Su-35
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説明
ナコトネ1/72キットです。

10年近く前にカナード付きフランカーのキットを探していて見つけました。
聞いたこともないメーカーでしたが一か八かで買ってみると

・指を押し当てると痛みを感じるほど高く太くシャープな凸モールド。
・バラバラを通り越して粉々レベルの分割による膨大なパーツ数。
・どことなくコレジャナイ感漂う背部あたりの形状。
・全く似てない上に最大厚2mm近い凸レンズ状のキャノピー
・1番の隣が八十何番とか、パーツを探すのに滅茶苦茶手間のかかるランナー配置。
・サイドウォールが凹んでいて接地面が尖っている見たこともない形のタイヤやぐだぐだのノズル。
・水に5分以上浸してもビクともしないばかりか、台紙からずらそうとするとバラバラになるデカール。
・1工程で何十ものパーツを取り付ける指示で、たった5工程で完成という不親切極まりない説明書。

などなど、要は全然ダメなキットでした。

ところが、何故か当時の自分は「凸モールドをスジ彫りにしてキャノピー替えたら何とかなる」と思って製作を開始。
スジ彫りを彫ったまではよかったのですが
コクピットのデカールが粉々になったところで気持ちが切れ、それから長いこと放置となりました。

2010年にハセガワからSu-33が出るとの発表を受け、このキットを完成させることもないと思いましたが
年が明けてSu-33が興味のない者にとってはゴミ同然の仕様で発売され
首を長くして待っている通常の仕様はさらに2ヶ月待て、という発表に愕然。
そういうジャンルを否定するつもりもなく、盛り上がっているのも儲かるのも大いに結構なのですが
本来の客を後回しにするような商売に出る意味がまったく理解できなかったので
ハセのHPから、せめて同時発売にならないものかと問い合わせましたが返信はありませんでした。
これによりハセの33の不買を決めて数年ぶりにこのキットを引っ張り出して完成させました。

ぐだぐだのノズルにはアイリスのレジンパーツを投入しました。
垂直尾翼を形状変更して増積しました。
キャノピーは前半分がズベズダのベルクート、後ろ半分がイタレリのフランカーで
それぞれ切った削ったして合わせました。
小パーツの接続ははすべて金属線を通して補強しました。
その他細かいことを挙げたらきりがありません。

塗装はわざとコントラストを強めにしてみました。

撮影後に水平尾翼の塗り分けを間違えたのに気付いて塗り直しました。
1枚だけ修正後の画像です。

完成してみると思いのほかカッコよく仕上がりましたが
完成度はハセの33の足元にも及ばないでしょうね。
これはあくまでも意地の産物であり、作った本人にしか価値のない物かもしれません。

現在このキットはズベズダから発売されていて、容易に入手できますが
正直言ってまったくおすすめできません。
絶対に買うな、というレベルかもしれません。

これからカナード付きのフランカーを作る人は迷うことなくハセの33を買いましょう。

ワタシは一生買いませんが。
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コメント
> FalSigさん ありがとうございます。 ですが泣くほどのものではありません。 もっといいキットもたくさんありますし、もっと上手な人もたくさんいます。 いろいろな作品を見てくださいね。(HAL)
かっこいいです。思わず涙を流してしまいました・・・。Su-35最高!!(FalSig)
> いそじマさん ありがとうです。 全露じゃなくて全米なんですね(笑)。 残念ながらナコトネはもうやってないそうです。金型だけ東欧のあちこちで亡霊のように使い回されているようです。 ダメキットってそれなりに楽しいんですけどね。(HAL)
全米が泣いた!たぶんこれキットメーカーが一番驚いているんじゃないでしょうか!「」(いそじマ)
> 山崎[箱]さん ありがとうです。 いちばん叫んだのは33が緑色で出ると知ったときかもしれません。 模型誌での33の発売は緑色のおかげアピールにもうんざりでした。 しかしこうしてこのキットを完成させることができたのも、また緑色のおかげだったりします(笑)。(HAL)
文章から10年越しの魂の叫びが伝わってきました、ここまで来ると作者のSu-35への愛を感じさせてくれます。 (山崎[箱])
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