SAO二次創作小説 第四話 〜探検〜
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「うわぁ……」

俺はもうどうでもいいという顔でそれを眺めていた。

椿達はというと、

「「「「「…………」」」」」

すっごい顔して絶句してた。鶯ちゃんはいつも通りのぼーっとした顔だけど。

「と、とにかく、ありがとうな、命、ケイ」

「気にする事じゃないわ。それに」

「お前がこんなところで死ぬのはちょっとばかり不本意だったからな」

「でもよかったわ。本当に」

さっきのショックから復活した椿が言ってくる。

「本当ですね〜」

「……(コクリコクリ)」

「本当に良かったわ……」

「皆……」

やばい超嬉しい。こんなに俺の事思ってくれてる人たくさんいたんだ。

「さて。じゃあそろそろ」

「街に戻ろうぜ、クロ?」

「そうだな」

 

〜70層 辺境の街アレトリニア〜

シュゥゥン……

「ふぅ。生きて帰ってこれたな」

今いるのは俺、椿、鶯ちゃん、命、ケイ。アルフと神影とルキナは50層の方に行って休んでいる。

「まさか70層のモンスターで死にかけるなんてね」

「まったくだ」

「……(コクコク)」

「ていうか、命とケイ、いつの間にあんなに強くなってたんだよ」

「あぁ、それね」

「とあるアイテム探してたらいつの間にか、な」

とあるアイテム?と聞こうとすると

「とあるアイテムって?」

椿が先に聞いていた。

「言ってもいいかな?」

「いいんじゃない?」

「なにその躊躇……」

椿が言う。確かになんか間があるな。

「探してたアイテムってのは」

命とケイが同時に首にかかっているチェーンを引き出す。仲良いな。

そして同時にアイテムを取り出す。本当に仲良いな。

「「これよ(だ)!!」」

そしてまたもや息ぴったりにアイテムを見せびらかす2人。それは……

「ネックレス?」

とても綺麗な赤と紫の宝石が付いたネックレスだった。

「正確にはペンダントね」

「そう。俺のはアメジスト、命ちゃんのはルビーな」

「へぇ……♪」

「おー……」

椿と鶯ちゃんが興味深々の眼でペンダントを見つめる。やっぱり女の子はそういうの好きなんだなぁ。

「こっ、これ!どこで手に入れたの!?」

「気になる……。とても気になる……」

「あ、ああ。それは71層の隠しダンジョンみたいな所にいるボスモンスターのドロップアイテムで、確か……宝石はルビー、サファイア、エメラルド、トパーズ、ダイアモンド、アイオライト、アウイライト、アクアオーラ、アクアマリン、アゲート、アズライト、アパタイト、アベンチュリ、アマゾナイト、アメジスト、アルマンディ、アレキサンドライト、オニキス、オパール、オブシディアン、カイヤナイト、カルセドニー、ガーネット、キャッツアイ、クリソベリル、クンツァイト、ジェット、シトリン、ショール、スピネル、セラフィナイト、ターコイズ、ファイヤーアゲート、ブラッドストーン、パリドット、ホークスアイ、ムーンストーン、モルガナイト、ラブラドライトとかかな」

「多いわ!!!!」

黙って聞いてたけどさ!!ちょっと宝石に詳しくなったけどさ!!多いよ!!なんだよその多さ!!なんで40個近い宝石をそんなにぺらぺらと言えるんだよ!!その記憶力と滑舌凄いな!!

そんな憤慨しているとケイが笑い始めた。なんだ!?

「ははっ、悪い、冗談だ。本当は全部でルビー、サファイア、エメラルド、トパーズ、ダイアモンド、ホークスアイ、アメジスト、ムーンストーン、アクアマリンの9つのはずだ」

なんだよ、吃驚させやがって……

「それでもちょっと多めよね」

椿が言う。まぁ確かに。

「私達の人数と……近いね……」

鶯ちゃんが呟く。あ、本当だ。

「命がルビー、ケイがアメジスト、クロがホークスアイ、椿がムーンストーン、私がエメラルド、アルフがサファイア、神影がダイアモンド、ルキナがトパーズかなぁ……でも、残りのアクアマリンは……」

ふむ。なるほど。確かに気になるな。

「なんなら案内するわよ?もしダブっても売れば結構なお金になるし」

「是非お願い!!」

「是非……!」

「よっしゃ!ついてきな!!」

「「おー!!」」

「…………なんかよく分からんことになってきたな」

 

