英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 446
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〜ラエドア城・謁見の間〜

 

「クク……せっかく露払いを”魔神”である我等がしてやったのだ……ならば、一番槍は我等が貰おうぞ、”深凌の楔魔”の一柱よ。」

「グオ!」

詠唱を終えたアスモデウスは不気味な笑いをしながらカファルーに視線を向け、向けられたカファルーは頷いた後

「グオオオオオオオオ――――ッ!」

Sクラフト―――炎獣王の突炎撃の構えをし、全身にすざましい炎を溜め始め

「我を恐れよ!我にひれ伏せ!魂の底まで我が名を刻み付けよ!我が名は……アスモデウス!”七大罪”の”色欲”を司る魔神也!」

アスモデウスは両手に膨大な魔力を込めた後、解き放った!すると無数の瘴気を纏った魔槍がイグナートを囲み、さらにイグナートの足元には巨大な魔法陣が現れ、現れた魔法陣は回転を始め、小さな禍々しい稲妻が空間からいくつも現れた!

「馬鹿な……!?何故、ソロモンの……”七大罪”を司る魔神がシルフィエッタ共に力を貸している……!?理解できん……!」

一方イグナートは足元の魔法陣に気づき、結界をドーム型に纏って防御した後驚愕の表情でアスモデウスを見つめたその時!

「シュヴァルツ・ブリッツェン!!」

回転していた魔法陣からは天を貫き、さらに星をも貫くほどの超越した魔力のエネルギーが上昇し

「グオオオオオオオオ――――ッ!!」

カファルーはSクラフト―――炎獣王の突炎撃を放った!

「ガアアアアア――――ッ!?」

カファルーのSクラフトと膨大な魔力と瘴気によって星をも貫くほどのエネルギーを発生させる先代文明の禁術にして”七大罪”の一柱にして先代文明の叡智を持つ”色欲”アスモデウスの究極禁大魔術にして、Sクラフト―――シュヴァルツ・ブリッツェンによって結界を破壊されたイグナートは炎と膨大なエネルギーを受けて、悲鳴を上げた!

(何だあの魔力は……!仙狐様とは比べものにならん……!あれが”色欲”の真の力か……!)

「ハハハハハハッ!素晴らしい!同じソロモンの魔神であるアムドシアスとは大違いだの!さあ……次は我の番だの!」

そしてアスモデウスのSクラフトを見たエステルの身体の中にいたサエラブは驚愕し、ハイシェラは大笑いをした後、好戦的な笑みを浮かべ

「オォォォォォ……………!!」

イグナートに向かって突進しながら力を溜めるかのように唸った!するとハイシェラの唸りに応じるかのようにハイシェラの周りの地面は鳴り響いた!

「ハアッ!」

「ガハッ!?」

そしてハイシェラは両足でイグナートを天高くへと蹴り飛ばした!

「フン!」

さらにハイシェラも天高くへと膨大な闘気を全身に込めた状態で飛び上がり

「落ちろッ!」

「グッ!?」

なんとイグナートを地面に叩き付け

「オォォォォォ……………!フン!!」

「ゴフッ!?」

そしてハイシェラは天から落下しながら地面に叩き付ける瞬間にイグナートの零距離に両脚による寸勁を叩き付けた!するとイグナートとハイシェラの周囲の地面は割れ、火山が噴火するかの如く、溶岩が噴出した!

「塵へと帰すがいい!」

さらにハイシェラは膨大な魔力を込めた両手を天へと掲げた!すると巨大な隕石が召喚され、召喚された隕石はイグナートを押し潰すかの如く、落下していき

「究極秘奥義!滅界帰塵焦――――――――ッ!!」

ハイシェラは再び跳躍した後、隕石がイグナートを押し潰す瞬間両脚に込めた膨大な魔力と闘気を叩き付けた!すると一瞬、激しい地鳴りが起きた後イグナートとハイシェラの周囲に先ほど噴出した倍以上の溶岩が噴出した!

