一刀の晋王転生録 第三章拠点・瑠理
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 拠点:瑠理

  「姉の最凶料理」

 

 

 美華はいつものように一刀のために料理をしようとしていた時だった。

 

 食材を取りに共同の調理場に来た。

 

(ん?)

 

 机に料理が置かれているのを見かける。見た目は普通の炒飯である。

 

(何よこれ? ……一君と私以外は皆食事を済ませているはずなのに)

 

 では誰に食べさせるのだろうかと考える。今から食べさせるとなると、自分か一刀しかいない。そして自分の

 

為に作る人間はここにはいない。だとすれば答えは一つだった。

 

(一君の為か! 誰よ! 舐めた真似するのは!)

 

 考えても心当たりが有り過ぎて分からない。

 

(だったら、食べて見よう! 私ならそれで分かる!)

 

 自信満々でそれを食べる。

 

 だが……。

 

「……」

 

 白目を向いてバタンっと倒れてしまった。

 

 ――しばらくすると調理場に瑠理が現れる。彼女は入ってすぐ、倒れている美華が目に入る。

 

(何やってんの、この女……)

 

 だがそれだけしか思わず、美華から目を逸らし彼女が倒れた原因である炒飯を手にする。

 

(早く一刀に食べさせよう!)

 

 炒飯を作ったのは瑠理だった。

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 ついに一刀の元にその料理は運ばれた。

 

「姉上が作ったのか?」

 

「うん」

 

 瑠理が料理を作るというのは初めての経験だった一刀。

 

 その衝撃により、食べた後の美華の反応の事を考えず、その料理を食べようとする。

 

(料理は初めてだろうから、あんまり味は期待しないほうが良いかも、でも完食しよう)

 

 そう決意して料理を口に運ぶ。

 

(!?)

 

 その料理の味に固まってしまう一刀。

 

「おいしい?」

 

 瑠理が感想を聞いてくるが返事が出来ない。

 

(ま、不味すぎるー! やばい! 意識が……)

 

 それは意識を刈り取られそうなほどの最凶の料理だった。とても上手いとは言えない。

 

(こ、ここで倒れたら姉上は、どうなる……)

 

 一刀は瑠理を傷つけまいとするため、完食しようと懸命に料理を口に運ぶ。

 

(うぐおぉぉぉぉぉぉ!)

 

 心の中で悲鳴を上げながら食べ続ける。

 

「ご……ご馳走様……」

 

 辛うじてその言葉を言い、皿を瑠理に渡す。

 

「お粗末様」

 

 機嫌良く瑠理は部屋から去っていった。

 

「……うぐ!」

 

 彼女が出て行ったのを確認した後、一刀は気絶した。

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 しばらくすると気絶した美華が目を覚ました。

 

 さきほどの料理が無いことを確認した後、急いで一刀の元に走る。

 

 そして彼の居る部屋に入った。

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁ! しっかりして一君!」

 

 美華はあらゆる手段を講じ、一刀の目を覚まさせた。

説明
一刀の危機!?
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コメント
よしこの料理と 美華の呪術あれば 麒麟児なんて 雑魚キャラだ。。。(qisheng)
コメントありがとうございます。美華の手段については想像に任せますww 誤字報告ありがとうございます。修正しました。(k3)
ってかそこまでしなければおきなかったことって・・・・(-∀-`; )(前原 悠)
まさか義理の妹が倒れていても「何やってんの、この女……」だけって・・・・・(コメントを書いてある途中でエンターを押してしまうミスをしてしまったがために、コメントをわけてしまう破目になった)(ohatiyo)
美華も美華だけど、司馬師も司馬師だな、(ohatiyo)
起こすために何をしたんだ・・・・・・(アルヤ)
「せめて間食」は「完食」ですね。あらゆる手段、むしろそっちの方がやばくない。(笑)(BLACK)
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