真・リリカルなのは 第三章 彷徨う欠片編 第五話 決闘 |
何度も何度も、甲高い音が響き渡る
ガキィン
もう何度打ちあっただろうか?
ガキィィン
刃と刃が切り裂きあう
ガキィィィン
そして火花が散る
ガキィィィィン
シグナム「グッ」
カイト「チッ」
お互いに魔法を使わず、剣のみで戦う
シグナム(相変わらず素晴らしい達筋だ)
カイト(コイツ…………見違えるほどに強くなりやがった)
シグナム「やるな………まさか剣だけの勝負で私が優勢に戦えんとは」
カイト「貴様こそ驕るな! 上には上が居る」
シグナム「フッ そうだな!」
シグナムの突きを躱し、逆に突き返す カイト
シグナム「甘い!!」
しかしシグナムも躱す
シグナム「そろそろお互いに本気で行くか!!」
レヴァンティン(カートリッジロード! シュランゲフォルム)
シグナム「飛竜一閃!!!」
カイト「その技はすでに見抜いているぞ!」
蛇のように自由自在に伸縮しながら動き回る刃
しかし、カイトには掠りもしない
シグナム「何時までも同じ技だと思ってくれるな!!」
刃が縦横無尽に動き、一斉にカイトを狙う
カイト「下らん! この程度で改良したつもりか!!」
上、右上、左下、後ろ、前から刃が襲いかかる……………………………普通なら切り裂かれて終わるだろう……………………………しかし
カイト「逃げ道は山ほどある!!」
自身の剣で刃を弾きながら、飛竜一閃を躱し、シグナムに近づく
シグナム「やはりこの程度の小細工は効かんか…………………ならば!!」
レヴァンティン(カートリッジロード)
シグナム「受けよ!! 貴様を超えるために創り上げた私の技………………………燃え滾れ!! レヴァンティン!!」
カイト「何!?」
シュランゲフォルム状態の刃1つ1つから火が噴き出され、連結部分に燃え移り、レヴァンティン全体が燃え盛る
シグナム「始めてかもしれん………他者を超えたくて、新技を編み出したのは…………」
シュランゲフォルムのレヴァンティンはまるで炎の竜のように空中で舞っている
シグナム「先ほどのように剣で弾けば燃え移る…………躱すしか手段は無いが、躱しきれるか?」
カイト「チッ 面倒な技だ!」
シグナム「飛竜一閃・炎龍の舞い!!!!」
紅く燃える龍がカイトを襲う
カイト「確かに躱せんな…………だが躱す必要もない」
シグナム「何?」
カイト「俺も火力を上げて、貴様に当たるのみ!!」
ウィザード(カートリッジロード)
カートリッジを2本消費する
カイト「大獄焔斬!!!」
剣に炎を纏わせ、レヴァンティンを斬る
カイト「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
シグナム「クッ 押し負ける…………レヴァンティン!」
レヴァンティン(カートリッジオーバーロード!!!)
一揆に5本消費し、無理やり火力を上げる
カイト「何?」
シグナム「押しきる!!」
カイトの攻撃は弾かれ、レヴァンティンの無数の刃に切り裂かれた
カイト「クソが!!」
シグナム「アレを食らって倒れんか!」
カイト「まさか…………カートリッジで火力で上げるとは………ウィザード!!」
ウィザード(フォームチェンジ! Verワンダー)
紅い紋章は蒼に変わる
ウィザードは棍に変化する
カイト「まさか………ワンダーフォームを使うこととなるとはな!」
シグナム「……………まだ隠し持っていたのか」
カイト「貴様を潰す…………覚悟しろよ?」
シグナム「来い!」
カイト「ハァッ!!」
棍を振り回し、シグナムを困惑させる
シグナム(クッ 戦いにくい………)
シグナムの攻撃は全て受けてめられ、レヴァンティンの長さでは守りきれない所を突いてくる
カイト「フン」
ウィザードを上に投げる
シグナム「隙を見せたか!!」
カイトに切り掛かる シグナム…………………しかし
カイト「バカが!」
両手を自由にするためにウィザードを投げたのだった
両手の掌をシグナムに向ける
カイト「水蒸波!!」
水飛沫がシグナムを襲う
シグナム「グハァ!!」
只の水飛沫ではない、魔力による攻撃の為、射撃魔法を食らった時と同じ痛みがシグナムを襲う
パシッ
落ちてきたウィザードを掴み
カイト「はっ!!」
シグナムの腹を突く
シグナムは吹き飛ばされる
カイト「実力の違いを認識できたか?」
シグナム「この………程度で、勝った…つもり………か?」
レヴァンティンを杖代わりにして立つ
シグナムは限界であった…………飛竜一閃・炎龍の舞いはかなりの魔力を消費する
カイト「……………まあいい、地面にひれ伏させてやる」
ウィザード(アクアバインド!)
