真・恋姫†無双 〜孫呉千年の大計〜 第1章 拠点ー祭編
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1章 拠点ー祭編 『 結盟 ぷち呉れんじゃい 』

 

 

 

 

「祭! いい加減、ココを譲りなさいよ」

「策猫こそ! ここは儂らの基地なのじゃ 出てゆけ!」

「何よ その態度! 主人に対する敬意を払いなさいよ」

「ここでは主従の間柄など・・・関係ないわい!」

「祭! ぐぐぐ・・・」

「策猫め! ぬぬぬ・・・」

 

お互いを激しく罵りあうSD幼児化祭さんとSD猫化雪蓮さん

端からみればなんとも愛らしく微笑ましい光景に映るのであるが・・・

 

眉を顰め難しい顔を突き合わせて睨み合っているSD幼児化祭さんとSD猫化雪蓮さんは至極真剣そのものである

 

「う〜む」

「うぅ〜〜〜〜〜〜〜ん」

「う〜〜む」

「うぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん」

「う〜〜〜む」

「うぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん」

と焦れた二人は睨み合いを終了させ打開策を探るものの・・・頭脳派というより即断即決の行動派な二人の為

悩みがより深刻さを増しているようである・・・ 

 

 

「「ああぁーーーーーーーー」」

 

 

「じれったいのう!!」

「もうじれったいわねぇ!」

と仲が良いのやら悪いのやら・・・全く堪え性がないのも考えもの 三人寄れば文殊の知恵と申しますが

この二人が揃っても全く意味を成さず・・・かえって問題が拗れるばかりで溜息をつきたくなる場面ともいえる

 

堪え性のないことはこの際棚上げしておくこととして、二人が睨みあったり悩んだりした理由とは?

・・・時は一週間の前の昼ご飯時にまで遡ることとなる

 

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一週間前のこの日、祭は悩みがあった事もあり、兵達の調練を早々に切り上げ、悩みを相談すべく一刀を探していた

一刀を捕まえた時には昼時ということもあり、食事をとりながら相談に応じるとの言から、いつも通いなれている食事処へ来ている

 

「北郷よ なんとかならんもんかのう?」

としかめっ面の祭さんが机に乗り出して一刀へ詰め寄る

 

「祭さん 何とか・・・と言われても・・・」

と祭の気迫に困惑の色をみせる一刀

 

「何をいっちょるか! ここぞ!という・・・こういう時の為の天の御遣いであろうが!」

「いや・・・祭さん それちょっと強引すぎてヒドい・・・」

というように、祭の悩みを食事をしながら、相談に付き合っている一刀であったがこんな一刀も珍しい

本来の一刀の性格からして、時にはお節介ともとれるような積極性をみせ悩み解消に取り組んでいてもおかしくない

 

祭さんほどの人物に頼られるのは、光栄であり喜ばしい事であったが・・・

祭さんの悩みの種というのが、詳細に聞くほどになんとまぁ〜その・・・と口を濁したくなるような内容であった為

ガッカリ感が半端ないという理由からであった

 

 

祭のその悩みの内容とは・・・

 

 

「”5”人揃ってというのと”呉”をかけてるんだけどね」

「団体名の”秘密○隊・ぷち呉れんじゃい”というのは、響きもいいので良しとしよう!」

「”プチ呉レンジャー”だって何度も言ってるのに・・・それに響きだけで決めたの!?」

と一刀の不満を全く意に介せず、自らの世界観に陶酔しスルーし続ける祭である

 

「それはそうと・・・祭さん 後二つの問題は置いておいていいのかい?」

「おお そうじゃった 名前は良いとして・・・当面の問題は団員募集と・・・ 秘密基地じゃ!」

と言い終える間際に、さっと変身し胸を張り、左手は腰に当て、中天に位置する太陽に向けて指差すSD幼児化祭さんであった

椅子に立っている幼児化した祭さんは愛らしく、そんな格好つけられても・・・と祭の一連の行動に苦笑せずにはいられない一刀である

 

「ここで言ってても埒が明かないし、移動しながら団員と秘密基地の場所を探してみるっていうのはどう?」

「ふむ ふむ 良い提案じゃ 北郷よ よかろう!ついて参れ!」

と一刀を促し颯爽と前を歩き出すSD幼児化祭さんであったが・・・

 

 

自身の後方から、一刀が一向について来る気配も感じられないので、仕方なく振り向くとそこには・・・

 

