cross saber 第14話《聖夜の小交響曲》編 |
第14話?紅と紺と灰と? 『聖夜の((小交響曲|シンフォニア))』編
【side イサク】
捜索のためのチーム編成を行っているさなかだった。 警戒しながら辺りを見回していた隣のハリルの動きがある一点で止まった。
「……ハリル?」
俺が呼びかけると、彼女は訝しげに暗闇を見据えながら半信半疑というように右の人差し指を虚空へと伸ばした。
「あそこ………」
「…………?」
俺は彼女が指差す方向へと目を向けるが、唯一の光源である月がちょうど雲に隠れてしまいよく見えない。 だが、しばらく目を凝らしていると、確かにそこに何者かがいることに気付いた。 どうやら二人組らしい。 どちらもピクリとも動かずに、闇の中に佇んでいる。
「村の人かな……?」
ハリルが俺を見上げて言うがその表情は浮かない。 俺も妙な違和感をその二つの人影から感じ取った。
焦っているわけでも恐怖しているわけでもない。 まるで俺達のことをじっくりと観察しているようなーーー獲物を狙い済ますような気配。
「どうしたの? 二人共」
俺とハリルの様子に気付いたマーシャ達が心配そうにこちらを伺った。
「あのね、あそこにーー」
ハリルが皆に奇妙な二人組の存在を提示しようとした時だった。
「やぁっーーっと気付いた」
不意にその影から、からかうような女性の猫なで声が飛んできた。
「!!!」
その場にいた全員が弾かれたようにすぐさま神経を張り、各々の武器の柄に手をかけた。 その魅惑的でさえある声音の中にーーー恐ろしいほどの殺意を感じたからである。
その様子を見てか、闇の中の女性はあからさまに不機嫌になりながら小さな子供に叱りつけるように言う。
「まったく……。 顔も見えてない相手にそんなに敵意を向けるなんていけないぞ、坊やたち」
すると、まるでその言葉に触発されたかのように天上の雲の群れが一斉に晴れ、差し込んだ月明かりがその場を照らした。 そして、二人組の姿が暗闇の中からあらわになった。
声の主だと思われる左に立つ女性は、栗色の短めの巻き毛をクルクルと弄りながら興味深げに俺達を眺めていた。 剥き出しになった肌は、艶はあるのに灰色と言っていいほど色合いを持っていない。 その中で唇に塗られた真紅の口紅が際立ち、二十代後半だと思われる女の西洋風の顔を一層若そうに見せている。 服装は誘惑するような露出の過多なワインレッドのスーツを着ており、両腰には紅い三本の鋭い刃が付いた鉤爪の様な武器を光らせている。
その容姿と装備の異質さと、細い身が放つ甚大な威圧感は、女が只者ではないことをはっきりと示していた。
だが、俺の注意をさらに引き付けたのは、女の隣、静かに佇む長身の男だった。
女と同じく、上下ワインレッドのジェントルスーツを綺麗に着こなし、頭には同色のテンガロンハットを乗せている。 背中には柄に複雑な文様が刻まれた巨大な十字型の洋剣が吊り下げられている。 そして、その麻黒い肌の上では感情の読み取れない灰色の眼光がじっと俺を見つめていた。
今は抑えているようだが、恐らくこの男が本気を出した時の威圧感は女のそれをも遥かに凌駕するだろうと、俺にはそんな予感がした。 ーーそして、間違いなく絶大な脅威となるだろうと。
俺達が相手の情報を把握するためにじっと身を固めていると、動きのないことに痺れを切らしたのか、女が細い腰に手を当てて頬をプクリと膨らませこちらを舐めるように見ながら問うてきた。
「坊やたち、村の人間じゃないよね。 ってことは、任務で来た剣士だよね。 ってことは、必然的に強くなきゃおかしいよね?」
俺達は誰も答えない。
女は大げさにため息をつくと、隣の男の腕に豊満な胸を押し付けて猫なで声を投げかける。
「ねぇねぇ、アル。 あの坊やたち、私の好きにしていーい?」
“アル”と呼ばれた男は軽く笑みを浮かべるも、物凄く温度差のある声で答えた。
「……どうぞ、君の思うがままに」
そのあまりに素っ気ない対応に女は肩をすくめる。
「坊やたちもアルも、私の魅力に言葉が出ないって感じみたいね」
女は一人でにうんうんと頷いて納得すると、こちらへと視線を戻した。 その眼光には先ほどまで含まれていなかった、狩をする獣の様な色が溢れている。
女は緩慢な動作で両腰のクローにそっと手を添えると、オモチャを与えられた子供のように嬉しそうな笑みを浮かべた。
「まあいいわ。 それじゃあ、失礼して………」
瞬間。 語尾と共に女の肢体が闇の中に消えた。
ーーまずい!!!
