Other side 超次元の外れ者・リメイク
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「きっかけと契約」

 

インターセンター壊滅作戦

「はぁ・・・・・」

同僚

「ん?どうした?」

「実は俺、契約に失敗したんだよ・・・・・」

同僚

「そうなのか・・・・ってえええええええええええええ!?」

同僚が何故驚いたのか?それは本来、あり得ない事だからだ。

どれくらいかという言うと・・・・・パープルハート様が連日仕事をサボってない位とでも言おうか。

・・・・何故だろう・・・女神様に対して結構失礼な例え方をしたのに、全然何ともない。

そもそもこんな例え方をする事自体、以前の俺ならあり得なかった・・・・

 

(回想)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

あれは何年も前、俺がまだ就職活動をしていた学生の頃だ。

将来なんて何も考えてなかった俺は、気晴らしに街の外れでふらついていた。

俺は空き地で何かを祈っていた少年を見かけた。

俺は「何をしているのか」と聞いた。そしたら少年は、さも当然の如く「女神様を信仰していた」と答えた。

よく見れば少年の身体は、信じられない位に痩せていた。「どれ位まで食べてないのか」と聞けば「ずっと前」と答えた。

そんな時、俺は思った。「この少年はこんなになってまで、信仰をしているのに、自分は何をやっているんだ」と。

それから数日後、その少年は亡くなったらしい。

俺はあの時から、こんな自分でも女神様の助けになれればと思い、兵士になって戦う事を決めた。

「俺に才能が何も無いのだから、せめて命を賭けて女神様に貢献しよう。」そう思いながら。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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あれから数年、俺は軍に入る為に努力し、それが実って兵士となった。

だが俺は、失敗した・・・・

 

(回想)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

上官

「次!」

兵士

「はい!」

次は俺なのか・・・・・・・いよいよ俺も、契約者になれるのか・・・・・・

この時、遂に俺も、女神様のお役にたてると張り切っていた。その理由は、契約を結べるからだ。

女神様と契約を結べば、加護付きよりも女神の恩恵を与えられる。

その代償は、自らの生命力を女神様に捧げる。

これにより、女神様が万が一シェアを直接失っても、契約者から力を供給する事によって動けるようになる。

俺にとって、代償なんてどうでも良かった。それで女神様の為になるのなら。

ちなみにこの契約システム、開発したのはルウィーらしい。

ルウィーと言えば、納める女神様は小さいので有名だ。

こちらの国の女神様は戦闘になると大人の姿になるが、ルウィーの女神様はあまり変わらないらしい。

・・・・・あまり関係ない話だが。

上官

「次!」

「はい!」

俺の番が回ってきた。契約の方法は簡単だ。女神様が彫られている石像の前で手をかざすだけで良い。

ただしこの契約には条件がある。

一つは女神様を疑ってはいけない。もう一つは女神様の為に励んでいる自分自身を疑ってはいけない。

これらが満たされないと契約に失敗するらしい。まあ、俺には関係ない話か。

満を持したように、俺は紫色の光を纏っている石像に左手をかざす。

これで俺も、女神様の為に貢献出来・・・・・・

 

ザザッ・・・・・

 

瞬間、俺の脳裏にあの時の俺を睨んだ少女が浮かんだ。

「ッ!!!」

 

バシュンッ!!!

 

その時、石像から光が消えた。

上官

「な・・・・馬鹿な・・・・これは一体・・・・・・」

その時上官は驚いていた。

「どういう事ですか!?自分がかざす前は光っていたはずなのに・・・・」

上官

「これは・・・・・・・日を改めてやり直すしかないな・・・これでは次の者も出来ん・・・・」

こうして俺の契約は、原因が何も分からずに失敗に終わった・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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同僚

「あーそれ?多分女神様の力が切れたんだな。」

「え?」

同僚

「運が悪かったなー・・・・ま、決戦が終わったらまたやり直せば良いじゃん。」

「そう・・・なのか・・・・・」

同僚の話を聞いて少しほっとした。俺に原因があるわけじゃないんだな・・・・・

同僚

「そう言えばさ、聞いた事があるか?『空き地の祈祷師』」

「え・・・・ああ・・・・それがどうした?」

『空き地の祈祷師』、あの少年の事だ。死ぬまで信仰して祈っていたからそう呼ばれるようになった。

同僚

「何でもその両親、見つかったらしいぜ。」

「本当か!?」

同僚

「うぉっ!何だ?何だ?・・・・まあ良いか・・・・」

俺のリアクションに驚いていたが、同僚はそれを流して話を続けた。

同僚

「その両親は事故の後入院していたらしい。今はあの空き地に家を建てて暮らしているとか。」

「どうして息子には知らせなかったんだ?」

同僚

「止められたんだと。『我が子を大事にして女神様を蔑ろにしたから天罰が来たから』だとさ。」

え・・・・・・どういう事だ?同僚の話は続いた。

同僚

「さらにな、『つらいだろうけど、これも試練として受け入れ、乗り越えてくれるでしょう。』とも言ってたな。」

「・・・・・は?」

意味が分からなかった。普通は直ぐに迎えに行くハズだ。それなのに・・・・・・それだけか?

「病院側は・・・・言ったんだよな・・・・息子が飢え死にしそうって伝えたんだよな?」

同僚

「当たり前だ。けどな・・・・・・」

同僚が言葉を詰まらせ、一瞬、言っていいのか迷った様子だったが、覚悟を決めた様子で口にだした。

同僚

「『そうでしたか・・・・つらいですが、礎になるしか選択肢がなかったのですね・・・』って変わらずだったよ。」

「あ、もうこんな時間だ。明日も早いからそろそろ寝るか」と言ってベットに潜った。

いつの間にか消灯時間になっていた。俺も自分のベットに潜り、明りを消した。

その時の俺の心情は、穏やかではなかった・・・・・・

家族を犠牲にしてまで、【女神】は大事なのだろうか?洗脳が嘘なら、間違っているのは俺達ではないのか?

そもそももしあの話が嘘なら・・・普通に平和に暮らしていたのなら・・・・

それを踏みにじったのは・・・・本当の悪は・・・・俺達じゃないのか・・・・・?

不安、恐怖、疑心、等々・・・・・心の中でそれが渦巻き、今夜は眠れなかった・・・・・

説明
色々遅れましたが、良ければどうぞ!
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コメント
Hさん、コメントあざっす!なんて言うか…信仰はするだけなら悪くないけど、度が過ぎるのも考えものですね……(ヒノ)
ヒスイさん、コメント感謝!アザーサイド、つまりは別の視点の物語って事ですね。(ヒノ)
byH これは昔の宗教の人達の考えと、現代の人達の考えが重なり合った話ですね。当時の宗教の人達は神様に祈ればとても良い事だと思われていたとか・・・。でも現代は自由や規制が大分無くなったのでこのような出来事が起こったのではないでしょうかね・・・。難しい世の中です。( Z ハデス)
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