〜71層隠しダンジョン 隠されし王の宝物庫〜

「ここよ」

「ま、まさか滝の中にダンジョンがあるなんて……」

「あ、あぁ……しかも滝の中になんかモンスターがたくさんいたし……」

「面白かった……!」

なんでだよ鶯ちゃん。

「ここのボス、そんなに強くない割に宝石は9つのうちのどれかを絶対落とすし経験値も豊富なんだよなぁ」

「ほぉ……」

結構良いダンジョンを見つけたな。

「こっちだ」

さすがというか、手馴れた感じで進んでいく命とケイ。

 

───10分後───

モンスターをさくっと倒しながら歩くこと10分程度、ケイが立ち止まった。

「さぁ、ここらへんにボスがポップするぞ」

「おっ」

「……」

「いっちょやってやるか!」

俺達は気合を入れる。

「気合入れてるところ悪いけどさぁ、さっきも言った通り、ここのボスかなり弱いよ?ちょっと特殊なだけで」

「特殊?それってどういう……」

命が言ったことに椿が問おうとしたら……

「お、来るぞ」

ケイが呟いた。

「え?」

驚く暇もなく目の前に現れたのは……

「でかっ!!」

40メートルはありそうな甲虫だった。名前は『The king of beetle』 。HPは3段ある。

「ひぃぃぃいぃっ!!」

「無理……!!無理……!!これはだめぇ……!!」

椿と鶯ちゃんがすっごく拒絶していた。やべぇすっごく可愛い……。

「ってそんな場合じゃない!!椿!!鶯ちゃん!!嫌ならその場で待機だ!!」

「だっ大丈夫……よ……!こ、このくら……」

反論する椿だったが甲虫が一鳴きすると───

「キュゥィィゥゥゥゥイウイウィィィィ!!!!!!」

「やっぱ無理ィィィィ!!」

「わ、私も…………今回は無理ぃ……!」

鶯ちゃんと共に戦線離脱した。可愛いなぁ……。

「わかったから下がってなさい!!ここはあたしとケイとクロにまかせて!」

「よっし行くぞ!命ちゃん!クロ!!」

「オッケー!!」

「さっきも言ったけどホントにこいつ弱いから!あたしとケイが側面から足を攻撃するから、クロはひるんだ隙に正面から全力で叩き込んで!!」

「わかった!!」

「さぁ行こう!命ちゃん!」

「うん!」

命とケイが巨大甲虫の側面に回り、ソードスキルを叩き込む。

「キュイィィィイイイイイイイイィイゥゥウイィ!!!!!!」

それだけでもう1段目まで削れている。本当弱いな……。

「クロ!トドメ頼んだわよ!」

「分かった!」

巨大甲虫の顔面に、4連ソードスキル、金鵄を放つ。

「おらぁぁっ!!」

それだけであっさりと巨大甲虫のHPはゼロになった。

「キュウウィィイイイイィッィイイイ!!!!」

バリィィイン…………

そして爆散。本当にすぐ終わった。

「なんか……本当に見た目だけって感じね」

「本当……。でもやっぱりあの見た目は無理……」

「よね……」

「ま、まぁ俺達がやっとくし、大丈夫だぞ?」

「そうそう。あいつら吃驚するぐらい弱いし」

「だな」

「ごめんなさい……。役に立てなくて……。」

「申し訳ない限りで…………。」

椿と鶯ちゃんがしょんぼりした顔で謝ってくる。可愛い。

「そんなことより、ホラ!」

俺はどんよりとした空気を払拭するようにさっきボスからドロップした宝石を皆に見せる。

「これはトパーズね……」

「ルキナの確保した……。綺麗……」

「だな。この調子で、お前らのもさくっと手に入れてやるから、待ってろよ」

「うん……!」

「ありがとう……。待ってる……!」

「ほら、早く次のボスの所に行くわよ」

「え?他の所にもポップするのか?」

「そう。俺達も最初は驚いたけどなぁ」

「ねー」

「色々と凄いダンジョンだな……」

「ほら、さっさと行くわよ」

「ああ、クロも、早く行こうぜ」

「おう。じゃあ椿、鶯ちゃん、ここで待っててくれ」

「行くわ」

「え?」

「私も……」

「は?で、でも、あんなのがまたいるんだぞ?大丈夫か?」

「だ、だ、大丈夫よよよよよよよ」

「う、うん……大丈夫ダイジョウブ……」

「本当に大丈夫かぁ?」

「別に無理しなくていいんだぞ?」

「まぁお前らの意志だから無碍にはしないけど……本当に無理だったら気にせず離脱しろよ」

「うん……ありがとう……」

「ありがと、クロ」

「さぁ、次行くわよ!」

「「「「おー!」」」」

 

