龍君の誕生日から２日後の朝……

ゴクッ

「……」

私は下着の姿で部屋の鏡の前に立ち、メジャーでウエストを測る…大丈夫、春からずっとフェイトちゃんと頑張ってきたんだから

「……！！やったー！」

測り終えて、恐る恐る目を開けて確認すると目標よりもウエストが減っていたので私は跳び跳ねて喜ぶ。

「なのは、朝からどうしたの？」

「あ！お姉ちゃん」

そして首からタオルを下げたお姉ちゃんが部屋に入って来たので、私は今日水着を買いに行く事を話す。

「それだったらバストとヒップも測ったら？」

「え？！……でも」

「ほーら！お姉ちゃんが測ってあげるから腕上げて」

言われるがまま私は腕を上げて、お姉ちゃんにバストを測ってもらう。

「……なのはってサイズいくらだったけ？」

「……一応Ｃ」

お姉ちゃんの質問に私は目線を斜め下に向けて答える…因みに胸の大きい順は…

１番がＥのすずかちゃん

２番がＥのアリサちゃん（すずかちゃんよりは小さい）

３番がＤのフェイトちゃんとはやてちゃん

……そして最後がなのはです

「うぅ…でもそれがどうしたの」

決して小さい訳じゃ無いんだろうけど……周りのレベルが高過ぎるんだよぉ〜……ふぇ〜ん！！（泣）

「なのは……Ｄは有るよ？」

「嘘？！！」

「ホントだよ、ほら！」

お姉ちゃんは、驚く私に指で押さえたメジャーの数字を見せてくれる。

「ほ……本当だ」

確認すると、数字は確かにＤカップを越えてました…けど

「４月に測った時は丁度Ｃ位だったのに…」

ニヤニヤ

「アレだよアレ、恋をすると体が美しくなろうとするとか何とか…つまり龍君の為になのはの体が「止めてよ〜！恥ずかしいの〜〜！！」あははは！！ゴメンゴメン！…それじゃあ水着選び頑張るんだよ〜」

そしてお姉ちゃんは部屋から出ていきました。

「はぁう〜……でも」

私はため息を吐き…

サッ！

「女性らしく成ってるよね」

その後に右手を後頭部に、左手を腰に添えてから腰をクネッとさせて鏡に向かってポージングする。

「そんな事してる暇が有ったら朝御飯早く食べなよ(笑)」

「にゃーーーー！！！」

そしていつの間にか扉の隙間から部屋を見てたお姉ちゃんがププッと笑いながら声を掛けて来た。

〜龍視点〜

「お買い物〜♪お買い物〜♪」

俺と彩羽は待ち合わせ場所のデパートに向かう…集合時間はＡＭ１１時…１０分前に着けば良いだろう

「龍、遅いわよ！！」

「女の子を待たせるんやない！」

帰っていいか？……と俺は言いたかったが…まぁ言っても無駄な事は解る。

「アリサちゃん、はやてちゃん別に遅れた訳じゃ無いんだから」

「そうだよ、アリサもはやても言い過ぎだよ」

「はやてちゃんはさっき来たばかりだもんね♪」

「すずかちゃん？！それは言わんとって！」

高町とハラオウンの言う通り、遅れてもいないのに怒鳴られる意味が解らん…八神、さっき来た奴が偉そうにするな

「まぁ良いわ、全員揃った所で買い物始めるわよ」

そしてバニングスを先頭にデパートに入る。

〜数時間後〜

「どんだけ時間が掛かってんだ」

水着を買いにデパートに入り、俺は自分の水着を【店に入る→サイズを確認→レジに行く】所要時間約１分で買い物を終えて女性用水着を売ってる店の前で待つことにしたが……１時間以上経ってる

