真・恋姫†無双〜不信の御遣い〜 第二十九話
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は?

 

『的盧』?

 

今『的盧』っておっしゃいましたか、ゼウスさん?

 

「おっしゃたとも、高順」

 

『的盧』って、あの『的盧』ですか?

 

「そうじゃ。劉備玄徳の愛馬にして、『死』を呼ぶ凶馬として有名なあの『的盧』じゃ」

 

ゼウスさんは、肯定する。

 

なぜあの『的盧』が天水に?

 

「知らん」

 

いや、知らんって……。

 

「『的盧』がここにいる理由は分からぬが、一つだけ分かっとる事がある」

 

分かってること?

 

「奴はお前さんを、いや」

 

一拍おいて、ゼウスさんは僕に告げる。

 

 

 

「『人間』を、憎悪しておる」

 

 

 

と。

 

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……。

 

「『人間』に尽くし、『人間』の為に駆け、『人間』によって迫害される。

 

それも、自身が自身であるというだけでじゃ」

 

……。

 

「自身の所為でなくとも、『的盧』であるというだけで、迫害されたのじゃ。

 

その心は、どす黒く染まっているであろうよ」

 

ゼウスさんは、憐れむように言う。

 

「どうじゃ、高順。誰かに似とりはせんか?」

 

それは、そうだろう。

 

『的盧』は似ているのだ。

 

昔の僕に。

 

自身が自身であるというだけで、迫害される。

 

異端であって当然だというように。

 

恐れられ、痛めつけられ、拒絶される。

 

気がつけば、心は『憎しみ』で、埋まっている。

 

僕は思い出す。

 

あれは確か、高校生の頃だったか。

 

僕を捨てた両親のようにはならないと心に決め。

 

『誰かの為に』という甘っちょろい戯言を。

 

本気で信じ志し、得たものは。

 

『人間』に対する『絶望』と。

 

そして、『失望』だった。

 

それだけだったのだ。

 

『的盧』は、僕にとっての『写真』だ。

 

思い出したくないことを、嫌でも思い出させる感覚は、まさに『写真』だ。

 

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「ここまで聞いた上で、高順よ。どうする?」

 

どうするって……。

 

「説得できるかできないか、それだけですよ」

 

それに、約束したのだ。

 

あの少女と。

 

僕に、『人間不信』のこの僕に。

 

『死んで欲しくない』と言ってくれた少女に。

 

『努力はしてみる』と。

 

約束したのだ。

 

僕は嘘つきだが、約束は破らないのが矜持だ。

 

「ほほう、いい表情じゃ。変わったな、お前さん」

 

と、言われた。

 

変わったか?

 

いや、変わったのかもしれない。

 

まぁいい。

 

それはこの場を乗り切ってからだ。

 

「また何か進展があったら来ることにするわい」

 

「分かりました。『的盧』のこと、教えてくれてありがとうございます」

 

「構わんよ。ではな、高順。お前さんが、良い『生』と『死』を送れるよう祈ることにするわい」

 

嫌味かよ、まったく。

 

さて。

 

 

 

「じゃあ、行きますか」

 

 

 

覚悟を、決めて。

 

僕は足を、一歩。

 

『的盧』に向けて、踏み出した。

 

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大!復!活!

 

どーーーーん!

 

すいません、いきなりなテンションで。

 

皆々様、帰ってまいりました!BLADEです!

 

一ヶ月半ほど、お待たせしてしまって、本当に申し訳ありません。

 

言い訳なんですが、パソコンがブッ壊れ使えず、修理に出していたので、遅くなってしまいました。

 

本当に申し訳ありません。謝るしかないです、本当に。

 

待っていただいた読者様。

 

これからは大丈夫です。

 

どんどん投稿して、いけたらなぁ〜と思っています。

 

よろしくお付き合いください。

 

実はですね、第二十八話のやつも纏めて投稿するつもりだったのですが、

 

弟が勝手に投稿しやがったので、めちゃくちゃ少ないのです。

 

本当に申し訳ありません。

 

これからも、真・恋姫†無双〜不信の御遣い〜をよろしくお願いします!!!

説明
第二十九話です。
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コメント
写真か〜表現は良いですね〜(スターダスト)
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