───10分後───

「そんなこんなでまた着きましたボスのポップ場所」

「イェーイ!!」

「なんでそんなにハイテンションなんだよ……」

「でも結構楽しいじゃない」

「……(コクコク)」

「そうか……?」

「さぁさぁ!!そろそろPOPするわよ!!」

「さっさと片付けちまおうぜ!!」

「うるせぇよ……」

そんな感じでしゃべっていると、命の言った通り、すぐPOPしてきた。

「さぁ!!さっきと同じ倒し方で行くわよ!!!」

「オッケー命ちゃん!!!!」

「ヒャッハー!!汚物は以下略ゥゥゥ!!」

「ヒャッハー!!」

「お前ら本当にテンション高いよな……」

POPしてきたモンスターはさっきと同じやつだった。相変わらずでかいしキモイ。

椿や鶯ちゃんも、

「なんであんなキモさにしたのよ茅場ァァァァ!!」

「絶対に許さない……絶対にだ……!」

などと見当違いな怒り方をしていた。

「さぁやっちゃいましょう!!!」

「さぁやっちゃおう!!!」

「わかったから少し静かにしろよ!」

「「………………」」

「急に黙りすぎだ!」

「キュイウイウウウイイイイイイイ(ry

「「「うるさい」」」

咆哮した甲虫を一言と一太刀で黙らせる俺達。こいつの鳴き声キモイしうるさいんだよ……。

そして甲虫は爆散。本当弱い。

「今度ドロップしたのは何だ……?」

見てみると、

「お、エメラルドだ」

「おぉ!」

「……!!!」

「はいよ、鶯ちゃん」

「ありがとう……!!とても……!とても嬉しい……!!」

「喜んでくれたようでなによりだよ」

「……えへへぇ……」

やばい鶯ちゃん超可愛い!!すっごいなでなでしたくなってくる可愛さ!!これは死ねる!!

「く、クロ!!わ、私にも早く!!」

やばい椿も可愛い!!ぎゅっとしたくなってくる可愛さ!!これも死ねる!!

「わかった。次はムーンストーンが出るように祈っとくから」

「ぜ、絶対だよ!!約束だからね!!」

「おーい、イチャついてないで、さっさと次の所行くぞー」

「早くいこーぜー」

「わかったー」

「は、早く行こう!」

「えへへぇ……」

「鶯ちゃん!行くよ!!」

 

───またまた10分後───

 

「ほいさっ」

パリィィイン

「はいボス倒したー!!」

「はやーい!」

「ドロップした宝石は……」

アイテムウィンドウを見ると……

「おぉ!ムーンストーン出た!!」

「やったぁぁぁぁ!!!!」

「おめでとう……、椿……!」

「ありがとう!!クロ!!」

「おう、そこまで喜ばれると、なんか照れくさいな」

「いいじゃないか、別に」

「そうだそうだ。仲睦まじきはいい事だ。ねー命ちゃーん」

「ねーケイー♪」

相変わらずうざいぐらい仲いいな……。こいつら本当に姉弟なんだろうか……

そんなことを思いながら椿たちを見ると、とんでもないことになっていた。

「んふふぅ……♪」

「えへへぇ……♪」

ぐっ……!ダブルで可愛すぎんぞ!!破壊力が尋常じゃねぇ……!!

「さ、さぁ、次の所、行こうぜ!」

「そうねー。行きましょうか」

「行こう行こう」

「んへへぇ……」

「にへへぇ……」

「2人とも早く行くぞって!」

 

説明
はいどうもfunnyfaceです。
なんか一か月に一話みたいになってますね。
そこそこ長くてそれならまだましだと思うのですが、これがまた全然長くないって言うね。なんか申し訳ありません。
さて、ネタバレですが、次の話あたりで友人と考えていた新キャラを出すかもです。
結構特殊な武器持ってますんで。キャラはあまり決めてないですのでどうしようか検討中です。
それではそろそろ。
funnyfaceでしたバイバイ!
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