IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者?
[全1ページ]

 

 

 

 

episode156 運命を断ち切る無限大の力

 

 

 

 

「・・・・」

「・・・・」

「・・・・」

「・・・・」

 

その頃遠くへと退避していたネェル・アーガマの甲板に、千冬、輝春、アーロン、束が遠くの戦闘を見ていた。

 

「予想外の事が起こるとは・・・」

 

「思ってもみなかったよ・・・こんな事になるなんて」

 

束は遠くで光っている所を見る。

 

「・・・まさかこれほどの事態に発展するとは・・・」

 

「・・・・」

 

 

 

「千冬。向こうに行こうとは思わないほうがいい」

 

「っ!」

 

アーロンの警告に千冬は反応する。

 

「お前も見たはずだ。やつが一瞬で数万の無人機を消滅させ、地形までも変えた攻撃を」

 

「・・・だが・・・このまま見ているわけにいくか!!また誰かが死ぬ事になったら!!」

 

 

 

「・・・ちーちゃん」

 

束は千冬の前に来る。

 

「アーロンの言う事は論理的だよ。このまま行ってもちーちゃんが返り討ちに遭うだけだよ」

 

「だからと言って!」

 

 

 

「・・・もしかして・・・まだあれを引きずっているの」

 

「っ!」

 

千冬は少し反応する。

 

「やっぱり・・・」

 

「・・・・」

 

 

 

 

「何の事だ?」

 

輝春は束に聞く。

 

「今は言えないよ。状況が状況だから」

 

「・・・・」

 

「今は・・・私達にはどうする事も出来ない。見守るしかないんだよ」

 

「・・・・」

 

(はっくん・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『・・・・』

 

ナハトヴァールは胸部の排熱口より余熱を排出し、胸部、両手の甲、両足のクリスタルの輝きが増す。

 

『・・・ようやく我の力が戻り出した。久しい感覚だ』

 

そうして颯の方を見る。

 

 

 

「・・・・」

 

リインフォースが目の前で消えたショックで呆然として颯は浮いていた。

 

『・・・お前も・・・眠るがいい』

 

右掌を見せ銃口にエネルギーを溜める。

 

「っ!」

 

それによって颯は反応が遅れてしまう。

 

 

 

『・・・・』

 

すると遠くからビームが飛んでくるも、ナハトヴァールは後ろに飛んで左手を前に出してフィールドで弾く。

 

「いつかは眠るよ。誰しも、いつかはね」

 

と、エクシードモードになったユニコーンが颯の前に降り立つ。

 

「でも、それは今じゃない。この場に居る全員・・・そしてリインフォースも・・・隼人君も」

 

そして両腕のエクサランスカノンをナハトヴァールに向け睨みつける。

 

 

 

 

 

「オーバードライブ・・・・・・『真・ソニックフォーム』!」

 

と、近くでバンシィは光を放ってユニコーンの隣に来る。

 

その姿はさっきとは異なっていた。

 

左腕だけが銀色だったが、右腕も銀色になり、背中にはアームドアーマーXCとアームドアーマーDEの推進器のみが一体化したユニットを装備し、ユニコーン同様に頭部と腹部、太股の装甲が解除され、額にバンシィの角を残し、顔と先端を束ねた金髪を出していた。両手でライオットザンバーを持ち構えている。

 

「私達も・・・まだその時じゃない」

 

『・・・・』

 

「悲しみの連鎖は・・・ここで終わらせる!」

 

二人は一気に飛び出すと左右に散る。

 

ユニコーンはエクサランスカノンを交互に放っていくも、ナハトヴァールは左手を前に出してフィールドで弾くが、直後にバンシィがライオットザンバーを振り下ろすもナハトヴァールは右手を前に出してフィールドで斬撃を防ぐ。

 

直後にユニコーンが接近してエクサランスカノンを振るうが、左手を出してフィールドで防ぎ、そのまま両側に衝撃波を放って二人を吹き飛ばし、エネルギー弾とエネルギー刃を出して一気に飛ばす。

 

バンシィはとっさに体勢を立て直して、さっきよりも速く動いてかわし、ユニコーンは両腕のエクサランスカノンの後部コンテナを展開してミサイルを放ち、更にブラスタービットを一斉掃射して全てを撃ち落す。

