寝ている。昨夜は、飲み過ぎと俺のせいで迷惑をかけた。そのせいもあり、俺は早めに起きお詫びも兼ねて朝食の準備をしに来たのだった。勝手に他人の家の物を使っても良いのかって?以前梨理香さんに、冷蔵庫の中を自由に使っていいって言われてるから大丈夫なんだ。さて、説明(誰にしたかは置いといて・・・)も終わった所で、朝食の準備に取り掛かりますか。
ガチャッ
○○「まずはお味噌汁するか。具材は・・・豆腐とワカメだな。それから、人数分の魚あるかな?」ゴソゴソ
俺は、冷蔵庫の中を探った。すると、丁度よく20はある鮭の切り身を見付けたのだ。
○○「都合よくあるもんだな。ま、取り合えず魚を焼いて、味噌汁を作って後は玉子焼きと簡単にできる浅漬も作っとくか。」トントン
毎度の事ながら、何時見ても○○の料理捌きは素晴らしい。物凄い勢いで料理を仕上げていく。辺りには、味噌汁と焼き魚のいい匂いが広がった。その匂いに吊られて、リビングで寝てた二人が目を覚ましたのである。
ケイン「ファ〜・・・」
百眼「いい匂いがするな〜。」クンクン
○○「おはようございます。もうじき朝食が出来るので、顔を洗ってきたらどないです?」
ケイン「そうだな、そうするか〜」
百眼「んじゃ洗ってくるわ。」
ケインと百眼は、洗面所へと向かった。
○○「後は、皆が来ればOKやな。そろそろ皆を起こしに行くか。茉莉香とかはしっかり起こさないと、中々起きないからな。」
起こしに行こうとしたら、丁度顔を洗い終わったケイン達が戻ってきた。
○○「丁度良かった。これから皆を起こしに行くんですが、どちらか手伝ってもらえませんか?流石に人数が多いのでf(^_^;」
百眼「なら俺が手伝おう。で、誰を起こせばいいんだ?行っとくが、ミーサやクーリエ達はパスだからな。」
○○「なら、茉莉香とチアキの部屋の皆を起こして下さい。俺は残りの、梨理香さんとジェニー部長の部屋に行きますので。」
百眼「なら、さっさと起こして飯にしようぜ!」
ケイン「なら俺は、味噌汁でもかき混ぜとくぜ。」
○○「お願いします。それじゃ行きましょか。」
俺と百眼さんは、二階でまだ寝ている女性人達を起こしに行った。
○○「それじゃ俺はこっち側なんで。」
百眼「おう!後でな。」
俺はまず始めに、梨理香さん達が寝ている寝室に向かった。
○○「梨理香さん、ミーサさん、クーリエさん。起きてください。」コンコン
ノックをしてみるが返事はない。気が引けるが入るしかないか。
○○「失礼します。」ガチャッ
部屋はまだ少し暗い。俺は寝ている梨理香さん達を踏まないように窓に行き、カーテンを開けた。
○○「梨理香さん、ミーサさん、クーリエさん起きて・・・ってうぉ!?」
俺は驚きを隠せなかった。だって、振り替えったら凄いセクシーな格好で寝てる梨理香さんとミーサさんがいるんだぜ。驚くなってのがおかしいさ。
○○「んんっ!お、起きて下さい〜。」ユサユサ
梨理香「う〜ん・・・」
○○(目のやり場に困る///)
梨理香「ん〜?○○・・・」
○○「○○ですよ。もう朝ですから起きて下さい。」
梨理香「○○も一緒に寝よう。」
○○「寝ませんよ!いいから起きて下さい。」
梨理香「・・・うりゃ!」ガバッ
○○「ちょっ!?」
そのまま俺は梨理香さんに引っ張られ、布団の中に引きずられたのだった。
梨理香「○○温かいな。」
○○「り、梨理香さん!は、話して下さい///」
この状態で、誰かに見られたら不味い!何とかしないと。
ミーサ「あら?何してるの?」
○○「ミ、ミーサさん!?こ、これには深いわけが・・・」
俺はミーサさんに向かって必死に弁解しようとした。すると、ミーサさんが信じられない一言を発するのだった。
ミーサ「梨理香ズルいじゃない。私にも抱かせなさいよ!」
○○「はいぃ!?」
この人は何をおっしゃっているんですか??俺はそう思いながら梨理香さんとミーサさんの素晴らしい間に挟まったままの状態でいる。
○○「ち、ちょっと二人とも!!寝ぼけてるんですか?それともからかってるんですか!?」
梨理香「酷いね○○。」
ミーサ「そ〜よ。もし、起こしに来たのが百眼やケインなら、今頃蜂の巣になってる筈よ♪」
○○(あ〜、だから百眼さんはこっちに来るのを嫌がった訳か・・・)
百眼が言った事を思い返していた。
○○「それはわかりましたから!いい加減に離して下さい!!」
梨理香「おやおや、随分な言われようだな。」
ミーサ「仕方ないわね。それじゃ・・・チュッ」
○○「なっ!?」
梨理香「それじゃ私も・・・チュッ」
二人は俺の頬にキスをして、そのまま下へと降りていった。そして、俺も続いてジェニー部長達を起こして下へと降りていった。
リビング・・・
ケイン「遅いぞ○○。もう味噌汁混ぜ終わったぜ。」
○○「あぁ、ありがとうございます。」
百眼「おう○○!お前よく無事だったな。」
○○「えぇ、お陰さまで・・・」フ〜
梨理香「なんだい○○、随分疲れてるな?」
ミーサ「大丈夫なの?」
○○(あんたら二人のせいでしょうが!!)
