仮面ライダー Rainbow of the oblivion―忘却の虹― 18話 |
『来たれ!大地を支える巨人の剣よ!』
「これなら……!!」
クウガは21号との戦いで苦戦している中、前と同じように声を聞いた。
21号の攻撃をかわしながらクウガはアパート近くに置いてあるトライチェイサーの右ハンドル部分、トライアクセラーを抜き取る。
その瞬間、クウガの体は重厚な紫のラインが入った銀色の鎧に変わり、複眼も紫に変わる。
さらにトライアクセラーは紫色の大剣に変わる。
クウガは大剣・タイタンソードをもった姿、タイタンフォームへと変わった。
「ジャア!!」
「……………………」
21号は先程と同じく体液をぶつけるがクウガTFは何事もないように21号のもとへ歩く。
一歩ずつ確実に近づき、クウガTFは21号の腹部にタイタンソードを突き刺す。
【カラミティタイタン】を受けた21号は苦しみながら爆発していた。
『Ready』
「こいつで止めだ!!」
『Exceed charge』
「んじゃ俺もやるか♪」
『STRIKE VENT』
ファイズはダイナマイトと体術を使った戦法で未確認生命体を追い込み、ファイズショットにミッションメモリーを付け右手にはめ、必殺技の体勢に入る。
同じく龍騎も追いこんだあとにデッキから『ストライクベント』のカードをドラグバイザーにベントインし、ドラグレッターの頭部を模した、ドラグクローが右手に装着される。
「おーい、獄寺!一緒に決めようぜ♪」
「誰がするか、この野球バカ!もう仕込みはすんでんだよ!!」
「仕込み?」
「すぐに分かるぜ…」
そういった瞬間、ファイズの相手をしていた未確認生命体の後ろが爆発し、その衝撃で未確認生命体はファイズのもとへ吹き飛ばされていく。
そう、ファイズは必殺技の体勢に入る前に使っていたダイナマイトを未確認生命体の後ろにいくつか置いておき、このタイミングで爆発するようにしていたのだ。
「成る程…じゃあ俺も!」
「果てろ!!!」
「ハアアアァァ!!!」
ファイズはダイナマイトの爆発で接近してきた未確認生命体に【グランインパクト】を放ち、龍騎はドラグクローと召喚したドラグレッターの口から炎を放つ、【ドラグクローファイヤー】を放つ。
それを食らった未確認生命体は無残にもやられていた。
「いくぜいくぜいくぜぇぇぇぇ!!!」
「それそれ〜〜♪」
「ちょっと、二人とも周りのこと考えてよ!?」
「しゃーない、しゃーない……もう周り見えてへんで二人とも……」
電王SFと電王GFは周りの建物や物を気にせず戦っていた。
電王RFはそんな二人を止めようとしたが聞く耳を持っていない。
そんな彼らを電王AFは敵を追い詰めながら諦めた目で見ていた。
「っしゃぁぁ!!…いくぜ、密かに考えていた俺の必殺技!!」
『Full Charge』
「やっと終わるの…?じゃあ僕も」
『Full Charge』
「おっしゃあ!!泣けるでぇ!!」
『Full Charge』
「へっへーん!僕のほうがすごいもんね!!」
『Full Charge』
電王達はパスを再びセタッチし、フリーエネルギーを溜める。
そのフリーエネルギーは各武器に纏っていく。
「俺の必殺技…Part1……でりゃああああぁぁ!!!」
「はあああああああぁぁ!!」
「どっせぇぇぇいっ!!」
「いっけ〜〜!」
電王達は【俺の必殺技】( エクストリームスラッシュ)、【ソリッドアタック】、【ダイナミックチョップ】、【ワイルドショット】を放ち、勝利する。
だが周りのことを考えずに戦っていた二名がいたので電王RFは胃がキリキリしていた。
「っしゃあぁぁ!!決まったぜ!」
「ああ、もうどうする気なのこの後始末!?」
「………ダイナミックチョップ」
「後から言うんだ」
変身を解除したモモタロス達に変身を解除したリト達がやってくる。
目立った傷はないように見えるので善戦だったのだろう。
「よっす!もう片付いたのか?」
「おうよ!俺が負けるはずねぇだろ!」
「そんなことより十代目のところに!」
「…獄寺、ツナなら大丈夫……」
「リトさん!?ですが、俺は守護者として!」
「…ツナは……強いよ…獄寺が思ってる以上に」
「!…はい、そうでした……十代目が負けるはずありません!!」
「そうと決まればレッツゴーだよ!!」
「俺は眠りたいんやけどなぁ…」
