IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者? |
episode141 首都奪還戦
隼人達は格納庫でISを展開して纏い、一夏たちはGモードに切り替えていた。
「・・・・」
隼人はバンシィ・ノルンの調整をしていた。
長期戦を考慮して新機構を搭載させたアームドアーマーBSとアームドアーマーVNを両腕に装備し、右手には徹甲弾を搭載したリボルビングランチャーを装備したビームマグナムを持ち、アームドアーマーDEを装着したシールドは最初から展開したアームドアーマーXCにマウントした。リアアーマーにはビームマグナムのマガジンとビームランチャーを搭載したリボルビングランチャーの筒をマウントしていた。
「・・・・」
『ねぇ、隼人』
と、鈴より通信が入る。鈴も甲龍からアルトロンに切り替えていた。
「なんだ?」
さっきの事もあって少し素っ気無く答える。
『その・・・さっきは・・・ゴメン。怒鳴ったりして』
「・・・・」
『少し気が立っていたのよ。あんな風に言うつもりは無かったのよ』
「・・・・」
『もちろん理由はあるわよ。怒鳴った理由は・・・』
「だろうな。お前は理由も無しに怒る事は無いからな」
『・・・・』
「まぁ、さすがに少し切れそうにはなったがな」
『ゴメン・・・』
「いいさ。まぁ、理由が何かは気になるが?」
『・・・・』
「・・・・」
『・・・今は言う暇は無いでしょ。別の時に言うわよ』
「ちゃんと聞かせてもらうぞ」
『う、うん』
『では、全員に伝えるぞ』
と、千冬より通信が入る。
『これよりネェル・アーガマはドイツ首都ベルリンの近郊に入る。だが、ベルリンは一昨日から記録的猛吹雪にあっている為、視界は最悪な状態だ』
「珍しいですね。この時期に猛吹雪とは」
『あぁ。今現在確認した所、ドイツ軍がバインドと交戦中のようだ。お前達はすぐに出撃し、バインドの殲滅にあたれ』
「了解」
『私は今回ここから指揮をする。前線指揮は・・・神風。お前に一任する』
「俺が?」
『少なくとも私が太鼓判を押すのだ。期待は出来よう』
「・・・・」
『健闘を祈る』
「俺が指揮ねぇ」
隼人は苦笑いしたい気持ちだった。
『別にいいじゃないか。期待するぞ、隊長殿』
と、輝春より通信が入る。
「茶化さないでください」
『で、命令は何だ?』
「・・・そりゃ当然・・・全員無事に戻ってくる事。それだけ」
『隼人らしいわね』
『全くですわね』
『あぁ』
『確かに』
『了解だ。隊長殿。まぁ俺は船の護衛だがな』
「・・・・」
隼人は前に進むと、カタパルトに足を置いて固定するとハッチが開き、風と雪が入ってきた。
(アリーナのカタパルトもそうだが、やっぱり戦艦から発進するのはワクワクするもんだな)
そう思いながら少し前に身を傾け膝を曲げる。
「神風隼人!バンシィ・ノルン!出る!」
勢いよくカタパルトが飛び出し、吹雪の中バンシィ・ノルンが飛び出す。
すぐに反対側のカタパルトよりリインフォースのブラックウイングが飛び出す。
「織斑一夏!ダブルオーライザー!!行きます!」
隼人の次に一夏のダブルオーライザーがカタパルトより飛び出す。
リインフォースの次にツヴァイのホワイトウイングが飛び出す。
「篠ノ乃箒!インフィニットジャスティス!!発進する!」
一夏の次に箒のインフィニットジャスティスがカタパルトより飛び出す。
ツヴァイの次にマドカのストライクRが飛び出す。