 

いつの間にかご飯を食べていた一刀の膝の上に座って、一刀のご飯を少し分けてもらい

口へ運んでもらい嬉しそうに咀嚼している宿敵・SD猫化雪蓮さんの姿があった

 

「おっ おのれぇ〜 策猫! もうどこぞで嗅ぎ付けて来よったか!」

と宿敵と目しているSD猫化雪蓮さんに向けて、ビシッっと指差すSD幼児化祭さんであるが・・・

 

「ふぅ〜〜ん 団員集めと秘密基地・・・ねぇ? 祭にで・き・るのかしら・・・ねぇ?」

と目を細め不敵な笑みをこぼすSD猫化雪蓮さんに

 

「ふっ ふんっ そんなことは儂にとっては朝飯前じゃ!」

と強がりふんぞり返る愛くるしい姿をしたSD幼児化祭さんであったが

 

「へぇ〜 それじゃ楽しみにしてるわ 一刀 つぎつぎ! あぁ〜〜ん」

と祭の事などどうでもいいとばかりに、一刀に催促するSD猫化雪蓮さん

 

「雪蓮 食べたいんだったら頼めばいいだろう?」

「もう! 判ってないんだから! か・ず・とから貰えるからいいんじゃな〜い だ・か・ら あぁ〜〜ん」

「はぁ〜 しょうがないな〜 ほら 雪蓮! ジッとしてて口の周り汚れてるから・・・」

「ん〜〜〜」

と唇を一刀に突き出し甘えつつ、汚れをフキフキしてもらっているSD猫化雪蓮さんには

もはや幼児化祭さんのこと等すでにアウトオブ眼中で、大好きな一刀と午後の一時を楽しんでいたのであった

 

周りに目の毒な一刀と策猫(SD猫化雪蓮さんの通称)から距離をとった祭さんはというと・・・

先程一刀からアドバイスを受けた二つの目的の為に街を散策していた

その途中に訓練をサボる穏を発見し、訓練を施す見返りの交換条件として、無理やりに仲間に引き入れた祭さんである

 

ちなみに、”2れんじゃい”の穏はお色気?担当らしく、穏にチョッカイをかけてくる無頼漢をエロ落としで倒すという・・・

なんともお子様の教育上良くない倒し方を主流としているようである

その他に、お風呂を覗かせた上で隙ある敵を倒すバージョンもあるとかないとか・・・

 

それを聞いた穏は、そんなの正義の味方というより、痴○じゃないですかぁ〜 祭さまあんまりですぅ〜と

涙目で祭の下より走り去っていったのである

 

「策猫め・・・ 良い処じゃったのに・・・邪魔しおって・・・穏も穏じゃ あれくらいで泣きおってからに・・・ブツブツ」

と次の標的を探しつつ、愚痴を垂れ流しながら通りを歩いていると

ちょうどその先に子供達と戯れている2メートルはあろうかという銀髪のでっかい狼犬と珊瑚の姿があった

 

一刀が初見で、珊瑚が銀髪のでっかい狼(名をラン)の背に乗り一体化した姿をみて

 

どうみても『もの○け姫のサ○』だ サ○は実在していたんだ!と感動の涙を流していたのは・・・良い想い出である

 

簡単に説明すると、名をラン(銀髪のでっかい狼犬)といい

オオカミと交配したウルフハイブリッドであり、体格はニメートル程のガッシリした体格である

今も子供達を背に乗せ走り回ったり、お腹を見せ撫でてもらったり、尻尾を大きく左右に振りご機嫌な様子で・・・

狼の血が混じっているとは到底想像できない、大の子供好きの狼犬のようである

 

ただ、誰でも人懐っこくて背に乗せるのかというとそうでもない 

背に乗ることを許しているのは、子供達と孫呉の将では主である珊瑚と珊瑚の主である一刀の二人だけなのである

雪蓮も主なのであるが、SD化して小さくなっても乗ることを許されていないことからも判るとおりである

 

本来、一刀の専任間諜には、瑠璃より索敵に適しているランに乗った珊瑚が務めればという案もあったのだが

一刀は他国に潜入しての情報収集、霍乱に主眼を置いていた間諜という役目柄

ランに重きを置く珊瑚では役不足と考え、瑠璃を傍に置いていた

 

