真恋姫†無双 優しき君主と神童と呼ばれていた男 第二幕
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男性「山賊が此方に向かって進行中!数は八千!」

 

 

男性が言いはなった言葉は張遼だけではなく龍也達も驚く。

 

 

張遼「不味いな…こっちには四千しか居らへんし撤退も無理やしな…」

 

 

張遼の手勢は四千…山賊達は八千…真っ向から攻めれば勝てるはずがない。

 

 

美咲「あの、何で撤退が駄目なんですか?」

 

 

美咲は手を挙げながら張遼に聞いた。

 

 

張遼「此処で逃げたらこの近くにある村が襲われて大勢の民が殺される…やからうちらが此処で倒さなあかん!」

 

 

男性「で、ですが山賊達の兵力はこちらの倍です…」

 

 

龍也は張遼に近づいていく。

 

 

龍也「あの、張遼さん、この周辺の地図を見せてくれませんか?」

 

 

突然のお願いに張遼は驚いたが直ぐに冷静になり地図を龍也に見せる。

 

 

張遼「うちらが居るんは此処、山賊はたぶんここら辺に居る、此処に来るまでは後二刻ぐらいはあるわ」

 

 

龍也は張遼に説明されながら地図をじっと見つめる。

 

 

龍也「………ん?張遼さん、此処って峡谷ですよね」

 

 

張遼「そうやで」

 

 

龍也「なら…」

 

 

龍也は張遼達に聞こえる声で助言する。

 

 

龍也「…どうでしょうか…」

 

 

張遼「めっちゃええで!それで行こ!ただそしたら指揮は……あんたに任してええか?」

 

 

張遼のまさかの提案に龍也は目を開ける。

 

 

龍也「そ、そんな!無理ですよ俺には…」

 

 

張遼「こんな作戦を短期間で思い付いたんや、出来るってあんたもそう思うやろ」

 

 

男性「は、はい!そのあなたのその知略、感服いたしました」

 

 

張遼「こいつも、そう言ってるんやからそれに指揮するんはうち以外に此処には居らんから頼むこの通りや」

 

 

張遼は頭を下げてそれにより後に引けなくなった龍也は…

 

 

龍也「…わかりました…それで村の被害がないならお受けします」

 

 

龍也はしぶしぶ了承しそれを横から見ていた美咲は…

 

 

 

美咲(やっぱり龍也、まだあの日のことを…)

 

 

そう思いながら横で見ていた。

 

 

 

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そして張遼隊が行動を開始して一刻半…峡谷の入口周辺に張遼を大将とした騎馬隊二千の兵士達が正面に見える八千の山賊を見つめていた。

 

 

張遼「いよいよやな…みんな!さっきいった通り、ある程度戦ったら峡谷に撤退!良いな!」

 

 

張遼は全員に聞こえるように叫ぶ。

 

 

張遼「行くで…張遼隊!突撃ぃぃっ!!」

 

 

張遼の号令により張遼率いる騎馬隊が山賊の群れに向かって突撃していく。

 

 

張遼「うちは張文遠!うちの力、その身で受けて見ぃ!」

 

 

張遼は周り敵だからけの中自分の獲物である、飛竜偃月刀を振るい山賊を討ち取っていく

 

 

だが時間が経つに連れて数が多い山賊の方が有利になっていく。

 

 

張遼(頃合いやな…)

 

 

張遼「張遼隊!峡谷に逃げ込むで遅れるな!」

 

 

張遼が叫び兵士が銅鑼を叩いて戦場で戦う撤退を張遼隊に知らせ峡谷の方角に逃げる。

 

 

兵士「張遼様!作戦通り山賊は我等追撃してきました」

 

 

張遼「よっしゃ、このまま、向こうの出入り口に待機させとるうちらの部隊と合流するで!(それじゃあ頼むで龍也)」

 

 

張遼隊は峡谷を駆け抜けその後ろを山賊達が追う、それが罠だとは知らずに…

 

 

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張遼隊が峡谷を駆け抜けている頃峡谷の両端の崖の上には張遼隊の弓兵が千人と龍也が山賊が来るのを待っていた。

 

 

兵士「柊殿!張遼隊は予定通り此方に向かって後退、山賊達は張遼隊を追撃しております」

 

 

龍也「そうですか…兵士の配置は完了しましたか?」

 

 

兵士「兵は指示された場所に配置されています」

 

 

龍也達は峡谷の下を張遼隊が通り過ぎ後ろを山賊達が勢いよく追ってくる。

 

 

龍也「弓兵構え、ギリギリまで配置されている弓兵全員の射程に入るまで放たないでください」

 

 

そして龍也達がいる峡谷の下を通っていき…

 

 

龍也「まだ…まだ…今だ!全員に合図を!」

 

 