「セシリア・オルコット!ストライクフリーダム!参りますわ!!」
箒の次にセシリアのストライクフリーダムが飛び出す。
「織斑輝春。AGE-1フルグランサ!出るぞ!」
マドカの次に輝春のAGE-1フルグランサが飛び出す。
「凰鈴音!アルトロン!出るわよ!」
セシリアの次に鈴のアルトロンが飛び出す。
輝春の次にシュヴァレツェア・ウインドを纏うクラリッサが飛び出す。
「神風颯!ガンダムAGE-FX!行きます!」
鈴の次に颯のAGE-FXが飛び出す。
「ユニコーン――――」
「バンシィ――――」
「「出撃します!!」」
と、ユニコーンに続いてバンシィが連続で飛び出す。
「ジェスタ・キャノン。出撃!」
中央カタパルトよりベースジャバーに乗ったジェスタ・キャノンを纏うシノンが飛び出した。
輝春とクラリッサ、マドカ以外はベルリンへと向かっていく。
「こいつは予想以上に風と雪が強いな。気をつけろよ」
隼人は右腕を前に出して雪からツインアイを庇う。
『分かっているわよ』
『えぇ。悪天候でも問題ありませんわ』
『あぁ』
『私も問題は無い』
後を追う残りのメンバーも付いて来る。
「戦闘は膠着状態か。問題があったらすぐに伝えろ」
『それ以外は連中を叩いていろってことね』
「そういう事だ」
『うわぁすげぇ簡素・・・』
『ですが、分かりやすくていいですわよ』
『全くだな』
そうして全員ベルリンに入り、多方向に散る。
ベルリンでは多数のレギナが背中のバインダーライフルを放って応戦している戦車に直撃させて爆発させる。
「くそっ!このままでは全滅を待つだけだ!」
「怯むな!ここで我らが退いたらもう後が無い!何としても食い止めるぞ!」
と、ドイツ軍の兵士は応戦するもレギナは攻撃をかわしてバインダーライフルを放って建物を破壊する。
「くっ!」
すると遠方より太く赤い閃光が飛んできてレギナ三体をかすっただけで撃破した。
「なんだっ!?」
兵士達は一斉に閃光が飛んできた方を見ると、そこには黒い獅子が飛んできていた。
(ギリギリのところだったな)
隼人は再度引き金を引いて高出力ビームを放ち、レギナを撃ち抜いた。
そのままドイツ軍の前に来るように止まる。
「ここは任せてすぐに退避してください!」
「な、何者だ!?」
「俺はIS学園の生徒・・・神風隼人」
「か、神風隼人だと!?」
「ISを二番目に動かしたあの!?」
ドイツ軍の隊長や部下は驚きの声を上げる。
「残存する他の部隊と合流し、すぐにここから退避を!ここからは俺達に任せてください!」
「だ、だが、我らとて黙って見る訳には――――」
「早く!これ以上犠牲者を増やすわけには行かない!」
「・・・・」
「っ!」
隼人は左腕のアームドアーマーVNを前に出してビームを弾くと、ビームマグナムを放って接近してくるレギナ二体を撃破する。
「りょ、了解した。頼んだぞ!」
そうしてドイツ軍はその場から退却する。
「さてと・・・これで思う存分戦える」
隼人は向かってくるレギナの大群を見る。
「それだけの数で止められると思うな!」
そしてスラスターを一気に噴射してレギナの大群に向かって飛び出した。
「おぉぉぉぉぉぉぉ!!」
一夏はGNソードVを振るいレギナを切り裂くと、直後に左腕のGNバスターソードUを振るってレギナを切り裂く。
「っ!」
直後にバスターソードを展開してフィールドを張り、ビームを弾いた。
(くっ!・・・動きづらい・・・!)