 

「切り裂け・・・雷刃!!」

 

バンシィはライオットザンバーに雷撃を纏わせると、勢いよくライオットザンバーを振るい巨大な光波を放つ。

 

『・・・・』

 

ナハトヴァールは左手でフィールドを張って防ぐも、大きさと威力で少し押される。

 

「ブラスタービット・・・バスターシフト!」

 

と、ユニコーンは両腕のエクサランスカノンにブラスタービットを二基ずつ計四基を左右に分けるとバレルの左右に装着する。

 

「シュートッ!!」

 

ブラスタービットで増幅され、直後に通常よりも強力なビームを両腕のエクサランスカノンより放つ。

 

『・・・・』

 

ナハトヴァールは右手を前に出してフィールドで防ぐも、威力で押される。

 

 

『・・・これほどの力を出すとは・・・』

 

右手から煙が上がり、右腕を下ろして二人を見る。

 

『・・・本来であれば実体を持たない意思が実体化するなどありえん事だが、それを可能にしたのも理解出来るな』

 

「そうかもしれないね。でも、あなたの様なプログラムじゃ完全には分からないよ」

 

ユニコーンはエクサランスカノンのカートリッジをリロードし、ナハトヴァールを見る。

 

『・・・・』

 

「守りたいものがあるから、人は強くなる。私達のように意思が実体化した偽りの命を持つ人形でも、守りたいものはある」

 

「そう。命に換えてでも守りたいものがある。この場に居るみんながそれを持っている」

 

ライオットザンバーの柄を持つ手を握り直す。

 

『・・・くだらないな』

 

ナハトヴァールは右手を前に出すと、黒紫の半透明プレートを出してエネルギーを溜める。

 

『・・・所詮は戯言に過ぎん。力があっても守るべき者を守れないのでは、役に立たない・・・無意味な事だ』

 

「・・・・」

 

『・・・神風隼人は・・・力があっても守るべき者を守れなかった。ただ目の前で守ろうとした仲間を死ぬのを見届けるしか出来なかった。違うか』

 

「・・・・」

 

『だからこそ・・・我は全てを破壊する。何も無ければ失う必要など無いのだからな』

 

ナハトヴァールはプレートから膨大なエネルギーを二人に向けて放ち、更に無数に拡散させるも、ユニコーンが右腕を前に出してフィールドを張り、バンシィはライオットザンバーを前に出して刀身の腹で防ぐ。

 

「・・・それが・・・本当の幸せになると思ってるの!」

 

砲撃を防ぎ切ったユニコーンは左腕のエクサランスカノンを放つもフィールドで弾かれる。

 

『・・・失う事が無ければ、誰も悲しまなくて済む。それが一番の幸せだ』

 

 

「そんなのは・・・本当の幸せじゃない!」

 

バンシィはライオットザンバーを突き出して雷撃を飛ばすも、ナハトヴァールは左手を振るって雷撃を受け流す。

 

『・・・ならば、お前達は何が一番幸せだと言うのだ。失う物を持ち、大切なものを失う恐怖に怯えながら生きる事が、本当の幸せと言うのか』

 

ナハトヴァールは右手を広げて掌よりビームをユニコーンに向けて放つが、バンシィがその間に割り込んでライオットザンバーの刀身の腹で防ぐ。

 

「それは・・・あなた個人の見解に過ぎない!!」

 

バンシィが上に飛ぶと、ユニコーンは後部コンテナからミサイルを放つもフィールドを張って目の前で爆発させる。

 

「強制された幸せなんて・・・本当の幸せなんかじゃない!」

 

『・・・・』

 

「・・・人間の一番の幸せ・・・それは人を愛して、人から愛される・・・何も無ければそんな事なんか無い!」

 

『・・・・』

 

「だから!」

 

バンシィは勢いよくライオットザンバーを振るって光波を放つも、ナハトヴァールは左手を前に出してフィールドで防ぐとエネルギー刃を周囲に出して飛ばすもバンシィは飛んでくるエネルギー刃を切り裂く。

 

「守りたいものがあるから・・・人間は人間で居られる!」

 

