仮面ライダー Rainbow of the oblivion―忘却の虹― 15話
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未確認生命体との戦闘から数十分後…リトは沢田家に到着していた。

奈々はリトが来たことに気付き、すぐに家へ上がらせる。

その際、獄寺達もすでにいると知らせていた。

部屋を開けると獄寺達がいた。

 

「リトさん!ご無事で!?」

 

「…うん……?ツナは?」

 

「あ〜〜……」

 

「それな……」

 

「その事なら今話します……今後の予定に関わるので…」

 

「…わかった」

 

そういうとリトは空いている場所に座る。

 

「……まず、リトさんが日本に戻った後…俺達はリングに炎を灯すことができました」

 

「そしてその後に出てきたのが先程俺たちが変身する道具に変形する動物が出てきたのだ!」

 

「んで、早速試しに変身してみたら色々驚いたんだぜ?ランボがでっかくなったり、クロームが六道骸ってやつになったり」

「…六道…骸……?」

 

「前に十代目の体を乗っ取ろうとした奴です。今は復讐者の牢獄にいます」

 

「その後、俺達は一日どのような能力があるのか確認していたんだがな…」

 

「未確認生命体が増えると危ないからツナと小僧以外帰ってきたのな」

 

「…何でツナとリボーン帰って来ないの?」

 

「それは………」

 

「骸を牢獄から出すって言ってたな」

 

「うむ!ついでにバイクがなんちゃらとか言ってたが……極限に忘れた!!」

 

「オイコラ!!あっさり言うな!!てか覚えてろよ芝頭!!」

 

「忘れたものは忘れたのだ!!」ドヤア!

 

なにやら殺伐とした雰囲気になりそうになってきたが山本が気にせず話を続ける。

 

「後から白蘭と一緒に来るって 言ってたから心配いらないとおもうぞ?」

 

「…そっか」

 

ふう…、と一息ついていたところに奈々がやって来た。

 

「みんなもう遅いでしょ?泊まっていかないかしら?お夕飯も頑張って作るわよ♪」

 

「いえ、お気になさらず!もう帰りますので」

 

「俺も早く家に帰らないと親父に怒鳴られるんで…」

 

「京子が心配だから帰るとしよう!」

 

「あらそう……じゃあリトくんは……リトくん?」

 

「…何か忘れてるような……あ」

 

リトはすぐに立ち上がると少し早足で階段を降りていった。

 

「…ごめんママンさん!やっぱ帰る!」

 

「あらそう…気をつけてね〜〜!」

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「…ただいま……」

 

リトは沢田家からすぐに出てモモタロス達がいるアパートびに帰っていた。

だが扉を開けたのはモモタロス達がいる部屋ではなくシモンファミリーがいる部屋だった。

何故シモンファミリーの部屋なのか?それは超直感か……それともただの感なのか。

とにかく扉を開けた先には――

 

 

 

 

 

 

「なっ、なあアーデル……俺ただ可愛い子に声かけただけなんだけど!?」

 

「僕も同じく!!なにも悪くないと思うんだけど………と言うよりちょっと君顔に落書きするのやめない!?」

 

「ぬりぬり〜〜〜〜♪」

 

「おい、下ろしやがれ!!何で俺まで吊るされなきゃならねぇんだ!!」

 

「……………………………」

 

「(黙ってると怖いんだけど!!)」

 

「結局下ろしてほしいのだ!!」

 

「ふむ……奇妙な光景だな…」

 

「何でこの光景をみてそんな感想言えるの!?」

 

「クマちゃん変な顔〜〜」

 

「………………´・Δ・`」ガクガクブルブル

 

「zzzzzz…」

 

「ジュリー………お前のやったことは粛清せねばならない…無論、お前たちもな」

 

「ごめんみんな……かばいきれない……」

 

何故か吊るされている加藤ジュリー、ウラタロス、モモタロス、水野薫、ユウト、青葉紅葉。

それをじっくりと見ているジーク、そのジークにツッコミを入れる大山らうじ。

こんな状況で寝ているキンタロス……にらくがきをするリュウタ。

ウラタロスにらくがきをするSHITT・P!。

憤怒の炎が出てきそうな勢いのアーデルハイト。

怯えた様子で体育座りをする炎真、それを介抱するデネブ……といった光景だった。

 

 

 

「……………………ウェ?」

 

「あ、リトお帰り……ってウェ?」

 

