真・恋姫無双-道 |
第1章ー伍話『交差』
和輝と伽羅は一刀、荀イク、夏候惇に付いていき、陳留へ向かっていた。
「なぁ、和輝、ちょっと気になったんだけど、いいかな?」
「何だ?」
「何で、和服なのにブーツ履いてるんだ?」
「別に、大した理由じゃねえよ。単に草履や下駄より踏ん張り易いからってだけだ。俺からも一つ聞きてぇんだが、一刀は元の世界じゃ何してたんだ?」
「俺は普通に学生してたよ。たまに爺ちゃんとこで剣術はやってたけど。和輝は何してたんだ?」
「俺は普通に組の仕事してたな、これでも一応後継ぎだしな。」
「ブッ…全然普通じゃねぇよ!!何だよ組って!?」
「肩書きだけなら、『立華組』若頭ってとこだな。つってもウチの組は穏健派だけどな。」
「ゴメン、これ以上はついていけない。」
そんな感じで、道中、特に問題もなく一行は陳留に到着し、和輝と伽羅は曹操の元に案内された。
「只今戻りました、華琳様。」
「えぇ、ご苦労だったわね、佳花、春蘭、一刀。…で。」
一度言葉を切り、視線を後に入って来た二人に向ける。
「あなた達が報告にあった徐晃と橘ね。」
と言って、二人を値踏みする様に見つめる。
「あっ、はい。姓は徐名は晃字が公明です。」
「橘 和輝だ。」
「そう、私がこの陳留を治めている曹孟徳よ。あなた達には色々聞きたい事もあるけど、とりあえず、武に関してはどのくらい出来るのかしら?」
「どのくらいと言われても自分じゃよく分かんないかな。あはは…。」
「俺も分かんねぇな。」
「そう、なら明日見てみましょうか。今日は此処に泊まっていきなさい。春蘭、秋蘭二人を案内しなさい。」
「「はっ」」
ーーーーーーーーー
「一刀、あなたに聞きたい事があるわ。」
4人が出て行ってから華琳が口を開く。
「何だ?」
「あの橘とかいう男はあなたと同じなの?」
その問いは、彼が御使いかどうかということだろう。
「すまないけど、俺にも正直分からない。ただ、話した限り俺と同じ、華琳達のいう天の国から来ていてその知識も有るのは分かった。」
厳密に言えば、自分の知らない裏社会まで知っている事はこの際必要無いので伏せておいた。
「そう、なら今はそれでいいわ。あなたも今日はゆっくり休むといいわ。」
「あぁ、そうさせてもらうよ。」
短いやりとりの後に一刀も自室へ戻っていった。
ーーー夜、和輝は、中庭で刀を持ち佇む。そして、ゆっくりと刀を抜き放ち流れる様に群青の刀身を滑らせる。それは、人を斬るものとは違い、舞う様に流れていく。振る度に斬るのは自身の迷い、戸惑い、そして不安。それらを刀に載せ、無心になるまで舞い続ける。
そうして、独りきりの舞台で舞いを終え、刀身を夜空にかざした所で、一人分の拍手が聞こえてきた。
「美しいものだな。」
そこには、何時から居たのか青い服の女性が立っていた。
「えっと、確か夏候淵さんだったか。見苦しいとこ見せちまったかな。」
「いや、実にいいものだったよ。思わず魅入ってしまうほどにな。」
そう言って笑みをこぼす。
「そうかい。なら、俺もそろそろ寝るかな。夏候淵さんもお早めにな。」
「あぁ、そうさせてもらおう。それと今後、私の事は秋蘭と呼ぶといい。」
「いいのかい?」
「ああ、いいものを見せてもらった礼だ。」
「なら、俺の事は和輝と呼んでくれ。じゃあ、お先に失礼するよ」
そうして、和輝にとっての異世界の夜は更けていった。
あとがき、
何だかんだで伍話目です。今更ながら、オリキャラ安定してないし、既存キャラ崩壊してないか心配だし、前途多難な感じです。( ̄▽ ̄;)
こんな作品でも支援してくださる方々には感謝でいっぱいです。まだまだ未熟ですが応援よろしくです。(^_^;)
ではまた次回お会いしましょう。
説明 | ||
この所連日投稿してる気がするツナまんです。( ̄▽ ̄;)しかも、和輝視点多いなぁ。(^_^;)でも、外史だからシカタナイヨネ。 注意:作者未熟なためキャラ崩壊や違和感等あるかもしれませんがご了承ください。 オリキャラ出ます。 |
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