B★RIS――ブラック★ロックインフィニット・ストラトス――転生して一夏の兄になった一人の男の娘の物語 |
第18話 ((狂気|インセイン))
『私はただ、戦いのために作られ、生まれ、育てられ、鍛えられた。
私は優秀だった。最高レベルを維持し続けた。しかしそれは、世界最強の兵器[IS]の出現までだった。
直ちに私にも、適合性向上の為、肉眼へのナノマシン移植手術が施された。しかし私の体は適応しきれず、その結果[出来損ない]の烙印を押された。
そんな時、あの人に出会った。あの人は極めて有能な方だった。私はIS専門の部隊の中で、再び最強の座に君臨した。』
『どうしてそこまで強いのですか?どうすれば強くなりますか?』
『私には二人、弟がいる。』
『・・・・!?違う・・・。どうしてそんなに優しい顔をするのですか・・・?私が憧れる貴女は、強く、凛々しく、堂々としているのに・・・。
だから許せない。教官をそんな風に変える男を・・・。認めない!
・・・力が、欲しい。』
「そう・・・。君は力が欲しいんだ。じゃぁ、君はより強い願いを欲するの?」
『寄越せ、力を・・・。揺ぎ無き最強を!』
「・・・そう。そんなに願うなら、あなたに力を与えるわ。それなりの結果を期待してるわよ?ボーデヴィッヒ君。」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!」
ボーデヴィッヒのISに異変が起こった。
期待の表面がドロドロに溶け出し、姿形を変えていく。
千夏のISにも異変が起こっている為、千夏がその目で確認することは出来ないのだが、ボーデヴィッヒのISは千夏の前世のアニメの登場人物「ブラック★ゴールドソー」そのものだった。唯、違うのは持っている剣が雪片だが。
千夏のISは全身に棘のようなものが刺さり、背中から紫色の血と一緒に数本の鎖が飛び出す。右手のロックキャノンは形を変え、更に異型な武器「Insane Canon Lance」と姿を変える。
頭や肩には鎧のようなアーマーも追加された。
髪は紫のグラデーションがかかっている。
――――――Iシステム
搭乗者の正気を無くし、戦闘に特化させるシステム。いざという時のための自動機動モードも付いているが滅多に自動では起動しない。つまり今はかなり危険な状態。
千夏が再び目を開く。しかしその目は、今までの優しい青色ではなく、禍々しい紫色。左目の炎も、不気味な紫色だった。
一夏side
会場のアナウンスで試合中止、非難をここにいる全員に呼びかけているが俺の耳にはそんなもの入っていなかった。
今のあいつのISが持っている剣に、俺の目線は釘付けになっていた。
「雪片・・・。千冬姉と同じ武器じゃねぇか・・・。」
俺は無意識に白式を展開し、零落白夜でアリーナのバリアを突き破る。
「俺がやる!二人とも下がってろ!」
念のため通信で二人に退くように呼びかける。その後、雪片弐型を構え、切りかかる。
瞬間、俺の体がムチのようなもので吹っ飛ばされた。
「ぐぁ!?」
何が起こったのか全く分からなかった。そしてふと、右側に千夏兄の気配を感じたのでそちらを向く。
千夏兄は、無表情で、眼だけで俺に話しかけていた。
『邪魔をするな』と。
その後、俺には興味が無いようにあのISだったものに顔を向けた。
今までと明らかに様子が違う。
「何すんだよ千夏兄!邪魔するなら千夏兄でも容赦しないぞ!」
「待って一夏!様子がおかしい!」
シャルルに止められ、仕方なく武器を構えるのを辞める。あの二人は今は唯睨み合っているだけ。
突如、ラウラのISが走り出した。
そのまま千夏兄にどんどん近づいていく。そしてそのまま、千夏兄の右肩を斬った。
「「!?」」
千夏兄は避けるどころか、防ごうとすらしなかった。ラウラは一旦後ろに跳び下がる。
千夏兄の右肩は完全に切り落とされはしなかった。あの程度なら、千夏兄のISの機能ですぐに回復・・・・・。
「え?」
「っ!」
俺はその光景を見て自分の目を疑った。千夏兄が、自分で自分の右腕を引きちぎったのだから。
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受験終わったので更新! ハーメルンの方にB★RS×東方を投稿しているのでそちらも宜しくお願いします。 |
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