しかし、独立した軍を動かす以上、危険を伴う事は必然であり、最悪全滅の憂き目にあう事もあるだろう

それも全て承知の上で、嗅覚による危機回避能力に優れ危険を省みず統率し目的を完遂させる珊瑚とランのコンビを一刀は高く評価し

常に珊瑚とランに孫呉機動軍の先陣と一刀自身が不在時の代理隊長を任せている事が多い

 

狼犬ランに関しては、小蓮の友達の周々(白虎)と善々(大熊猫)とも浅からぬ因縁があるように見受けられる(イヌ科VS猫科)

 

そんな珊瑚と狼犬ランのコンビをみた祭は、”おにゃんこ団”(※第一章ー拠点・雪蓮編参照)に対抗するべく即座に交渉を開始

ネコに対抗するべくと聞いただけで見事陥落 晴れて”1れんじゃい”のランと”3れんじゃい”の珊瑚を祭は獲得した

ランが”1れんじゃい”の理由は”ワン”としか吠えられないという祭の思い込みのオチの為だったりするのだが・・・

 

”1れんじゃい”と”3れんじゃい”のランと珊瑚の”合体技”には目を輝かせて期待し

速く必殺技を作るのじゃと、珊瑚とランに早速宿題を課して催促するSD幼児化祭さんであった

 

ちなみに”4れんじゃい”は謎の戦士(祭さんの独断と偏見で一刀に決定)と設定され、SD幼児化祭さん自身が”5れんじゃい”を担当する

祭さんは妄想が先行していた為、ゴレンジャーの詳細を説明していた一刀を見事にスルーしてしまっていたが為

数字で1〜5と勝手に決め付けてしまい、後々一刀からその点を突っ込まれてしまうのであったが・・・

 

紆余曲折を経てなんとか”秘密○隊ゴレンジャー”を模した”秘密戦隊・ぷち呉れんじゃい”が結成された瞬間であった

 

そして残された課題はあと一つ・・・そう秘密基地である

祭は琥珀を捕まえるべく、街を一陣の風と化しひた走るのであった

 

 

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「というのじゃが・・・」

と興奮を隠し切れず熱弁を振い懇切丁寧に説明し終えると

目を瞑り熟考しているのであろう琥珀の顔をドキドキしながら見つめ回答をうかがうものの・・・

 

「無理です 祭さま 諦めてください」

 

「がーーーーーーん なっなんじゃとぉーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

とにべもなく琥珀に突き放されてしまったSD幼児化祭さんである

 

「そもそもです 滑りながら服を着替える事など到底不可能です! 

 どれだけ広いのですか! その秘密基地は! 仮に失敗して出てきたら・・・目も当てられません」

というダメ出しから始まり・・・一刀と食事時に練ったSD幼児化祭さんの夢の秘密基地構想を次々に木っ端微塵に砕いていった琥珀である

 

「ぬぬぬ・・・ど〜〜〜〜してもダメなのか?」

「無理です 諦めてください」

 

「ぬぬぬぬぬ・・・ちょびっとでもど〜〜〜〜にかできぬのか?」

「無理と言ったら無理です 諦めてください」

と頑として琥珀に受け付けてもらえなかったSD幼児化祭さんは最終手段にうって出たのである

 

「奥の手を出すのじゃ これでどうじゃ!」

「うぐっ そっそれは・・・何処で・・・・・・何故祭様がそれを!!」

と祭さんの奥の手が琥珀の目の前に突き出され、琥珀が顔がみるみる驚愕に彩られていく

 

というのも祭の突き出された手には、真桜作・からくり一刀君、試作二号機が握られていたのである

 

この”からくりシリーズ”であるが、春蘭作の華琳様人形・からくりカコウトン将軍を始めとした秀逸一品モノから

七乃作・からくり美羽様人形(人気がない)の量産品まで出回っているのだが、

 

琥珀も作ろうと思えば出来たのだが

軍師としての務め、工作隊の育成や次々と一刀から提案される新作を、日夜試行錯誤して作り上げている為いかんせん暇がなかった

その間に造型師・真桜の名声は、魯家商人ネットワークの情報網に補足され、琥珀の耳にも届くようになっていたのだった

 

その真桜が作り上げた”からくり一刀君”の試作二号機というではないか! 