龍也が叫び銅鑼をもつ兵士が銅鑼鳴らす。

 

 

山賊「な、何だ!?」

 

 

銅鑼の音が鳴り響いていることに動揺が隠せない山賊達に対し峡谷の両端に伏せていた弓兵達が一斉に顔を出し一斉に弓矢が山賊達に降り注ぎ次々矢の餌食になっていく。

 

 

山賊「ギャアアァァァァ!!!」

 

 

山賊「矢の…矢の雨だ!!」

 

 

龍也「う…おぇぇぇ…」

 

 

山賊達は悲鳴を挙げて、それは勿論のこと、龍也に聞こえ血の匂いなどで胃の中の物を吐いてしまう。

 

 

兵士「ひ、柊殿、大丈夫ですか」

 

 

龍也が吐いたのを気づいた1人の弓兵が矢を放つのを止めてしまう。

 

 

龍也「だ、大丈夫です…俺のことは構わず…攻撃を再開してください」

 

 

龍也は攻撃を再開するように言い弓兵は矢を放つのを再開する。

 

 

その後山賊達は矢に雨の前に混乱し多大な犠牲を払いながらも峡谷を突破する。

 

 

兵士「柊殿!山賊達は我等の矢の雨を抜けて尚も進行中!」

 

 

龍也「撃ち方やめ、この攻撃で山賊達は多大な損害を与えたんだ、士気にも駄々落ちだ、後は張遼さん達がやってくれるよ」

 

 

また、銅鑼が鳴り響き、弓兵達は矢を放つのを止めて勿論のこと龍也達がいる崖のしたには大量の死骸がいるのはいうまでもない。

 

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そして矢の雨を食らい、多大な被害を受けた先程までの士気は微塵もなく。

 

 

ただ逃げ延びるだけを考えているが峡谷の出口に差し掛かったときそこに先程より兵が増えている張遼隊が待ち構えていた。

 

 

張遼「よっしゃ!龍也の作戦は成功したみたいやな、お前ら!こっからが本番や!うちらの恐ろしさ賊達に見せつけぇ!」

 

 

張遼の号令により張遼隊は山賊達に突撃していって山賊達は先程の士気はなくことごとく討ち取られていき結果山賊達は四方八方に逃げ惑い逃げている山賊達も討ち取られ八千もいた山賊達は張遼隊の前に壊滅した。

 

 

 

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龍也達が駐屯地に戻ると美咲と康二が龍也の顔を見るなり駆け寄ってくる。

 

 

美咲「龍也!大丈夫だった!?」

 

 

龍也「ああ、なんともないから安心しろ」

 

 

そんな話をしているなか張遼が龍也達に駆け寄ってくる。

 

 

張遼「いや〜完勝や完勝!ほんま、あんたが居らんかったら勝てへんかったわ、ありがとな」

 

 

龍也「いえ、俺はただ助言しただけですし…」

 

 

張遼「いやいや、あんな的確に指揮できとったし、あんたらほんまに占いででとった、天の遣いなんやな」

 

 

龍也「天の遣い?それに占いって…」

 

 

張遼「今、大陸中に知れ渡っとる噂でな、管輅ちゅう占い師がその者は光輝く衣服纏いし者で流星に乗りかの地に舞い降りる、って言われとるんや」

 

 

龍也「ま、まあ、確かにその容姿にはあってるけど、そんな大層な人物じゃありませんよ」

 

 

張遼「そうか…そういえば龍也はこれからどうするつもりなんや?」

 

 

張遼は龍也達のこれからの予定を聞くが龍也達は右も左もわからない状態なので予定はないと言うと。

 

 

張遼「行きところないんやったら、うちらと一緒に来うへんか?うちの所の大将にあんたらを見せたいし」

 

 

美咲「どうするの?」

 

 

康二「勿論付いていこ「康二は聴いてない!」」

 

 

龍也「付いていこう、こんな荒野に武器ひとつも持たずは帰って自殺行為だからな」

 

 

張遼「決まりやな、これからはうちのこと真名で読んでな」

 

 

美咲「真名?真名って何なんですか?」

 

 

張遼「何や、天の世界には真名ってもんがないんか、真名ちゅうんはその人の本当の名で許された人しか読んだらあかん名前のことや」

 

 

龍也「えっと…1つ質問なんですけどもし言ったら…」

 

 

張遼「いった瞬間打ち首」

 

 

張遼がさらっと飛んでもないことをいい龍也達はぞっとする。

 

 

張遼「まあ、うちはあんたらに真名を預けるさかい言っても首は飛ばんわ、うちの真名は霞(しあ)やこれからよろしくな」

 

 

そうして龍也達は張遼…霞と張遼隊と共に霞の君主がいる場所に向かった。

 

 

 

説明
今回は戦闘シーンが含まれています

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