俺は直感的にそう思い、みんなに警告しようとする。 だが次の瞬間、女の少しばかりトーンの上がった声が((背後から|・・・・))聞こえた。
「あれ??。 ハズレだったかなぁ」
と、女が言い終わるとほぼ同時に、一瞬の出来事に驚きすらも間に合っていなかった俺のすぐ側で、研究員の男が耳を裂く程の悲鳴をあげてその場に崩れ落ちた。
「ぐっ…ぐあああぁぁっっ!!!!」
「!!!!」
見ると、うずくまる男が抑えている脇腹から一気に血が吹き出し地面を鮮血に染めていた。 あの一瞬で急所を深々と切り裂かれたらしく流れ出る血はとどまることを知らないようだった。
俺を含めて周囲にいた全員に旋律が走る。
女はその様子を嬉々として眺めながら、飛ぶような緩やかな跳躍で元いた長身の男の隣へと帰っていった。
僅かな硬直の後、最も近くにいたハリルがその小さな身体を震わせながらおぼつかない動きで負傷した研究員の側に座り込み、恐る恐る呼びかけた。
「だ……大丈夫ですか……!!?」
しかし、男は悶えるだけで返答もできない。 傷の深刻さに気付いたハリルは涙を浮かべながら必死に呼びかけ続ける。
俺はこの研究員の若い青年とは任務などで何度か会ったことがあった。 彼は俺達よりも年上なのに、威張ることも命令するようなことも滅多にしないような人だった。 それでいて、文句の一つも言わず黙々と仕事を行うのだ。
俺は彼に真面目で熱心な人だというイメージを受け、敬意さえも覚えていた。
『私は傷付くのが怖いだけの小心者ですから、みなさんと比べれば小さい人間です。 ですが、みなさんの応援だけはいつでもしています。 それくらいしかできませんから』
いつか彼が調査任務の帰路に申し訳なさそうな笑顔で言った言葉が反芻され、俺の中に沈んでいた感情が一気に浮き上がってくる。
ーー信頼してくれた人を守れなかった自分に対する怒り。 大切な人を何の理由もなく傷つけた女に対する怒り。
俺はその爆発と共に、背の片手剣を抜剣した。
「ーーーっのヤローがぁぁっっっ!!!!」
「待てイサク!!!!」
憤怒のマグマに燃えたぎる頭にレイヴンの柄にもない大声が響いた気がしたが、俺は構わず敵に向かって猛然と駆けた。
数十メートルあった距離を一息で詰め、余裕の表情で両手を腰に当てていた女にダッシュの勢いを相乗した斬撃を繰り出した。
「セアアアァァァッッ!!!!」
だが、女は素早く胸の前でクローを交差させると、俺の攻撃を受け止めさらに弾き返した。 俺は大きく仰け反るが、無理やり身体を回転させて薙ぎ払う。 それも後ろへの跳躍で容易くかわされたため、すぐさま態勢を立て直して突撃し、一心に剣技を放った。
「《((蒼日月|あおかげつ))》!!!」
右上から蒼白い太刀を三日月のように湾曲させて放ち、振り切ると同時に手首を返してその軌跡をなぞるように斬り上げる。 そして始点に戻ってきた剣を肘を軸にぐるりと回し、下方から鋭く跳ね上げた。
並大抵の敵ならば、二撃目までは防げても最後の一閃を回避することはできない。
だが女は一、二撃目を踊るように身を翻してかわし、三連続斬り最後の一太刀を出鼻で完全に押さえ込んだ。
「くっ!!!」
俺は強引に引き剥がそうとするが、それよりも速く三本の鉤爪で動きを固められてしまった。
