超次元ゲイムネプテューヌmk2BURST |
「…………」
「…………」
「…………」
自らをゲイムギョウ界のヒーローだと名乗る少女―――――日本一が登場して待っていたのは全員の静寂である。そして、心の中で全員がこう思っただろう。この人、誰?と。
そして、その静寂を破ったのは下っ端であった。
「…なんだ?あの頭の沸いたガキは…」
と呟いていると、日本一がシンヤ達の方に向かって降りてきた。
「女神様、助太刀します!」
どうやら、敵ではないらしいのだが……
「え? あ、あの…あなたは…?」
と、いきなりの事にネプギアは少しパニックになっていた。
「話は後!あいつを倒してからです!」
強引に話を進めようとする日本一に
「ちょっと待て」
シンヤの手刀が振り下ろされた。
「痛っ!?…ちょっと、いきなり何すんのさ!?」
手刀を振り下ろしたシンヤに文句を言う。
「悪いな。……それより一つ聞くが、お前は女神達の敵では無いんだな?」
「え?当たり前だよ。私は正義の味方だからね!」
シンヤの質問に対し元気よく答える日本一。
「……分かった。なら、よろしく頼む」
「……?よく分かんないけど、よろしく!」
短いやり取りを終え、下っ端に向かって武器を構える。
「ヘッ、たかが一人や二人増えたくらいでいい気になってんじゃねェよ。やれ!アイツ等を叩きのめせ!」
下っ端の号令と共にM-3カスタムが向かって来る。シンヤ達も応戦するべく準備をした瞬間、思わぬ闖入者が地面スレスレを滑空しながらシンヤ達の前に現れた。
その闖入者とは、堅い翼手を持った人型のアラガミ―――――シユウであった。
いきなりの事態に双方ともに動きが止まるが、シンヤは冷静にネプギア達に指示を下す。
「ネプギア、俺はアイツの相手をする。だから下っ端達の相手を頼む」
「という事は、あれもアラガミですか?」それに首を縦に振り肯定する。
「あぁ、シユウというアラガミだ。だから後は頼むぞ」
と言って、シユウに攻撃を仕掛けに行こうとした時、日本一が呼び止めてきた。
「待ってよ!あんなのに一人で戦うの!?」
「あぁ。今のところアイツに対抗できるのは俺だけだからな……!来るぞ!」
シンヤが叫ぶのと同時に、シユウの掌から小さなエネルギー弾が数発、シンヤに向かい発射されるが、サイドステップで回避する。
「見ての通りアイツは俺を狙ってるらしいからな。それに、敵はアイツだけじゃない。だからお前にはネプギア達と一緒に下っ端の相手をしてくれ。頼めるか?」
確認するように尋ねると、日本一は少し迷った素振りを見せたが、すぐに答えを出す。
「……分かった。でも、ピンチの時は必ず駆けつけるからね!」
「頼もしい限りだ。なら、下っ端の相手を頼むぞ」
「オッケー!」
元気良く返事を返すと、日本一はネプギア達の所に向かった。
「さて、始めるか」
そんな呟きと同時にシユウは地面スレスレを滑空しながら接近するが、それを上空に跳び回避する。さらに空中で神機を銃形態に変形させ、シユウの翼手に向かいバレットを数発発射する。バレットはシユウの堅い翼手に着弾したと同時に爆発した。だが、シユウの翼手は堅く、ダメージは入れられなかったが……
「グオォォォォォウ!?」
バランスを崩させるには十分だったようだ。バランスを崩したシユウは地面に激突し、そのまま地面を転がる。それを見たシンヤは着地すると同時にバランスを崩しているシユウに肉迫する。そして神機を捕食形態に変化させ、シユウを捕食する。
「グオォォォォォォウ!!」
捕食された痛みからか、シユウは絶叫を上げながらシンヤを振り払う。
シユウを捕食したことによりバーストモードを発動させていたシンヤはシユウに振り払われる前に後方に下がっていた。
そしてようやく体制を整えたシユウはシンヤに向き直すと、いきなりしゃがみ込んで力を溜める様な動作をした直後、シユウの周囲に白いオーラの様な物が現れた。これは、シユウの活性化のサインである。
(……活性化したか。だが……)
と考えていると、またもシユウはしゃがみ込んで力を溜める動作をしていた。それを見た瞬間、シンヤは一気にシユウに接近する。その途中でシユウが立ち上がり、両拳から小さいエネルギー弾が連続して発射されるが、それを姿勢を低くし、一気に接近する事で回避する。そしてシユウの足元に着いた瞬間、シユウを足元から肩口まで跳びあがりながら切り裂いた。