どうして祭がそれを入手できたのかという謎は残るものの・・・詳細は不明であるが”からくり一刀君”というからには

本来、孫呉特許許可局長の魯(粛)子敬である私(琥珀)を通すのが筋であるのだが・・・

 

一刀に秘匿する為、非正規ルートでの遣り取りとなる為、どうしても情報が回ってこない案件も多い

特に紅が会長を務める”一刀を永遠に愛でまわす会”(呉一般痛団体通称:ストーカー連合会)の誰かが

真桜に造型依頼をしたに違いない(※第一章ー拠点・蓮華編参照)

と頭脳明晰な琥珀はそう読み切っていた 琥珀の読み通りですばらしい才能の無駄使いと言える・・・

 

「はっ くちゅん・・・」

「雪蓮 風邪でもひいた!?」

「あはは 私が? なんの冗談よ 母様」

「そうねぇ 聞いた私が馬鹿だったわ」

「むむっ! なんだか納得いかないわねぇ〜 そうだわ きっと一刀が今私の事を噂してたんだわ!」

 

「ネゴト ハ ネテイエ」

 

「・・・母様 もうちょっとでいいから・・・優しいツッコミでお願い シクシク・・・」

 

と”からくり一刀君”を真桜に依頼した人物がいる執務室の模様をお送り致しました

 

話を二人へと戻すと・・・

「で? どうするのじゃ 琥珀?」

「秘密基地の建設に関して承諾すれば・・・譲っていただけるので?」

「もちろんじゃ! 出来ないモノもあろう だが! ある程度こちらの意向も汲み取ってもらうぞ?」

「うぐっ・・・ぐぐ・・・そういう事ならしょうがない 出来る限りの条件を飲むとします」

「うむ うむっ 交渉成立じゃな」

と渋い表情を崩さない琥珀とは対照的に祭さんの勝ち誇った笑顔で握手を交わす二人である

 

 

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話がまとまると琥珀の行動は実に速かった 

 

部下の工兵隊をつかい(もちろん無断使用)、一週間ほどの工期であっという間に作り上げてしまっていた

場所は建業中央部という、警備上どの方面にも移動時間が同じというもってこいの場所であった

 

元々ここには防衛・防災の観点から『物見櫓』を作って

敵や火事の早期発見、延焼を最小限にとの主目的として押えられていた場所だったのであるが・・・

そこの一角を秘密拠点にと貸し与えてしまったのである 

 

そうした事情は一時置いておくとして、秘密基地の全容であるが・・・

 

着替えながら滑り落ちて出動する→着替えながらは却下され、部屋に設置されている紐を引っ張ると扉を開き

                     土管を滑り落ちれば設置されている小船に辿りついて出動可能

基地から情報収集が可能    →物見櫓から遠見で可能(ただし消防団の邪魔をしないことという条件有)

秘密基地の位置          →建業の街のどの位置へも同じ時間で到達可能という

 

その他にも脱出ルートの確保→勝手に外に出ろと却下、酒の常備→自前で用意しろ却下といった要望まであったのだが・・・

祭の個人的欲求部分に関しては、片っ端から要望を切り捨てた琥珀こと”コハえもん”であった・・・

 

秘密戦隊”ぷち呉れんじゃい”を建業の防衛・警備に組み込んでしまう辺りに

琥珀の実にすばらしき頭脳の冴えを魅せるエピソードなのであるが・・・

 

その原動力は”からくり一刀君”試作2号機というのが琥珀らしいともいえるのだが・・・

 

普段からその冴えを見せてくれれば・・・と眉間をおさえる冥琳が容易に想像できてしまうのである・・・が

この他にも秘密基地には色々細部に渡り、琥珀の拘りが詰まっているのであるが、それを紹介するのは申し訳ないがまた次の機会になろう

 

 

しかし祭は失念していた 琥珀に『この一事』を話していなかったのが、初期の争いの発端となるのである

 

 

上記に記載したように職権乱用が出来た理由は、防災・警備上の理由だからだ

そう、視察に訪れるのは自明の理なのであるが、視察に現れた人物と言うのが冥琳・・・ではなく

建業の街を作り上げた一刀は、多忙を極める仕事の殺人スケジュールの都合上、視察出来ないとの理由から

この日は呉の最高責任者であるサボリ魔王こと雪蓮だったのである

 

かくして、『この一事』を疎かにしてしまったが故、おにゃんこ団に秘密という祭の願いは、もろくも崩れ去ってしまうことになり・・・

この好条件な秘密基地を巡って、おにゃんこ団と秘密戦隊”ぷち呉れんじゃい”双方代表者がにらみ合う騒動に発展してしまうというオチで

最早”秘密”でもなんでもなくなっていたのである・・・

 

