真・恋姫無双〜白き牙を持つ者〜 #84
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〜 第84話 †それは突然に† 〜

 

 

「疲れて眠ってしまったか」

 

 

俺は一人の子供を抱きかかえた

先ほどまで姉の死に涙を流し、そこで気力が尽きたのか気絶したようだ

 

 

「黄蓮(おうれん)さん頼む」

 

「はぁ〜い、任せて」

 

「さてと・・・連中が来る前に終わらせないとな」

 

 

命をかけた姉の意思を無駄にしないようにしないとな

 

 

それから数十分後に「董」の字が入った連中がやってきた

 

 

「そこの自分ら!って・・・もしかして白(はく)っち?」

 

「誰がくるかと思ったら霞(しあ:張遼(ちょうりょう:真名)か」

 

 

上半身がサラシを巻いて新撰組が着る様な服を肩がけし

下は袴を履いた、ちょっとした痴女・・・もとい魅力的な女の子だ

 

 

「え?自分なんでおるん!?え?え?」

 

「用事が終わったから太史慈(たいしじ)と高順(こうじゅん)に

 合流しにきただけだよ」

 

「あ〜確か白っちと知り合いとか言うてたな子義(しぎ)っち高(たか)っちは」

 

「そういうことだ、暫くよろしく頼む」

 

「めっちゃ楽しゅうなりそうやね!んで、そっちの子らは?」

 

「後でちゃんと紹介するよ、それより劉協(りゅうきょう)様を保護したから董卓(とうたく)殿の所へ頼む」

 

「せやった!劉協様は無事なんやね良かったわ〜・・・

 劉弁(りゅうべん)様はみいひんかった?」

 

「残念ながら無傷で保護できたのは劉協様だけだな、すまん」

 

「ううん、白っちは悪うないよ?最悪だけは免れたから助かったわ」

 

「それじゃ案内を頼む」

 

「こっちや」

 

 

張遼に案内されて董卓が待っている城へと向かった

その途中で黄蓮さんや司馬懿(しばい)ととう艾(がい)の紹介をした

黄蓮さんの正体についてはとある事情で真名のみの人物であると言っておいたから

彼女が孫堅(そんけん)だとはばれないだろう

ただ、彼女を紹介した時の張遼の興奮は忘れない

これだから戦闘狂達は困る・・・

そんな感じで城についた俺は董卓と謁見した

 

 

昔出会った少女は儚さをさらに強くさせていた

眼鏡をかけた少女の親友は少女の為に必死で賢(つよ)くなったのだろう

だけど賢(つよ)さよりも疲れと焦燥が滲み出ていた

この二人をここで潰すわけにはいけないよな

そういう苦労は年長者の仕事だよなー

そんな事を思いながら挨拶をする

 

 

「久しぶりです董卓殿、以前貴方と賈駆(かく)殿と森で出会った厳白虎です

 覚えていらっしゃいますか?」

 

「白さん、お久しぶりですその仮面よく覚えていますよ

 詠(えい:賈駆真名)ちゃんに不審者扱いされてましたよね」

 

 

ころころと鈴がなるように笑う女の子、これがこの世界の董卓だ

 

 

「ちょ、ちょっと月(ゆえ:董卓真名)!?

 もう・・・白、久しぶりね」

 

 

ブツブツ言いながらもちゃんとこちらを見て挨拶する賈駆

この関係はやっぱり昔会った時と変わってないなんだな

色々と旧交を深めたいが後にしよう

 

「積もる話は後にして、劉協様は?」

 

「それが・・・」

 

「まだお目覚めにならないわ、劉弁様を目の前で失ったせいで

 今まで保ってた糸が切れちゃったんだろうと思うけど」

 

「賈駆殿の言うとおりだな、目覚めてから色々と今後について話をしよう

 これ以上のゴタゴタは無いと思うから

 二人も今はゆっくり休んで英気を養うといい」

 

「でも・・・」

 

「月、白の言うとおりよ

 休める時に休んでおきましょう

 劉協様が目覚めたらこれまで以上に大変になると思うから」

 

「うん・・・詠ちゃんがそういうなら

 それとですね白さん、これから力を貸して下さい」

 

 

頭を下げる董卓、それを見た賈駆も同じように頭を下げる

 

 

「私からもお願い、貴方の力を貸して」

 

頭を下げる二人よりもさらに膝をついて俺は頭を下げる

 

 

「我が身でよければいくらでも使って下さい」

 

 

それを見た二人は安堵の息をもらし、俺の手をとり

 

 

「はい、よろしくお願いします」

「ふ、ふん!精々こき使ってあげるからね!」

 

 

と笑顔を見せるのであった

 

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その後、二人は休みを取りに部屋へ戻った

俺も案内された部屋へ向かっているのだが

俺の足にはスカーフを巻いた犬がまとわりつき

俺の背中には後ろから抱き着いてきた大型の赤髪の犬っぽい人がおり

俺の手にはその二匹?の保護者っぽい子が手を繋いでいる

 