更に雷撃を飛ばすと、ユニコーンは両腕のエクサランスカノンから高出力ビームをに照射し、ナハトヴァールは右手を前に出してフィールドで防ぐも、若干押される。

 

「守るべき者の為に戦う。命を賭けてでも!」

 

 

 

 

『・・・・っ』

 

すると一瞬だけナハトヴァールの動きに変化が起こる。

 

『・・・不愉快だ。その言葉は・・・不愉快だ・・・!』

 

ナハトヴァールは砲撃を衝撃波で掻き消すと、両手を前に出して掌よりビームを放つ。

 

ユニコーンとバンシィは左右に散ってビームをかわす。

 

(今のは・・・)

 

(少しだけ反応があった。もしかしたら・・・)

 

(どうやら・・・可能性が上がった・・・)

 

その変化に二人も気付いていた。

 

(隼人君の意思がまだ残っているから、隼人君の身体が反応した。ナハトヴァールは隼人君を乗っ取っているだけだから)

 

(うん・・・)

 

 

 

 

『・・・・』

 

すると背後からビームが飛んでくるも、ナハトヴァールは左手を振るいビームを弾く。

 

「っ!」

 

「あれは・・・!」

 

 

 

 

 

「・・・・」

 

そこには海中から出たばかりなのか濡れた状態のダブルオーライザーがいた。

 

半分から折られたGNソードVをライフルモードにしていた。

 

「一夏・・・」

 

「ナハトヴァールの攻撃に耐えた・・・なんてタフなの」

 

 

 

 

『・・・ほう。我が攻撃に耐えたか』

 

ナハトヴァールは一夏の方を見る。

 

『だが、次は耐えれん』

 

ナハトヴァールは周囲にエネルギー刃とエネルギー弾を出す。

 

「一夏君!すぐに逃げて!その状態じゃ!」

 

 

 

 

「――――かよ」

 

「・・・・?」

 

すると一夏は弱々しくも言葉を漏らす。

 

 

「・・・こんな所で・・・逃げれるかよ」

 

「何を言って・・・!?」

 

「ここまで来て・・・諦められるか!」

 

一夏は半分から折れたGNソードVの刀身を展開すると、ナハトヴァールに向かっていく。

 

 

 

『・・・正気を失ったか』

 

そしてナハトヴァールは一夏に向けてエネルギー刃とエネルギー弾をすべて放った。

 

「一夏君!!」

 

しかしユニコーンの言葉はうなしくも届かず、全ての攻撃が一夏に直撃する。

 

 

 

 

 

 

「何で・・・」

 

ユニコーンは声を震わせる。

 

「・・・・」

 

 

 

 

『・・・所詮・・・人間と言うのは――――』

 

ナハトヴァールは右腕を下ろし爆煙を見る――――

 

 

 

しかし直後に、煙の中から一夏が飛び出してきた。

 

『・・・・!』

 

ナハトヴァールはとっさに左手を振るおうとするが、その直前に一夏は瞬間加速を掛けて飛び出し、GNソードVを振るって胸部の発光部を切り付ける。

 

『・・・・っ!』

 

それによってナハトヴァールは後ろに下がるも、とっさにエネルギー刃を飛ばすが、一夏はとっさに急速後退しGNソードVを振るってエネルギー刃を切り裂く。

 

 

 

 

「あの攻撃に耐えた!?と言うより、全くダメージを受けてない!?」

 

ユニコーンは目を見開いて驚く。

 

「あ、ありえない!何が起きて・・・!?」

 

 

 

「・・・・?」

 

するとバンシィはあることに気づく。

 

「どうしたの?」

 

「ど、どういう事?」

 

バンシィは驚愕の表情を浮かべていた。

 

「・・・ダブルオーライザーのエネルギー反応が・・・上がってる!」

 

「え?」

 

ユニコーンもとっさに確認すると、ダブルオーライザーのエネルギー反応が上昇していた。

しかも見る見る内に上昇していく。

 

「どういうこと?エネルギー反応がどんどん上がっていくなんて・・・」

 

「・・・まさか白式の無限動力機関が暴走を!?」

 

「でも、それならもっと早く反応が上がるはず。でも、見る限りじゃ暴走じゃない」

 

「なら、何が・・・起きて」

 