この代表者の睨み合いは、『百日戦争』とも呼ばれる壮絶なモノとであったと両陣営に語り継がれているが

両者堪え性がない二人なので、実際の処は数分の睨み合いであるのだが・・・

 

「ここで双方睨み合ってても仕方ないでしょう 反対側にも同じものを造りますから」

という琥珀の仲裁により、廊下を隔てて東におにゃんこ団、西には祭の”ぷち呉れんじゃい”が陣取るという決着に落ちついた

秘密基地を襲撃しあう、バラすのはお互いご法度ということにし

雪蓮と祭の間で停戦条項と呉を護るという点で同盟を結ぶという形で妥協・決着したようである

 

 

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晴れて秘密基地と仲間を得ることが出来たSD幼児化祭さんはご機嫌であった

 

「うむ うむ 今日皆に基地に集ってもらったのは他でもない!

 

 結盟! 我ら、ぷち呉れんじゃいは悪を滅ぼす矛となる!

      建業の民の安寧を護り、ひいては呉の子供達の未来を照らす道しるべとならん!」

 

と皆で格好よく決めたハズ・・・だったのであるが、SD幼児化祭さん以外は、皆寝そべって部屋でくつろぎモード全開であった・・・

 

「祭さま この一刀様差し入れのおまんじゅう美味しいですよ?」

「がう がう」

「祭さま 食べないのですか? なくなりますよ?」

とGoing my wayを貫く珊瑚、ラン、穏であった

 

 

「おぬしらがそんな怠惰な態度でどうする!・・・しまらんじゃろうがぁ!」

 

「と言われましても祭さま・・・」

「ねえ?」

「がう がう」

と隊員達から全く相手にされず、握りこぶしをプルプル震わせ

熱く語り空回りしたSD幼児化祭さんの気合の入った叫び声が、空しくそして寂しく部屋中に木霊する・・・

 

前途多難な船出となった”ぷち呉れんじゃい”であった

 

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一方、廊下を隔てた東側では

 

「明命美味しいねぇ〜 一刀差し入れのおまんじゅう」

「はい! 美味です さすがは一刀様です あっ雪蓮様 お茶のお代わりお入れしますね」

「ええ! ありがとう明命」

「今日も平和ねぇ〜」

「はい! 今日もお猫様とモフモフ出来て幸せです〜♪」

 

と寝転がる雪蓮、お猫様をもふもふ出来て満面の笑みを浮かべる明命、雪蓮や明命を気にする様子もなく猫達が部屋を自由に出入りしたり

櫓で見回りしている兵達と共に日向ぼっこしたりと、すっかり基地に馴染んでいる対照的なおにゃんこ団の面々であった

 

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「うふふ あかん! 自然と笑みがこぼれてまう

 一刀 格好良過ぎ! そう!この”ぽーじんぐ”よ 私が求めていたモノは!!!」

と例の真桜作の”からくり一刀君”を調整し直し興奮冷めやらぬ琥珀

 

いつの間にか造りあげていたのか・・・小型の月影と桜花を握らせ振るう

荊州黄巾賊殲滅時の”ぽーじんぐ”を忠実に再現していたのだ

 

「もしかして、血桜のばーじょんの方が良かったかなぁ? 一考の価値ありかも・・・

 それにしても・・・

 

 NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!! 一刀 最高やわ!! 愛してる!!!

 

 うち・・・もう・・・一刀が神々しくて失神してまいそう・・・」

 

と実物の一刀になのか”からくり一刀君”に恋したのか判らない発言をする琥珀

建業にある魯家の工房から、熱く震える魂の叫びも”おまけ”でお送り致しました

 

後日の事であるが、武器の調整の為、魯家の工房を訪れた桜の口から

”からくり一刀君”の勇姿がクローズアップされ、抱き枕同様の超レアモノ騒ぎと化してしまう

 

しかしこの”カラクリ一刀君” 真桜のハンドメイドな為、製造一体にかなりの時間と予算がかかってしまう

その為、皇帝献上品の希少酒であるワインと同等の価値がつけられる程の高級品扱いとなったのであるが

”一刀を永遠に愛でまわす会”(呉一般痛団体通称:ストーカー連合会)経由で、一人一体の注文が真桜に飛び込んだという

もちろん何処でそれを聞きつけたのか・・・筋肉ダルマもちゃっかり数に入っているという・・・

 

