魔法妖怪は転生者 |
〜海鳴海上〜
アルフSide:始
フェイト「アルカス・クルタス・エイギアス。煌めきたる天神よ、今導きの元、降り来たれ。バルエル・ザルエル・ブラウゼル」
天気は鉛空。その下にある海上で巨大な魔方陣を展開し、ジュエルシードを探すフェイト。呪文が言い終わると同時に魔法陣から何本かの雷が海の中を貫いていた
アルフ「(6個のジュエルシードは多分海の中だ。だから海の中に魔力流を叩き込んで、強制発動させて位置を特定する。このプランは間違いないけどさ、三つ四つでいいのに……多分全部発動してる……マダラ達は呼んだけど……このままじゃフェイトが…!!!)」
現状ではアタシにできることは少しでもフェイトの負担を和らげることだ。これだけのことをしてフェイト自身も相当やばい状態だと分かった上で………
フェイト「アルフ!空間結界とサポートをお願い!(マダラ達が来るまで持ちこたえないと)」
アルフ「……ああ!任せといて!(マダラ・トビ・ロアノーク・未造・右衛門左衛門。誰でもいいから早く来ておくれ)」
アルフSide:了
『《キラ、どう見る?》』
キラ『《どう見るも何も、原作同様フェイト・テスタロッサが落ちるのを待ってるんだろ。ここは管理((外|・))世界。管理局にとっちゃあどうなっても構わない所だ》』
現在僕達((二人|・・))はアルフとフェイト・テスタロッサの念話によりサポートに向かっている。五人じゃ無いのかって?贋作封印するのに五人も要らないでしょ
『《じゃあ、三つくらいパパッと集めて合流しますか》』
キラ『《そうだな》』
僕達は流山胴を使って海に潜り、ジュエルシードを確保する
一方フェイト達は行き成りジュエルシードの反応が三つ消えたので困惑していた
フェイト「いったい何が」
『《………ロッサ。聞こえるか?フェイト・テスタロッサ》』
フェイト「《トビさん!? どうしたの?》」
『《今しがた、ジュエルシードを三つ程封印した。今から其方に向かう》』
フェイト「《本当!?》」
『《ああ、幸いこの魔力の嵐のおかげで無事に管理局にばれることなくな。それより早く撤退しろ》』
フェイト「《でもあと一つくらい……》」
『《今なら確実に管理局から逃げることができる。いくら管理外世界とはいえこの現象はロストロギアが引き起こしたものだ。流石に目の前のこの状況を放っておくだなんてことはしないだろう。気持ちは分からなくもないが、最低限の目標は達成されている。欲張ると自滅するぞ》』
フェイト「《………わかった》」
アースラー内部
その頃。時空管理局次元渡航艦『アースラ』内は六つのロストロギア反応の内三つが行き成り消失した事により騒然としていた
黒髪「ク!?エイミィ!いったいなにがおきた?」
エイミィ「分からないよクロノ君!突然魔力反応が……あ、向こうも撤退し始めた」
クロノ「くそ、かあさ……艦長!」
クロノ母「彼女たちを追いたいところだけど、今はこちらの状況の対処を優先します!総員準備を!そっちもいい?」
なのは・金髪「「はい!」」
その声になのはと金髪の少年が答えた
『さて……これで六つ、我々の持つのと合わせて15。必要な数のジュエルシードはそろった』
フェイト「これで姉さんを」
プレシア「アリシアを復活させられるのね!」
アリシア?え?私生き返れるの??
『ああ……だが、ジュエルシードの発動をすれば奴らは気づく。割高に見積もってもここは一日耐えられるかどうかと言った所だ。とてもじゃ無いが数日掛かりの作業が終わるまで持たないだろう。ジュエルシードが多めに必要だったのはそのためだ。』
キラ『フェイト・テスタロッサ』
フェイト「? どうしたの?」
キラ『お前はあの桜色の魔力光の少女と決着をつけたいか?』
フェイト「……………うん。なのはと決着をつけたい」
キラ『そうか、ならこれを賭けて明日、そいつと決着をつけろ。お前が勝ってやつが持っているジュエルシードが手に入れば万々歳。負けたとしてもそれは前にプレシアの病を治した時に使ったやつでもう魔力はほとんど残っていないがな。それと、もしテスタロッサが負けた場合は。プレシア』
プレシア「ええ、私が交渉して時間を稼ぐわ」
『頼んだぞ』
〜翌日〜
フェイトとアルフは高町なのはと決着を着ける為に地球に行った
『始まったか』
プレシア「ええ」
僕達五人は外向きに円を組み、輪廻眼(迷彩・カルラ・飛鳥は見稽古で習得した)を発動させる
『ならこちらも始めるとする』
五人は同時に同じ印を結び
『『『『『外道・輪廻転生の術』』』』』
術名を唱えた。すると円の中央に額に王と書かれた閻魔のような異形が現れ、あたりには曼荼羅の如き数の魔法陣が出現する
ジュエルシード(全て贋作)は僕達の頭上に浮き、ゆっくりと回っている
