仮面ライダー Rainbow of the oblivion―忘却の虹― 10話
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リトの体から炎が出てきた…

 

その光景をみてツナ達はリトにかけよろうとするが、その前に炎はリトから離れた。

 

そして、その炎は7つに別れそれぞれ地面に落ちる。

 

「リト!!」

 

「おい、リト!?大丈夫か!?」

 

「…ん…ああ大丈夫…」

 

ツナ達はリトにケガがないか確認する。

 

リトは少し疲れた様子だったが命に別状は内容だ。

 

「…それより…炎は?」

 

「!」

 

ツナ達が再び炎を見るとそれらはだんだんと人の形になっていた。

 

そして炎は完全に人になっていた。

 

7つの炎が七人の人間になった……ありえない状況についてこれず、その場にいた全員は黙ってしまった。

 

「―――あ〜〜あ、ん?ここどこだ?」

 

「結構綺麗な場所だよね」

 

「ZZZZZ…」

 

「え〜〜なんかつまんなそーおー」

 

「ふむ、この私にぴったりな場所だ」

 

「てか、お前ら誰だよ」

 

「あ、とりあえず始めまして」

 

その静寂を破ったのは先程炎から人になった七人だった。

 

上から順に、

 

ジャケットをきて逆立った髪に赤いメッシュが入ったガラの悪そうな男

 

青いシャツをきて青いメッシュが入った髪を七三分けにしたメガネの男

 

黒の縦縞の入った黄色い着物を着て黄色いメッシュが入った長髪を後ろ姿で束ねている男

 

所々紫色のシミの入った茶色の服と同じ色の帽子を着て紫のメッシュが入った髪が顔の左側を覆っている少年

 

白い服と首にフェザーを着けて白いメッシュが入ったコーンロウをしている男

 

ジーンズに白いシャツ、それに黒いベストを羽織った茶髪の男

 

緑色の着物を着て髪の長い茶髪に緑のメッシュが入った男

 

 

上の五人は身長や体格が違うが顔立ちがよくにていて、下の二人はかなりにていた。

 

「…おいテメェら!!一体なんなんだ!!いきなり炎から出てきやがって!!」

 

「ああ?そんなのこっちが聞きてぇよ!」

 

「まあまあ、とりあえず話をしないか?お互い何も知らないようだからな」

 

獄寺とガラの悪い男がにらみあっているところに家光が仲裁に入る。

家光の言う通り球体の中からツナ達が出てきて間も無く彼らが現れたのだ…状況を整理しなければならない。

 

「はい!!わかりました!!」

 

「それもそうだね…まぁ君ももう少し話を聞こうよ」

 

「へっ、まあいいけどよ」

 

「ねえねえ、お菓子ある!?」

 

「ん?ああお菓子ならあるよ」

 

「わーい♪じゃあ僕いく〜♪」

 

「おいちょっと待てや小僧!?」

 

「苦しゅうない、私をもてなすがいい」

 

「ZZZZ……」

 

「こいつ…いつになったら起きるんだ?」

 

「さあ……とりあえず連れていこう…」

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その後、ツナ達は球体の中であった出来事を話した。

 

ツナのボンゴレボス継承…T世の話した事…守護者達の指にあるリングのこと…そして、リトの命が期限付きのこと…

 

「信じられねーな…」

 

「大昔の人物がまだ生きてたのか…」

 

「そこじゃねーだろ!!……十代目!!ボンゴレボス継承、おめでとうございます!!」

 

「え、あーうんありがと…」

 

「俺なんか泣けてきたッス」

 

「………泣けてきた……泣ける………泣けるでぇ!!」

 

「!?(びくっ!!)」

 

「なんか急に起きたーー!?」

 

「……さて…じゃあ君たちのことを話してもらおうかな?」

 

「と、いってもねぇ…」

 

「まあ俺達あそこで気がついたらいたわけだしな…」

 

「そーだねー名前とかわかんないし」

 

「つまり君たちは…ホムンクルス……という事かな」

 

「九代目、何ですか?その…ホムンクルスって」

 

「人造人間という意味さ…私の知識だと生まれながら完成した人格と知識を持っていると言われている。だとすると彼らはそれに当てはまっているんだ…」

 

「ん?ところで…お前ら誰や?」

 

「「遅っ!?」」

 

「…名前…ないの?」

 

「確かに名前ないと不便だな…んじゃいっちょ考えるか」

 

「ちょ、なに犬に名前付ける感覚でいってんのさリボーン!?」

 