 

「ガアアアアアアアアアアアアアッ!?お………の……れ………!魔よ……!闇よ……!私に力を……!」

ジンの”泰斗流”を自分なりに昇華し、界を滅ぼし敵諸共に塵えと帰す”地の魔神”ハイシェラの渾身の一撃にして究極秘奥義―――滅界帰塵焦によって角は破壊され、全身ボロボロで虫の息状態であったイグナートはよろけながらも自身に”魔”や”闇”を集束し、大幅に傷を回復する魔術―――暗黒の祈りをかけようとしたが

「星芒よ!邪法を封じたまえ!オリンポスの星封印!!」

「大地を、海を、空を包み、生きとし生ける者達に眠りの時を与える闇よ……星に仇名す者達に時の眠りを!時空のルーン!!」

「馬鹿な……!?私の魔術を封じた……だと……!?……グッ……!?身体も動かん………!あの精霊と女の仕業か……!」

”星”の力により例え”大魔術”や”禁術”でも封じる事ができる”星女神アストライア”の封印魔術―――オリンポスの星封印とノイが放った”時”の力により発動した瞬間敵全員のいかなる魔術や技も中断させ、発動している間は敵全員の動きを完全に止めるマスターアーツの一つ―――時空のルーンによって無効化されると同時に動きを完全に止められたイグナートはノイとサティアを睨んだその時!

「千の棘をもってその身に絶望を刻み、塵となって無明の闇に消えるがいい………砕け、時の魔槍!!」

「グアアアアアアアアッ!?」

ケビンが放ったSクラフト―――魔槍ロアによる無数の魔槍に全身串刺しにされて、悲鳴を上げ

「人に仇名す魔は消えなさい!アークレイズ―――ッ!!」

「ガアアアアアアアアアアアアアッ!?」

”ロアの魔槍”が爆発する瞬間を狙って、イグナートの前に飛び込み、解き放ったエレナのSクラフト―――アークレイズを受けたイグナートはさらに大ダメージを受けて悲鳴を上げた!

「みんな、行くわよ!!」

「応!!」

そしてエステルの号令にアドル、ナユタ、セリカ、リウイ、ウィル、ヴァイスは頷き、それぞれ攻撃行動に移った!

「ハアッ!!」

真っ先に攻撃を仕掛けたセリカは飛燕剣の最大奥義の一つ―――枢孔身妖舞を放って駆け抜けた!すると無数の斬撃がイグナートの周囲を切り刻んだ!

「セイッ!!」

「ヤアッ!!」

アドルは右下から左上に、ナユタは左下から右上にクロスに斬って駆け抜け

「フッ!!」

「そこだっ!!」

さらにリウイとヴァイスはそれぞれの武器に闘気を込めて同時に跳躍し、リウイは右上から左下に、ヴァイスは左上から右下にクロスに斬って駆け抜けた!すると2人の闘気による大爆発が起こった!

「せいせいせいせいせいっ!!」

エステルは棒ですざましい連打を放った後、一端下がり

「喰らえ――――――ッ!!」

エステルが下がると同時に魔力と闘気を槌に込めたウィルが敵達の目の前の地面に叩き付けた!すると地面からすざましい衝撃波が噴き上がり、巨大のイグナートを空へと舞い上げた!そして再び肩を並べて武器を構えたエステル達はそれぞれ武器を構え直した!

「全て消えろ………!」

セリカは暴風とすざましい魔力や闘気を込めた剣を構え

「「行くぞ……!」」

アドルとナユタはそれぞれの武器に宿る力―――”人々の想い”や”星”の力を引き出して武器を神々しく輝かせ

「「フッ!」」

リウイとヴァイスは不敵な笑みを浮かべてそれぞれ闘気や魔力を込めた武器を構え

「これで!」

同じくセリカとリウイ、エステルの位置まで下がったウィルも闘気と魔力を槌に込めた後、大きく振りかぶり

「終わりよっ!!」

エステルはすざましい闘気を込めた棒で強烈な一撃の構えをし、そして7人は落下して来るイグナートに渾身の一撃を同時に放った!その技は”英雄”達を勝利へと導く”真の英雄”達の”永遠なる英雄の乱舞(エターナルブレイブクラフト)”!その技とは……!

 

「「「「「「「ブレイブオブエターナル!!」」」」」」」

 

7人が放った協力技の中でも究極の威力を持つ奥義―――ブレイブオブエターナルは闘気と魔力が合わさった事により、辺りを響き渡らせ、さらに地震をも起こすすざましい大爆発や目にも見えるほどのすざましい斬撃、そして地面からも星をも貫くほどのすざましい衝撃波や竜巻が舞い上がり、さらに強烈な聖気を帯びた光が雨のように降り注ぎ、超越した大爆発が連鎖し、最後には極大の爆発が起こった!

「ガアアアアアアアアアアッ!?お………の………れ………力……力さえ……あれば………」

超越した技をその身に受けたイグナートは悲鳴を上げた後、全身焼けこげたり大量の血を流し、虫の息の状態でありながらも、シルフィエッタに手を伸ばそうとしたその時!

