真・恋姫†無双〜不信の御遣い〜 第三十一話 |
ああ、痛いなぁ……。
ホント、さっきカッコつけて覚悟決めて踏み出してみたらこれだよ。
体中ギシギシ言ってるし。
相変わらず、暴風雨なうですよ皆さん。
ギリギリ、ほんとにギリギリですよ。
交わすだけで精一杯で、何もできない。
どうするかな。
どうにか的盧を説得したいが、どうすればいいやらすら分からず、もがいている僕。
無様だ。
無様以外の何者でもない。
本当に。
ほんとうに。
ホントウに、さぁ。
中途半端な希望ほど、泣きたくなる。
それに縋りつく虚しさに。
分かっているはずの諦めに。
それでも降りかかる悲しみに。
僕はただ、自分を哂うだけ。
でも。
それは、目の前にいる的盧も同じことだ。
その瞳に映るは。
痛み。
悲しみ。
苦しみ。
絶望。
憎悪。
おおよそ、負の感情全てがその瞳に詰まっている。
僕は理解する。
そうか。
君も僕と同じか。
似た者同士だしね。
ならば、通じるかもしれない。
伝わるかもしれない。
どうせ、このままじゃジリ貧だ。
賭けだね、賭け。
死んだらごめんね、恋ちゃん。
軽いなぁ、恋ちゃんへの謝罪……。
全く、自分が嫌になるね。
怒るだろうなぁ、恋ちゃん。
けど。
No pain No gain。
痛み無くして得るもの無し。
「さぁ、死に物狂いで賭けに出よう。
生きるため死ぬため賭けに出よう」
何故だ。
何故死なない。
瀕死のくせに。
人間のくせに。
息も絶え絶えのくせに。
何故だ。
何故だ。
何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ!!!
何故、そんな自分と同じ目で自分を見る?
やめろ、やめろ、やめろ!!!
「ガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
目の前の存在を否定するため、消し去ろうとしたその時だった。
少年が。
自分に。
『凶馬』と呼ばれ続けた自分に。
語りかけてきたのは。
「独りは、痛いよね」
「独りは、悲しいよね」
「独りは、苦しいよね」
「独りは、寂しいよね」
「独りは、絶望に苛まれるよね」
「独りは、憎悪に身を焦がさなきゃならないよね」
「独りは、辛いよね」
「独りは、希望が無いよね」
「独りは、死にたくなるよね」
「独りは、誰かに認めて欲しいよね」
この少年は。
自分と同じ苦しみを知っているこの少年は。
自分が今まで見た人間とは明らかに違うこの少年は。
自分だけでなく、彼自身にも言い聞かせているように。
「僕もなんだよ」
言った。
ズン!!!!!!
大地が割れたのではと思うほどの音がする。
叩きつけられた本人はただでは済まない。
そう思った瞬間、恋は駆け出していた。
今すぐにでも、彼を、高順を助けなきゃ。
それだけを、考えていた。
早く、速く……!!!
でも。
そこにいたのは。
的盧が。
あの的盧が。
誰からも恐れられ。
忌み嫌われていた。
あの的盧が。
新しい主に、忠誠を誓うように。
高順に、頭を垂れていたのだ。
「君が僕を殺すまで。
僕が君を殺すまで。
よろしく頼むよ、的盧」
相変わらずの無表情で、高順は言う。
でもその顔は。
どことなく。
嬉しそうに、恋には見えて。
それが少し、羨ましくて。
そして。
彼は。
恋に気付いて、言う。
「やぁ、恋ちゃん。
約束、守ったよ」
その言葉を聞いた瞬間。
恋は、目の前で血を流している少年に。
抱きついていた。
「・・・・・・馬鹿……」
どことなく声が震えているが、気にしない。
彼が、ここに居るのだから。
この作品を読んでくださっている皆さん、今晩は。
BLADEです。
相変わらず、ロースペースですな。
遅い上に、文章力大して上がってないという。
恐ろしい。
さて……。
ええ、ワカッテマス。
説得タイムです。
ご都合主義展開です。
すいません。
でも、これじゃないと話がね、続かないんです。
スイマセン。
これからも、真・恋姫†無双〜不信の御遣い〜をよろしくお願いします。
説明 | ||
第三十一話です。 | ||
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コメント | ||
いや・・・これもう不信の御使いって言うよりも・・・読者からしたら不審の御使いだと思われる。(スターダスト) | ||
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