バカとテストと召喚獣 五つの鎧を持つもの 第十三話 |
「おい二人とも、そろそろ二回戦の時間だ。」
「ん!もうそんな時間か。行くぞ、翼。」
「ああ。」
鋼牙と翼は廊下を小走りで走った。
「そういえば翼。」
「何だ鋼牙?」
「どんな学校に転校したんだ?」
「ここと同じ召還システムがある学校だ。もっとも、俺の鎧はお前に預けている。」
「まあそもそも学園長がこの学校の鎧を外に出さないつもりだからな。それは仕方ないな。」
「だが俺は仮にも魔界騎士だ。向こうでは負けてはいない。」
「マア翼ガ負ケタノハオ主ト零ダケジャカラノ。」
二回戦の会場は小山と根元のカップルチームであった。
「鋼牙、確かあいつは根元だったな。」
「ああ。卑劣な戦いをする最低の男だ。」
「おい冴島!僕に一回勝ったからって調子に乗るなよ!」
「よしなさいよ根本君。あんな奴らすぐに倒せばいい話だわ。」
「そ、そうだね友香。」
「というより部外者が召喚大会に出れるの?」
「そこにいるのは山刀翼だ。ここの生徒だった男で学園長の許可をもらって今出ている。」
西村先生が丁寧に解説してくれた。
「それでは両者、召還獣を召還しろ。」
『試獣召還』
Bクラス 根元恭二 & Cクラス 小山勇夏
英語W 199点 & 165点
「どうだ。この点数なら勝てるぞ。」
根元の召還獣は片手に剣を持ち、小山の召還獣は先が三つに分かれた槍を持っていた。そんな二人の点数を見て二人は発した。
「「案外低いんだな。」」
「・・・・・は?」
「勉強が足りないぞ。」
「そうだな。やり方が悪いと思うぞ。」
Fクラス 冴島鋼牙 & ゲスト 山刀翼
英語W 542点 & 508点
鋼牙の召還獣は白のコートの下に黒のレーザーインナーを着ている服装。左手には白い鞘に収められた剣が持たされている。一方翼は翼と同じ服装の召還獣で左手には白い状棒状の槍が持たされていた。
「「はいっ!?」」
「まあまあ出来た方だ。学園長からも抑えるように言われたがこれくらいはいると思ってな。」
「だが案外いないものだな。」
「嘘だろおい!」
「か、カンニングでもしたんじゃないの!」
「「するか!!」」
「あ〜、お前ら。そろそろ試合を開始したいのだが・・・・」
『すいません、西村先生。』
「うむ、よろしい。では鋼牙と翼は鎧を召還しろ。」
「はい。」
鋼牙は白い鞘から双剣を抜き、剣先を天に向ける。翼も槍先を天に向ける。
「お、おい。あの構えって・・・・・」
「鋼牙が鎧を召還するときの構えじゃ。」
二人は同時に空間に円を描く。円から光が漏れ、二人の鎧が召還される。鋼牙は閃光騎士狼怒の鎧を、翼は白夜騎士打無の鎧を召還する。
「またあの白い鎧!」
「どうしたの根本君。」
「な、なんでもないよ。」
「それでは両者、はじめ!」
根元の召還獣が突っ込んでくる。狼怒は姿勢を低くしながら前に進みスライディング、根元の召還獣を斬る。
「根本君!」
「余所見は禁物だぞ。」
打無が上に飛翔し小山野召還獣に向け槍先を振り下ろす。小山の召還獣は後ろにまっすぐ下がり回避する。打無は前に槍を突き小山の召還獣に攻撃を喰らわせる。
「まっすぐ下がれば安易に攻撃を喰らうぞ。」
「う、うるさい!」
小山の召還獣は槍を打無に向けて突く。打無は左に身体を反らし小山の召還獣を突き刺す。小山の召還獣は消滅する。
「勇夏!」
「隙あり!」
狼怒は根元の召還獣を下から上へと真っ二つに斬る。根元の召還獣は消滅する。
「そこまで!勝者、冴島鋼牙、山刀翼。」
「相変わらず強いな鋼牙は。」
「お前も衰えていないな。じゃあ戻るぞ。」
「ああ。」
二人はFクラスに戻って行った。
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ツバサガヒサビサニモドッテキテコウガモウレシソウダナ。 「二回戦」 ソロソイクカ。 |
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十二話じゃなくて、十三話ではないのですか?(東文若) | ||
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