超次元ゲイムネプテューヌ 未知なる魔神 ラステイション編
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さて、俺がおかれている状況を簡単に説明しよう。

 

「Zzz……」

 

起きたらネプテューヌが俺を抱き枕にして寝ていた。以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

意味が分からねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!。

昨日何があったか今すぐ思いだせぇ俺ぇぇぇえぇ!!!!!。

 

た、確かケイがくれたモンスターの情報をまとめていて、大したことは分らなかったけど、寝る前にトイレに行って、それから部屋の明かりを消して寝たよな!………部屋を間違えた?……あ、ありえない!

俺が泊っているのは一人部屋で、ネプテューヌ達は確か三人部屋だった筈だ!

周囲を見渡しても、どう見ても一人部屋でちゃんと俺の荷物が隅っこで置いてあるし!俺の部屋なのは間違いない!

 

「んっ………」

 

むにゃ、っと小さいが柔らかい感触が……

 

―――貧乳はステータスだ!

 

お前、マジで黙ってろよ!!

 

―――一応、ボクは君の相棒的存在だよ〜?ニヒル。

 

珍しく黙らず言葉を返してきやがった。

確かにお前には幾度も境地から助けてもらった恩人でも言える…が!

お前の始まりから終わりまで胸の話だけだろうが!

 

―――胸じゃない、おっぱいだ!

 

どうでもいいよ!!!あと俺はニヒルって名前じゃない!零崎 紅夜だ!!

 

―――えー、そうだなー。それじゃウーヌムでいい?

 

……おい、人の話を聞いていたか?

 

―――ダメなの?強欲だなー。クァルトゥルでどうだい?

 

……もういいや。

何とでも言え、デペア。

 

―――はーい、ニヒル☆

 

デペアーーー本名は『|天壌の邪悪龍《デスペリア・ベーゼ・ドラゴン》』というその名の通り、ドラゴンらしい。|らしい《・・・》というのは、俺まだこいつの姿を|見たこと《・・・・》がないからだ。

気味悪く人を小馬鹿にする子供のような口調でいつも俺を笑っている。

それはまるで、籠の中で翼をもぎ取られた子鳥が鳴いているのを見て楽しむ悪徳の笑い声だ。

こいつの力は高く評価していい……が、性格は100点満点を上げたくらいのーーー変態だ。

 

―――変態じゃないよ。

 

……じゃ、なんだ。

 

―――おっぱい紳士さ!(キリッ

 

さて、ネプテューヌをどうしようか。

 

―――聞いておいてスルーかい!?

 

体を動かしながらがっちりホールドしているネプテューヌ。

流石に無理やりはがすのは、気が引けるし、……いや、そもそもこれは現実なのか?

 

―――えっ、なんでそうなるの?

 

顔だけを動かして、外の様子を見るとまだ真っ暗で最寄りの時計を確認したらまだ3時くらいだ。

 

「……二度寝しよう」

 

こんな時間なんだし、二度寝しても罰は当たらないだろう。

そもそも、今日会った女性がいきなり人のベットに潜り込むなんて、ありえない。ベールがよくやっている急展開すぎるギャルゲーじゃないし、この世界は現実であっちは幻想だ。

 

―――このヘタレめ。

 

デペアが何か言っているが、俺には聞こえない。

俺は動かせる腕で、布団を簡単に整えて、瞳を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いい天気だな」

『もう少し熱ければ、町に出向き汗で薄らと見える下着で女の子たちのおっぱいの大きさを特定し、我が世の春が来たぁぁぁ……っと出来たのにね。』

 

左手の甲に浮き出ている漆黒の宝玉がが、既に計画していたと考えれる作戦が根本的に砕けたことに嘆いているが、俺は無視して足を進ませる。

朝は、かなり面倒だった。夢かと思ったことが夢ではなく、現実だったのだ。

女性としてあまりにフリーダムすぎるのだネプテューヌは、必死で起こさないように優しく抜け出したが、後でコンパとアイエフに見つかり生暖かい視線で見られたのは、嫌な思い出になってしまった。

 

『全く、モテない男なら血涙を流して嫉妬するぐらいのイベントなのに……』

「なんで嫉妬されるんだよ……俺は焦ったぞ」

 

昨日会ったばっかりの女性と何か合ったとか……これがベールやケイブ先輩の耳に届いたら……ブルブル。

 

『はぁ……羨ましいこと、この上ないよ』

「どこが?」

 

デペアは返事に溜息をするだけだった。意味が分からない。

 

『……もういいよ。ところで今回のモンスターはどう?』

「どう?……と聞かれてもなぁ…」

 

視線を前に移す。

ただ、草原が広がっており、左右にはそれなりの高さの林が広がっている。

もう少し歩けば、ラステイションの部隊を全滅させたというモンスターがいるという洞窟に到着する。

 

「とりあえず、【鎧】を使うな」

『へぇーい。用意しておくよ』

 

