恋姫†無双 異・魏伝〜蒼天〜 3章
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「此処は間違いなく、東京じゃないな」

 

街に着き、街の景観を見て呟いた。

一刀が見た街並みは、石造りの家に、大通りに露店が立ち並んでいた。

 

「おい、さっさと来い!」

 

黒髪の女の子が怒気の含んだ声で叫んだ。

 

「は、はい。」

 

一刀は、返事をすると同時に小走りに追いかけた。

 

「お帰りなさいませ、華琳様」

 

一際大きな建物の前で、腰近くまである金色の髪をたなびかせた女性が、美しい礼をとり、出迎えてくれた。

 

「あら、華憐、出迎えご苦労様。我らが討伐に出てから、変わったことは?」

 

「賊の発生したとの連絡が増えてきた事以外は、特にございません」

 

二人が現状確認をし始め

 

「そう。早急に対応を考えなくてはね・・・」

 

二人のやり取りが、一旦区切りが着くと

 

「華琳様、この者は如何いたしますか?」

 

水色の髪の女性が質問すると、

 

「そうね、ちょうど昼時だし・・・食事を取りながら、身柄の確認をしましょうか。

春蘭、秋蘭、華憐。三人とも、悪いけど付き合ってちょうだい」

 

「はいっ!」

 

「「承知致しました」」

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大通りに面した1件の酒家に入り、一刀の取り調べが始まった。

 

一刀に向かって、左から、水色の髪、黒髪、金髪の巻き髪、金髪のストレートの順に席についていた。

 

「これから、貴様の身柄の取り調べを行う。嘘偽りを申すと命は無いと思え!」

 

黒髪の女性の威圧的な言葉に対して

 

「分かりました。俺だってまだ死にたくないし・・・」

 

一刀が答えると

 

「お主、名は?」

 

先ほど出迎えてくれた女性が質問を始めた。

 

「北郷一刀です」

 

「性が北、名が郷、字が一刀か・・・変わった名だな」

 

水色の女性が呟き

 

「いえ、性が北郷で、名が一刀です。あなた方が言う字と言う物はありません」

 

一刀が答えると

 

「ほう。字が無いか・・・珍しいな。まぁ、良いか。では、北郷、お主は何故あのような場所にいた?」

 

水色の髪の女性が質問を続けた

 

「さぁ?気がついたら、あそこにいたから、分からない。」

 

「なら、どこから来た?」

 

「日本の東京の浅草から」

 

「東京の浅草。秋蘭、華憐、貴女達、そのような地名知ってる?」

 

「いえ、私はありません」

 

「私も、そのような地名聞いたことがありません」

 

二人が答えると、金髪の巻き髪の女の子は、

 

「そう。分かったわ、ありがとう」

 

答えながら、笑みを向けると、金髪ストレートの女性から次の質問が行われた。

 

「では何をしに、この地に来た?」

 

「何をって言われても、気づいたらあそこにいたから、特に目的が有るわけでもない」

 

一刀が答えると、

 

「貴様!ふざけると命は無いと言っただろ!!」

 

黒髪の女性が、今にも切りかかりそうに刀の柄に手を当て怒鳴った。

 

「分からないものは分からないよ。嘘は吐いてない。ところで、俺は名乗ったんだから、君達も名乗ってくれないかな?

君達が呼び合っているのは、真名ってヤツでしょ?」

 

「ほぅ。何も知らない割には、真名については知っているのだな。」

 

金髪ストレートの女性は、目を細めて一刀を睨むと

 

「さっきそこの水色の髪の人には、行軍途中に説明したけど、荒野で助けてくれた女の子が教えてくれたんだよ」

 

「そうなのか、秋蘭?」

 

金髪ストレートの質問に

 

「この者の話ではそのようだ」

 

水色の髪の女性が答えた。

 

「そうか。なら、こちらも名乗るのが礼儀か。私の名は、曹子孝だ」

 

「私は夏候妙才、こっちは姉者で・・・」

 

「夏候元讓だ」

 

「次は私ね。私は曹孟徳よ」

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「曹孟徳!?夏候元讓!?