プレシア「これは………」
『この閻魔もどきを触媒に黄泉の国からアリシアの魂を呼び戻す』
プレシア「どう言う意味?アリシアはこっちに居るじゃないの?」
迷彩『あれは此方における仮初の魂。まあ、思念体みたいな物だ。本当の魂は黄泉路にある』
カルラ『だが、かなり遠くに居るようだな』
プレシア「遠く?」
飛鳥『恐らく死んだ次元と今いる次元が違う所為だろう』
プレシア「大丈夫なの?」
キラ『問題ない。ただ探すのは自動で行われているのでその間暇なのだ』
プレシア「なら貴方達もあの子達の戦闘観る?」
『ふむ、暇つぶしにはなるな。俺達はこの魔法陣から出られないだけで、見つけるまでは俺達は基本暇だし見学させてもらうとするか』
死者蘇生を行う場とは思えないほどに、平和な時の庭園だった
キラSide:始
高町なのはとフェイト・テスタロッサの戦いは互角の勝負だった
戦闘方法は基本的に杖で殴り合ったり魔力弾を発射したりと。後者はともかく、前者は本当に魔導師の、ひいては((魔法使い|・・・・))の戦いなのだろうか?あいつらはネギま!の世界風に言えば((魔法使い|後方支援))に分類される。ネギやナギのように前線に出て戦う魔法((拳士|・・))にあたるベルカ式を使うならともかくだが。((リリカルなのは|この世界))の魔導士は基本的に殆どがミッドチルダ式を使う。余程魔力が尽きない限りふつうは杖で殴り合うなんてことはしないはずだ
『(杖で殴り掛かるなんてナギでもしなかったぞ)』
そして今現在はと言うと
なのは「受けてみて!これが私の全力全壊!」
それは光の裁き。魔法と言う名の核に等しい一撃。これを受けたらトラウマ必須、高町なのははそれを
なのは「スターライト、ブレイカー!!!」
と呼ぶ
もはや弾やレーザーなんて言う生ぬるいものではない。というより放射か本当に核投入というべき攻撃。色的にも威力的にも核ミサイルに後れを取らないだろうそれをバインドで動けないテスタロッサに打ち込んだ。なんか誤字ってる気がしたが………………
テスタロッサが光に飲まれ、海が割れる。もしあれを非殺傷設定で受けてなかったら今頃彼女の体は塵一つ残っていなかっただろう。いや、((スターライトブレイカー|星を軽くぶっ壊す))なんて言う位だから地球が壊れていたかも知れない。そんな事したら呼吸できなくて死んでしまうが
『『『『『(恐ろしいな)』』』』』
恐らく全員が思っただろう。暴走したネギの『黒龍雷迎』やデュナミスの『秒間2000撃・巨龍を葬る重拳の連突』より威力が高い。あいつがネギま!に居たら恐らく総合的な実力は夕映以上小太郎未満だろうな。砲撃の威力だけならだれも勝てん
そして現在、目の前には罪悪感が無いかのようにテスタロッサを心配している高町。そしてそれに甘えるテスタロッサ
あの攻撃を受けていながらあんな風に接することができる彼女の頭、もとい精神が本気で心配になってきたぞ。いや、アレの砲撃を受けたことによる精神的ダメージを緩和するために無意識にああなったのか?だとしたら((スターライトブレイカー|星を軽くぶっ壊す砲撃))は尚更ヤバいな。実際あの砲撃を受けて友達になれたのが不思議だ。しかしそれにしても
『(未だに見つからない。これだけ広範囲に広げているのにこれじゃあアイツの稼いだ時間が無駄に―――――)』
カルラ『見つけた!』
ようやくアリシアの魂を見つけた。そして一気にジュエルシードの出力を上げた。それと同時に管理局に居場所を特定されてしまったようだ
迷彩『プレシア、アリシアの魂を連れて来るのに今しばらく時間がかかる』
プレシア「分かったわ。足止めは任せなさい。貴方達も確りね」
カルラ『俺たちは『暁』だぞ? 受けた仕事は必ず完遂する』
さて、此処からが正念場だな
キラSide:了
プレシア「私の積年の悲願……アリシアはもうすぐ蘇る」
なのは「アリシア?」
どうやらなのは達は誰のことを言っているのかわからないようだ。まあ当然だろう。ここで、茶髪の子がスクリーンに出てきて暗い表情で語り始める
エイミィ「・・・プレシアにはね、たった一人の娘がいたの。その娘はプレシアの実験中に事故に巻き込まれて死んでしまったの。その娘の名は・・・・」
そこでいったん話を区切り、言葉を紡ぐ
エイミィ「アリシアというの」
なのは「……………じゃあつまりフェイトちゃんは………」
その言葉を聞いて再びプレシアがこちらを向く
プレシア「アリシアのクローンよ、最もアリシアも妹が欲しいって死ぬ三ヶ月前の日に言っていた。だからフェイトを((生み出した|創った))。私はフェイトをアリシアと同じように愛していた。けどね、やっぱりそれを一番に楽しみにしていたアリシアが見られないのがどうしても納得できなかったのよ!だからあの娘を復活させる方法を模索した。まあ、その所為でフェイトに辛く当たっていた時期もあったけど、ようやく見つけたのよ………だから邪魔しないで頂戴。全てが終われば自首もするわ。約束する」