足元の犬はセキトだ、相変わらずのモフモフ

俺の背中に抱きついてるのは天下無双の飛将軍呂布(りょふ)で

俺の手を握っているのはその軍師陳宮(ちんきゅう)だ

 

 

「俺は逃げないから離しなさい」

 

「まだ・・・駄目」

 

「駄目なのです」

 

 

何が駄目なんだろうか

 

 

「まぁいいや、元気だったか二人とも」

 

「ん、大丈夫」

 

「いつも腹一杯ご飯は食べてましたぞ!」

 

「わふん!」

 

「そうか、ならいいんだが

 って恋(れん:呂布真名)首絞めるな苦しい」

 

「久しぶりに本気でやりたい」

 

「そうですぞ!恋殿が最強すぎて稽古では本気だせなくて

 恋殿は退屈しておられたのです!」

 

「霞とか子義嬢でも相手にならんかー・・・」

 

「霞は強いけどまだ遅い、太史慈は速いけど力足りない」

 

「なるほどなー」

 

「華雄は・・・頭足りない?」

 

「俺まだ会った事ないんだよな華雄さんに」

 

「猪武者なのです」

 

「誰もがそう認めてるんだな・・・」

 

「今なら訓練所で鍛錬してるはずなのです

 今後の為にお互い顔合わせしておくとよいのですぞ」

 

「そうだな、久々に俺も身体動かしたいからいくか」

 

「楽しみ」

 

 

まだ見ぬ華雄はどんなかなーと思いながら訓練所へと歩いていった

 

 

訓練所に着いた俺が最初に目にした人物

初めて見る人物がいた彼女が華雄で間違いないだろう

だけど俺はその人物を見たのは初めてじゃない・・・

 

 

「なんでいるんだよ・・・綾音(あやね)」

 

「誰だ!私の真名・・・を?

 あれ・・・その雰囲気おにい・・・ちゃん?」

 

 

「「「おにいちゃん!?」」」

 

 

周りが驚愕しているが俺はもっと困惑している

だってなぁ・・・

ずっと捜し求め一度は諦めた人物、島津綾音

俺の最愛の「妹」が・・・猪武者となって目の前にいたのだから

 

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あとがきっぽいもの

 

 

書き込んだつもりで仕事へ→書いた文は保存せずにブラウザ閉じてある

帰ってきて感想返そうかなと思ったら文が投稿されてない事に気づく

とりあえず不貞寝して、気分を再度上げて思い出しながら書いてたらかなり遅くなりました・・・

これからはメモ帳保存していこうと心に誓いました!

 

それはさておき、ここでまさかの妹ちゃんこと華雄登場です

一応複線といいますか・・・第37話の最後にちらっと含ませてました

この話を書くきっかけの一つが華雄の存在でした

色々と不遇な彼女に少しでもスポットライトを〜と真名が出てないので

もしかして彼女も北郷一刀(ほんごうかずと)君のように他の世界から来た人物か?!とか妄想してました

 

意外な事実が判明した駄文ですが、次回もよろしくお願いしますm(_ _)m

説明
この物語はオリ主メインの外史です
視点は基本オリ主となっています
その他にご都合主義・チート・独自ルートで書いています
苦手な人はご遠慮ください
大丈夫な人は駄文にお付き合いください

毎回の閲覧・支援・コメント感謝感謝です!
今回からまた白ちゃん視点です
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コメント
クラスタージャドウさん>そうなんですよねぇ・・・折角モブじゃないのに勿体無いし色んな意味で可愛いので頑張りたいと思いますっ(tokkey)
…うん、華雄はその余りの不遇っぷり(萌将伝ではとうとう未登場)に、演じた声優さんにまでソレをネタにされた位ですしねぇ…。せめてこの外史では、姓の如く華々しく活躍出来ると良いですなぁ。(クラスター・ジャドウ)
nakuさん>クラスチェンジできたらいいなぁ・・・残念な人ですからね・・・(tokkey)
ヒトヤの蟲惑魔さん>それなんてえrg!(tokkey)
h995さん>魔改造された華雄さんになってしまうわけですねっ(tokkey)
観珪さん>全くもってその真理ですw(tokkey)
アルヤさん>アルヤさんの予想を上回れて良かったですw(tokkey)
咲実さん>今回が初登場ですから仕方ないです・・・(tokkey)
信じて送り出した妹が猪武者になってアヘ顔ダブルp(ry(親善大使ヒトヤ犬)
……でも、これで華雄は猪武者は卒業できるのでは?この分だと、兄に諭されれば素直に言う事を聞きそうですから。(h995)
妹が猪武者になってしまったとは、心中複雑なお兄ちゃんでありました…… 華雄さんェww(神余 雛)
超☆展☆開!九十九の妹が来てる可能性は呼んでたけど華雄なのは想定外www(アルヤ)
華雄が妹だったですね。気付きませんでした。(咲実)
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真・恋姫無双 オリ主視点 ご都合主義 チート 

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