一刀の晋王転生録 第三章十一話
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 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を溺愛している(?)。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:ケ  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

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  第十一話

   「反乱の理由」

 

 解刀からの報告に部屋にいた者達はすぐに行動を開始した。

 

 一刀も動き出した。緊急事態に美華達は一刀を止めることは出来ず彼に従う。

 

「江里香さん、澪羅は俺と一緒に軍をいつでも動かせるようにしてくれ」

 

「かしこまりました。すぐに向かいましょう」

 

「行こうぜ、お頭」

 

「姉上、他は頼む」

 

 三人は急いで走り出す。

 

「闇那、お前は袁紹が動いた原因を探れ」

 

「はい」

 

 返事をした瞬間、彼女は姿を消した。

 

「理奈はすぐに資金の計算をして」

 

「ええ、お金のことなら任せない」

 

 うふふっといいながらその場を去る。

 

「元姫」

 

「……何?」

 

「母上に私と父上が軍議室に行くと伝えて」

 

「……分かった」

 

 瑠理に指示されるのは嫌だったが、今回ばかりは素直に従う。美華は理鎖の所に向かった。

 

「父上、私と一緒に軍議室に」

 

「ああ、分かっている」

 

 残った二人も部屋から出て行く。

 

 彼らの動きに呼応したかのように洛陽の宮殿内は騒がしくなる。

 

 ――しばらくして、二人がいる軍議室に理鎖が現れる。

 

「……待たせた」

 

「大丈夫だ、それより」

 

「袁紹の奇行について?」

 

「ああ、お前は何か心当たりあるか?」

 

「いや、けど碌な理由じゃないのは分かる」

 

「……そうか……」

 

 解刀心の底から同意した。何せ彼女の強引さ奇行は今回だけではないのだ。知り合ってから何度もあった。と

 

いうより始めてあったのが花嫁泥棒未遂という奇行なのだから。そして理由もこちらからすればとてもおかしい

 

ものだった。

 

 だが今回と今までで違うのは国を傾けさせるほどのものだという事。何故ここまでのことをしでかしたのか。

 

 しかし分からないことを考えても仕方が無い。三人は彼女の性格を元にあらゆる行動に対しての対策を寝る。

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 数日後、袁紹を探っていた闇那が戻ってきた。

 

 この日の軍議室には司馬家全員が揃っていた。

 

「闇那、どうだった? 何か分かったか?」

 

「はい一刀様……此度の袁紹の件なのですが、どうやら伝国の玉璽を手に入れたことが原因のようです」

 

「何だって!? 玉璽を!?」

 

 伝国の玉璽とは、霊鳥の宝玉で龍の形に加工された印鑑のことである。これを代々皇帝専用の物にしたためかこ

 

の玉璽を持つ者が皇帝の証などと言われている。

 

(彼女が皇帝を名乗ったのはそのためか)

 

 補足だが龍の角の部分は過去の出来事で破損してしまったため、そこを黄金で補強されている。そのためなのか、

 

あるいは宝玉の質なのか、それとも両方が合わさったためなのか、黄金に輝いているように見えるらしい。

 

「何故彼女が玉璽を?」

 

「流石にそこまでは、しかし袁紹はそれを見せびらかしていたため持っているのは間違いないと思います」

 

「そうか……」

 

 袁紹の性格を考えると最早自分が皇帝になるべき人物だとかなり強く思い込んでいるだろう。ならば彼女が名実

 

共にそうなるために動くのは想像に難しくない。

 

「だとすると諸侯に自分に従うように言ってくるはず……それをまず防ぐべきでは?」

 

 だがその意見に瑠理は首を振る。

 

「一刀、それには及ばない……あまり功績を出していない袁紹が急に皇帝を名乗っても諸侯が納得するはずが無い

 

……袁紹の領土は広く勢力的にも強いほうだけどそれほど脅威という訳じゃ無い。それに袁紹に加担すれば逆賊の

 

汚名を被ることになる」

 

 つまり袁紹に就いても利益は無いということだ。

 

「そうか……なら俺達はこのまま軍備の強化を重点的にす」

 

「待って、闇那聞きたいことがある」

 

「? はい、何でしょう? 理鎖様」

 

「現時点で袁紹に協力している勢力は」

 

「袁術のみです」

 

 瞬間、ここにいる全員の血の気が引いた。

 

「それは本当か!?」

 

「はい解刀様、これも袁紹が堂々と口にしていたので……えっと皆さんどうしました?」

 

 まだ分かっていない闇那に理奈が説明する。

 

「単純に考えて、袁紹と袁術の領土が合わさったときどれほどの勢力になると思う? そしてそれが分かった時の

 

諸侯の反応はどうなるのか」

 

「あ! そうか、二人が力を合わせたら国力はかなりのものになる。そして諸侯達はそれを脅威と感じて保身のた

 

めに袁紹側に就く可能性が跳ね上がる!」

 

 事の重大さに気付いた闇那も血の気が引いた。

 

「江里香さん! 澪羅! 一刻も早く使者の準備をしてくれ!」

 

「わ、わかりました!」

 

「おう!」

 

 彼らに出来ることは袁紹よりも早く諸侯に接触し、こちら側に就かせることであった。

 

(間に合ってくれればいいが……)

 

 ――だがすでに遅かった。

 

 使者を出したのは一刀達のほうが早かったが、袁紹が袁術と手を組んだことを堂々と言っていたため噂として広

 

がり、諸侯中に知られたのだ。

 

 結局、一刀達が味方に付けられた諸侯は三つ。

 

 曹操軍と劉備軍、公孫賛軍だった。

説明
何故彼女が皇帝を名乗ったのか
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コメント
2ページ目の最後が「対策を寝る」になってましたよ〜(レオンハート)
コメントありがとうございます。Mr.ハリマエ様、今回はそうではないです、すぐに判明しますよ。h995様、さぁどうでしょうね?(k3)
五胡との戦いにおける事実上の敗戦直後という絶好のタイミングでの袁紹による皇帝偽称。更には袁術の賛同に伴う戦力の強大化と諸侯の追従。この電光石火の手際の良さを見るに、密かに第三者も動いているのかもしれませんね。心して掛からないと見えない敵によって敗れそうです。 (h995)
孫呉は、バラバラでなおかつ人質(妹たち)にとられているから無理って話かな?(黄昏☆ハリマエ)
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真恋姫無双 恋姫 転生  

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