とある魔術の禁書目録 二次創作 第三章 part.1 |
第三章 1
翌朝、抜けきらない疲労と右手の痛みで目を覚ました隼人は昨夜のことを思い出して頭を整理する。
昨日は結局、他の2人と合流して寮の自室に戻り、そのまま眠ってしまったのであの妙な喋り方の金髪アロハのことも今日の予定も2人には話をしていなかったのだ。
「あいつら起きてるかな?」
眠い目を擦りながらまだ覚醒しきっていない頭で考える。そして、時間を確認するために携帯の画面を覗きこむと画面にはアラームが写し出され、スケジュールの欄に『補習』の文字があった。
「…」
しばし、画面を見つめたまま固まる隼人。そして、今までまともに機能していなかった脳細胞が一気に覚醒した。
そこからの行動は迅速だった。
まずは自分の荷物をまとめ、空に電話をしながら制服に着替える。少しして空が電話に出た。
「ふぁい」
声から察するにまだ空も完全には起きていないようだった。
「空急げ!遅刻する!」
「あん?なに言って…」
声が途切れ続いてドタバタとした物音。どうやら空も補習のことを思い出したらしい。
「先に外で待っててくれ三分で行く!」
「急げよ!」
準備を終え外に出る隼人。と、そこには朱美がムスッとした顔で立っていた。
「遅い!」
「ここ男子寮だぞ?」
普段なら女子は入れないはずなので隼人は少し驚いたように言う。
「あんたらがいつまでも出てこないから頼んで入れてもらったのよ」
言われて再び携帯を見る。すると朱美からの着信が.j件入っていた。
「悪かった。サンキューな」
「心がこもってない!」
朱美と隼人が口論を始めようというタイミングで空が部屋から飛び出してきた。
「悪い!待たせた!って何で朱美がここに?」
隼人と同じ疑問を口にしたところで隼人が、
「そんなことより急ぐぞ、そろそろヤバい」
と言って駆け出した。空も頷き後に続く。
「あっ、ちょっとあんたら。心配したんだからね〜!」
朱美が2人の背中に向けて叫ぶ。
今日の朝はいつもより騒がしいな。などと思いつつ隼人と空は学校への道のりを急いだ。
汗だくになりながらギリギリ間に合った2人を待っていたのは地獄のような補習だった。
補習が終わり、生気の抜けた顔をした2人が校門を出るとまた朱美が待っていた。
「どうした?優等生。お前は補習無かっただろ?」
空が朱美に問いかける。
「あんたらを待ってたの!」
目を三角の形にして朱美が答える。
「そんなに怒るとシワが増えるぞ〜」
「やかましい!」
やる気のない声で嫌味を言った隼人にチョップを喰らわす朱美。
「人が心配して様子を見に来たら無視するし、あんたらどういう神経してんのよ」
どうやら朝の一件を根に持っているらしい。
「仕方ないだろ?疲れてたんだから」
チョップを喰らった頭をさすりながら隼人が答える。
「昨日は大変だったんだから大目に見てくれよ」
「む〜。まぁいいわ、今回は許してあげる」
頬を膨らませていた朱美だったがこれ以上口論しても無駄だと悟ったのかため息と共に怒りを抑え2人の手を引く。
「そのかわり今から私に付き合ってもらうからね」
本心では帰って寝たい空と隼人だったがまた機嫌を悪くしてしまっては意味がないと諦め、朱美に付いていく。
「つってもどこに行くんだよ」
引っ張られていた手を振りほどき朱美の横に並びながら空が問いかける。
隼人は空と逆側に並び3人で列になる。
「アリサのライブに決まってるでしょ!ほら、早く早く」
2人を促しながら小走りになる朱美。どうやら昨日偵察に行った会場に行きたいようだ。
「でも、もう始まってるんじゃねぇの?」
「途中からでもいいから行くの!」
空の疑問を一喝してバス停まで走る。何を言っても無駄と判断した残りの2人も歩きながら後に続く。
しかし、3人が会場に着いた時には悲惨な光景を目の当たりにすることになる。
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だいぶ遅くなりました。 第三章投稿です。 第三章は劇場版のネタバレが多く含まれてくるかもしれませんのでご注意くださいm(__)m |
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