突然リボーンがいった一言により、ホムンクルス達の命名をすることになったツナ達。

 

「じゃあまずは…そこのジャケットのやつだ」

 

「ん?俺か?」

 

「…桃太郎」

 

「「「え!?」」」

 

「リト…何で桃太郎?」

 

「…かっこいいと思うから?」

 

「何で疑問形!?」

 

「かっこいいのか…んじゃあそれでいいぜ」

 

「いいんだ!?」

 

「せめ桃の読みを『とう』にして『とうたろう』にしとけよ」

 

「次はメガネのやつだな♪」

 

「…浦島太郎」

 

「ちょ、何で昔話に出てくる人!?」

 

「じゃあ島をとって『ほたろう』で」

 

「う〜ん…まあこの際名前は何でもいいや」

 

「次は黄色やつだな…」

 

「…金太郎」

 

「(もうつっこむ気力ないよ…)それでいいですか?」

 

「強そうなら何でもかんでもええわ」

 

「じゃあ次はちっちゃい子だね」

 

「この流れだと何太郎でござるか?」

「…龍太郎」

 

「龍どっからでたんすか!?」

 

「僕それでいいよ♪つよそーだし♪」

 

「じゃあ次は偉そうなヤツだな」

 

「それならば心配いらない、もう自分で考えてある」

 

「…どんなの?」

 

「うむ…プリンスである私にふさわしい名前…ジークだ」

 

「日本人の顔立ちでジークか…」

 

「まあジークと呼ぶとして…本名何にする?」

 

「…鳥太郎」

 

「ちょう…鳥!?」

 

「次、茶髪」

 

「最初にいっておくけどなんとか太郎はごめんだぞ!?」

 

「…じゃあ………侑斗は?」

 

「まあそれならいいぜ」

 

「(どっからそれ出てきたんだろ…)…じゃあ最後に…茶髪の着物さん…」

 

「…………………」

 

「思い付かねえ………」

 

「Σなんかひどっ!!」

 

「んじゃあデネブはどうだ?」

 

「デネブ…星座の?」

 

「ギリギリ……セーフ…だね」

 

「じゃあそれにしよっか…」

 

時間がかかったが人造人間達の名前が決まったようだ…

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「それにしても十代目、マーレの小僧って一体誰なんでしょうか?」

 

「て言うかマーレの意味も知らないんだけど」

 

「マーレはイタリア語で海って意味だぞ」

 

「……それなら心当たりがある」

 

マーレの小僧という言葉の意味を考えている中で九代目はポツリと言った。

 

「九代目!?何か知っているんですか!?」

 

「ああ……つい最近、ボンゴレと同等の歴史を持つファミリー…ジッリョネロファミリーと新進気鋭のジェッソファミリーが合併したと情報が入ってね……ミルフィオーネファミリーとなったらしい」

 

「?それがマーレとどう繋がるのだ?」

 

「ジッリョネロファミリーに代々伝わるリングがマーレリングと言うんだ」

「それじゃあマーレの小僧って!」

 

「ああ…おそらくマーレリングを持つファミリーのボスのことだろう」

 

「決まりだな……すぐにミルフィオーネの所にいくぞ」

 

「今から!?」

 

「あたりめーだろ……話を聞く限り時間がねーんだろ」

 

「あ!うん………そうだね…」

 

「…………………………」

 

そう……リボーンが言う時間とはリトの寿命のことだ。

あと一月しないうちになんとかしないとリトは死んでしまう。

 

「じゃあえっと……桃太郎さん達はお留守番ってことで」

 

「ん?どっかいくのか?」

 

「センパイちゃんと話聞いてたの?」

 

「センパイ?俺か!?」

 

「なんかその方がしっくりくるし」

 

「まあいいや、とりあえずいってきますね…」

 

「…大人しくしててな………モモタロス…」

 

「モモタ!?おいなんだそれ!?俺かちょっと待てコラァァァァ!!」

 

「うるさいよ〜〜モモタロス」

 

「お前もか!!」

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その後、ツナ達は九代目が出させたリムジンに乗ってミルフィオーネファミリーのボスがいる所に向かった。

ちなみにイタリアに詳しいバジルも同行している。

 

「ねえみんな…さっき出てきたリング、なんか動物にならない?」

 

「なーんも、さっぱりだ」

 

「うむ、こすってもふってみても何もならないぞ」

 

「ごめんなさい……ボス」

 

「いいって!そんな気にする事ないよ!」

 

