真・恋姫無双〜白き牙を持つ者〜 #83 |
〜 第83話 †動き出す歯車† 〜
曹操(そうそう)が敗走し、劉備(りゅうび)が北へ旅立ち
厳白虎(げんはくこ)が再び行方が分からなくなって数ヶ月
曹操は自分の領土内で力を溜め込み
劉備は公孫賛(こうそんさん)の元で力をつける中
それは起きた
中央の政権争いは激化を辿り二人の皇帝を擁立する
一人は、劉弁(りゅうべん)父譲りの愚鈍さを持つと言われるが
その美貌はまさに神子(みこ)として相応しいほどの女性
もう一人は、劉協(りゅうきょう)その聡明な頭脳は
父であった霊帝とは違う男性
劉弁は、大将軍何進(かしん)を筆頭に外戚(がいせき)派が擁立
劉協は、十常侍(じゅうじょうじ)を筆頭に宦官(かんがん)が擁立した
二つの派閥の争いはさらに過激になっていき・・・
大将軍何進が暗殺され、その事に怒り蜂起した袁紹(えんしょう)が
兵を挙兵し押し寄せた事により宦官派は一気に衰退していった
この時十常侍であった張譲(ちょうじょう)・段珪(だんけい)は劉弁、劉協を連れて逃亡していた
「ええい!地方豪族の癖に忌々しい袁家の者達め!!」
雨が降る中を急ぐ団体があった
都市の外へと向かう2台の馬車とその周りを護衛する50人ほどの団体
前方の馬車の中には張譲と段珪が
後方の馬車の中には劉弁と劉協が乗っていた
「姉上、我々はどうなるのでしょうか?」
「どうなるのかしらねぇ〜協ちゃんは私が護るから安心していいのよ?」
「それでは余が姉上を護ります」
「あらあら、本当に良い子に育ったわね」
弟を抱きしめながら、頭を撫でて安心させる女性
その光景は女神と呼ぶに相応しいものである
悪路を急ぐ馬車はとても揺れる
そして、その馬車を追いかける集団
着ている鎧に「董」の字が入り紫色の色付けされている
「董卓(とうたく)とかいう田舎者まできおったか
ええい、もっと急がぬか!!」
前方の馬車に乗る張譲は焦っていた
己の計画が全て潰れた為だ、再起をする為に二人の皇帝を連れて
落ち着いた所で再度実権を握ろうとしていた
しかし、その計画すらも潰えようとしていた
彼らの前方を遮るように10人ほど馬に乗った連中が封鎖していた
それを部下が張譲に報告する
「構わん!轢き殺してしまえ!!」
さらに勢いをます馬車
その馬車に向けて弓が放たれて、馬車の馬に命中し馬車は転倒する
前方の馬車が転倒したせいか、後方の馬車も転倒した馬車と接触して転倒する
転倒した馬車の中から張譲と段珪が先に這い出て
劉弁と劉協も護衛により馬車の中から連れ出された
馬車を止めた連中の中から一人前に出てくる
外套を頭まですっぽりとかぶっており顔が分かりにくいはずだが
【白い仮面】をつけておりはっきりとそこだけは分かった
その仮面をつけた男がポツリと喋る
「張譲と段珪だな?そちらの二人を返してもらおうか?」
その言葉を聞いた二人は即座に護衛に指示を出す
「奴らを殺してしまえ!!」
その指示を出してすぐに張譲は近くの馬を駆り、どこかへ一人逃げていった
残された段珪はというと・・・
「き、貴様ら!これ以上近づいたらこ、この小僧を殺すぞ!!」
弟を護るように抱いていた劉弁を突き飛ばし
呆然と立っているだけだった劉協を人質にしていた
護衛を全て倒し終えていた仮面の男達も流石に動けずにいた
「そうだ、そのまま動かずにおればよい
私と皇帝陛下様の通る道を早く開けよ!!」
その言葉を受け入れ、道を開ける仮面の男達
段珪が劉協を抱えながら歩き始めた時
「協を離し・・・なさいっ!!」
後ろから段珪に体当たりをして体勢を崩す
さらに焦りもあったのか咄嗟に劉協を刺そうとした段珪だったが
しかし、その劉協を抱きしめて護る劉弁がいた
その光景を見ているだけの劉協
「あね、うえ?」
そんな怯える劉協に対し笑顔で頭を撫でる劉弁
劉弁を刺したことで尻餅ついてしまった段珪は仮面の男達に捕縛された
「姉上なぜじゃ!!」
「言ったでしょ?私が護る・・・って」
「姉上が居なければ余は余はっ!!」
「大丈夫、お姉ちゃんはいつも貴方の傍で見守ってる
それ・・・にね?」
「姉、うえ?」
「お姉ちゃんが見込んだ男の子でしょ?
強く・・・強くなってこの腐敗した世界を・・・」
「あねうええええええええええええええええ!!」
雨が降りしきる中、一つの尊い命が消えていった
それは一つの歴史の終わりと一つの歴史の始まりに過ぎない
〜あとがきっぽいもの〜
今回から反メイド連合じゃなくて反董卓連合が始まります
始まりとしてやっぱり政治的な部分を書かないといけなかったので
非常に・・・難しかったので書くのが遅くなりました・・・
そして、今回は弁・協の姉弟がメインです
仮面の男達は勿論白ちゃん達ですがほとんど喋らない回でした
弁と協の容姿描写はありませんでしたが・・・弁は○○、女神様っぽい漫画の真ん中のおねーさんを
協は某無双の暗愚として有名な同じ劉性の人をイメージして頂けると分かりやすいと思います
政治的な書き方と第三者視点ってのはどうも苦手でいつも以上に駄文になっています・・・
これからも、稚拙な駄文をよろしくお願いしますm(_ _)m
説明 | ||
この物語はオリ主メインの外史です 視点は基本オリ主となっています その他にご都合主義・チート・独自ルートで書いています 苦手な人はご遠慮ください 大丈夫な人は駄文にお付き合いください 毎回の閲覧・支援・コメント感謝感謝です! ようやく先に進みます・・・ |
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コメント | ||
クラスター・ジャドウさん>散る命があるからこそ生きる命がありますからね、白ちゃんは分かっているつもりですが・・・「チート主人公」なので・・・(tokkey) …「チート主人公」と呼ばれる存在でも、居なかった場所で起きた戦乱はどうしようもないし、居たとしても救えない命だってある。そんな事位、この主人公は充分承知しているだろうけど、ね…。(クラスター・ジャドウ) 観珪さん>男性なら男性で 華陀・白「や・ら・な・い・か?」 的な事がきっと・・・ないといいな?(tokkey) アルヤさん>はっ・・・!?メイドさんイメージ強かったので忘れてましたw(tokkey) joinさん>それはお楽しみということでっ(tokkey) 劉協さまは男性であられましたか……てっきり女性かと思ってましたよww 白くんに保護されてそのままくんずほぐれつとか期待してたんですけどねww(神余 雛) 反メイド連合ちゃうがな・・・・・・メイドさんなのは連合のあとやwww。(アルヤ) ついに反董卓連合編か、白ちゃんはどちらにつくのかな?(join) h995さん>勉強不足でした。ありがとうございます!早速訂正させてもらいますm(_ _)m(tokkey) 誤字 劉協の一人称「朕」はアウトです。この時代、「朕」は皇帝のみに許されるので次回以降即位すれば使えますが、今回だけは不敬罪に当たります。それらしく行くなら「余」でしょうね。(h995) |
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