一夏は今まで無かった動きづらさを感じていた。
最近調べて分かった事は、今のGモードは第三形態移行した白式より性能が劣っている。しかし性能が高いとは言えど、暴走の危険性もあって活動限界がある白式より持続性に優れ暴走の危険性の無いダブルオーで戦うのがメリットになる。
「っ!」
一夏はGNソードVを振るってレギナを切り裂くと、直後に上に向かって飛び出すと左腕のGNバスターソードUを振るってレギナを切り裂く。
「はあぁぁぁぁぁぁぁ!!」
箒は柄頭同士で連結したビームサーベルを振るってレギナを切り裂くと、直後に後ろに振り向き際に右脚にビームブレイドを出して回し蹴りで背後より迫るレギナを切り裂く。
直後にリフターのキャノンを放ってレギナを撃ち落すと、左腕のシールドにリフレクターを張ってレギナのバインダーライフルより放たれたビームを弾く。
「今までの雪辱・・・ここで晴らさせてもらうぞ!」
そのままスラスターを噴射して一気に飛び出すとビームサーベルを振るってレギナを切り裂き、直後に宙返りして逆さまになるとリフターを切り離して前方に飛ばすと、折り畳んでいたブレードを伸ばし、ウイングにビーム刃を出してそのままレギナを連続で五体切り裂いていく。
すぐに飛び出してビームサーベルを振るってレギナを切り裂くと左脚にビームブレイドを出して振り上げレギナを切り裂く。
そのまま飛んでくるリフターの裏側より出てきた取っ手を左手で掴んで飛び、右脚にビームブレイドを出して振るいレギナを切り裂く。
取っ手を手放して背中にリフターをマウントして展開し、一気に飛び出した。
セシリアはウイングよりドラグーンを射出して周囲に配置し、全武装によるフルバーストを行い、レギナを数十機撃ち落す。
「っ!」
そのままドラグーンを前方に飛ばすとビームライフルを前後に連結してロングライフルにして構えると引き金を引いてビームを放つ。
レギナはドラグーンより放たれたビームをかわしながらロングライフルのビームをかわす。
「甘いですわ!」
と、偏向射撃でビームはレギナの背後で曲がるとそのままレギナを背中から撃ち抜いた。
続けてドラグーンを放っていってレギナを次々と撃ち抜いて行く。
直後にレギナがビームファンを持って飛びかかって来るが、セシリアはとっさに左腕を前に出してリフレクターで攻撃を受け止める。
そのまま強引に押し返すと両サイドアーマーのレールキャノンを展開して至近距離で放ち、レギナを撃ち抜いた。
すぐにロングライフルを構え直して連続で放ち、的確にレギナを撃ち落していく。
「おんどりゃぁぁぁぁぁぁ!!」
鈴はビームトライデントを振るってレギナを切り裂くと、後ろを振り向いて左腕のドラゴンハングを放ち、レギナを挟むとそのまま勢いよく振るって別のレギナにぶつけてた。
すぐにドラゴンハングを戻してビームトライデントを右脇から後ろに向けて突き出すと、背後より迫っていたレギナを貫く。
「くそっ!次から次へと出てきて!」
直後にレギナがバインダライフルを放ってきて、鈴はとっさに後ろに飛んでかわし、右腕のドラゴンハングを放ち、レギナの首を吹き飛ばす。
更にそのまま横に振るってドラゴンハングをレギナにぶつけると別のレギナにぶつかり、鈴は一気に飛び出してドラゴンハングを戻すと同時にビームトライデントを振るいレギナ二体を切り裂いた。
「Cファンネル!」
颯は狭い市街地にも関わらず建物傷つけずにCファンネルを飛ばしレギナを数体精確に切り裂いていく。
スタングルライフルを放ってレギナを撃ち抜くが、直後にレギナがバインダーライフルを放ってきて、颯はとっさにCファンネルを前に配置して防ぐ。
左腕のアーマーよりビームサーベルを出してビームファンを持って向かってくるレギナと刃を交え、直後にCファンネルを飛ばしてレギナの首を切り落とす。
(こんな場所じゃダイダルバズーカは使えない。それにCファンネルのコントロールが・・・!)
狭いが為にコントロールが難しい。故に精神をかなり削っている。
背後からレギナが接近するも、Cファンネルを後ろに飛ばしてレギナを切り裂く。
颯はそこから一気に飛び出して市街地を通っていく。
「っ!」
すると何かを感じ取ってとっさにスラスターを前方に噴射して急停止すると、目の前のピンクの閃光二つが通り過ぎた。
「今の攻撃は!?」
颯は砲撃元を見ると、そこには一体の機体がいた。それも見覚えのある・・・
「・・・ラウラ・・・さん」
そこにはラウラのセラヴィーがGNキャノンを展開していた。
「・・・・」