女は動きを封じられた俺に鼻がつくほどまで顔を接近させると、妖艶な笑みを浮かべて言う。
「坊やはアタリみたいだけど、まだ足りないわ」
「このっ……!!!」
燃え盛る怒りの炎にさらなる油をつがれ激怒した俺は、身体を大きく捻じりながら腕を回転させてなんとか鉤爪の束縛から逃れると、態勢を立て直す間もなしにもう一度《蒼日月》を発動した。
今度は蒼白い線で上下に相対する弧を描き、そのままほぼ直角のカーブを描いて持ち上げた剣を大上段から一気に振り下ろした。
ーーしかしこの三連撃が捉えたのは、またしてもただの虚空だった。
標的であった、すぐ前方にいたはずの女はいつの間にか俺の真下にいた。 その肢体がくるりと身を返しながら地を滑るように脚を運び、俺の腹を大きく蹴り飛ばした。
「ぐあっ……!!!」
俺はなす術なく地面に三、四度叩きつけられ、派手に土埃を上げながら地面を転がった。 必死に片手剣を地面に突き立てて減速し、最初にいた場所とほとんど変わらない位置でやっと停止した。
「イサク君!!!」
「イサク……!!」
すぐ側にいたハリルが悲鳴に近い声で叫び、それに続いてマーシャが細身の片手剣で敵を牽制しながら俺の身を案じる。
「っつ………」
腹部に走る電流のような痛みに顔をしかめながら身体を起こすと、自らのクローを舐めながら声高く笑う女がゆっくりとこちらに歩を進めてきていた。
「坊やたち。 まとめてかかって来ないと、この子は一番最初にもらうわよ」
死を予感させる女の冷たい刃のような言葉に刹那の恐怖を覚えたが、俺は歯をちぎれんばかりに食いしばり、次なる攻撃に備えて愛剣を握りしめながら立ち上がる。
「………嬉しい言葉だが、アンタみたいに綺麗な女性に貰われるなんて幸運を受けちまったら、戦場で使うはずの運が全部なくなって((そのうち|・・・・))死んじまうだろうからな。 今は謹んで遠慮させてもらう」
俺が音を立てて剣を向けて言うと、女は「あら」と、嬉しそうな笑みを浮かべてクローを構え直した。 その目に滲み出る殺戮の色は薄まることを知らない。
どうせ俺を狙ってくるのだろう。
今の状況では恐らく皆の冷静な戦闘は望めない。 ここはなんとしても俺が踏みとどまらなければならないのだ。 それにあの女には返すべきかりがある。
神経を限界まで集中し、意識を加速させる。 寒いくらいのはずなのに、高まった鼓動が生み出す熱のためかじっとりとした汗が身体を伝う。
女はまだ攻撃姿勢を見せない。 一歩ずつ、ゆっくりと距離を詰めてくる。 ……あと五十メートル。
ーーと、女の行く手を遮るものがあった。
長く伸びたワインレッドの袖の先から覗く純白のグローブ。 長身の男が今にも襲いかかりそうな女の前に手をかざしたのだ。
戦意を削がれた女は訝しげに男を見上げて不満を口にする。
「どしたの? あの坊やたち、全員私のものでよかったんでしょ?」
「すまないね。 ……若干彼らに興味が湧いてきたんだ」
男は含み笑いをしながら静かに答え、不意に月明かりを受けて白銀に輝くその手の人差し指を立てると、ある一点を指し示した。
そこにいたのは、赤い瞳を暗く落とした長髪の少年ーーーレイヴンだった。