一刀の愛に飢える面々は、夜な夜な”からくり一刀君”を愛でて桃色吐息だとか・・・

 

これはもはや悲劇と言えるだろうか・・・

武名より速く・・・からくり造型師・真桜の名が孫呉の将達の記憶に刻まれ知れ渡る事となるのであった 

 

 

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■■■【オリジナル人物紹介】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 ○孫堅 文台 真名は緋蓮(ヒレン) 

 

  春秋時代の兵家・孫武の子孫を称し、各地で起こった主導権争いに介入し

  『江東の虎』の異名で各地の豪族を震撼させた

  優秀な人材を率い転戦、やがて軍閥化し孫家の基礎を築いた

 

  容姿:髪は桃色で、孫家独特の狂戦士(バーサーカーモード)になると、右目が赤色に変化するのが特徴で、平時は量目とも碧眼である

  祭と同じく胸が豊満で背は祭より高い 体格は祭よりすこし大きい 顔立ちは蓮華というより雪蓮に似ているだろうか

 

 ○張紘 子綱 真名は紅(コウ) 

 

  呉国の軍師の一人で主に外交を担当。 魏の程c(風)の呉版と考えていただけると理解しやすいだろう

   『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、姉の張昭と共に臣に迎え入れられる

  張昭と共に『江東の二張』と称される賢人

 

  ※史実では、呉郡の四性でも張昭と兄弟でもありませんのでお間違い無きように。。。 

   呉郡の四性の中で張温しか見当たらなかった為、雪月の”脳内設定”です

 

  容姿は青眼で背丈は冥琳より少し低い 顔は姉の王林とは似ておらず童顔で人に安心感を与える顔立ちである

  髪は腰にまで届こうかという長く艶やかに保った黒髪を束ね、ポニーテールと呼ばれる髪型にしている事が多いが

  その日の気分により、長髪を肩辺りで束ね胸の前に垂らしている場合もあるようである

  服装は藍色を基調とした西洋風ドレスを身を纏っている

 

 ○魯粛 子敬 真名は琥珀(コハク)

 

  普段は思慮深く人当りも良い娘で、政略的思考を得意とし、商人ネットワークを駆使し情報収集・謀略を行う

  発明に携わる時、人格と言葉遣いが変化し、人格は燃える闘魂?状態、言葉遣いは関西弁?風の暑苦しい人に変化する

  このことから「魯家の狂娘・後に発明の鬼娘」と噂される

 

  ※穏(陸遜)は本をトリガーとして発情しちゃいますが、、琥珀(魯粛)は発明に燃えると・・・燃える闘魂に変身って感じです

 

  容姿は真名と同じく琥珀色の瞳をもち、髪は黒で肌は褐色がかっており月氏の特徴に似通っている

  背は明命と同じくらいで、服装は赤を基調としたチャイナドレスを身に纏っている

 

 ○張昭 子布 真名は王林(オウリン) 

 

  呉国の軍師の一人で主に内政を担当。 冥琳とはライバル同士で互いに意識する間柄である

   『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、妹の紅(張紘)と共に臣に迎え入れられる

  張紘と共に『江東の二張』と称される賢人

 

  妹の紅は「人情の機微を捉える」に対して「政(まつりごと)の機微を捉える」という感じでしょうか

 

  容姿は冥琳より少し高めで、紅と姉妹でありながら顔立ちが似ておらず、冥琳と姉妹と言われた方がピッタリの美人系の顔立ちである

  眼鏡は使用しておらず、服装は文官服やチャイナドレスを着用せず、珍しい”青眼”でこの眼が妹の紅と同じな事から

  姉妹と認識されている節もある 紫色を基調とした妹の紅と同じ西洋風のドレスを身を纏っている

 

 ○程普 徳謀 真名は楓(カエデ)

 

  緋蓮旗揚げ時よりの古参武将であり、祭と並ぶ呉の柱石の一人 「鉄脊蛇矛」を愛用武器に戦場を駆け抜ける猛将としても有名

  祭ほどの華々しい戦果はないが、”いぶし銀”と評するに値する数々の孫呉の窮地を救う働きをする

  部下達からは”程公”ならぬ『程嬢』と呼ばれる愛称で皆から慕われている

 

  真名は・・・素案を考えていた時に見ていた、某アニメの魅力的な師匠から一字拝借致しました・・・

 