「ヴェヴェブザン……アレハナニウォヤッテルンディス?」

 

「えっと……なにいって…」

 

「ナズェミテルンディス?」

 

「あのー…」

 

「ヴェヴェブザン!!オンドゥルラギッタンディスカァァ!!」

 

「言ってることよくわからないけどなんかごめん!?」

 

その後、リトは訳のわからない言葉を発しながら騒いでいたら粛清中のアーデルハイトに鉄扇で殴られ 大人しくなっていた。

ちなみに何故モモタロス達が吊るされていたのかと言うと、

 

「町でナンパをして他人に迷惑をかけ、おやつのプリンの取り合いで皿や家具その他もろもろを半壊させられて粛清しないのはおかしいと思うが?」

 

「「「すいませんでした!!」」」

 

と、行った感じだ。

一通りアーデルハイトによる粛清がすんだあと、リト達はそれぞれの部屋に戻っていく。

その際、デネブはアーデルハイトやシモンファミリーのメンバーに謝っていたところを見ると、今日一番の苦労人だろう。

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翌日、連休の最終日だけあってどこのチャンネルもそれでもちきり……だと思っていたがそうではなかった。

 

『近日続いている怪人騒ぎについてです。警視庁はその怪人を未確認生命体と命名し、調査、対処をするとのことです。なお、その未確認生命体に対抗する組織が存在し、その組織の戦力は仮面ライダーと呼ばれ、警視庁と協力体制をとっているとのことです。昨日の夜にも並盛中学校周辺に未確認生命体と思われる三体が目撃されたという報告が――』

 

この前リトが警視庁に行き、交渉してきた内容がTVでやっていた。

 

「ああああぁ………仮面ライダーって、仮面ライダーって………」

 

「…カッコいい?」

 

「カッコ悪いよ!!見たまんまじゃない!?」

 

「…カッコいいのに……」

 

ウラタロスのカッコ悪い宣言に若干不機嫌になるリト。

とっさにつけたが自分が考えた名前をそのように言われると誰だって不機嫌になるものだ。

 

「それよりリトは今日何かする事あるの?」

 

「…ううん……」

 

「じゃあ夕飯の買い出し手伝ってくれないか?今日は別々の場所で半額の商品が売ってあって一人でいけないんだ」

 

「…わかった」

 

デネブに頼まれ、買い物をしにいくことになったリト。

内心リトはわくわくしていた。

記憶喪失なので以前にもやったと思うが、彼の中では初めてのお使いなのだ。

 

――――――。

 

 

「…次は……ニンジンとひき肉……」

 

あの後、リトはデネブに頼まれた食材を買って来ている。

ちなみに今日の夕飯はハンバーグカレーだそうだ。

半額になっている場所に行こうとしていると、

 

「ランボさんつかまんないもんね〜〜!」

 

「ランボ、マツ!!」

 

走っているランボとそれを追いかけるイーピンがいた。

 

「…なにしてんの?」

 

「あっ!!リトだもんね」

 

「リトさん、ニーハオ」

 

「俺っち達〜鬼ごっこしてたんだじょ!!リトも一緒に遊べ〜!」

 

「ランボ!!リトさんコマラス、駄目!!」

 

「…ごめん…買い物あるから…」

 

「なんだ〜つまんないの〜」

 

他愛のない会話をしていると、そこに見慣れた眼帯の少女がやって来た。

 

「あ……」

 

「…あ、……たしか……クリーム髑髏?」

 

「クローム……」

 

「…そうだった…」

 

「あ〜〜!クロームだじょ!!遊べ遊べ〜!」

 

「えっ?えっ?」

 

「クロームさん、ゴメンナサイ…」

 

「…………」

 

リトは何かを考えていた。

自分と面識がある人間が偶然会うにはできすぎている。

何か起こりそうな……そんなことを考えていた次の瞬間、リトの超直感が発動し、とっさにクロームのいた位置に近づき、クロームをそこから避けさせる。

 

「えっ?」

 

「………………」

 

それと同時にクロームのいた位置に針のようなものが刺さる。

もし当たっていたら頭の真上から貫通していただろう。

リトはどこから攻撃してきたのか回りを見渡すが誰もいない。

リトは嫌な予感がしながらも上を見上げる。

そこには、

 

「キチキチ…」

 

スズメバチのような姿の未確認生命体14号がいた。

相手は空を飛んでいるがこちらは飛べない。

その状況を理解し、リトはクローム達を連れて隠れるのに適していて、なおかつ高い場所…並盛中に向かった。

 