グゥ〜〜！

「……腹減ったな」

このまま一人で勝手に何か食ったら、また色々と言われるんだろうな……

「チッ……仕方ねぇ」

俺は舌打ちをして……店の中に入る。

〜フェイト視点〜

「フェイトちゃん、この水着どう思う？」

「凄く可愛いよ！……なのは私のどうかな？」

「フェイトちゃんは何でも似合うよ」

「ね…ねぇなのはちゃん、フェイトちゃん私のも見てくれないかな？」

「すずかも何でも似合うよ」

「そうだよ、フェイトちゃんもすずかちゃんも……胸大きいし」

私となのはとすずかは、どの水着を買うか未だに悩んでる…少しでも可愛い、少しでも……その…龍に似合ってるって言ってもらえる物を選ばないと

「この水着可愛い！」

「何言ってんのよ！！こっちの水着の方が可愛いわ！」

そして自分の水着を早めに決めた、はやてとアリサは彩羽の水着を勝手に選んでいる。

「はやてさ〜ん、アリサさ〜ん着替えた〜♪」

試着室から水着を着た彩羽が出てくる…スクールタイプで色は白、縁取りはピンクで中心にリボンが付いてる

「「彩羽！！次はこっちの水着を着て！」」

はやてとアリサの激しい？戦いはまだまだ続きそうです。

「にゃはは……私達も一回着てみよっか？」

「そうだね」

「それじゃあ早速……」

私となのはとすずかは水着を持って試着室に入ろうとしたら……

「お前等どんだけ時間掛かってんだ」

「「「龍（（君））！！…あ！」」」

龍がやって来た…私達は慌てて持っていた水着を戻す

「りゅりゅりゅ！！龍君？！！もう水着買ったの？！」

「１時間前にな」

「そそそ！そうなんだ！！その……あ〜〜！えっと…」

「もう少しで決まるから待っててね！！」

龍はなのはの質問に呆れた顔で答え、私は何を言っていいか解らずアタフタしたけど、すずかが代わりに確りした事を言ってくれた。

「はぁ…で？そっちの二人は何してんだ」

「龍君、丁度良かったわ！！彩羽の水着！絶対こっちのフリフリやんな！！」

「何言ってんのよ！スカートタイプに決まってるでしょ！！」

ため息を吐いた後に龍は口論中のはやてとアリサに声を掛けると二人は龍に自分の選んだ彩羽の水着を見せる。

「おい彩羽」

「あ！お兄ちゃ！見て見て、いろは可愛い？」

「ハイハイ、可愛い可愛い…所でこの二つの内で欲しいのはどっちだ」

龍は試着室から出てきた彩羽にはやてとアリサの選んだ水着を見せる。

「え〜〜っと……こっち〜！！」

「よっしゃあああああああ！！！」

ガクッ

「……」

選ばれたのは、はやてが選んだ水着だった。

「良し、彩羽のはこれで決まりだ……お前等は決まったのか」

「にゃ！！だから……その」

「もう少しだから待ってて！」

「そうそう！もう少しで決まるから！！」

龍は私となのはとすずかを見ると水着は決まったか聞いてくるけど、恥ずかしくて決めた水着を言えない…あれ？でもなのはは兎も角何ですずかが？

「はぁ……」

「「「龍（（君））？」」」

ため息吐いた後に龍は水着を見始める。

カチャカチャ

「おら、これで良いだろ、さっさと買え」

「ふぇ？！」

「えええ！えっと……あの龍これ」

「はわわ！」

そして龍は３つの水着を選んで私達に渡す。

「龍君！この……水着を選んだ…その…理由は？」

「あ？ただの俺の好みだ」

「「「？！！！！」」」

「嫌なら、さっさと別のを選「「「これにする！！」」」……そうか、ならさっさと買え」

龍はなのはに彩羽の水着を渡して、先に彩羽と一緒にお店を出ていきました。

「なのはちゃん、フェイトちゃん良かったな〜、龍君が水着を選んでくれて」

「「……」」

「まぁアイツの事だから言葉通りさっさと買い物を終えてほしかったんでしょうね」

私達は話ながらレジに並ぶ…はやての言う通り私となのはは龍に水着を選んでもらって凄く嬉しい…しかも龍の好み……だけど私達は疑問を持つ、そう飽くまで私となのはは嬉しい……だけど

「ねぇ、すずか」

「何？フェイトちゃん」

「すずかちゃんは何でその水着を選んだんや？」

「えっ！！」

そう、水着を選んでもらったのは私となのはとすずか……だけど、すずかが龍の選んだ水着にしたって事は…つまり

「すずかちゃん、もしかしてすずかちゃんも……」

「な何？なのはちゃん」

「はぁ〜〜……やっぱりそうだったのね、でもいつからよ」

「アリサちゃんまで、何？」

「すずか……気付いて無いの？」

「もぉ！！だから何？！」

「せやからすずかちゃん……」

私達は一度顔を見合わせてから、すずかを見て…

「「「「龍（（君））の事好き（でしょ）（やろ）」」」」

カシャーン

「え？…ッ〜〜！えええええ！！！！！！」

持っていた水着を落として、すずかは大声を上げる。

「ちっ！違！違う！好きなんかじゃないよ！」

「いやいや、その反応……好きやろ？」

「誤解だよ！……あ！次私だ」

そしてすずかは逃げる様にレジに向かう。

〜なのは視点〜

買い物を終えて私達は買い物の時の恒例の翠屋で御昼を食べる事にしました。

「龍君、悪いんだけど休憩の間だけ代わってくれない？」

翠屋に着くと、お姉ちゃんが龍君にお願いをする、話を聞くとバイトの人が急に風邪を引いたと連絡が有ったみたいで困っていた所に私達が来た…と言う事です。

「それなら昼飯食ってから俺が代わります、誕生日の事も有るんで」

「それじゃあ私も残るよ」

と言う事で、御昼を食べた後は龍君と私は翠屋に、彩羽とお姉ちゃんは家に、フェイトちゃんは執務官の仕事に、はやてちゃんはレティ提督の所へ、アリサちゃんとすずかちゃんも管理局の勉強の為にはやてちゃんに付いていきました。

明日は皆で海水浴……でもすずかちゃんの事……本人は違うって言ってたけど、きっとすずかちゃんも…

「高町、何ボーッとしてんだ？」

でも…当の本人がコレだもんね

「はぁ…」