魔法少女リリカルなのはsss 「この世全ての悪」 |
長い黒の髪に白いリボン。
漆黒の防護服に重厚な手甲を纏ったその姿、悪刀・桜庭愛がやってきた。
「・・・まなちゃん」
愛は振り返る。そこには涙でぐしゃぐしゃになった泣き顔の高町なのは。
「なんで、・・・なんでなの?まなちゃん。」
突如として展開された結界が海鳴市を包み込んだ。
異変を察知して変身したシグナムたちを桜庭愛は襲撃。激闘の末、すべて打ち倒した。
気絶しているヴィータ、バインドで無力化されたシャマル。海上に撃墜されたザフィーラ。フェイトもまた気絶している。それを眼下に眺める桜庭愛をなのはは震える手でレイジングハートを愛にむけた。
「・・・私は「悪」になる。」
つぶやくのは決意。それは明らかな拒絶。
「・・・なのはちゃん。平和ってなんだろうね?」
「平和な時代は訪れない。いつかこの平穏にも終わりが来る。・・・だから、私が悪になろうと思ったの」
・・・何をいっているか、わかんないよ。・・・まなちゃん。
その瞳は決意と死を覚悟した志。手に持つのは・・・ロストロギア。
時間を遡ることができるその魔具を回収する任務を帯びていたなのはたちはその所有者と接触した。
同じ小学校の同級生。彼女もまた魔道具から魔法少女になっていた。
レオタード状のバリアジャケットで愛はなのはに向き直る。光る宝石のような形状のソレが怪しく輝く。
「この魔道具はね・・・望んだ時代にいける魔法なの」
・・・過去の改竄ができる禁断の力。
「まなちゃん。それがわかっているなら・・・それを渡して」
決意の眼差しがそれを拒否する。シグナムたちのリンカーコアの魔力によって機動したロストロギア。
悲しい歴史も非業の死もすべて変えられる。誰も悲しまない世界にできるんだ。私はこの力で・・・
「ダメだよ・・・やめてぇ・・・」
閃光が少女を貫いたとき、少女の姿は消えていた。
魔法少女リルカルなのはストラトス「この世すべての悪を担う少女」
・・・その悪名こそがその少女がここにいた軌跡。
漆黒の闇に染まり、その目には狂気が宿る。
人々を呪う闇の力に飲まれ、その少女は「この世全ての悪」になった。
黒い暴風雨の中心となった魔法少女に歯噛みするなのはたち。
「…お姉ちゃん。ごめん、私は…」
項垂れるフェイトにそっと差し出された手、その手を見上げフェイトは息を呑んだ。
「…アリシア。…お姉ちゃん」
「フェイト。よく見ていて…まなちゃんがしてくれたことを」
「マスター…まだ希望はあります。いえ、彼女が私たちに残してくれた希望が」
見下ろす瞳には祝福の風の強い思い。そしてその眼差しが黒く変貌を遂げようとする少女を見る。
「…そんな、そんなことが」
アリシアとリンフォースに告げられた真実に愕然とするなのはたち。
歴史を改竄し死すべき運命すら捻じ曲げた歪み、その悪意をすべて引き受けた少女…
「…いまだ闘っているのです。この世全ての呪いとたった一人で」
内なる戦いはつづく、黒い濁流の如き死の軍隊。マナの精神を汚染しその魂を掌握するための侵食。
膨大な人類の黒歴史、戦争と死の呪い。それを前に少女は身構えた。
説明 | ||
魔法少女リリカルなのはのオリジナル創作格闘小説です。 あるロストロギアの回収任務の中で出会った少女は同じ町の女の子。 その少女となのはは友達になります。 しかし、事件は唐突に…そして劇的に始まります。 海鳴市を覆う結界、倒されていく八神はやての騎士、ヴォルケンリッター フェイトを倒した敵を追い詰めたなのはは愕然とします。 その敵は友達でした。黒い手甲とハイレグのレオタード状の防護服を纏った魔法少女。 …なのはの悲痛な叫びがその少女の名を告げる刻、 悪い魔法少女の孤独な戦いがはじまります。 基本的に、格闘ゲームののりです。 看板娘、悪名を轟かせる長い黒髪の少女をよろしくね。 |
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何故か張 五飛を思い出した(ohatiyo) | ||
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