「くまちゃん、冬眠にはまだ早いよ?」
「ツナ……君…?」
「はひぃ!?ツナさんがチェンジしました!!」
「ボス………」
その頃、事情を知らない京子とハルは混乱していた。
いきなり未確認生命体が現れ、ツナの雰囲気が変わっており、そして今…
「…………………」
ツナが仮面ライダーに変身したのだから。
「グルルルル…!!」
「シャッ!!」
いきなりのことで25号は警戒していたのに対し、23号は迷わずツナ…いやディケイドに突っ込んでいく。
ツナさん!、とハルが叫ぶがディケイドは23号の攻撃をかわし、それと同時に腹部にけりを入れる。
体勢を崩した23号にディケイドは回転しながら回し蹴りをする。
それを合図に25号も襲いかかって来るがディケイドに腕をとられ川の畔まで投げ飛ばされる。
「すごい…」
「スッゴくクールですぅ…」
「……………」
「――シャアアアア!!」
その光景を見ていた三人ににむかって23号が走る。
クロームは二人を守ろうと前にでたが23号はクロームに触れることはなかった。
『Attack Ride BLAST!』
「はあっ!!」
「シャアア!?」
ディケイドはライドブッカーをガンモードにし、23号に向かって光弾を発射する。
その威力は23号が怯んでいる所をみるとかなり効いている。
23号は再び標的をディケイドに変え、投げ飛ばされた25号も上がってくる。
「(三人を庇いながらじゃきついな……)」
ディケイドが思っている通り、普段使っているXグローブではなくライドブッカーと格闘で戦っているので様々な経験をしてきたツナでも戦いづらい。
しかも戦えない三人を守りながらだとなおさらだ。
しかし、そんな状況に一匹のコウモリ(?)が現れる。
「あれは…キバット!?」
そう、現れたコウモリ(?)はキバット・バット三世……そしてゆっくりと一人の青年と一人の赤ん坊がやってくる。
「リボーン、白蘭!!」
「ちゃおっす!…なに苦戦してんだ、と言いたいが無理ねぇか」
「ハハハ♪まあしょうがないよ、なれてないんだし……だから助っ人できたんだけどね、キバット!」
『おうよ!久々の登場だ、キバっていくぜぇ!ガブッ!!』
白蘭はキバットをつかみ片方の手に噛みつかせる。
それと同時に白蘭の顔にステンドグラスのような模様が現れ、腰には鎖が集まってできたベルトが現れる。
「変身!」
白蘭はそう言いながらキバットをベルトにとまらせる。
その瞬間、白蘭の体は変化し、まるで吸血鬼のような紅の姿になる。
――魔族の王…仮面ライダーキバ
何が起きたのか思考がついていけない京子とハルを無視してキバは23号に殴りかかる。
「ここは僕に任せなよ♪君はライオンさんでいいからさ♪」
「白蘭……任せた!」
ディケイドはキバに礼を言うと25号と向き合い、そのまま戦い始める。
キバはそれを確認すると改めて23号と交戦する。
「はぁぁ!!」
「グオオ……ガアアァァァ!!」
ディケイドは25号に攻撃をしているが半分ほど避けられてしまっている。
見た目以上に素早い動きをしている25号に勝つには一発の威力が高い攻撃をしなくてはならない。
一旦25号から離れてどうやってそうするのか考えていると、ライドブッカーから一枚のカードが飛び出す。
「これは……ランボの?」
そこに描かれていたのはランボの変身する『仮面ライダー響鬼』だった。
なぜこのカードがあるのか…そんな考えを持ちながらもディケイドはディケイドライバーにそれを入れる。
『Kamen Ride HIBIKI!』
「!!?あれは……」
「はあっ!!」
ディケイドライバーに入れた瞬間、ディケイドはランボが響鬼に変身する時と同じように体から紫の炎が出てくる。
そしてディケイドが炎を振り払った時に出てきたのは、ベルトだけがディケイドライバーの仮面ライダー響鬼だった。
「これは………」
「グルルルアアアアア!!」
「!!はあっ!!」
ディケイドは響鬼に変身して動揺していたが、再び25号が襲いかかって来たので迎え撃つ。
しかし先程と違い避けられている時があるものの、攻撃の威力が上がりダメージをより多く与えていることだ。
「へえ……あんなことできるんだ♪」
『関心するのはいいけどよ、目の前の敵の相手しろよ!?』
「わかってる……って!!」
キバはディケイドの方を見ながら戦っていた。
その動きはとても素早く、23号に反撃する暇を与えない。