シグナム「これは……………」
シグナムの体に青いバインドが絡み付く
カイト「硬いのではなく柔らかいだろ? 貴様の体に張り付いて、自在に形を変える………どう足掻こうが絶対に抜け出せんぞ、そのバインドからはな」
シグナム「クッ」
スライムみたいにシグナムの体に張り付き、引っ張っても何所まででも伸びるバインド
シグナム「クソッ 煩わしい技を創りよって………」
カイト「終りだ…………」
カイトの前に蒼いスフィア5つ現れる
カイト「取って置きだ……………貴様にくれてやる」
シグナム(これ以上の技を食らえば不味いか………)
こうなったら!
カイト「何!?」
シグナムは自らの足場から火柱を立て、自分諸共アクアバインドを焼き尽くす
シグナム「やはり…………高温には弱いか」
どんな技にも弱点はある
しかし、カイトは構わず技を放つ
カイト「…………マリンスフィア!!」
棍状態のウィザードでスフィアをビリヤードの様に弾いた
シグナム「これ位なら躱せる!」
カイト「甘い!」
マリンスフィアはスーパーボールの様に何所まででも弾む
シグナム「何!?」
壁に当たった瞬間弾み、自分に迫るスフィアに驚く
シグナム「ぐわぁ!!」
躱すこと出来ずにいた
カイト「まだ終わらんぞ?」
シグナムに当たったスフィアは消滅せず、また弾みカイトの元へと戻って行く
カイト「はっ!!」
カイトもそれを弾く
場所が狭ければ狭いほど脅威になるマリンスフィア
しかしこの場は広い土地
そこまでマリンスフィアは強くない
だがシグナムは最早、戦えない
相手を嬲るにはもってこいの技である
パチンッ
カイトが指を鳴らすとマリンスフィアは消える
シグナムは意識が無いのか、地面に倒れたまま動かない
何度もスフィアに当たり、バリアジャケットもボロボロである
カイト「貴様も俺に挑むか? クロノ・ハラオウン」
カイトがそう言うと、シグナムが最初に居た所とは別の個所から出て来る クロノ
クロノ「いいや、僕は貴様を呼びに来たんだ………………………まさかシグナムと戦っているとは思わなかったがな」
カイト「貴様が何故俺を呼ぶ?」
クロノ「闇の書事件はまだ終わっていなかった…………………だからまだ協力関係のはずだ」
カイト「………………………………………………………………………」
クロノ「地球滅亡の危機だ………………………詳しくはアースラで話す」
カイト「フン、いいだろう」
クロノ「シグナムは貴様が抱えて来い、貴様が気絶させたんだからな」
カイト「フン、放っておけばいい」
クロノ「そういうわけにもいかん」
シグナム「だ、大丈夫だ…………」
意識を取り戻したのか、起き上がろうとする シグナム
クロノ「シグナム! 無理をするな!」
クロノは、シグナムの所まで駆け寄り、肩を貸す
シグナム「て、天城………………」
カイト「……………………………………………………………………」
シグナム「見事だ……………私の完敗だ」
カイト「フン」
背を向けて歩きだす カイト
カイト「次はアレ以上の技を創って挑んで来い…………」
シグナム「…………ああ」
カイト(気に入らんが認めてやる)
シグナム(今回は負けを認めよう…………だが何度でも挑む! 何故なら)
カイト&シグナム((貴様との戦いは胸が躍る!!))
仲良くなった……………………のか?
でました!! カイトのワンダーフォーム
魔力変換資質「流水」を持ち、トリッキーな動きで敵を翻弄するフォーム
何気に作者のお気に入りのフォームです
え?「炎熱」が好きなんだろ!だって?
それとこれとは話が別さ!!
説明 | ||
ヴォルケンリッターはシグナムだけ、活躍させている気がする やっぱり、好きなキャラは贔屓してしまうよね |
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