「シルフィ!セオビット!最後はお前達の手で引導を渡せ!」

リウイは2人肩を並べて武器を構えたり詠唱をしているセオビットとシルフィエッタに振り向いて叫んだ!すると―――

「ええ!」

「これで終わりです、イグナート!」

2人は力強く頷いた後決意の表情でイグナートを睨み

「峻烈の炎……怒り立つ大地………非情なる疾風………猛り立つ怒涛………理の根源、今こそ具現せよ!」

シルフィエッタは詠唱を終え、魔術を放った!すると業火、地震によって起きた地割れから噴出した溶岩、竜巻、津波が次々とイグナートを襲い

「万感の想い………受けなさい!」

セオビットは武器に膨大な魔力や闘気、暗黒の力を込め

「精霊達よ………私達に力を……!」

シルフィエッタはその場で祈り、セオビットの武器に炎、水、地、風、光の力と魔力を込めた!そしてセオビットは6属性と膨大な魔力や闘気が籠った剣を構え、イグナートに突進した!するとセオビットの姿は6色の光になり、6色の光の軌跡を描きながらイグナートに向かって行った!

 

「「アルティメットエレメンツ!!」」

 

シルフィエッタとセオビットの協力奥義(コンビクラフト)―――アルティメットエレメンツによる光はイグナートの心臓を完全に破壊し、イグナートの身体に巨大な風穴を作った!

「ゴフッ!?………」

巨大な風穴を開けられたイグナートは大量の血を口から吐き出して地面に大きな音を立てて倒れこみ

「……さよなら……父様………」

技を放ち終わったセオビットはイグナートに背を向け、一筋の涙を流して静かに呟き

「………………」

シルフィエッタは静かな表情で倒れたイグナートを見つめた。しかしその時!

「まだ……だ……!」

「なっ!?」

「何!?」

「嘘やろ!?まだ息があるなんて……!」

なんとイグナートはゆっくりと立ち上がり、その様子に気づいたエステルとリウイは驚き、ケビンは信じられない表情でイグナートを見つめた。

「シルフィ……エッタ………私の……ち……か………ら………」

「…………!」

そしてイグナートはシルフィエッタに近づいて行って、巨大な腕を伸ばし、それを見たシルフィエッタは身を竦ませたその時!

「―――消えろ。シルフィはこれより俺の側室の一人にしてメンフィル皇家の者!貴様如きに指一本触れはさせん!!」

リウイがシルフィエッタの前に飛び込んで、レイピアを振るって伸ばされた腕を斬り落とし

「「滅せよ、邪!!」」

「しぶといなっ……!!」

アドル、エレナ、ヴァイスはそれぞれ武器を振るってイグナートの残りの腕を斬り落とし

「やれやれ……そのまま逝ければ、”コイツ”を喰らう必要はなかったんやがな……………罪深き深淵の杭を持ってその身に絶望を刻み、塩となって地に還るがいい………蝕め!塩の呪槍!!」

ケビンはSクラフト―――塩の呪槍イクリプスを放った!すると無数の”塩の杭”を全身に受けたイグナートの身体は足から徐々に塩化して行き

「おのれ――――――ッ!!」

「……アビルースといい、ブレアードといい……魔術師というのは総じてしつこく諦めが悪いな。―――消えろ!」

塩化して行くイグナートを空へと向かって咆哮したその時、セリカは跳躍して剣を振るい、イグナートの首を切断した!すると切断され、身体から分かれて落ちた首と身体は同時に塩化した後、砕け散った!

 

こうしてかつてリガナール半島を恐怖に陥れた”最凶”の魔人―――”破戒の魔人”―――イグナートは壮絶な最後を遂げた………!

 

 

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これにてイグナート戦、終了です!まあ、ぶっちゃけ苦戦なしのバトルでしたが。(パーティーを考えれば当然か……(苦笑))次回こそ、戦女神or幻燐篇に入るので楽しみにしていてください♪なお、次の話で予想外な展開があります♪………感想お待ちしております。

説明
第446話
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コメント
感想ありがとうございます。 Mr.ハリマエ様 というかこのラッシュに耐えきれる奴がいるほうがおかしいですよ(大汗) 本郷 刃様 ダメージで換算したら、とっくに9999999は超えているでしょうね(怖っ!)(sorano)
うわっは〜〜〜・・・完全にオーバーキルですねw(本郷 刃)
本人は数ターン時間をかせだだけでみなのラッシュに耐え切れずに消滅(黄昏☆ハリマエ)
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