水人形の種
説明
『この地の水には神々とも魔法とも違う特別な力があると信じられている。ほら、この種をまいてごらん。
水はすぐに意思を持ったように動き出すよ。……枕元に立たれると、ちびりそうになるけどね』

水に聖なる力が宿るとされる辺境で産する『イグロの実』を水栽培することで発生する液体擬似生物。
イグロの実を数個程度、一定量以上の淡水に浸け置くと3日ほどで完成する。
イグロの蔓樹が発生させる保水成分に水が集まり個体と液体の中間の性質となる。
もともとはイグロの樹が自らの種を自力で別の土地へ運ぶための植生の様だ。
植物的な光志向性など以外は意識的なものは確認されていない。

実が発芽し連結することで様々な形態を模し、人型、獣型、爬虫類型、球状不定形など多種多様な外観を持つ。
盆栽やガーデニングのようにその形状の美しさを競ったり、子供の夏休みの自由研究に使われるなど用途は広い。

大量の水を運ぶ際に用いられる場合もあるが、動く不定形生物に口をつけて飲用するのは大変気味が悪いため、
個人レベルの旅のお供としては不人気であるようだ。

他サイトで投稿したもの。
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