 

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「はぁ…はぁ……」

 

「…ここで隠れてて……変身!!」

 

リトはクローム達に隠れるように言うとそのままクウガに変身する。

クウガは並盛中の屋上に行き、空を見渡す。

そこには14号がいて、こちらを狙っていた。

クウガは前日なった青い姿になり、ジャンプして14号を攻撃しようとする。

だがギリギリ届いたところで14号に叩き落とされてしまう。

 

「クソ……!」

 

クウガはもう一度ジャンプしようとするがその前に三体の未確認生命体が表れる。

おそらく昨日出たという三体だろう。

攻撃が届かない相手に三体の未確認生命体……クウガにとってはかなりまずい状況だ。

しかし、その場所にクロームが表れる。

 

「ツンツンの人!」

 

「俺!?って隠れてろ!!危ないだろ!!」

 

「……骸様………ムクロウ!形態変化!」

 

クロームはリングからムクロウを呼び出し、カブトムシの書かれたトランプのカードにする。

カードを機械に挿入し、腰につけると機械はベルトになる。

クロームは構えをとり、

 

 

 

「変身…!」

 

『Turn Up』

 

 

 

横についていたハンドルをひき、そう呟いた。

ベルトから青く輝く光の板が出て、クロームはそのなかを通る。

通った後クロームの姿は変わっていた。

それはまるで青いカブトムシのようだった。

 

「クフフ……まさか移動中に実戦になるとは想定外でしたよ」

 

「クロー……ム?」

 

「おや?…そうですか、君が平沢梨斗ですね……初めまして、…僕は六道骸と言います、以後お見知りおきを」

 

「六道……獄寺が言ってた!」

 

「他に質問は……と言いたい所ですが、話す時間もないようですので、戦闘に入りましょうか!」

クローム否、骸は腰にあった剣と元々持っていた三叉槍で未確認生命体に攻撃を仕掛ける。

最初は三叉槍で周りの未確認生命体をなぎはらい、近づいて剣で斬る。

そんな戦闘を少ししていたら今度はランボが表れた。

 

「グピャ〜……なにしてんだ〜リト? 」

 

「ランボ!!隠れるイワレタ!!出てちゃ駄目!!」

 

「ランボ!!それにイーピンまで!!」

 

「グルルルルル…!!」

 

「グピャ!!お、オバケ!!……あっち行け〜!!」

 

ランボは半泣きになりながら髪の中の物を探る。

その拍子に髪から鬼の顔を型どった音叉のようなものが出てくる。

それは地面に落ち、その反動で音叉がなり、ランボの額に音叉が近づく。

その瞬間、ランボは紫の炎に包まれた。

 

「はあっ!!」

 

 

その炎は次第にクウガほどの大きさになると、そこから炎を振り払いながら出てくる紫の『鬼』がいた。

 

「やれやれ、俺まで戦うことになるとは…」

 

「誰…?」

 

「どうも若き平沢氏……ランボです」

 

「ランボ!?」

 

「ええ…説明は後の方が良さそうですね」

 

 

そのまま大人ランボは腰についていた太鼓の撥を使い、未確認生命体に攻撃する。

それを見て、クウガも負けじと戦闘に参加する。

 

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「リトさん…クロームさん…ランボ……」

 

イーピンはただ隠れているしかできない自分に腹がたっていた。

彼女はヒットマンであるがまだ子供……もし戦ったとしても相手は怪人だ。

自分も戦えたら……そんな彼女に狙いを定めて14号は毒針を放った。

 

 

しかし、

 

キィン!

 

 

「え…?」

 

 

その毒針はイーピンに届かなかった。

いや跳ね返されたと行った方がいいだろう。

イーピンはそのことに気がついたが回りを見渡すと戦闘中のリト達と未確認生命体しかいなかった。

 

『Clock Over』

 

「ねえ……君たち並盛でなに暴れてるの?」

 

目の前に赤いカブトムシの姿をした仮面ライダーが表れる。

リトはその声に聞き覚えがあり、骸と大人ランボはそれが誰なのかすでにわかっていた。

 

 

「その声……まさかヒバリ!?」

 

「おや?君もいたのですね、雲雀恭弥」

 

「あなたがここにいるいるのも当然ですね、雲雀氏」

 

 