「君は、あの黒髪クンと闘うといい。 多分この中では彼が一番強いよ」
指を差されたレイヴンが眉を一層険悪に寄せて二本の刀をガシャリと揺らしてみせる。
女は大きめの瞳を丸くすると、少し不思議そうな顔をして言った。
「え??。 まあ、アルが言うんだったらそうなんだろうけど……。 アルはどうするの?」
「俺はこちらの銀髪少年に少しばかり興味が有ってね」
月明かりを受けた海岸の砂浜の如く揺れのない神妙な灰の瞳が、吸い込むように俺を見つめた。
言い知れない不安のようなものが背筋を駆け上がる。
全てを飲み込み、無に帰してしまうような果ての見えない暗雲。 男の灰色の瞳は俺の恐怖を消し去り、代価としてこれから起こるであろう凶撃への予感をさらに加速させたようだった。
男は息巻く隣の女をなだめると、脚を二歩前に進めた所で立ち止まり、背中の洋剣の柄に手をやった。
ジャラリという音を立てて剣がゆっくりと引かれ、月明かりを受けてギラリと凶悪な光を灯した紅い刀身が姿を晒した。
男はその洋剣全体を一瞥すると、何の感情も感じ取れない静かな音声を夜闇に響かせた。
「ふむ。 それじゃあ分断させてもらうけどーー」
十字型の洋剣を振りかざし、鉄のように冷たい言葉を投げかける。
「………このくらいでくたばるなんて茶番はやめてくれよ?」
ーー何をする気だ……? 剣技の発動を示す、刀身を包む光芒も見られない。
俺がそう思ったのも束の間、全く力みのないモーションから男の右腕が視認不可能な速さで鋭く振り切られた。 そして一瞬の静寂の後、ただの斬撃の消波が、視界を覆うほどの乱気流を巻き起こして俺達をまとめて飲み込んだ。
【side カイト】
ジリジリと踏み寄りながら敵との間合いを図る。 呼吸の乱れ、手や足の微妙な動きにまで神経を張り詰めさせ、僅かな隙を逃すまいと構える。
思えば、今までの亜獣討伐の任務中にこんなことはしなかった。 敵は何の躊躇もなしに無謀な直線攻撃しか行わなかったし、かわすことさえも念頭に置いていないようだったからだ。
だが、目の前の亜獣にそれは最早通用しない。
『奴は本能のままに動くんじゃなくて、人間のように知能を駆使して戦うんだ。 今までの奴らとは段違いに強い。 覚えといてくれ』
三週間前、“進化した亜獣”と戦ったというイサクが言っていた言葉だ。
あの時は、狂った獣に対するそんなイメージはどうしても湧かなかったが今ははっきりと分かる。
何度も討伐してきた大集団の獣達と同じだと考えて挑むものなら、まず間違いなく命を落とすだろう。
ーー知能か……。 余計なものを持ってくれたな。
僕は内心で愚痴りながら亜獣の能力及び弱点を知るべく、その全身を注意深く観察する。
その体格と武器の形状を見る限り、どうやら敵は踏み込んできた相手を一撃で斬り倒すパワータイプのようだ。
僕も大剣を振り回す戦闘が主であるため人一倍筋力は強化しているが、果たしてあの豪腕から振り下ろされた太刀を受けきれるかどうかは怪しいところだ。
そんなことを考えて一瞬ゾッとした僕だったが、その時亜獣が見せた突進のモーションは見逃さなかった。
ドウッという地響きと共に亜獣が脚を蹴り上げ、こちらへ猛然と突撃を開始する。
ーー速い!!!