そう思ったが、あえて口には出さなかった。そのまま○○はケインと交代したのだ。
○○「そんじゃ、仕上げといきますか。・・・ってあれ?茉莉香は?」
チアキ「今頃洗面台で、お手入れ中よ。」
○○「さよですか・・・んじゃ、皆手伝ってくれ。全員テーブルには座れないから、ソファーにも持っていってくれ。」
ヨット部「は〜い!!」
皆それぞれ食器を運んだり、飲み物を配ったりした。
○○「(さて、それじゃ鮭を焼きますか。・・・そうだ!ちょっと皆をからかってみるか。)少しお手洗いに行ってきますので、もう少し待っててください。」
俺はそう言ってトイレに入った。ここから俺の実力だ。
○○「さて、今あそこにいないのは茉莉香だったな。それじゃ・・・」
さてさて、どうなる事でしょう。
茉莉香「皆お待たせ〜♪あれ?○○君は??」
チアキ「やっと来たわね。○○なら今お手洗いよ。」
茉莉香「ふ〜ん。なら、ご飯の準備して待ってようか。」
全員「えっ!?」
茉莉香「さてと、後は鮭を焼くだけみたいだね。」
茉莉香はそう言って、並べてあった鮭の切り身を焼き始めた。その姿はまるで○○を見ているかのようだった。所で、読んでいる皆様の中で気が付いてる方も多いと思いますが、皆様の思っている通りです。この茉莉香は、○○が化けているんです。○○は剣の腕以外に、バレない特殊メイクの達人だったのです。
○○(皆普通に茉莉香に話しかける様に話すな。ま、本人が現れるまで堪能しますか♪)
以外と腹黒いぞ○○よ。
○○「さてと、これで最後っと。皆〜出来たよ〜♪」
ケイン「夢でも・・・見てるのか?」
百眼「俺も同意見だ・・・」
チアキ「茉莉香が・・・食材を焦がさないなんて・・・」
○○(驚いてる驚いてる♪さて、そろそろ茉莉香がやって来るな。入ってきて反応を楽しんでバラしますか。)
そう考えてるうちに、本物の茉莉香がやって来た。
茉莉香「皆お待たせ〜♪あ〜お腹すいた!」
チアキ「茉莉香!?」
ケイン「どうなってんだ??」
百眼「何で船長が二人もいるんだ!?」
茉莉香「えっ!?何で私がいるの!?」
梨理香「どっちが本物なんだい??」
○○「いや〜皆いい顔見れたし、もういいかな?」パサッ
一同「!!!!????」
招待をばらしたが、余りの出来事に皆言葉が出なかった。
チアキ「なっ、なななななっ!?」
茉莉香「どどど、どういう事!!」
ミーサ「○○・・・なの?」
○○「えぇ、俺ですよ。騙してすみません。これも俺の特技なんですよ。」
百眼「ひゃ〜驚いた。背丈や格好、しかも声まで船長と瓜二つじゃねえか!!」
ケイン「あぁ、驚きを隠せないぜ。」
○○「ハハハッ、すみません試すようなことをして。腕が落ちてないか確かめたかったので。」
梨理香「ま、ま〜驚いた事は確かだが、茉莉香の背丈はどうやったんだい?」
○○「それは・・・こうやって」ゴキッ
チアキ「・・・」サーッ
茉・ヤ「ヒッ!!」
○○「こういうことです♪さて、そろそろご飯食べましょうか?」
ミーサ「そ、そうね。食べましょうか?」
一同「いただきます!」
ようやく朝食を食べ始めた。
ケイン「今日までは、海賊業務は休みだよな?」
ミーサ「えぇ、今日までは確実自由にしていいわよ。」
百眼「なら、俺は弁天丸に戻ってのんびりするぜ。」
ケイン「俺もそうするぜ。」
ジェニー「私達はどうしましょうか?」
リン「ならさ、久々に皆でカラオケにでも行こうぜ♪」
原真希「良いですね。行きましょうよ。」
リン「茉莉香達も行くだろ?」
茉莉香「もちろん!」
チアキ「そうですね・・・ご一緒します。」
梨理香「へ〜カラオケかい。ミーサにクーリエ、私達も行かないかい?」
ミーサ「賛成♪」
クーリエ「私あんまり歌うの得意じゃないんですけど・・・」
梨理香「な〜に大丈夫だよ!来ることに意味があるんだから。」
ミーサ「○○も行くんでしょ?」
