魔法戦記リリカルなのはmemories 最終章 新たなる聖王の歴史(メモリー) 本幕【終わり、そして始まりの日】 第百九話
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……ようやくこの子を出すことができたw

 

っていうか、名前がここまで出てこないとは思いもしなかったわ。

 

たぶん最後のオリキャラだと思います。これ以上はでないと思われ。

 

それではどうぞ!!

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 その頃、フィルノ・オルデルタはなのはが跡形もなく吹っ飛ばした瓦礫の上を歩いており、仲間に念話で連絡を取っていた。

 

「それで、これからどうする? たぶん生き残っているものはなのはの方へ集められているけど」

『う〜ん……状況を見て私は乱入しようかな? もし特務六課の人が全員生き残っていたらなのはでも辛いかもしれないし』

「なるほど、予備として待機させておくのはありだな。シルフィア姉妹は?」

『私たちは管理局員の残党処理でもしようかなとは思ったのですけど、どうやらそんな余裕はなさそうですね』

「……どういうことだ?」

 

 アリシア・テスタロッサの答えは予想通り内ではあったが、デュナ・シルフィアの言葉の意味からして、思わぬ事態が発生したのかと考えた。

 正直フィルノはシルフィア姉妹に特務六課以外の管理局員の残党を殺してもらうことを頼みたかったのだけども、事態によっては難しいかもしれないと思った。

 とりあえず何が起こったのかと確認しようと、フィルノはデュナに問いかけた。

 

『さっきまでその人物――彼女と言っていいかな? とにかく、何か不穏な空気を漂わせていた彼女がいたの。リィナが勝手に殺そうとしていたのだけど、嫌な予感がしたから無理やり止めたくらいだし』

「どんな顔かまではわかるか?」

『わからない。背中しか見ていなかったけど、今こんなにも視界が見渡せるというのに見失うなんって異常な気がするわ』

「追跡は?」

『無理。一瞬で姿を消したから――』

 

 間違えなくリュベルの関係者だろう。しかも、非人道的なことをされた人間としか思えなかった。

 とりあえず残党処理なんかは後回しにするべきだと考えた。何者だか分からないとしても、特務六課以上に危険人物としておいたほうがよさそうだと思っていた。

 アリシアもこちらに回したほうが良さそうかも――とフィルノが考えていると、突然拠点としているディメルニアから連絡が来る。何事かと思いながらもフィルノはその連絡にでることにした。

 

「……エメリア。一体何の――」

『今すぐ、その場から逃げろっ!! そっちに何者かが猛スピードで接近している――っ!!』

「おい、一体どういう――」

 

 自分の言葉を遮られたことにかなり慌てていると感じたフィルノは、何が起こったのかを確認しようとするのだけども、突然フィルノに向けて何者かが向かってきている気配を感じ取れた。

 ものすごいスピードで迫ってきていることが気づき、このままフィルノに直撃してくるだろうと察し、すぐにその場から逃げようと横に走る。転移魔法は使えるけども、移動系魔法は得意としてないフィルノにとっては走って逃げるしか方法がなく、自分の状況が危機的状況だということをすぐに察していた。

 あんなスピードで突き進んで来れば方向転換してくるかもしれない。方向転換はできないと思いながら逃げなければ絶対に生き残れないと考え、方向転換してこないことだけを祈るだけだった。

 結果、フィルノの予想は正しく、先ほどフィルノがいた場所に何かが突っ込んで砂埃がその場でかなり舞っていた。その様子をほんの少し離れたところにいたフィルノはその方向を見続け、何が飛んできたのかというのを確認しようとする。

 そして、あんなスピードで突っ込んだというのにもかかわらず、砂埃の中から何者かが普通に立ち上がり、砂埃が静まって姿が見えた時には傷一つついていなかった。だが、フィルノはそれとは別のことで驚くのだった。

 

「うそ……だろっ……」

 

 フィルノが驚いていたのはその人物の姿をみてだった。別にどこかで会ったことがあったわけではないのだけども、何度か写真で見たことがあったからだ。その理由はツュッヒティゲンのメンバーの中で一番かかわりを持っている人物がいたからだ。

 たぶん、その本人は今かなり驚いているだろうと思いながらも、目の前の人物を警戒しているのだった。

 

 

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 そして、その人物であるエメリア・ラスティルはフィルノが居たところで突っ込んでいった人物が画面からでも誰だか把握できると、その人物の姿にとてつもなく驚き、そして久しぶりに彼女を見たことについ泣き出しそうになっていた。

 

「アマルナ……ようやく見つけることができた……」

 

 そう――エメリアが管理局に人体実験を加担するきっかけとなった人物であり、エメリアの妹であるアマルナ・ラスティルだったから――

 だが、すぐにアマルナと最後にあった時と全く違うように感じられた。現にフィルノにめがけて突っ込んでいったということを考えれば、どうして突っ込んだのかという問いになるし、アマルナから異様な空気を漂わせているように思えていた。

 

「……何もなければいいが、もし敵対するのであれば――」

 

 フィルノが殺される――その可能性がかなり高く思えた。妹だからという理由から過大評価をしているわけでもなく、先ほどのスピードからして何かしら強力な力を持っているだろうし、フィルノの魔法が攻撃に向いていないという点からだ。しかしエメリアがここからいなくなれば、ツュッヒティゲンのメンバーがディメルニアからいなくなるためにエメリアはこの場からいなくなることはできない。そのため、エメリアがとる行動は一つだけだった。

 

「……アリシア・テスタロッサ、デュナ・シルフィア、リィナ・シルフィア――今すぐフィルノがいる座標へ転移しろ。座標はすぐに伝える」

『どうしたの? 私はいまなのはの補助へ向かおうとしたのだけど』

「その命令は破棄だ。今すぐ向かわないと……フィルノが殺されるっ!!」

『……なんだかかなり焦っているようだけど、わかったすぐに向かう』

「ほかの二人は」

『それって、たぶん私が先ほど言った不穏の空気を漂わせている人でしょ。ならすぐにリィナと一緒に向かうわ』

「頼む」

 

 そこで三人との通話を切り、そして先ほどからつなぎパなしだったフィルノに、エメリアは話を再開させる。

 

「フィルノ……無理はしないで生き残ることだけを専念しろ!! アマルナは……たぶん勝てない」

『あぁ、それは自分でも理解してる。さっきから敵意むき出しだし、一人で勝てないというのは何となく分かってた』

「そうか。ならいうことは一つだけだ……絶対に死ぬなよ」

『もちろん』

 

 そして、フィルノとの通話も切り、フィルノは座っていた椅子の背もたれに背中を預けるとため息をついた。

 

「アマルナ……一体何をされたというんだ……」

 

 エメリアはアマルナの変わりように尚も驚いており、アマルナも含めて全員生きたまま終わることを只々祈るのだった――

説明
J・S事件から八年後、高町なのははある青年に会った。

その青年はなのはに関わりがある人物だった。

だがなのはにはその記憶が消されていた。

消されていた記憶とは、なのはと青年の思い出であった。

二人が会ったことにより物語は始まり、そしてその二人によって管理局の歴史を大きく変える事件が起こる事になる。

それは、管理局の実態を知ったなのはと、親の復讐のために動いていた青年の二人が望んだことであった。



魔法戦記リリカルなのはmemories ?幼馴染と聖王の末裔?。始まります。
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