そう、目の前の仮面ライダーはヒバリだ。

ヒバリは少しイラつきながらも攻撃をする。

 

「君たちこれ以上暴れると噛み殺すよ…」

 

「クフフ……それも結構ですが、これらを葬ってからにしませんか?」

 

「俺も六道氏に賛成です」

 

「………好きにすれば」

 

そう言うと三人は未確認生命体と一対一になり、止めを誘うとする。

 

『Thunder Kick Lighting blast』

 

「はぁっっ!!」

 

骸は剣にスペードの5と6をスラッシュし、剣と槍を突き立てる。

そして雷をまとった右足で飛び蹴りをし、未確認生命体を校舎の壁まで飛ばしていた。

「…音撃打 火炎連打の型……!」

 

大人ランボは撥で未確認生命体をひたすら連打する。

それはまるで太鼓を叩いているようだった。

未確認生命体は段々と弱って行き、そしてしまいに爆発していた。

 

「一気にいくよ…」

 

『Clock Up』

 

「消えた!?」

 

ヒバリがベルトを叩くとヒバリは一瞬で消えてしまった。

その瞬間、クウガは青とは違う緑の姿になっていた。

 

「これは……また……!」

 

リトは緑の姿の能力を理解した。

この能力は体の感覚が人間よりはるかに上がっていると。

何故ならば、消えたと思っていたヒバリが目に見えないほどの早さで未確認生命体をこうげきしていたのだから。

 

『1…2…3……』

 

「………ライダーキック」

 

『Rider Kick』

ヒバリは高速で動いているなか、ベルトを操作し必殺のキックを繰り出す。

これを避けられ、なおかつ耐えるのは無理だろう。

未確認生命体は爆発していた。

 

「残るは……あいつだ…」

 

『来たれ!空高く翔ける天馬の弓よ!』

「!これは…!」

 

どうやったらアイツに攻撃が届くだろう……そう考えているクウガの頭の中に再び謎の声がこだまする。

 

「弓…?そんなのどこに……まさか…」

 

「どうしました?平沢氏…」

 

「誰か撃つもの…銃を持ってないか!?」

 

「…………………」

 

クウガが何を思ったのか銃を寄越すようにいう。

そんな彼に銃を投げ渡した者がいた。

――ヒバリだ。

 

「!ありがとう!」

 

「別に……これ以上暴れてもらうのも困るからね…」

 

クウガがヒバリからもらった銃を握ると、それは緑色のボウガンになる。

その瞬間、14号は三発目の針を放つ。

だがそれは当たることなく、クウガに受け止められていた。

 

「………………ふっ」

 

クウガは針を捨てると手にしたボウガンのトリガーをひき、狙いを定める。

かなり高い場所に存在する14号に向かってクウガは空気弾を発射させた。

それは的確に14号をとらえ、倒していた。

 

「!?」

 

それと同じくしてクウガは緑の姿から白の姿になり、そしてリトへ戻っていた。

 

「平沢氏……大丈夫ですか!?」

 

「…うん、結構疲れたけど大丈夫…」

 

どうやら、緑の姿は50秒ほどしかなれずそれを過ぎると変身がとけてしまうようだ。

いつの間にか変身していた大人ランボがいつものランボに戻っていた。

ヒバリもいつもの姿に戻っている。

 

「あれー……ランボさんはだれ?」

 

「もうすんだのなら帰ってくれないかな……風紀が乱れる」

 

「相変わらずですね、雲雀恭弥…」

 

「君は帰らなくていいよ……噛み殺すから」

 

「クフフ……残念ですがそれはできませんよ……もうつく頃だ」

 

「つく?」

 

そんな他愛のない会話の途中、骸が倒したと思っていた未確認生命体が突然起き上がり、襲いかかって来た。

突然のことでその場にいた全員は一瞬次の対応に遅れた。

 

「!どうやらまだ生きていたようですね……ですが…僕は…戦えそうに…な…い…」

 

「…骸!?」

 

「あとは…たの、み……ましたよ……さ…だ……な…し…」

 

そう言い残して骸は変身解除し、クロームに戻る。

 

「あ、…!」

 

「…クソ…逃げろ!!」

 

クロームは未確認生命体が自分に向かってくるのに対し、動けずにいた。

リトは変身しようにも変身できず、ランボは未確認生命体を見て気絶、雲雀は未確認生命体の元に行こうとしても距離がある。

そして、クロームに未確認生命体の腕は振りかざされた。

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