魔法少女リリカルなのは 四天王始めました |
さて、打ち上げが始まったのは良いが……。
「何で魔法の存在をバラしてるだ!」
クロノにすずかに魔法の存在をバラした事について
文句を言われている。
「ええい!しつこいわぁぁぁっ!」
「ギャァァァァ!!割れる!割れる!」
あまりにもしつこいので俺はクロノに対してアイアンクローを放った。
やがて、静かになると俺はアイアンクローを止める。
ふぅ……これで静かになった。さあ、お茶でも飲むか。
「レインくん、お話しよ」
俺が丁度、お茶を飲もうとしたタイミングで魔王に
話しかけられた。
「話すことなんて特に無いんだけど?」
「私はあるの。……何で魔法の事をすずかちゃんに教えたの?」
クロノと同じ事を言うつもりか?魔法文化の無い世界の住人に魔法の存在を教えるのは極力避けなくてはならないと。
「じゃあ、逆に問おうか。何故、魔法の存在を教えてはいけない?知られたところで問題などないのに」
「問題がない?」
「問題ないさ。使えないんだし、それに……魔法の無い世界で魔法の存在を語るなんて頭がおかしくなったとしか思われないからね」
俺はそう言うとお茶を飲む。
飲んだから帰るか。俺は空いたコップをテーブルに置くとリゼットに声をかける。
「じゃあ、俺は先に帰るから」
「あら……そうなの?まだ、オススメのシュークリームが出てないのに」
「そうだよ。何かあったら連絡して、迎えにいくから」
それだけリゼットに伝えると俺は店から出て行こうとする。
「おや?もう帰るのかい?もう少しゆっくりしていけば良いじゃないか」
魔王の父親に声をかけられた。
「いえ、元々……参加するつもりは無かったので。それでは」
俺は軽く会釈をすると扉を開けて外に出る。そして、家に向かって歩き出す。
しばらく歩いていると、何処からか見られている視線を感じた。正直に言おう……うざい。無視していればいずれ無くなるだろうと思いそのまま歩いて行く。
「いっそのこと……潰すか?」
それなりに時が経ったが未だに消えない視線にストレスが溜まる。家に向かうのを止めて、近場の公園に向かう。
此処なら良いだろう。
俺は公園のベンチに座ると足元に落ちていた小石を拾うと、今までの鬱憤を込めて視線を感じる方へ手加減なく投げる。
パッァァァン!と弾ける音が響く。俺が投げた小石は音速の壁を越えて直進する。すると今まで感じていた視線が無くなったので家に向かって歩を進める。
全く……誰だったんだ?俺を見ていたのは。それに、多分石は当たってないだろう……。
「次あるのなら……確実に始末する」
俺のこの言葉は風の音の中に消えていった。
「あ、危なかった……何なのよアイツは」
レインを見ていた人物は冷や汗をかきながらレインが去っていった方を一別するとその場から転移していった。
レインを見ていた人物は知らない。自分が何に目をつけられたのかを。
そして、この事がきっかけで自分達の計画が最初から頓挫することになることをまだ知らないのであった。
家に戻った俺は庭で大剣を振るう。ヒュッ、と風切り音がする度に木の葉が舞い上がる。そして、ヒラヒラと落ちてくる木の葉を切り裂く。
より細かく切り裂けるようにひたすら、斬撃をより正確に尚且つ素早く放てるように大剣を振り続ける。
俺の力は転生者達を基礎の段階で圧倒している。その為、俺は未だに全力を出したことがない。
それに、俺の存在が転生者の抑止力として些か問題がある。転生者の実力的にリゼット達だけでも十分な筈なのだ。
なのに俺は圧倒的な強さを持っている。まるで……俺だけが別の目的のために存在しているように思えてならない。
いくら考えても答えは出ないだろう……神ならぬ身では。
俺は頭を振り、思考を止めて一心不乱に剣を振るう。
日が沈みだしたので大剣を地面に突き刺し、一息つく。
俺は……何のために存在しているのだろうか?唐突にそう考えてしまった。リゼットからはパートナーとしてヴァルド、レイン、シアからはリーダーとして俺は存在している。
だが、転生者専用の敵としての俺は能力的に強すぎる。素の状態でBJを紙のように破く程の力。加減した状態でも残像を残す速さ。それでもって覚醒体への変体。
これらは、人間相手には強すぎる。それに、彼らが転生特典で貰ったレアスキルは千差万別と言って良いほどだが色々と制約が付いている。
