一刀の晋王転生録 第四章二十六話
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 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:ケ  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

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 翌日、司馬師・曹操軍の船には鎖が付けられ、劉備・孫権軍に向かって、船は動き出した。

 

(よし! 何とか鎖を付けさせたぞ!)

 

 黄蓋はその光景に、表情にまで出そうな歓喜を何とか押さえつける。

 

(後は機が訪れるのを待つのみ!……ん?)

 

 その時、彼女の目に奇妙な光景が映った。

 

(何じゃあれは?……船と同じ色の……布?)

 

 そこには、木の棒で大きな布を紐で結んで水に付けていた。

 

(一体何をしておるのか……わからん……と、そんなことより準備を始めんと!)

 

 黄蓋はそれを気にせず、こそこそと火矢を打つ準備を始める。

 

 それを見つめる影の存在に気付かぬままに……。

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「そう……黄蓋は火計の準備をしていると?」

 

「はい、間違いありません」

 

 黄蓋を見つめている影とは闇那の事であった。瑠理の命令で、黄蓋の動向を常に監視していたのだ。

 

「だとすると近い内に動きがある……闇那、黄蓋はもう良い、準備を始めて」

 

「はい、了解しました!」

 

 闇那は返事と同時に瑠理の前から居なくなった。

 

「失礼します!」

 

 そのすぐ後、江里香が現れる。

 

「どうした?」

 

「物見から報告がありました。どうやら我等の後方に劉備軍を発見したようです」

 

「やはり……」

 

 瑠理は、黄蓋の偽りの投降から劉備軍の動向が気になっていた。そして連環の計が発覚した後、それはさらに強まった。

 

 何故気になったか、それはもし火計を食らってしまった場合、此方は数の差を覆すほどの大打撃を受けるだろう。それこそ劉備軍、

 

孫権軍のどちらかのみで戦われても敗北してしまうほどに。それを彼女達は予測できないでいるのかと疑問に思った。もし予測できた

 

のであればどちらかの軍が集中的に此方の退路を阻むように伏兵を置いているかもしれない。そしてそれを担うのは劉備軍なのではと

 

瑠理は思ったのだ。

 

 孫権軍は水上の戦いが得意としている以上、間違いなく水上戦を選ぶ。だとすれば必然、劉備軍が退路に伏兵という形で退路を塞い

 

で来るだろうと言う事だ。

 

 そしてそれは江里香の報告にて予測から現実へと変わる。

 

「分かった、ならばそちらも準備を始めて」

 

「はっ!」

 

 江里香は返事をし、礼をとった後、走り去って行く。

 

「これでこの戦は勝った」

 

 瑠理は確信を持ってそう言った。

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 そして夜……黄蓋は動く。

 

(! 風が来た!)

 

 とうとう風向きが司馬師・曹操軍の方に向いたのだ。

 

 彼女は兵に火矢を一つの大型船を指定し、集中して射掛けるよう命令する。一つ燃やせば、後は風が他の船に炎の巻き込むという寸

 

法だ。

 

「撃てぇー!」

 

 彼女とその兵達は指定された大型船を目掛けて火矢を放った。

 

(これで、わし等の勝ちじゃ!)

 

 彼女は歓喜の表情を隠さず心の底から勝利を確信する。

 

 が、それはそのまま驚愕と混乱に変わることになる。

 

(な、なんじゃと!?)

 

 何と、射掛けた船は燃えなかったのだ。それどころか当たったと思ったら火矢の火が消えたのだ。

 

(ど、どういう事じゃ!?)

 

 彼女だけで無く周りの兵も、訳が分からず呆然とする。

 

 そして、呆然としている間に、彼女達の目に向こうから此方に何かが迫ってくるのが見えた。

 

(なっ!?)

 

 それは火矢だった。

 

 まるでお返しと言わんばかりに大量の火矢が彼女達に襲い掛かる。

 

(しまっ!)

 

 彼女とその兵達を乗せた船は、大きく燃え上がった。

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(! 炎が!? ついにやってくれたか!)

 

 周愈は、司馬師・曹操側から炎が見え、ついに時が来たと思い込む。

 

「蓮華様! ついに機が訪れました! すぐに出撃しましょう!」

 

「ええ、分かったわ!」

 

 孫権はすぐに全軍に出撃命令を出し、司馬師・曹操軍に向かって進軍する。

 

 しばらく進むと周愈はある異常に気付く。

 

(待て! どうして炎は広がらない!? 一体何が!?)

 

 周愈はその原因を必死に考えるが、彼女にその時間は与えられなかった。

 

(なっ!? 何……だと……?)

 

 周愈と、そして孫権や部下達も驚愕するしかなかった。

 

 彼女達の目に映っていたのは燃えた一隻の船と、今だ健在の司馬師・曹操軍の大船団だった。

 

(ば、馬鹿な……)

 

 周愈は目の前の光景に絶望という言葉が浮かび上がる。

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  第二十六話

   「劉備・孫権の乱 赤壁の戦い 絶望の光景」

説明
ついに時は訪れた。周愈と黄蓋の策の行方とは!?
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コメント
コメントありがとうございます。最早孫権軍は絶望的です。(k3)
呉軍の火計と水上戦で撤退に追い込み、蜀軍の伏兵で大打撃を与える筈が、ただ戦力を無為に分けただけになってしまいましたね。後は、それぞれの天敵によって各個撃破されるのみ。ここからの巻き返しはまず不可能でしょうね。(h995)
蜀呉連合に勝ち目はなさそうだな・・・・・・(アルヤ)
完勝(ohatiyo)
↓呉蜀連合は敗北確定?(飛鷲)
これじゃあどっちが悪者かわからん(黄昏☆ハリマエ)
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