「でも初代はこれがリトさんみたいに変身できるものになるっていってたんですよね?」

 

「では別の方法があるのでござろうか?」

 

「ねえ、もうそろそろ着くんじゃない」

 

「森っぽいとこきたよ〜」

 

「あ!ホントだ!」

 

ボンゴレ本部を出て数分、リムジンの中でしていた会話に夢中でヒバリとランボ、リト、リボーン以外は外の光景に気が付かなかった。そこは一言で言うなら自然といってもいい所に別荘のような建物がある場所だった。

マフィアのボスがいるようには思えない。

 

「んじゃ着いたしとっとと降りるぞ」

 

「う、うん…」

 

「…綺麗だな」

 

「なのな♪」

 

「お待ちしてたぜ、ボンゴレファミリーの諸君」

 

「!」

 

ツナ達がリムジンを降りた後、すぐに近くにいた男が声をかけてきた。

 

「テメェ何者だ!!」

 

「そう大声出すなって…俺はジッリョネロ…いや今はミルフィオーネファミリーのγという者だ、怪しい者じゃねえ…」

 

「ミルフィオーネってことは出迎え…?」

 

「いえ、拙者達が来ることはミルフィオーネファミリーには伝えておりません」

 

「それは後で話す、とりあえずボスの所に案内する」

 

男…γに連れられツナ達は建物の中へと入った。

 

「ボス、ボンゴレ達がきたぜ」

 

「ご苦労様、γ。下がっててちょうだい」

 

「お、お邪魔します…」

 

「…お邪魔します」

 

建物に入って見るとそこにはテーブルに座っている人物が三人、そしてその後ろには彼らの従者と思われる人もいた。

 

テーブルには、先程γと話していた女性、その隣にいる小柄な少女、そして向かい側に座ってマシュマロを食べている白髪の青年だった。

 

「初めましてね、あなたが沢田綱吉君にその守護者ね……それに久しぶりねリボーン」

 

「そうだな、久しぶりだな」

 

「リボーンこの人の知り合い?」

 

「まあな、知り合いの娘なんだ」

 

「ほら、ユニ……リボーンがきたわよ、挨拶は!?」

 

「はい、………リボーンおじさまお久しぶりです」

 

「お、おじさま!?こんな赤ん坊が!?」

 

「うっせーぞツナ」

 

「イデデデデ!!ギブギブ!!」

 

ユニがリボーンのことをおじさまと言ったことにツナが笑うとリボーンはツナに関節をとった。

 

「ハハハハハ♪君たちいいコンビだよ♪」

 

「いっつ〜……えっとあなたは…?」

 

「僕は白蘭、とりあえずミルフィオーネのボスね♪」

 

「そうだ、名前言ってなかったわね、私はアリア…そして娘のユニよ」

 

「初めまして!」

 

「あ、初めまして…ってことは白蘭さんがマーレリングを持っているんですか!?」

 

「うん♪それと綱吉君、僕のことはさん付けなくていいよ、あと敬語も」

 

「え、いいんですか?」

 

「うん♪そういうの好きじゃないんだよね」

 

「あと、綱吉君達が用のあるのは白蘭のことでしょ?」

 

「どうしてそれを!?」

 

「うちのユニがね…予言できるの……綱吉君達が来るってね」

 

「それと合併したほうがいいって言ったのもユニちゃんの予言なんだよ♪」

 

「へぇ〜すごいんだね君」

 

「た、大したことありません」

 

急にツナに褒められたのにユニは少し顔を赤くした。

 

「立ち話もなんだし座って座って!」

 

「あ、ありがとうございます…」

 

「それで用件って言うのは…「白蘭様」どうしたの、ザクロ?」

 

「そこの兄ちゃんが俺と同類みたいなんで…」

 

「あ?俺のことか!?」

 

白蘭の従者の1人…ザクロと呼ばれた人物が獄寺を指差した。

 

「何でテメェと俺が同類なんだよ!!」

 

「ん?なんだ気付いてねーのかよバーロー………しゃーねーな………」

 

ザクロは少しうずくまる……そして一気に体を開いた時ザクロの姿は青い狼のようになっていた。

 

「ええ!?ええええええぇぇぇぇ!!」

「「「!?」」」

 

「ぐぴゃ!?お・ば・けぇぇぇ………ガクッ」

 

「な、何者だテメェ!!」

 

『見たらわかるだろ?狼男だバーロー……

 

 

 

 

そんでもってお前も狼男だ』

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