リゼットの場合はレアスキルとして幻覚……それも最高クラスの幻覚だ。対象に幻覚がかかっていることすら理解させずに幻覚だけで人を殺せる。しかも、機械すら騙す。だが、発動の条件が厳しいため戦闘になってからでは使いにくい。
医療系のレアスキルであれば、同じ相手には1度だけしか使えないがどんな状態からも回復させるのもある。
また、移動系のレアスキルであれば影から影への移動や対象との位置を入れ替えるのも存在している。
だが、俺は転生者達程の制約を受けていない。デバイスが使えない……ただ、それだけなのだ。
吸血衝動もあるがアレは俺が化物だからあるものだと思っている。だから、しょうがないと受け入れた。だけど、俺は一人だ。家族はいるが同族と呼べる存在は一人もいない……孤独。
そう、孤独だ。……孤独なのだ。孤独じゃなくなるには同じような存在が必要だ。…………っ!なら、同等もしくは敵となり得る存在を探せば良いじゃないか!何でもっと早くそうしなかったんだろうか……。
ああ……そうか。こんな感じに考えることが無かったからか……だから、俺は気がつかなかったんだ。
俺はの中に入ると般若の仮面を取り出して進入禁止のマンションの屋上に駆け出す。
そして、魔力を身体中から魔力を迸らせる。仮にも魔力量はSSSランク。確実にリゼット達となのは達、そして転生者達も気がついただろう。
後は来るのを待つだけだ。
突然現れた巨大な魔力の反応にリゼットは驚いた。
なのはやクロノ達も驚いているが何よりも彼女が驚いたのはその巨大な魔力の主にである。
どうして?と混乱するリゼットを他所になのはやクロノ、フェイト、アルフが動き出す。
「どうしたの?なのはちゃん、フェイトちゃん」
突然、慌ただしく動き出した魔導師組にすずかが緊張した面持ちで話しかけた。
「……敵が来たのよ」
なのはやフェイトの代わりにプレシアが答えた。
「感じる魔力は強大ではあるが1つだけだ。恐らく僕達を誘っているのだろう。……艦長」
「わかってるはクロノ。武装局員達に連絡を!エイミィ場所の特定を」
リンディはアースラのオペレーターであるエイミィにそう言うとこの場にいる魔導師達の方を向き話し出す。
「皆さん……今回の相手は前回の戦闘を見ていた貴方達ならわかる通りの相手である可能性が高いです。危険を承知でお願いします。どうか私達に協力をお願いします」
頭を下げるリンディに驚く面々。
「僕からも頼む。正直に言うと僕と武装局員だけでは厳しい。本来であれば僕達だけでやらなければならないのだが……それを曲げてでも協力して欲しいのが現状だ」
クロノも頭を下げる。
「勿論、私達は手伝うよ!ね、ユーノ君」
「勿論だよなのは。僕も手伝います」
最初に手伝うと明言したのはなのは。それ続くようにユーノも手伝うと言った。それから手伝うと言う人が増えていった。
「ありがとうございます」
礼を言うリンディ。
「艦長!場所が分かりました 。座標を送ります」
そうして管理局と転生者達が動き出した。
「「「「なっ!」」」」
とある場所にいる四人組が一斉に巨大な魔力の反応を感じ、その方向に勢いよく振り向く。
「なあ、どないしたん?」
一斉に振り向いた四人に首を傾げた少女が不思議そうに問いかけた。
「いえ……誰かがいたような気がしただけです」
「そうなのよ……」
家族である二人の言葉を聞いた少女は「そか……ならスーパーに早く行くで。今日は特売日やからな」と声を発して車椅子を進める。
「早くせえへんと売り切れてしまうわ」
「おう、早く行こうぜ」
小柄な少女が車椅子を進める少女の横に並ぶように歩を進めながら後ろの方にいる三人に視線で訴える。
調べるのは後にして今は新しき主の願いを叶えるべきだと。
そして、後ろにいた三人にも車椅子を進める少女の近くに寄り添いスーパーに向かうのであった。
「……来たか」
発していた魔力を押さえて武装局員達とクロノ、なのは、ユーノ、十数名の転生者を向かえる。
「投降しろ」
デバイスを突きつけて投降を促すクロノに俺は大剣を構えることで答える。
「そうか……なら、無力化させてもらう ブレイズカノン」
クロノはそう言うと同時に砲撃を撃ってきた。
こうして、俺の独断によってアルフォンスとして2度目の 戦闘を開始した。
説明 | ||
無印編13話 たった一人の化物 | ||
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