  容姿は祭と同じくらいの背丈で、端正な顔立ちと豊かな青髪をうなじ辺りでリボンで括っている

  均整のとれた体格であるが胸は祭とは違いそこそこ・・・ちょっと惜しい残念さんである

 

 ○凌統 公績 真名は瑠璃(ルリ) 

 

  荊州での孫呉崩壊時(※外伝『砂上の楼閣』)に親衛隊・副長であった父・凌操を亡くし、贈った鈴をもった仇がいると

  知った凌統は、甘寧に対して仇討ちを試みるものの・・・敵わず返り討ちにあう間際に、一刀に救われ拾われることとなる

  以来、父の面影をもった一刀と母に対してだけは心を許すものの・・・未だ、父の死の傷を心に負ったまま

  呉の三羽烏の一人として日々を暮らしている

 

  容姿はポニーテールに短く纏めた栗色の髪を靡かせて、山吹色を基調とした服に身を包んでいる小柄な少女

 (背丈は朱里や雛里と同じくらい) 真名の由来で目が瑠璃色という裏設定もございます

 

  ○朱桓 休穆 真名は珊瑚(サンゴ)

 

  『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の朱氏の一族

  槍術の腕を買われ、楓の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人

  部隊内では『忠犬・珊瑚』の異名がある程、一刀の命令には”絶対”で元気に明るく忠実に仕事をこなす

 

  容姿:亞莎と同じくらいの背丈で、黒褐色の瞳に端正な顔立ちであり黒髪のセミロング 人懐っこい柴犬を思わせる雰囲気をもつ  

  胸に関しては豊満で、体格が似ている為よく明命から胸の事で敵視されている  

 

  ○徐盛 文嚮 真名は子虎(コトラ)

 

  弓術の腕を買われ、祭の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人

  『人生気楽・極楽』をモットーにする適当な性格であったが、一刀と他隊長である珊瑚と瑠璃・隊長としての責に接していく上で

  徐々に頭角を現し、後に部隊内では『猛虎』と異名される美丈夫に成長を遂げていくこととなる 

 

  容姿:思春と同じくらいの背丈で黒髪のショートヘア 体格も思春とほぼ同じく、遠めからでは瓜二つである 

  二人の区別の仕方は髪の色である(所属部隊兵談) またしなやかな動きを得意としている為、思春の弓バージョンと言える 

 

  ○諸葛瑾 子瑜 真名は藍里(アイリ)

 

  朱里の姉 実力にバラツキがあった為、水鏡から”猫”と称される

  その後、水鏡と再会時に”猫”が変じて”獅子”になりましたわねと再評価される

 

  天の御遣いの噂を聞きつけた藍里が冥琳の元を訪れ、内政・軍事・外交とそつなくこなす為、未熟であった一刀の補佐に転属させられる 

  初期には転属させられた事に不満であったが

  一刀に触れ与えられる仕事をこなす内に((蟠|わだかま))りも消え、一刀に絶大な信頼を寄せるようになる

  後に亞莎が専属軍師につくと、藍里の内政面への寄与が重要視される中で、藍里の器用な才を愛し、軍師としても積極的に起用している

 

  容姿は朱里より頭一つ高いくらい 茶髪で腰まであるツインドテール 朱里とよく似た童顔でありながらおっとりした感じである

  服装に関しては赤の文官服を着用しており、胸は朱里と違い出ている為、朱里とは違うのだよ 朱里とは・・・

  と言われているようで切なくなるようである(妹・朱里談)  

 

  ○太史慈 子義 真名を桜

 

  能力を開放しない雪蓮と一騎打ちで互角に闘った猛者  桜の加入により瑠璃が一刀専属の斥候隊長に昇格し

  騎馬弓隊を任されることとなった(弩弓隊・隊長 瑠璃→子虎、騎馬弓隊・隊長 子虎→桜に変更)

  本来の得物は弓で、腕前は祭を凌ぎ、一矢放てば蜀の紫苑と互角、多矢を同時に放てば秋蘭と互角という

  両者の良い処をとった万能型である

 

  武器:弓 不惜身命

  特に母孝行は故郷青州でも有名であり、建業の役人街が完成した際に一刀の薦めもあって一緒に迎えに行く

  隊長として挨拶した一刀であったが、桜の母はその際に一刀をいたく気に入り、是非、桜の婿にと頼み込む程であった

   