シノンは追ってくるレギナを確認しながら市街地の間を飛ぶ。
レギナはバインダーライフルを放つもシノンはベースジャバーをずらしてビームをかわす。
次のビルの角を曲がって飛び出し、レギナ三体もその後についていく。
レギナが角を曲がると、すぐにバインダーライフルを放つも、ビームはベースジャバーに乗るジェスタ・キャノンを撃ち抜いたが、それは風船のように破裂した。
これには少し戸惑いの様子を見せたが、直後に上からビーム弾の雨を受けて撃破された。
上にはジェスタ・キャノンがビームライフルを構えていた。
「地形を利用した撹乱。これも有力な戦法の一つです」
シノンはそのままこっちに飛んでくるベースジャバーに乗ると、ビームキャノンと四連マルチランチャーを前方に放ってレギナを撃ち抜く。
(しかし、ダミーバルーンがこうやって役に立つとは・・・やはりゼロの言うものに偽りは無い)
そのままベースジャバーのビームキャノンを放ってレギナを牽制し、ビームライフルの銃身下部のグレネードランチャーを放ってレギナにぶつけて爆破させる。
ユニコーンはビルの屋上に降りると、エクサランスカノンを放ってレギナを撃ち抜くと、周囲に配置しているブラスタービットを前後に放ち、レギナを撃ち抜く。
バンシィはライオットブレードを振るいレギナを次々と切り裂いていくと、連結してライオットザンバーにし、そのまま勢いよく振り上げてレギナを真っ二つにする。
「さすがに首都を占領するだけあって戦力も多いね」
「うん」
バンシィはユニコーンの近くに来るとライオットザンバーを収納して代わりにハーケンサイスを展開する。
「でも、何かおかしい」
「確かに・・・」
二人は敵の戦力に違和感を覚えていた。
「ここが重要であるのはバインドでも分かっているはず」
「でも、新型が強力と言っても、上位クラスのバインドが居ないのはおかしい」
確認しただけでもこのベルリンにはレギナしか居ない。
「ユニコーンはどう見る?この戦力配置に」
「何か別の機体がいる可能性はあるね。それも強力な」
「私も同意見」
「それに――――」
ユニコーンはブラスタービットを前方に向けて全基一斉発射すると、ある機体が回避する。
「この戦力を配置する意図も考えられる」
「・・・・」
二人が身構える先には・・・シャルロットのヘビーアームズ改がいた。
「なに?ラウラにシャルロットがここに!?」
『うん!今私が交戦している!』
『こっちも今シャルロットと交戦し始めた』
隼人は颯とバンシィより通信を受ける。
『あと、隼人』
「どうした、バンシィ?」
『どうも相手の戦力が少ない。気を付けたほうがいいよ』
「戦力が少ないか。分かった」
そうして通信を切ると、接近してビームファンを振るってくるレギナを後ろに飛んでかわし、直後に一気に飛び出して左腕のアームドアーマーVNを突き出してレギナに叩きつけて超振動で粉々に粉砕する。
(戦力が少ないのも気掛かりだが、それ以前に嫌な予感がする)
そうしてベルリン郊外に入ったネェルアーガマにレギナが接近してくるが、ネェルアーガマの連装副砲が放たれた。
レギナは砲弾をかわすが、直後に圧縮粒子弾が飛んできてレギナを貫いた。
「ボーデヴィッヒ少佐がこのベルリンに!?」
『あぁ。先ほど神風より聞いた』
クラリッサは千冬よりそれを聞いた。
『現在颯とユニコーン、バンシィが交戦している』
「・・・・」
『言っておくが、お前は艦の護衛があるのだぞ』
「分かっています。任務に集中します」
「ラウラのがこの中に居たとはな」
輝春は右腕のシールドライフルを前に向けてビームを放ち、レギナを撃ち抜くと左腕のシールドライフルよりビームサーベルを出して振り上げ、レギナを切り裂く。
「まぁ、ようやくチャンスがやってきたな」
「・・・・」
「本当の所は助けに行きたいのか?」
「・・・出来るのならば、な」
クラリッサは左側のミサイルコンテナを展開してミサイルを放ち、レギナを撃ち落す。
「だが、今は任務を最優先にする。個人の勝手が許される状況ではない」
「そうだな」
輝春は背中から両脇よりグラストロランチャーを展開して高出力ビームを放ち、レギナを三体飲み込んで撃破する。
「専用機持ちを助けた隼人ならきっと助け出すさ」
「あぁ・・・」
「・・・・」
マドカはガンランチャーとビームランチャーを交互で放ってレギナを撃ち落していく。
(不思議なものだな。飛行戦艦の護衛と言うのは・・・)
直後に両肩のマシンキャノンを展開して弾幕を張り、ミサイルを放ってレギナを撃ち落す。