黒色の宝玉に微かに光が灯り始め、それに比例して俺の体に力が流れ込んでくる。

 

『っで……』

「……ああ」

 

さっきから((付いてきた|・・・・・))気配に視線を移す。

そこには、隠れている気だろうが、ゲームのコントロラーらしきアクセサリーが二つ、双葉のリボン、クリーム色の髪が見えた。

 

『やっぱりだね』

「……道理で、俺が出発しようとすると焦っていた筈だ」

 

四十秒で仕度しなッ!とか隣部屋で聞こえた。

 

『ここで【鎧】を顕現させて、一気に動けば余裕で振り切れるよ』

「【鎧】を一度使うと、再度展開可までの時間が勿体ない。易々使えるか」

『それじゃ?どうするの?』

 

ここは下手に逃げるという手ではなく、説得で離れてもらうのが一番だと思うな。

やっぱり、お互いに納得できる形でないとアイエフやコンパはともかく、ネプテューヌは必ず突っ込んでくると余裕で予想ができる。

 

『……随分、短い時間で紫っ子を理解しているね』

「そうか?」

 

デペアは『流石、主人公補正』とか言っているが、俺は反転して木の陰に隠れているつもりでいるネプテューヌに近づく。

 

「……おい」

「ほ、ホーホー!」

 

……梟は、夜ぐらいにしか鳴かなかったと思うが。

 

「叩くぞ」

「わぁー! 暴力反対だよー!」

 

軽く拳を握ってイイ笑顔をすると、ネプテューヌが飛び出てきた。

 

「ま、まさか私の完璧な隠密行動が…!」

「あれで隠れる気だったなら、むしろ俺はお前を賞賛するよ」

「えへへ、私の手にかかれば、これぐらい楽勝だよ!」

 

ネプテューヌ……俺は、お前のその優しさで騙されないかとても不安だ。

アイエフとコンパもネプテューヌが見つかったので自分から出てきた。

 

「やっぱり、付いてきたのか……」

「ごめんなさい。私は止めたんだけど……」

「こぅさんだけじゃ心配です!私たちもお手伝いするです!」

 

コンパの言葉に、俺は溜息を付いた。

考えてみれば、俺こういう説得とか逃げてなんだ……こいつらの性格からしても、絶対に大人しく帰ってくれそうな想像がつかない。

 

「……危険だと思ったら即逃げろ」

「いいの!?」

「ここまで来たんだ。今さら押し返してもお前らは来るだろう?」

 

ネプテューヌパーティーに背を向けて歩き出す。

 

『いいの?』

「仕方ないだろう」

 

それに……ネプテューヌ。

俺の感が正しければ、こいつはーーー

 

「零崎 紅夜 が 仲間に入った!」

「……いきなりどうしたの?」

「いやー、なんか言わないといけない気がして」

 

……やっぱり、ありえないな。うん

いくらなんでも、こんな不真面目そうな奴が|女神《・・》の筈がない。

ベールも四六時中ゲームしているがそれでもやることはちゃんとしているし、ラステイションの女神も噂でかなり真面目らしいし、ルウィーの女神も悪い噂はあまり聞かない。

そういえば、プラネテューヌの女神に対しての噂はあまり聞かないな……教祖は優秀だと聞いたことはあるが。

 

『! この超絶嫌な空気は……』

「……どうした、デペア?」

 

ネプテューヌは小学生遠足テンションで、アイエフはそれを苦笑しながら、コンパはそれに乗っている。

俺は、彼女たちに聞こえない音量で、左手にある宝玉に向けて口を開く。

 

『……気にしないで、ハーレム野郎』

 

いつも有楽な声音のデペアとは、想像できないほど冷たい声だった。

 

「あっ、見えたよ!」

「………嫌な予感がするわ」

「頑張るです!」

「……はぁ」

 

デペアは黙ってしまい、何を言わなくなってしまった。

【鎧】の顕現準備は既に完了しておりいつでも出せる状態なのを確認しながら、ハイテンションのネプテューヌが指差した洞窟を見る。

何故か、俺はこれから凶悪なモンスターと戦うことに対しての不安は抱けなかった。

むしろ、近く遠い場所にそれより恐ろしい『何か』を恐れているような、そしてそれに見られているような、そんな気分しかできなった。

 

「怪我だけは、するなよ」

「だいじょーぶ!今日は絶好調だから、どーんと来い!って気分だよ!」

 

向日葵のような笑みを浮かべるネプテューヌに、心の中で渦巻いていた不安は微かに晴れ渡り、なんとかなるだろうと陽気な気持ちになれた。

 

「それじゃ、ダンジョン攻略にレッツゴー!」

 

ネプテューヌ達の掛け声と共に、アイエフとコンパと目線を合わせて頷いて、俺たちはダンジョンに足を踏み入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……キャプテン。僕たちは運命に嫌われているみたいだよ』

 

そんなデペアの言葉を聞こえずに

 

説明
その4
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