クロノ「だが……」
プレシア「もし、こちらに武力を持ってくるならどんな手を使ってでも全力で抵抗させてもらうわ。そのためにフェイトにも時間稼ぎをしてもらったんだし」
リンディ「それはどうゆう…………」
プレシア「言葉通りの意味よ。蘇生方法を見つけ、ジュエルシード自体ももうすでに足りているの。でもこの蘇生魔法には時間がかかる。そのための時間稼ぎよ。そしてこの交渉もね」
そう言ってプレシアは通信を切った
プレシア「どう出るかしらね……」
『さあな、ただ高確率で仕掛けてくるのは確かだろう』
プレシア「それまでの間は私が何としてでも稼ぐわ」
キラ『頼むぞ。それから、自首するときはこれを持っていけ』
そう言って情報端末をプレシアに渡すキラ
プレシア「これは?」
キラ『あんたが昔所属していた組織の情報とそのバックの組織。更にその組織とバックの組織の汚職の数々とプロジェクト・Fに参加していた者達ついて。それからアリシアが死んだ日の事件の裏側に居た一部管理局の汚職履歴だ』
プレシア「!? 如何してこれを私に?」
キラ『依頼主が過去の行為で捕まるのは後味が悪い。フェイト・テスタロッサが管理局員を攻撃したことが有るが、恐らく奉仕期間で済むはずだ』
プレシア「そう、有難う」
キラ『気にするな。では足止めを頼むぞ』
プレシア「ええ、分かってるわ」
時の庭園の戦いは。最初は傀儡兵(マダラ達の魔改造で数段強くなっている)やアルフそして地の利のおかげで優勢だったが次第に押され始めてきた。クロノは相性の良さに加え傀儡兵の行動パターンを完璧に見切り、なのははユーノと共にアルフを撃破(SLBは撃ってない)途中でユーノが動力を止めるために分かれ、ついに最深部のひとつ前の部屋にまでたどり着いた。そして奥からただでさえ強大な魔力がより更に強くなった
プレシア「わかってはいたけどやはり邪魔をするのね」
クロノ「悪いが、この奥から感じられる魔力を放っておくわけにはいかない!」
プレシア「……なら、力ずくでも止める」
とその時
『《プレシア》』
プレシア「《!? マダラ?》」
『《終わったぞ……成功だ》』
プレシア「《本当なの?》」
『《ああ、今は眠っているがな……だがジュエルシードを使ってしまったせいか、アリシアの身体がフェイトと同じくらいに成長してしまった。それからアリシアの身体機能は変わっていない、行き成り入るのは無理だが立って歩く位は出来るようだ。まあ、俺達の役目はここまでだ。後は任せた。約束を破ればどうなるか――――》』
プレシア「《わかっているわ》」
『《そうか、ならいい。俺達は帰るとする。あと五分もすればここは落ちる。言い訳に活用してくれ。でわな》』
プレシア「…………………」
プレシアは念話が終わると踵を返して早足に奥の部屋へ向かった。なのは達も後を追いそこに居たのは、フェイトに瓜二つのなのはたちと同じくらいの女の子だ。そしてプレシアはその子を抱き上げ唐突に口を開けた
プレシア「………自首するわ」
なのは「え!?」
プレシア「だから自首するって言ったの。成功したから」
なのは「それじゃあ……」
プレシア「もう抵抗する意味はないの……でも、約束して頂戴。アリシアとフェイトにだけは」
クロノ「それに関しては問題ない」
プレシア「そう。あとこれ」
端末を渡すプレシア
クロノ「これは?」
不思議そうに受け取るクロノ
プレシア「プロジェクト・Fに参加して居た者の汚職歴とアリシアが死んだ事件の裏側よ」
クロノ「!? 分かった僕たちが預かろう。あとは任せてくれ」
プレシア「ええ。頼むわ」
と、その時
ドゴーーーーーーーン!!!
と、ものすごい爆音が響いた
クロノ「な、なんだ?」
プレシア「どうやら動力が壊れたみたいね。庭園の魔力も使ったから恐らくその所為ね」
その後アースラに戻ってきたユーノになのは・クロノが聞くと着いた時にはすでにロストロギアは虚数空間に落ちて行ったらしい
余談だが、死者蘇生術やジュエルシードの制御方法も『術式や理論が難しすぎて((あそこ|時の庭園))においてあった資料なしではとてもできない』と言われた管理局の上層部の落胆具合は尋常じゃ無かったらしい
後書き
誤字脱字等ありましたらご指摘願います
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第六話 | ||
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