「お母さん、僕、チヒロと同じのなんてヤダヨ!」
僕はダダをこねた。
「違うものなんてどこにもないけれど
同じものなんてどこにもないわ。」
「だから……」
僕は名前をつけた。
空が泣くと、僕は傘のカンキチと手をつないで歩いた。
カンキチは空の声を聞きながら一緒になって泣いていた。
僕も何故だか悲しくなった。
カンキチ大好き!
けれど、
カンキチは……
僕はわんわん泣いて
言ったんだ。
ありがとう
ありがとう。
さようなら
僕の友達。