「それじゃあ、お仕舞いにしよっか♪」
『おうっ!ウエイクアップ!!」
そして一旦距離を置くとキバは腰から赤い笛のようなもの…フエッスルを取りだしキバットに吹かせる。
キバットが笛を吹いた瞬間、辺りは三日月がある夜になる。
キバットはベルトから離れ、キバの上げた右足の周りを飛び回り拘束具を解放する。
解放された右足は翼のようになっていて、キバはそのまま空に飛び上がり急降下しながら23号を蹴る。
【ダークネスムーンブレイク】をきめた23号の倒れているコンクリートにはキバの紋章がクレーターのように刻まれ、23号は爆発とともに粉々になった。
『Attack Ride ONGEKIBOU-REKKA!』
「はっ!!」
「グッ……!!」
さらにD響鬼は攻撃用のカード、【音撃棒 烈火】で追い詰め、再びディケイドの姿に戻る。
ディケイドはライドブッカーからディケイドの紋章がかかれた金色のカードを取りだし、ディケイドライバーに挿入する。
『Final Attack Ride DE-DE-DE-DECADE!』
「はあああああああぁぁ!!」
ディケイドと25号の間に十枚ほどのカード型のホログラムが現れる。
ジャンプしながらディケイドはそのホログラムを通り抜け25号に飛び蹴りをする。
【ディメンションキック】の早さには素早い25号でも逃げ切れず爆散していた。
ディケイドは変身を解除し、三人のもとへ行き怪我がないか確認する。
特にクロームは先程投げ飛ばされたので念入りに調べていた。
「よかった……どこも怪我がなくて…」
「ツナ君……ツナ君って仮面ライダー…だったの?」
「はい!スッゴくクールで……じゃなくて、スッゴく気になります!」
「それは………」
ツナに質問をする京子とハル。
ハルは一瞬顔を赤くしたがそれは気にしないでおこう。
ツナが返事に戸惑っていると、戦闘が終わったリト達が遠くからやって来るのが見えた。
「十代目〜〜〜〜〜〜!」
「ツナ〜〜〜〜〜!」
「獄寺君、山本にリトも!」
「ねえツナ君、どうなの?」
「えっと〜、……………」
ツナは困った顔でリボーンを見たが、彼の顔は『自分でなんとかしろ、ダメツナ』と言いたそうな顔だった。
「……全部……全部終わったら、話すってことでいいかな?今はまだ言えないんだ…」
「…うん♪私、ツナ君を信じるね♪」
「はい!ハルも信じます!」
「ありがとう…二人とも」
先伸ばしになってしまったが一応説明しなくてすんだツナ。
そのそばにいままで黙っていたクロームがやってくる。
「ボス………」
「ん?どうしたの、クローム?」
「さっき……助けてくれてありがとう…」
「いいよ、いいよ!そんなこと言わなくて!」
「だから……」
その時、ツナの頬に柔らかいものが当たる感触があった。
『前にもあったような…』というデジャブを感じながらツナは感触があった方をみる。
やっぱりと言うべきか、そこには自分の頬にキスをする顔をほんのり赤くしたクロームがいた。
「これは………お礼…」
「なああああぁぁぁ〜〜〜〜〜〜!!!!????」
「はひぃぃぃぃぃぃぃ!!!???」
「んな!!?クローム、お前一度ならず二度までも!!」
「獄寺さん!!!!それどういうことですか!!!???クロームちゃんは前にもツナさんとキッスをしたんですか!!!???クロームちゃんはツナさんとどういったご関係なるでおじゃりますですか!!!???」
「ナニイテンダアンタ!?」
「落ち着けお前ら、リトは何語かわかんねーぞ」
「そんなことより助けて〜〜〜!!?」
クロームの行動から始まり、現在ツナはハルとおいかけっこ中。
騒がしいけど充実した毎日………それを守りたいと思ったツナ。
リトもこの光景をみてツナと同じように守りたいと思っていた。
数々の未確認生命体と戦ってきた、ツナ達。
時間は過ぎ去っていき、避けられない日がやってくる。
シモン=コザァートが復活する日であり、平沢梨斗が死ぬ日。
その前夜である。
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いろいろすっ飛ばしました…… 追記:すんません、19話間違って投稿しちゃいました。 消しとくので後日、改めて投稿します。 |
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