(こうやって戦うのは今まで無かったのだからな)
そのままビームランチャーを前にガンランチャーと連結し、精密射撃で遠くのレギナを撃ち落していく。
隼人はリボルビングランチャーを放って徹甲弾をレギナにめり込ませると爆破させた。
直後にビームマグナムを放ってレギナを三体撃ち抜くと、左腕のアームドアーマーVNのクローを無起動で展開するとリアアーマーにマウントしているビームマグナムのマガジンを取り出して装填する。
「っ!」
すると背後よりレギナがビームファンを振り被って接近してくるが、隼人は振り下ろされるビームファンをかわす。
そのまま蹴り飛ばすと背中のアームドアーマーDEのビームキャノンを放ってレギナを撃ち抜く。
「大方片付いたな」
隼人は周囲を見てレギナの残存数を確認する。
「しかし・・・やっぱり何か引っ掛かるな」
さっきまでの戦闘を思い出す。
(あまりにも奪還が簡単すぎる。それに重要な占領下に戦力を少なく置くはずが・・・)
『気をつけろ!敵の増援だ!』
と、千冬より通信が入る。
(事が思い通りに進んだ例は無いな。って、何回も言っているな)
増援が来る方向を向く。
「・・・・?」
すると隼人は何かに気付く。
「何だ・・・これは・・・!?」
それは増援反応だったが、驚く点はその中に馬鹿でかい反応があった。
しかも質量も尋常じゃないデカさなのだ・・・
「・・・・」
そして隼人はある事が脳裏を過ぎる。
ここはドイツの首都ベルリン・・・天候は吹雪で戦場と化している。これと似たような場面があった。
「ま、まさか・・・」
隼人は予想が当たって欲しくは無く、カメラをズームし、凝視する。
「・・・・」
吹雪が吹く景色の中、黒い何かが見え隠れする。それも・・・かなりでかい・・・
(あいつら・・・あんなものまで・・・!)
結果的に隼人の予想は現実のものとなった。
『ちょっと待ってよ・・・。何なのよあれ!?』
すると鈴が驚きの声を出す。
『し、信じられませんわ・・・!?』
『あ、あんなものが・・・!?』
『で、でか過ぎるだろ!?』
他の者も驚きの声を漏らす。
そして吹雪の中それは姿を現した。
上部に円盤状のパーツ側面に銃口が多数配置され、巨大なミサイルポッドが搭載され、中央には連装で二基搭載した巨大な砲塔があり、巨大な銃口を根元に持ち、逆関節の脚部を持っていた。全体的に黒色系のカラーリングをしていた。
「・・・『デストロイ』」
隼人はその名を漏らす。
「馬鹿な・・・こんなのが・・・!?」
ネェル・アーガマのブリッジでも驚きがあった。
「やつらめ。国の一つを占領する為にあれだけの巨大な機体を用いたと言うのか」
アーロンは天井のモニターに映るデストロイを見る。
「束。リゼルの調整はどうだ?」
『バッチグーだよ!いつでも出撃できるよ!』
「すぐに発進させろ。厄介な増援が現れた」
『了解!』
そうしてネェル・アーガマの両サイド下部カタパルトより飛行形態のリゼルディフェンサーが次々と出撃する。
(同じだ・・・あの場面と・・・!)
隼人はビームマグナムを持つ手の力を入れ、デストロイを見る。
するとデストロイの連装キャノンが動き出した。
「っ!全員逃げろ!!」
隼人は叫ぶと一斉にその場から全員離れた瞬間、デストロイの連装キャノンより巨大な赤い閃光が放たれ、地面を抉って大爆発を起こした。
「そ、そんな・・・」
「ベルリンの街が・・・」
「一瞬で・・・」
一瞬で火の海と化したベルリンを見てその場にいた者全員が呆然としていた。
「何て威力ですの・・・あ、あまりにも・・・」
「・・・・」
「バインドは何て物を・・・」
「やってくれるな・・・」
隼人は今揃っているメンバーの前に来る。
「このままやつの好き勝手にさせるな。ここでやつを破壊する!いくぞ!!」
「おう!!」
「あぁ!!」
「分かりましたわ!!」
「やってやろうじゃないの!!」
そうして隼人達はデストロイへと向かって行った。
説明 | ||
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ! |
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もしかしてデストロイの中にいるのって…。(mokiti1976-2010) デストロイか………なんか何となく先の展開が分かったような……もしそうだとしたら面白くなるな(キリヤ) |
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