本当にそれが君の名前なの?」

 

一刀が驚きの声を上げると、

 

「我らの名を疑うのかっ!!」

 

遂に刀を抜き、一刀に刃を突きつけた。

 

「ちょっ・・・待て、待った。謝る。謝るから、ちょっと待てって。

今の話が本当なら、分かったことがあるから」

 

一刀は必死に頭を下げながら言った。

 

「春蘭、刀を引きなさい」

 

曹孟徳と名乗った子が命令すると

 

「しかし、華琳様」

 

夏候元讓は、刀を引こうとはせずに、反論しようとすると

 

「もう一度は言わないわよ。

春蘭、刀を引きなさい」

 

覇気を出しながら、もう一度同じ命令を出すと、夏候元讓は渋々刀を収めた。

 

「で、分かったことって言うのは何?」

 

「俺は、この時代の人間じゃない。1800年ほど未来の人間って事になるのかな。曹操、夏候惇、夏候淵、そして曹仁。君達と同じ名前の英雄の物語がある。だから、さっき君達の名前を聞いて驚いたんだ。」

 

名乗っていない名を言われ、一気に緊張感を高め、闘気をはなつ3人をよそに

 

「そう。なら、貴方が未来から来たという証拠を見せなさい。

もし、私達が納得出来るような証拠が無い場合は、切り捨てるから、そのつもりでいなさい」

 

曹操は一刀に言い放った。

 

一刀は、自分の持ち物から、証拠として使えそうな物を探し、まずは財布から硬貨を何枚か出してみた。

 

「これは、俺のいた時代のお金です。」

 

「あら、この菊や稲の彫刻は見事ね。だけど、腕のいい職人なら作れそうね。これは、証拠として不十分よ」

 

曹操は100円玉と5円玉を手にとりながら、一刀に言った。

 

「やっぱりこれしかないかぁ。」

 

と、呟きながら携帯を取り出した。

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「それは何?」

 

「携帯って言う、遠くの人と連絡を取る為の道具です。」

 

「なら、使ってみせなさい」

 

「それは無理。電波も無いし、相手も同じ物を持ってないとダメなんだよ」

 

「なんだ、使えないのか。

証拠にもならないし、何の役にも立たないじゃないか!」

 

「そうだね。だけど、これじゃ、証拠にならないかな?」

 

一刀は学生証の写真を見せながら言った。

 

「あら、貴方が映ってるわね。」

 

興味を持ったのか、曹操は目つきが緩んだ。

 

「これは、写真って言って、見たままに画像が撮れるんだよ。さっきの携帯で撮れるから、それで証拠にならないかな?」

 

一刀が聞くと

 

「そうね。それが出来たら認めましょう。」

 

曹操が頷いたのを確認して一刀は携帯のカメラで自分を撮った。

 

♪〜〜

 

「ほら、コレでどう?」

 

撮った写真を見せると

 

「へぇ、すごいわね。約束通り、貴方を認めましょう」

 

曹操が認めた事で、曹仁と夏候淵も認めたようだった。

 

「うん?どういう事だ?」

 

一人、状況が分かってない夏候惇は呆けていると

 

「春蘭。北郷は、天の御遣いだ」

 

曹仁が言うと

 

「何と!!」

 

夏候惇は、驚いた。

 

「この者は、我らの、華琳様の理想の為に使える」

 

曹仁が説明すると

 

「確かに我らに、天の御遣いが舞い降りたとなれば、天意があると広まる」

 

夏候淵も曹仁の考えが分かったようだった。

 

「華憐、貴女の意見を採用します。

北郷、貴方は我らが保護します。これからは、我らと行動を共になさい」

 

曹操が一刀の処遇を決定した。

 

「分かりました。宜しくお願いします。」

 

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こんにちは。たっちゃんです。

 

読んで頂き、ありがとうございます。

 

第3話、いかがでしたでしょうか?

 

次回も頑張って書いていくつもりです。

 

良かったら、次回も読んで下さい。

説明
この作品は真・恋姫†無双2の魏√を主とした
2次創作作品になります。

オリキャラ登場や性格崩壊は多分おこります。
それでも構わないという方はお進み下さい。

誤字、脱字、非難はご容赦を〜。
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蒼天 オリキャラ 真・恋姫†無双 恋姫†無双 

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