○○「ん〜歌うのは好きですが、俺もあんまり歌上手くないんすよね。」
梨理香「気にしない気にしない♪」
茉莉香「じゃあ決まりだね。」
話はまとまり、各自出かける準備をしてカラオケ店に向かった。
カラオケ店シギング
リン「着いた〜♪早く入ろうぜ!!」
リン先輩に続いて入店する俺達。しかし、こんな大人数では入りきらないやろ。そう思っていたが、何とかこの人数で入る部屋があったのだ。
梨理香「さてと、まずは誰が歌うんだい?」
リン「一番いきま〜す!!」
トップバッターはリン先輩。リン先輩だから、大体歌う曲は想像できる。
リン「♪〜♪♪〜」
○○(リン先輩歌上手いな。)
リンの歌声を聞いて、俺は素直にそう思った。それから次々に皆歌っていく。驚いたのは、梨理香さんとジェニー部長の歌声がとてつもなく美声であった。
○○(二人とも歌手でも食ってけるだろ(^^;)
そう考えていたら、俺の目の前にマイクを持った茉莉香がいた。
茉莉香「そろそろ○○君も歌おうよ。」
チアキ「そう言えば、まだ○○は歌ってないわね。」
○○「あ〜わかったわかった。歌えばいいんだろ。んじゃ曲は・・・」
俺は曲をいれようとしたが、すぐには思い浮かばなかった。すると、茉莉香からリクエストを受けた。
茉莉香「じゃああれ歌ってよ。よく○○君が口ずさんでるやつ!!」
○○「あ〜`ヒカリへ´か。それでいいか。」ピッ
曲を入力し、部屋に設置されているステージへと向かった。
○○「あんまり上手くないから、暖かな目で見てください。」
そう言いながら曲へと入っていった。
○○「♪♪〜♪〜♪♪♪〜」
茉莉香「・・・・・・」
チアキ「・・・・・・」
梨理香「・・・・・・」
ミーサ「・・・・・・」
クーリエ「・・・・・・」
リン「・・・・・・」
ジェニー「・・・・・・」
○○「ふ〜お粗末様でした。って皆どうしたんスか?鳩が豆鉄砲喰らったみたいな顔して。」
余りの顔に、俺は皆にそう問いかけた。すると、茉莉香が口を開いた。
茉莉香「凄い・・・」
○○「凄い?何がだ??」
チアキ「○○、あんたの歌声がよ。」
○○「あ〜やっぱり下手だったか?」
ジェニー「その逆です!!○○さん、素晴らしい歌声でした!!」
リン「あぁ!!どっかの歌手のコンサートにでも来たかの気分だぜ!!」
クーリエ「聞き惚れたよ・・・」
梨理香「ホントに驚いた。歌に自信がないって言ってたからさ。」
○○「ま〜素直に嬉しいですよ。」
茉莉香「さて、次は私も歌お♪チアキちゃん!デュエットしようよ。」
チアキ「いいわよ。」
こうして楽しかったカラオケ大会は終了した。店を出た俺達は、それぞれの自宅へと帰っていったのだ。俺は茉莉香達と別れた。
○○「ん〜!!久々のカラオケ楽しかったわ♪」ガチャッ
家に戻った俺の足元に、封筒が落ちていた。
○○「何だこの封筒?」ガサガサ
中身を確認すると、それはプロ野球のチケットだった。
○○「そう言えば、母さんに頼んで阪神対巨人のチケット頼んだんや。それにしても、何枚ある?1、2、3・・・」ペラペラ
チケットの枚数を確認する。何と合計10枚も入っていた。チケットと一緒に手紙が添えられていた。
『○○へ。貴方の好きな野球のチケットを送ります。運良く10枚手に入ったので、お世話になってる人でもっも誘って下さい。母より』
○○「ありがとう母さん・・・」
手紙を読み母の有り難さを感じていた。再び手紙に目を戻すと、続きがかかれていた。
『追伸・・・わかってると思いますが、当然その試合は地球でやります。夏休みを利用して見に行ってください。』
○○(そう言えばもうじき夏休みだったな。終業式の時にでも聞くか。)
そう決めた俺は、明日に備えて眠りに着いたのだった。
説明 | ||
モーレツ!! |
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