「グオォォォォォォォォォォウ!?」
あまりの激痛に悲鳴を上げるシユウ。だが、そんなことお構いなしにシンヤは神機を銃形態に変形させ、シユウの顔面に向けてバレットを連射する。それが止めになったのか、シユウは断末魔を響かせること無く地に沈んだ。
それを確認すると神機を捕食形態に変化させ、コアを回収しようとした時、ケイとの交換条件を思い出した。そこで、懐からNギアを取り出しボロボロのシユウの姿を撮影した後、
シユウのコアを回収した。すると、シユウの体も跡形もなく消え去った。
ふぅ、と息を吐いた時、背後から聞きなれた声が聞こえた。
「シンヤさん!」
振り向くと、ネプギアが小走りでシンヤのところに向かっていた。
「ネプギアか。そっちは終わったのか?」
「ええ。でも、下っ端には逃げられたわ」
「……そうか。まぁ無事でよかった」
ネプギア達が無事な事を確認し安堵していると、ネプギアが日本一に感謝の言葉を述べる。
「あの、ありがとうございます。おかげで助かりました」
「いえ、女神様をお助けするのは、正義のヒーローとして当然のことです!」
「それで…結局、どちら様なんですか?どこかで会ったことあったですっけ?」
と、コンパが確認を取るが日本一から会えって来たのは意外な答えだった。
「ううん、今回は初めてだよ」
「…今回は?」
「何でもない、こっちの話。あたしは日本一。ゲイムギョウ界の正義のヒーローよ!」
と自慢げに話していたとき、アイエフが何かを思い出したようだ。
「そういえば聞いたことがあるわ。女神達が消えた後、一人でマジェコンヌと戦ってるヘンな奴がいるって噂……ひょっとして、アンタの事?」
「そんな噂になってるんだー。あたしも有名になったものね!」
「…ヘンな奴、ってとこはスルーなのね」
とアイエフが苦笑していた時、日本一が少し落ち込んだ表情をした。
「…でもね、実は最近、ちょっとヘコんでたんだ。ずーっと戦い続けてきたけど、ちっとも悪は滅びないし…。でも、そうやって悩んでた時に、たまたま偶然、女神様のピンチをお見かけしたんです!」
「え?わ、私?」
ネプギアの質問に、日本一が首を縦に振り肯定しながら続ける。
「これぞ点の思し召し!正義の出会い!女神様達も悪を滅ぼすために旅をしているんですよね?ね?」
日本一の問いかけにネプギアは
「は、はい、そうですけど」
と少し戸惑いながらも肯定した。それを聞くと日本一はネプギアに接近した。
「やっぱり!お願いです!アタシも一緒に連れて行って下さい!」
と同行の許可を願ってきた。
「か弱き女神達を狙う悪の手。それを颯爽と振り払う正義のヒーロー…くーっ!しびれるー!」などと一人で盛り上がっていた。
「は、はぁ…えと、どうしましょうか?」
ネプギアが確認してきたので、それに答える。
「……少し不安はあるけど、人員が増えるのは別に構わない」
「私も同じよ。腕は立つみたいだし」
「お友達が増えるのは大歓迎です」
全員が日本一の同行を歓迎していた。
「ありがとうございます!これからよろしくお願いしますね、女神様!」
「あの、女神様っていうのはやめてもらえますか?私、まだ候補生だし…だから、普通にネプギアって呼んでください」
「はい、分かりまし…じゃなくて。うん、分かった。これからよろしくね、ネプギア!」
と挨拶を交わした所でシンヤが話の話題を変える。
「よし、一度街に戻ろう。宝玉は手に入れたんだ。これ以上ここにいる理由は無い」
「そうね。血晶の情報収集もしなきゃいけないし。皆、行くわよ」
「分かりました」
そう言って一行はバーチャフォレスト最深部を後にした。
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パソコンを修理に出していて更新が遅くなりました。申し訳ありません。 第十一話 素材集めその2 戦神の目覚め |
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