真・恋姫無双〜白き牙を持つ者〜 #82閑話 |
〜 第82話閑話 †華は一度枯れ、触れ合う事で琳と鳴る† 〜
「白(はく)待って!!待ちなさい・・・よ・・・」
私の言葉に耳を傾けず、その人の背中は遠ざかっていった
私はその時に二つの大事なモノを失った
私は一体何をしたかったのだろうか
愛しい父を失い、愛しい兄のような彼を失望させてまで
伸ばした手は届かない・・・
「華琳(かりん:曹操真名)様・・・」
荀ケ(じゅんいく)が声をかけてきた
今の私は彼女の言葉を聞くのすら怖い
「桂花(けいふぁ:荀ケ真名)、ごめんなさい今は一人にさせてほしいわ」
「分かり・・・ました。
季衣(きい:許?真名)流琉(るる:典韋真名)いくわよ」
「うん、華琳様元気出してね」
「華琳様、私たちがついてますから」
そういって荀ケが許?(きょちょ)と典韋(てんい)の二人を連れて天幕から出て行った
今は二人の励ましの言葉さえ私を責めているようで辛かった
私以外誰も居なくなった天幕で私は糸が切れたように膝をつき
堪えきれなくなったモノが目から次から次へと流れ出す
「お父様・・・どうして、どうしてっ!
白、私を、私をおいていかないでよ!
春蘭(しゅんらん:夏侯惇真名)秋蘭(しゅうらん:夏侯淵真名)
誰か私の傍に居なさいよ・・・」
彼、厳白虎(げんはくこ)が立っていて
彼が去った後に残る血痕に手をついて私は泣き続けた・・・
どれ位時間が経っただろうか、気がつけば私は疲れ果てて寝ていたようだ
周りは暗く、夜になっていた
目を擦り、意識を覚醒させてる時に一人の護衛がやってきた
「曹操(そうそう)様、今よろしいでしょうか?」
「・・・一人にして欲しいのだけれど?」
「書簡を預かりましたので、お渡ししたいのですが・・・」
「仕事なら明日にしてちょうだい、私は・・・」
「厳白虎殿から預かった物ですので・・・」
「分かったわ・・・入りなさい」
「では、失礼します」
そういって入ってきた護衛の手には書簡が握られている
彼は何を書いたのだろう?少しでも期待をしてしまっている私がいる
「曹操様、こちらです」
護衛が書簡を差し出し、私は手に取る
「では、失礼します!」
そそくさと天幕から出て行ったのを見送り
私は手の中にある書簡をぎゅっと胸で抱きしめ
おそるおそると中を開けた
そして、次の日の朝
私は今回の遠征に着いてきてくれた将軍達を集めた
「皆、この度の遠征は私の私怨のせいで迷惑をかけたわね、ごめんなさい
これから先、私は道を外すかもしれないその時は遠慮なく言ってほしい
私はまだ覇道を諦めるつもりは無い
その為には貴方達の力が必要不可欠なの君主として未熟な私を助けて欲しい」
集まった荀ケ・許?・典韋・楽進(がくしん)・李典(りてん)・于禁(うきん)
皆の顔を一人一人見ながら私はお願いをした
「当たり前です華琳様!この荀文若(じゅんぶんじゃく)!
全てを華琳様に捧げています!その為に我が才全てを貴方様の為に!」
「華琳様にお願いされたら僕、力の限り頑張るよ!」
「私も季衣と同じでこの力精一杯華琳様の為に頑張ります!」
「華琳様勿体無きお言葉・・・より一層励みます!」
「華琳様に〜そこまで言われたら沙和(さわ:于禁真名)も頑張るの〜」
「大将がそこまでいうんや、ウチもめいいっぱいやらせてもらうで」
「ありがとう皆、私はもう皆が居る限り迷わない
私は私が信じた道を皆と共に歩み続ける」
春蘭、秋蘭・・・貴方達にも悪い事をしたわね
だから帰ったら待っていなさいたっぷりと御褒美をあげないとね
一度枯れた華は、他の物と触れ合い交じり合う事で新たな琳と鳴る玉へとなった
この時より後に覇王と呼ばれた少女が誕生したのである
彼女を変えた、一つの書簡・・・其処に書かれた言葉は彼女しか知らない・・・
〜あとがきっぽいもの〜
華琳様復活ルート!短いのはすいません・・・
最近?気づいたのは華琳様ルートばっかじゃないか?!
今更でしたか・・・一応桃香も雪蓮も平等にするつもりなんですけどね・・・
どうしてこうなった?!こんな感じの短い話を後少しやるつもりです
華琳様ビイキが強くなりつつある駄文ですが次回もよろしくお願いしますm(_ _)m
説明 | ||
このお話は82話の別視点での話です 覇王様が立ち上がるキッカケを与えたものとは・・・? |
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コメント | ||
牛乳魔人さん>無駄に白ちゃんは歳をとってないということですw このままいくと種馬さんの主人公スキルが怖いですねっ(tokkey) 観珪さん>そうなんですよね・・・このままだと華琳様独走になってしまいますっ(tokkey) 白ちゃん、華琳さまへのフォローも完璧で良かった・・・次は桃香さんと一刀さんに説教ですかね(牛乳魔人) 確かに、ここで他の王を成長させておかないと、華琳さまの独走状態に…… そんな未来もありでしょうが、桃色さんのところは一刀くんがいるからいいとしても、雪蓮さまのところは蓮華さまが大器とならずに終わってしまうかもしれませんよね(神余 雛) |
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