その予想以上の突進速度に驚いたが、僕もすでに動き始めていた。 地面を強く蹴って前方に加速しながら大剣を右腰に構え、体全体をそれと同じ方向へぐっと巻き込む。
そして敵の攻撃半径に入り、巨大な野太刀が頭上めがけて振り下ろされるのと同時に、限界まで巻いたネジを解き放つが如く全身全霊に身体を回転させて大剣を斬り上げた。
「ハアアッッ!!!」
重々しい衝撃波が波紋の様に周囲に広がり、双方の気迫とも言えよう旋風が周囲を取り巻く。
「っっつ!!!」
まるで大型車にのしかかられたような膨大な圧力に押し負けそうになったが、僕はなんとか鍔迫り合いに持ち込んだ。
大剣が高らかに悲鳴を上げて激しく火花を散らす。 限界まで張った腕の筋肉が大きな音を立てて軋む。 だが、パワーではそこまでの差はない。
「押し……返してやる………!!!」
気合と共に腕にさらに力を込めると、少しずつ敵の身体が下がり始めた。 踏みしめられた足が地面をえぐっていく。
「いっ、けぇぇ…………。ーーーっつ!!!?」
最後の一押しとまでに両手を突き上げた時だった。 不意に僕を圧迫していた強大な重さがゼロなった。 攻撃を押し返すための全力の剣戟に集中していた僕はそれに反応できず、突然対象を失った前方への運動エネルギーはそのまま僕の身体を前のめりの無防備な状態にした。
ーーすかし身!!?
僕が驚く間もほとんどなく、前方へ倒れこむ僕に亜獣の右脚が襲いかかった。
「かはっ………!!!」
わき腹に強い衝撃が走り、口からひどく空気のかすれたような音が漏れる。
僕はなす術もないまま数十メートルを吹き飛ばされ、崩れかかった岩石に衝突、粉砕してさらなる衝撃を背に受けた。
「っつ……」
離れた所で、先ほど助けた可憐な少女、セシリアが小さく悲鳴をあげたのが分かった。
「カイト様………!!!」
「っ……てて……。 これじゃカッコつかないな………」
僕は痛みに耐えながら石を無造作に散らして這い出ると、キッと亜獣を睨む。 どうやら今は僕しか眼中に無いらしく、少なくともセシリアに危険が及ぶ確率は低そうだ。
それならば好都合と思い、大剣を握り直してから、チラリと恐怖と心配の入り混じった表情をして立ち竦んでいるセシリアを見やった。
ーー“カイト様”………か……。
自分に対する呼び方にしてはあまりに大仰過ぎるその響きに内心苦笑する。
自分もそうだがあの少女も、なかなかどうして負けられない要素をこうにも増やしてくれるのだろうか。
ーーだけどこの状況……嫌いじゃない。
僕は念のため唇に人差し指を当てて静かにしているようにサインを送り、彼女が頷くのを確認してから亜獣に視線を戻す。
姿勢を低くし大剣を下方に向けて構えてから、僕はふと思い直し、まだこちらを向いているであろう少女に一声叫んでから一気に地面を蹴った。
「……“カイト”でいいよ!!!」
視界を風景が目まぐるしい速さで過ぎて行く。 今僕の視界に明確にアップされているのは目の前の凶敵と、目の端に映る少女、セシリアの美しい風貌。 彼女の怯え切った表情は僕の一言で少なからず和らいだようだった。
ーー僕はきっと君を護る。
死の危険が多いにある戦闘の中に身を置いているのに、先程会ったばかりの他人のことをこんなにも心配している自分に驚く。 だが、護りたいと思う要素がすぐ近くにある限り、無様な格好はできない。
「ハアァァァッッッッッッ!!!」
僕は腹の底から気合の叫びを上げ大剣を振りかざす。 すると、身体が少し軽くなったような感覚を覚えた。
場違いに僕はふと思う。
この感覚は、どんな強者でも必ず持っているとは限らない特殊なものだ。
ありふれてるかもしれないけれど、やっぱり人は、護るべき人がいた方が強くなれるのだ。
足を巡らす。 死地を目指して。
腕を振るう。 凶敵を目掛けて。
それは、全てを捧げる君を護るため。
それは、全てを投げ捨てた自分に報いるため。
=剣技説明=
◯《蒼日月》/イサク
湾曲で太刀筋が読みにくい三連続斬り。 →第5、9話参照
説明 | ||
春休みだと言って調子乗って連続投稿していたら、とんでもないことになってしまいました。 ……そうです、学生の仇敵、宿題です。 しかも今月は部活も忙しい。 もうカタストロフ寸前ですね。 というわけで、申し訳ありませんが一ヶ月ほどは投稿ペースが崩壊すると思われます。 それでも気合で頑張りますのでよろしくお願いします。 |
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