 

 

 

 

『・・・お前も・・・あの者が選んだ者か』

 

ナハトヴァールはツインアイを細めて一夏を見る。

 

『運命を切り裂く翼よ・・・』

 

 

 

 

 

「・・・まさか、ありうるの?こんな事が・・・」

 

ユニコーンは声を震わせるも、一つの推測を立てる。

 

本来ならありえない事だ。しかし似ているのだ。状況が・・・

 

 

 

 

「どういう事?」

 

バンシィは怪訝そうにユニコーンに問う。

 

「・・・もし・・・私の推測が間違ってなければ・・・これは――――」

 

 

 

 

するとダブルオーライザーが光り輝く。しかしそれはトランザムによる赤い光ではなく、白い光を放っていた。

 

 

 

 

「っ!何が!?」

 

バンシィはあまりもの膨大な光に左手で光を遮る。

 

「・・・やっぱり・・・これは!!」

 

するとダブルオーライザーより無数の光の球が出てきてそれが再度ダブルオーライザーの中に入り、更に光の輝きを増し、ダブルオーライザーを包み込む。

 

「な、何が起きているの・・・一夏やダブルオーに・・・!」

 

バンシィはその光景を目を見開いて驚くしかなかった。

 

「・・・バンシィ。恐らくこれは・・・初めてのケースになるかもしれない」

 

「え・・・?」

 

バンシィはユニコーンを見る。

 

「こんな現象・・・今までになかった。似たような現象は過去に起きているけど・・・」

 

「・・・・」

 

「でも、こんな状況で・・・新たな伝説が生まれるなんて」

 

「新たな・・・伝説?」

 

「いや、新たなる事だけど・・・同時に無限大の力が生み出されようとしている」

 

「無限大の・・・力?」

 

 

 

 

 

「やっぱり・・・彼が『特異点』・・・」

 

「特異点!?・・・・・・じゃぁ、この現象は・・・!?」

 

「そうだよ。特異点だからこそが成せる業・・・」

 

「・・・・」

 

「隼人君も特異点だけど・・・こっちはそれよりも凄い事をやっている」

 

「隼人よりも・・・」

 

 

「白式の第三形態移行・・・・・・まさかこれを行う為の伏線だったなんて」

 

「・・・無限の可能性を秘めた・・・運命を断ち切る力」

 

 

すると光が弾け飛び、中から一体の機体が現れた。

 

しかしその機体はダブルオーライザーとは姿が異なるものだった。

 

 

姿は自身の闇のバインドであるデスティニーそのものであったが、背中には雪月花にもあった光の翼を出す白と青のカラーリングの翼を持ち、その翼が接続されたバックパックにマウントラックがあり、そこに折り畳まれたユニットが二つマウントされていた。両肩に持ち手が一つずつあり、両腕に青く輝く小さい円形パーツがあった。両手の甲も雪月花と同じ形状となっており、両手の指一本一本が刃のように鋭く尖っていた。

 

 

「あれって・・・まさか『デスティニー』!?」

 

「でも、何であれが?デスティニーはまだ・・・」

 

「いや、デスティニーだけじゃない。姿は確かにデスティニーそのものだけど、ありとあらゆる力が・・・凝縮されている」

 

「ありとあらゆるって・・・まさか!?」

 

「そのまさかだよ。もう常識なんか超越している」

 

ユニコーンはもう何が何だか分からない状態になって若干混乱していた。

 

「・・・・」

 

「・・・一体何が・・・一夏君に起きているの?」

 

「分からない。でも、ただ事じゃない事が起きているのは確かだよ」

 

「・・・・」

 

「Gの力が全て新たにあのGの中で生み出されているって言う・・・とてつもないことが・・・」

 

「・・・・」

 

 

 

 

 

 

「行くぞ!!『インフィニティーガンダム!!』

 

一夏は背中の翼を展開して青白い光の翼を出して背中の右側のマウントラックより『アロンダイト』の柄を右手に持って抜き放つと刀身を展開して片方にビーム刃を出して一回振るいナハトヴァールへと向かっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!


総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
699 685 2
タグ
ユニコーン バンシィ ガンダム インフィニット・ストラトス IS 

ファントムさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com