  容姿はぼん・きゅ・ぼんと世の女性がうらやむような理想の体型でありながら身長が瑠璃ぐらいという美少女系女子

  眼はブラウン(濃褐色)であり、肩下までの黒髪 気合を入れる時には、白い帯でポニーテールに纏める

  一刀の上下を気に入り、自身用に裁縫し作ってしまう程の手先の器用さもみせる

 

 

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-6ページ-

 

【あとがき】

 

常連の読者の皆様、お初の皆様 こんにちは 雪月でございます

 

まず最初に拠点の支援数が、雪蓮編15票・蓮華編14票・冥琳編15票と

序章の頃は本編と拠点で、支援数がかなりの落差があった為、当時かなりヘコんだものなのですが・・・

本編と変わらず軒並み支援して戴けました事に、ホッとすると共に受け入れてくださった皆様に感謝いたします

 

今回の祭編も雪蓮編に懲りずにまた違う意味でやってしまっております(ぉぃ

一刀とのらぶらぶを期待なさっていた方々には、大変申し訳なく思っている次第でございます(滝汗

 

なんというか・・・雪蓮と祭さんに関しまして、今の私の頭の中ではこんな感じで終始暴れまわっておりまして・・・

それと今回琥珀イメージがかなりおかしくなったような気がしなくもありません 気のせいだったら・・・いいなぁ(ボソ 遠い目・・・

 

病気じゃねぇ? ゆっくり休みなよ 雪月みたいな・・・哀れな子羊をみるような・・・

そんな目で私を見つめないで!という被害妄想にすら襲われている次第です・・・

 

先の冥琳編のコメントにも書きました通り

最終的に祭さん他のキャラとどのように終りを迎えるのかは、現段階におきましては白紙状態に近いものがございます

完結するにはまだまだ先の事なので、それまでに・・・なんて余裕こいていると直前にまで差し迫っている

・・・なんて状況に陥りそうな感じがしないでもありません

拠点に関しましては先にも述べました通り、本編とは違った恋姫を魅せていけたらと思っております

 

お気軽に皆様のご意見・ご感想お待ちしております ご批判でも何でも結構ですので、お気軽にカキコしてくださいませ

今後の作品作りにご協力よろしくお願い致します<(_ _)>

 

次回は3位となりました拠点初登場となります緋蓮さんの出番となります

 

それでは皆様、次回更新時までヾ(*'-'*)〜♪

 

説明
常連の皆様&お初の方もこんにちは いつもお世話になっております

この作品は真・恋姫†無双・恋姫†無双の2次創作となっております
主人公は北郷一刀 メインヒロインは雪蓮と蓮華と仲間達でお送りしております

※猶、一刀君はチート仕様の為、嫌いな方はご注意を! ※オリキャラ紹介は本文下記参照のこと
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
6056 4684 22
コメント
>以後も誤字の御指摘、御感想、御批判などなど、本当に何でも結構ですので、皆様からのコメントをお待ちしております&lt;(_ _)&gt;(雪月)
>sinryu様 誤字のご報告、御指摘、誠にありがとうございます 急ぎ修正させていただきました&lt;(_ _)&gt;(雪月)
がだ!→だが!(sinryu)
>バズズ様 想像の通りかと思われます(笑 さらに事態が悪化→冥琳・紅・藍里に躾と称して双方縛られ再教育されるというオチもありそうですが(苦笑(雪月)
>西湘カモメ様 駄々っ子になるって感じでしょうか(笑 雪蓮と考え方等が似通ってるだけにお互い鼻につく?みたいな感じです ある意味平和である意味戦争です(笑 穏に関しましては・・・まんまですよね(ぉぃ 穏ごめんよぉ〜(雪月)
>西湘カモメ様 バズズ様 いつもご貴重なご意見・ご感想ありがとうございます&lt;(_ _)&gt;(雪月)
事件発生→ぷち呉れんじゃい、おにゃんこ団出動→事件を引っ掻きまわす→怒られて落ち込む→一刀が慰める→祭さん、雪蓮立ち直る→事件発生→・・・ こんな無限ループにおちいりそうな呉は今日も平和です(バズズ)
なんつーか、SD化するとここまで幼児化するとは・・・。本音はただ遊びたいだけで結成したのかな?今日も呉は平和だな。 穏のお色気担当は妥当な判断だよな。祭さんナイス?(西湘カモメ)
タグ
真・恋姫†無双 恋姫†無双 三国志 大計 孫呉 一刀  雪蓮 珊瑚 琥珀 

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