真・恋姫無双〜裏切者達の外史録〜 |
第1話『裏切者達』
季節は夏に差し掛かった頃。HR終了のチャイムと同時に一刀は全力で走り出す。時折後ろを振り返りながら、誰もいない事を確認して校門まで来たとき、
?)「そんなに急いでどうしたんだ。」
声をかけられ絶句する。目の前には同世代の男女がニヤニヤしながらこっちを見ていた。
一)「くっそ、今日は勝てたと思ったのに。」
そう言いながら二人、神野亜久斗と竜胆聖愛を見る。
亜)「まだ負けるつもりはねぇよ。」
聖)「あはは、残念だったね。」
一)「やっぱ人外相手に勝てる気しねぇ。」
そんな会話をしながら息を整える。
亜)「まぁ、俺らの事知っといて吊るんでくれるのは一刀ぐらいだからな。」
聖)「そうそう。だから割りと感謝はしてるんだよ。」
と笑いながら話し掛けてくる。一刀はちょっと照れ臭くなって話題を反らす。
一)「ところで、これからどうするんだ?」
聖)「うーん、なら、博物館に行かない?レポートの課題もあるし。」
と聖愛が提案する。
一)「そうだな、一番面倒なやつを先に済ませるか。」
聖)「なら決まり。あっ君もそれでいいよね。」
亜)「決まってから振るなよ。」
そんなやりとりをしながら三人は博物館を目指して歩き出した。
そして、
?)「目標…確認…」
彼らの後を何者かが追って行った。
《博物館》
聖)「わぁ〜、色々あるねぇ〜。」
博物館に着いたとたん目を輝かせる聖愛を先頭に三人は展示品を見て回っていた。
展示品は主に漢王朝前後の遺物らしい。
一)「何か生き生きしてるなぁ。」
亜)「あいつ歴史とか好きだからなぁ。」
それぞれノートを取りながら順路に従って進んで行くうちにふと、一刀が立ち止まりあるものを見つめていた。それは、一つの銅鏡。特に説明文も無く只そこに陳列されているだけだった。しかし、何か惹き付けられる。
一)「なぁ、これ…」
そこまで言いかけた時、突如火災用のベルが鳴り響く。それと同時に一刀は得体の知れない何かを感じとる。
一)「なんだっ!?」
亜・聖)「「一刀(君)」」
駆け寄って来た二人に近づきながら訊ねる。
一)「なぁ、もしかして。」
亜)「ああ、多分ジャームだな。」
聖)「とにかく、逃げないと。ここに居たら危ないよ。」
聖愛がそう言った時周りのショーケースが割れた。入り口の前には異形の怪物が血走った目を向けていた。
その後ろから一人の男が現れる。
亜)「あんた、誰だよ。」
?)「…殺れ。」
異形が襲いかかる。
亜)「聞く耳持たずかよっ!」
瞬時に亜久斗が防ぐ。
聖)「はあああっ!」
それに合わせて聖愛が仕掛ける。腕からは角の様な物が生えている。
?)「ふむ、やはり“天災”と“聖獣”相手に従者一人では無理ですか。」
そう言うと男は異形を2体生み出す。その時、光が辺りに満ちた。
その光が収まった時、一刀の前には一人の少女が立っていた。
そして、一刀を真っ直ぐに見つめて近寄る。
少女)「やっと、会えた。」
一)「へ?」
そのまま、少女は一刀に口付けをした。全員が唖然としながら見つめる中再び、辺りに光が満ちる。その光が収まった時それまでそこにいた数名と一枚の銅鏡が消えていた。
あとがき
色々突っ込みたいとこはあると思う。が、今はスルーして下さい。一応アナザーストーリーも用意してますので詳しくはそちらで。( ̄▽ ̄;)
ではでは、また次回お会いしましょう。
説明 | ||
DX 外史録第1話目です。( ̄▽ ̄;)楽しんでもらえたらうれしいです。 注意:この作品は、真・恋姫無双ほかTRPG DX3rd の内容を含みます。 |
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