副長は銀狼の義弟
[全4ページ]
-1ページ-

#00

 

 

 

 

 

 

-2ページ-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は王様になる!」

目の前にいる最上級のバカがそう言った。

「……そっか、頑張れよ」

俺はそのこと自体に興味がなかった。

バカが王様になろうと俺には関係ない。

手伝えとか行ってくるならまだしも、俺に宣言したところでどうにかなるわけではない。

「おいおいおい!?相変わらずクールだな、親友!?

 俺はそうゆうところは嫌いじゃねぇぜ!?」

馬鹿はこちらに笑いながら親指を突き立てている。

「修道ならテンゾーかウルキアガとやれ。」

だから、冗談とわかっていても無表情で言い放つ。

「んー、俺は一人じゃなんにもできねぇからな。

 だから、無理にとは言わねぇからさぁ…手伝ってくんね?」

バカが微笑しながら聞いてくる。

「手伝うことについては別にいいけどよ…何のために王様になるんだ?」

問題はそこだ。

「ホライゾンのためだよ…」

「あいつは死んじまったんだぞ?」

正直言えば驚愕した。

喜美が何とかしたとはいえ、ホライゾンが死んでからまだそんなに経っていないこの状況で覚悟を決めたのか…

「ああ。わかってる…まだ、あの道は通れねえし、覚悟も何もかもが足んねぇけど…これだけは譲れねぇんだよ…」

覚悟が足らない…?

だからコイツは馬鹿なんだよ…

覚悟の決まった目でそんなこと言ってんじゃねぇよ…

……そんなこと言われたらお前を王にしたくなっちまうじゃねぇか!!

「どんな王になる気だよ?」

あ〜あ……言っちまったよ…

これで俺の将来はコイツのために戦争するしかなくなっちまったよ…

「みんなの夢が叶う国を作る王様だ!!」

馬鹿はあの時と同じことを言ってる

「だったら…総長兼生徒会長にならねぇとな?」

「おう!そしたら親友は副長になってくれよ!!」

「いいぜ。じゃあ、約束な?」

昔から馬鹿とする約束…

俺は右手を握って馬鹿の前に突き出す。

馬鹿も微笑を浮かべながら右手を突き出す。

コツンと。

互いの拳を軽くぶつける。

「おう。約束な!」

馬鹿はいつも通りの笑顔でそう言った。

 

 

 

 

 

-3ページ-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから約十年…

馬鹿は約束通りに総長兼生徒会長に…

俺も副長になった。

「そろそろ終わりにするか…」

目の前にいる昔から変わらない馬鹿がそう呟く。

"奥多摩"の艦首側からは昔から知ってるアノ歌が聞こえてくる。

今、俺と馬鹿がいるのは"奥多摩"の艦尾側にある教導院前の橋の上だ。

「まあ……頑張れよ、トーリ」

「おう!ストーカー紛いのことをして約一年!!俺はやるぜ、親友」

"総長兼生徒会長 葵・トーリ"という腕章をしているのは昔から変わらない馬鹿であり、俺の親友だ。

対する俺は"副長 ロアル・ミトツダイラ"という腕章をしている。

「捕まれよ、親友。いや、現行犯じゃないと無理なんだったか…

 くっそ…本気で残念だ!!」

俺の言葉に馬鹿が反応する。

「おいおいおい!?親友は相変わらず容赦ねえな!!

 でもよぉ…あの子全然ホライゾンじゃなかったんだよ…」

「そりゃぁ、よかったじゃねえか。

 もしあの自動人形がホライゾンならお前近づけなかったろ?」

俺は笑いながら馬鹿に聞く。

馬鹿も昔から変わらない微笑を浮かべながら、ああ。と言ってから、

「あの子がホライゾンだったら俺には近づく資格もなかったけど、

 今は…傍にいてくれるだけでもいいかなぁって思ってんだ…」

「じゃあ、明日はお前の失恋祝いな?」

「おいおい、親友!!最初から諦めてたら何も上手くいかないんだぜ!?

 こないだ点蔵から借りたエロゲでヒロインが言ってた!!」

「厨二眼鏡が好きそうな言葉だな…」

なんか話が逸れてるから戻す。

「告るんだな?」

「ああ。明日、告ってくる…

 でも、その前にエロゲ卒業のためにエロゲ買ってくる!!」

「おお、行ってこい!!俺も学長のサボった分の仕事を終わらせないといけねぇからな…」

あの人は最近サボりすぎだ…

「なんだよ、学長先生サボりかよ…こないだ貸したエロゲ返してもらおうと思ってたんだけど…」

「ああ、後でエロゲ買ってこいって言ってたのはお前が原因か…」

取り敢えず殴る。

校舎の壁を突き破って吹っ飛ぶ。

俺は"奥多摩"の艦首側に視線を合わせるが、もう既に歌は聞こえてこなかった。

そういえば、母さんから連絡来てたな…後でいいか。

アレ?そういや、最近学長のフォローしかしてない気がする…

………ま、いっか。

母さんとネイトの発言のあれそれとかよりはだいぶ楽だな…

 

 

 

 

 

 

 

 

-4ページ-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書

 

 

川上成分があんましないような気がするが…まあいいや

副長のキャラ設定は出来上がり次第あげていきます。

 

説明
境界線上のホライゾンの二次創作です。
他の作品が終わってないのになんで投稿してるんだろう…

細かいことはいいや。
誤字脱字・設定その他諸々おかしいところがあるかもしれませんが、
優しい目で見てやってください。


※この作品はハーメルンでも投稿しております
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
2041 1948 2
コメント
悲嘆の怠惰様>>コメントありがとうございます。何番煎じかわかりませんし、他の方と設定がかぶってしまうかもしれませんがよろしくお願いいたします。(紫蒼の慧悟[しっけい])
なかなかいい設定ですね!続きが気になります*\(^o^)/*(悲嘆の怠惰)
アサシン様>>それは後でわかりますよ。副長にはいろいろと魔改造成分を入れていきますがね…フフフ(紫蒼の慧悟[しっけい])
何これ?すごく興味がそそります!・・・・・・あれ?じゃあ彼、もとい彼女は(?_?)(アサシン)
タグ
オリキャラ 境界線上のホライゾン ヒロインはネイト オリ副長 

紫蒼の慧悟[しっけい]さんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com